新車試乗レポート
更新日:2018.11.01 / 掲載日:2010.08.06
BMW 5シリーズ 試乗レポート(2010年08月)
BMW 5シリーズ 試乗レポート
試乗
フルモデルチェンジ
発表・発売/2010年3月25日
BMWカスタマー・サポート
0120-55-3578
文●九島辰也 写真●原田淳
■7シリーズ由来のボディに性格の異なる3つのエンジンを搭載
E34型(3代前)、E39型(2代前)といった、日本でブレイクした昔のモデルを思い出せばわかるように、5シリーズはBMWにとって重要なモデル。先代(E60型)も売れることは売れたが、デザインに賛否両論あったのは事実である。
その意味新型はオーセンティックなスタイリングで登場した。前後のライトまわりなどは、どちらかといえば従来の5シリーズより現行3シリーズに近い。が、もちろん、中身は最新技術が満載されている。
■ドライビング/ユーティリティ
ベースとなったのはすでにリリースされている7シリーズ。そのシャシーフレームを5シリーズサイズにリサイズした感じだ。いまや軽量ボディは大型サルーンにも必須である。
グレードは550i/535i/528iの3通りで、エンジンはそれぞれ4.4L V8+ツインターボ/3L直6+ターボ/3L直6(自然吸気)となる。もちろんどれも新世代エンジンだが、すでに3シリーズや7シリーズなどに搭載されていることからも馴染みは深い。
では、それぞれのマッチングだが、V8エンジンはやはりドーンといった加速が自慢。しかもツインターボはどの回転域からも太いトルクを発生させるので、加速がいいのはご想像のとおり。もはやサルーンというより“マシン”に近い。それに対し、直6ターボはもう少しコントロールが楽しくなる。ハンドリングをはじめとする操作系のフィールは、現代BMWの代表的なものとなる。それにあのF1マシンのようなサウンドは極上だ。
ただ、個人的にいちばん感銘を受けたのはノンターボの直6。これこそターボ採用以前のBMWであり、その感覚がいまも生きている。ということで、もっともプリミティブでリーズナブルな528iはけっこうオススメな一台だ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
10.2インチワイドコントロールディスプレイがドーンと構えるインパネ。このサイズはほかにはなく、操作性も高い。ハンドル位置はどのグレードも左右用意される。
電動調整、シートヒーターなどを内蔵するフロントシート。全グレードにダコタレザーのシートとドアトリムが装着される。
8ATのセレクターレバーとiDriveのコントローラー。各種電子デバイス類のスイッチも、すべてこの場所に設置される。
■インテリア/エクステリア写真[2]
リヤシートは6対4の分割可倒式となる。しかも、写真のようなトランクスルー機構なので、スキー板なども中積みできる。
258ps/306ps/407psといった出力のエンジンラインアップがそろう。どれも個性豊かなユニットだが、サウンドで選ぶなら直6ターボだ。
前後ともに、LEDを個性的に配置したライトユニットを装備。夜間でもBMWであることを誇示する。エキゾーストエンドの形状は、グレードによって異なる。
BMW 535i セダン(8AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4910×1860×1475mm |
---|---|
ホイールベース | 2970mm |
トレッド前/後 | 1600/1625mm |
車両重量 | 1820kg |
エンジン | 直6DOHCターボ |
総排気量 | 2979cc |
最高出力 | 306ps/5800rpm |
最大トルク | 40.8kg m/1200~5000rpm |
10・15モード燃費 | 10.6km/L |
サスペンション前 | ダブルウィッシュボーン |
サスペンション後 | インテグラルアーム |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 245/45R18 |
バリエーション&価格
528i セダン | 715万円 |
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535i セダン | 835万円 |
550i セダン | 1040万円 |