| 原題 |
Vanishing Point |
| 監督 |
リチャード・C・サラフィアン |
| 出演 |
バリー・ニューマン/クリーヴォン・リトル/ディーン・ジャガー/ビクトリア・メドリン/ポール・コスロ/ティモシー・スコット/ギルダ・テクスター 他 |
元海兵隊員、元警察官、元オートレースのドライバーで、今は車の陸送をやっているコワルスキーは、デンバーからサンフランシスコまでの陸送を引受ける。覚醒剤を取りに“地獄の天使"というバーに立ち寄った彼は、店の主人とサンフランシスコまで15時間で行くという賭けをした。
全速力で飛ばすコワルスキーの車を発見したオートバイ警官が追跡しだした。彼がとっさに車を悪路に乗り入れると、オートバイ警官はひとたまりもなく転倒した。ユタ州に入ろうとすると、国境にバリケードが張られていた。彼はスピードを増すとバリケードを猛烈に突破した。このニュースを聞いた盲目のDJ、スーパー・ソール(クリーヴォン・リトル)は興奮して、コワルスキーに通信を行って誘導しだした。
警察の通信を盗み取りして、情報をコワルスキーにラジオで伝える。お互い顔も知らない、遠く離れた二人に不思議な友情が芽生え一体感がうまれる。退廃した現代社会への怒りのエネルギーがチャレンジャーの爆走に繋がったのか。
コワルスキーの乗るダッジチャレンジャーはまさに70年代アメ車の象徴の様な車だ。大きく真っ平らなボンネット、ヒップアップされたボディは挑みかかる豹が下から見上げているようにも見える。この頃のアメ車はドロドロと唸るV8エンジンの轟きがはらわたに染み渡り巨体をすっ飛ばすスピード感が度肝を抜いてくれた。
追いすがるパトカーを翻弄し見知らぬDJの誘導をラジオで受けながらひたすら突っ走る。ゴールには報酬も栄光もない。日常に疲れ世界に失望した静かな心のエンジンに怒りのガソリンを注ぎ込んだ。もう誰も止めることはできやしない。
ダッジチャレンジャーといえば70年台、ポンティアックファイアバードトランザムやシボレーカマロ、ムスタングマッハ1等と並ぶ、フルサイズのマッスルアメリカンクーペである。
50年前、外車と言えばアメ車を指したものだった。今や石を投げれば欧州車だらけ、世田谷ではカローラ登録台数よりもベンツの方が多いと言う。まさにこのパワー、サイズ、70年代のスーパーパワーアメ車の良さを味わって人と差別化してみるのもまたいいもんだ。
ヒップアップするとさらに迫力は増す。クラスで言うならベンツEクラスは優等生、チャレンジャーは不良番長ってとこか。でもハートを突き刺す魅力はチャレンジャーが圧倒的だ。男ならこんな車を買う不条理があっても良いのではないだろうか。30年後笑って思い出せる車に必ずなるはずだ。無茶ができるのも人間のパワーだぜ。無難に生きるな。チャレンジャーに乗ってみよう。無謀を怖れるな。
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