自分の車を売却しようと考えて、査定依頼をしようと思っている方もいるかもしれません。

ただ、複数の業者に問い合わせると、営業電話が頻繁にかかってきて大変になる場合があります。なるべく対応する手間と時間をかけたくないなら、車買取業者が電話する背景や理由を知った上で、対策を取りましょう。

今回は、車の査定による営業電話が多くなる理由と、その対処方法について詳しく解説していきます。

営業電話がたくさん掛かってくる理由とは?

営業電話がたくさん掛かってくる理由とは?
車の査定依頼をした時に、すぐに電話が何件もかかってくる理由はなぜなのでしょう?

それは、車の営業に限らず、最初に連絡が取れた業者と商談がまとまりやすいという点が挙げられます。

消費者の心理として、何件も同じ対応をしていると時間や手間も取られて、件数が多くなればなるほど対応が億劫になってしまいます。そのため、早い段階で絞り込みたいのが本音です。

電話は同時に複数業者と連絡が取れないため、繋がらなかった業者は、連絡がつくまで何度も電話をかけます。そのため、1つの業者の通話が終了したあと不在着信にたくさんの履歴が残っている、ということもあります。

仕方ない部分もありますが、査定依頼をすると連絡が多くなることは事前に知っておき、心の準備をしておきましょう。

他の業者が電話連絡することは、各買取業者も分かっています。「せっかく売却したいと考えて問い合わせてくれたお客様の行為を無駄にしたくない!」という理由で、営業電話がたくさんかかってくるのです。

一括査定を利用する場合はすぐに電話が掛かってくる

一括査定を利用する場合はすぐに電話が掛かってくる
車を査定する時に便利なものとして「一括査定」があります。

通常、車を査定したい場合は業者をある程度下調べしてから目星をつけて連絡を入れることが多いでしょう。

一括査定の場合は、車の「年式」「走行距離」「グレード」「個人情報」を入力すると査定額が算出されます。一度に何社もの査定が可能となるので、手間がかからず便利です。

しかし、サイト経由で各車買取業者に連絡が入るため、訪問査定の日時を決めるために直接連絡をしてくるようになります。早いと一括査定を申し込んだ瞬間に、自動的に連絡がかかるシステムを採用している業者もあるようです。

すぐに連絡が来るので、時間に余裕がある時に一括査定を利用するとよいでしょう。

「一括査定は利用したいが、電話のやり取りを少なくしたい…」と考える方も多いと思います。その場合は、一括査定のサイトをよく確認するといいでしょう。

サイトによっては、車の状況や個人情報が伝えられる買取業者を選択できるものも存在します。そのサイトであれば買取業者を絞り込めるので、営業電話をかけてくる業者数を減らすことができます。それ以外にも、電話ではなくメールで連絡を取り合うことができるように設定できるサイトもあります。

一括査定のサイトによってサービス内容に特徴がありますので、自分に合ったサイトから申し込みましょう。そうすれば、頻繁な営業電話を防ぐことができます。

一括査定による営業電話の対処方法とは?

一括査定による営業電話の対処方法とは?
一括査定は、一度に複数の業者に査定依頼を行えるところがメリットですが、複数の業者から連絡がくることは避けられません。

業者から連絡をもらっても、なるべく時間をかけずに行いたいと考えることもあるでしょう。そのためには、電話の対処方法を知っておくと便利です。

ここからは、一括査定による電話の対処方法を5つ紹介していきます。

①電話対応できる時に申し込む

1つ目は電話対応できる時間に申し込むことです。

先ほどからお伝えしているように、一括査定の依頼をするとすぐに連絡がくることになります。そのため、電話がきても出れない、手が離せない時間に問い合わせをすることは得策ではありません。

車の査定依頼の申し込みは、時間に余裕がある時にするのがポイントです。

申込後1時間程度は電話対応できる状態にしておくことで、落ち着いて話ができます。そのようにすることで、業者選びもしやすくなります。

一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)の指導により、車買取業者は午後9時~午前8時まで電話対応ができないようになっています。業者が対応できる時間帯も考えた上で、申し込みをするようにしましょう。

②査定の依頼だけなら事前に伝えておく

2つ目は、目的を明確に伝えることです。

例えば、車を売却する予定はないが、より正確な査定額を知るために一括査定を利用したのであれば、そのことを営業担当に伝えるようにしましょう。

もし曖昧にしてしまうと、断られていないことから営業電話はその後もかかってくることになります。

実際に査定を受ける時には、事前に「売却予定はないこと」「査定だけの依頼でお願いしたいこと」をしっかり伝えましょう。そうすれば、何度も電話がかかってくることなく対処できます。

③事前に要件を確認しておく

3つ目は、事前に話す要件を確認しておくことです。

一括査定では、複数業者から電話がかかってきます。電話内容は、各買取業者ともほとんど同じ用件を言ってくるので、事前に伝えることを確認しておくと時間短縮にも繋がります。

一般的に営業担当に聞かれることは、以下の通りです。

  • 車の売却予定があるのかどうか
  • 売却する予定なら売却の時期はいつか
  • 車検の満了日はいつか
  • 希望の売却金額はいくらか
  • 査定の立ち会いが可能な日時はいつか

一括査定サイトによって必要な入力情報は異なるため、聞かれる内容は若干異なる点もあります。しかし、どの一括査定サイトを利用してもそれほど差異はないでしょう。

事前にこれらの内容を明確にしておくと、電話対応がしやすくなります。

④期日を設定して回答する旨を伝える

4つ目は、期日の指定をして回答することです。

車買取業者が提示した査定額に対して、売却するか結論を求めてくる電話がかかってくることもあります。

買取業者としても、他のライバル業者よりも早めに決めて欲しいと思っているのが本音としてあります。そのため、早めに結論を出すことが重要になります。

しかし、複数の買取業者の査定が出揃っていなければ、判断が難しいこともあります。

その際は、期日を指定することで、何度も連絡がかかってこなくなります。この時も曖昧にしないことが大切で、「○月○日まで待ってください」と伝えられるといいでしょう。

⑤納得できる査定額でなければ断る

5つ目は、納得できる査定額が提示されなければ、しっかり断ることです。

車買取業者は、査定を算出することが目的ではなく、買い取れる意思確認を取ることが大事な仕事です。明確な回答をしなければ、結論を出してもらうように連絡の頻度は高くなります。

営業は断られるまでが仕事と言いますので、営業担当も必死に買い取ってもらうためにアプローチをしてくるでしょう。

そのことを考えると、査定額が自分の希望している金額に到達していないのであれば、きっぱり断ることで営業電話の頻度を減らすことが可能になります。

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深夜や早朝の営業電話は悪徳業者の可能性がある!

深夜や早朝の営業電話は悪徳業者の可能性がある!
もし、深夜や早朝に連絡頻度が多くなる時は注意が必要です。

車買取業者についての営業は、一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)で取り決めがされています。

JPUCでは営業電話について、午後9時〜午前8時までは禁止する指導をしています。そのため、その時間内に電話がかかってくる時は、JPUCの指導を受けていない状態かそれを無視して営業活動を行っているということです。

こういった状況で行っている車買取業者は、仮に売却したとしてもトラブルに発展する可能性もあります。

もし、深夜や早朝にかけて連絡してくる業者があれば、JPUCに相談してみることをおすすめします。問い合わせ対応時間は平日9時~17時です。

ただし、JPUCに相談しても「車査定サイトの申し込みキャンセル依頼」や「情報削除依頼」は対応してもらえませんので、注意しましょう。

電話での上手な断り方とは?

電話での上手な断り方とは?
複数の買取業者に査定をしてもらい、どこに売却するか絞り込むことができた時に、電話で断りを入れる必要があります。その際に上手に断る方法はあるのでしょうか?

断ることは、人間の心理として難しいところもあるかもしれません。したがって、営業担当の心理も考えながら対応することが必要になります。

それでは、どのように電話で断ればよいのか、ポイントを4つお伝えしていきます。

①一括査定のキャンセル依頼をする

一括査定を登録したままにしておくと、営業電話はかかってきます。そのため、まずは「一括査定のキャンセル依頼」を行うことが大事です。

キャンセル登録は、一括査定サイトで行うことができます。

しかし、一括査定サイトによってはキャンセルできないところもあるようです。その時は直接買取業者にキャンセルを申し出る必要があります。

そのため、事前にキャンセルすることができるのか確認してから一括査定サイトに登録することも重要です。

もし断ることが大変ならば、キャンセル登録をしておくだけで営業電話は少なくなります。一括査定を利用したくないなら、早めに実施しておきましょう。

②営業電話の無視や着信拒否はしない

車買取業者から電話が集中してかかってくることもあり、電話に出たくても出られない場面もあるでしょう。それが何度もあると、さらに電話がかかってくることもあります。

その時は、自分のタイミングで業者に連絡することをおすすめします。

電話を無視してしまうと、営業担当としては、何度も電話をかけて結論を出してもらうように連絡してしまいます。

一番行ってはいけないことは、営業電話を無視し続けたり着信拒否をしたりすることです。繋がらなければ、電話の頻度が高くなるので逆効果になります。

電話に出られそうな時は対応するのが得策です。

③「売却先を決めた」と言い切る

断る時の内容はどのようにするべきなのか、迷っている方もいるかもしれません。

一般的な断り方を挙げると、「買取業者を決めてもう売却してしまった」「もう知人に譲ってしまった」といった回答が多いです。

手元に車がない状態であれば、買取業者としても営業をすることはできないため、電話をかけることもなくなるでしょう。

営業担当は、車を買い取ることが目的です。曖昧な対応をしていると「もう一押しすれば売ってくれるかもしれない」と思ってしまいます。そのようにならないためにも、はっきり断ることが重要です。

断りを入れた時に気をつける点として、営業担当から車を売った金額を聞かれることがあります。その際は答えないことが無難です。

実際、売却していなかったりすれば、それ以上の査定額を提示してくる可能性があります。

ただ、先ほど売却したと言っていたのに査定額を聞いて手のひらを返すような対応は、自分と買取業者の関係も円満にいかないことも考えられます。したがって、買取価格を聞かれたとしても「答えたくない」と伝えるようにしましょう。

④感情的な態度は取らないこと

複数の車買取業者から営業電話がかかってくると、しつこく感じてしまい、つい感情的になることがあるかもしれません。その気持ちは理解できます。

しかし、感情的に攻撃的な口調をしたとしても、状況が変わるわけではありません。そのため、申し込んだ側としては、断る際も丁寧で穏やかな対応を行いましょう。

しつこく営業をしてきたとしても、自分が冷静に対応することで営業担当も諦めがつくかもしれません。

営業担当は日々の数字(契約実績)に追われています。これは、どの業界にも言えることですがシビアなものです。心理的な面も配慮に入れることは大切と言えます。

車の査定相場を調べる方法

車の査定相場を調べる方法
ここまで、車買取業者からの営業電話における対処法や上手な断り方について解説してきました。

安易に一括査定を出してしまうと営業電話の対応や断りをしなければならず、査定相場を調べるだけなのに気が重くなってしまう方もいるかもしれません。

実際に査定額を正確に算出するには、車を見てもらわないと難しいこともあります。しかし、おおよその査定相場を調べる方法はあります!

ここからは、車の査定相場の調べ方を3つ紹介していきます。

①メーカーの下取り相場

メーカーによっては下取相場を教えてくれるサイトがあります。

個人情報を入力することもなく、「年式」「車種」「グレード」を入力するだけで下取りの概算額が分かるようになっています。

自分の車が同一のメーカーであれば、利用しやすいでしょう。

しかし、走行距離を記入する項目がない点に注意が必要です。走行距離は、下取価格を算出するためには、必要な情報になります。日本査定協会でも基準が定められています。

走行距離が入っていない下取相場となるので、年数の割に走行距離が伸びていたりすると、基準が変わってしまいます。

そのため、大まかな概算は分かりますが、そのままの査定額になる可能性は低いので、注意しましょう。

②車買取業者の査定相場

車買取業者は多数あり、それぞれ独自のサイトで査定相場を調べられるサービスを行っています。

必要事項は「年式」「車種」「グレード」「走行距離」「カラー」などです。

各買取業者によって記入事項は異なりますが、査定に必要な情報を入力してもらうことで、メーカーの下取り相場と比べて、より精度の高い査定額となります。

個人情報については、メール登録をしてもらう必要がありますが、売却の意思の有無や「査定だけを考えている」など詳細を記入することで、査定のみを実施することが可能なサイトもあります。

車買取業者の独自のサイトであれば、一括査定サイトに比べて、個人情報が他の業者に行くこともありません。仮に営業電話があったとしても、登録した業者のみで済みます。

営業電話を極力減らしたいなら、車買取業者の査定サイトは活用しやすいと言えるでしょう。ご自身の状況に合わせて選択し、利用してみてください。

③中古車の販売価格から算出

査定相場を調べる時に「個人情報を記入したくない」と考える方もいるでしょう。その場合は、中古車の販売価格から算出することも可能です。

実際に販売されている中古車販売価格の内訳は、仕入れ値に人件費などの経費と利益分を上乗せした価格設定になっています。

経費と利益の設定ですが、概ね販売価格の2~3割が目安です。

したがって、仕入れ値は販売価格の7~8割として考えることで、ある程度予想がつくことになります。

自分の所有する車の年式や走行距離、車種などを照らし合わせて見てみると、おおよその査定額が分かるでしょう。

この場合も、詳細は実際に車を見て査定しなければ正しい金額は出てきません。

しかし、参考にはなりますので、買い取りを依頼する時に希望買取価格を設定しやすくなります。

中古車の販売価格は日々変動しています。最新の情報を集めながら行っていくと、さらに現状に近い査定額を算出できる可能性が高まるでしょう。

まとめ

①一括査定サイトを利用すると営業電話は増える可能性がある
②一括査定サイトを利用する時には、電話が出られるように事前準備しておくことと要件を明確にしておくことがポイント!
③深夜や早朝に営業電話がかかってくる場合は、悪徳業者の可能性がある
④売却を断るときは、電話に出てしっかりと断ることが大切!
⑤査定相場を調べるには「メーカーの下取り相場」「車買取業者の査定相場」「中古車の販売価格」から大まかに算出することが可能

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