徹底分析中古車相場
更新日:2018.11.07 / 掲載日:2017.12.21
【マツダ CX-5】知ってました?初代の中古車、いま安くなってます!
ナンバープレートはハメコミ合成です。
高価格だったCX-5の中古車が安くなってきた理由とは?
マツダ車の品質が、最近格段に上がっている。少し前はファントゥドライブなイメージを押し出していたマツダだが、2012年のCX-5の登場を機に、従来から定評ある走りはもちろん、内外装のクオリティアップも実現した。さらにデザインコンセプトをリニューアル。抑揚のあるボディシェイプを導入し、こちらもユーザーからは大好評だ。そして極めつけはクリーンディーゼルの登場で、クルマとしての魅力を大きく高めることに成功している。その後、マツダは新型アテンザ、新型アクセラ、CX-3、新型ロードスターと次々に魅力あるクルマを登場させ、プレミアム志向のブランドへと大胆にイメージチェンジを図ったのだ。
しかし、商品力の向上は価格の上昇につながる。以前のような新車販売における大幅な値引き競争が控えられたため、中古車ニーズがアップ。そのため中古車市場の相場は、どのモデルも高値安定をキープするという、ある意味消費者にとってあまり嬉しくない状況になっている。CX-5は登場から5年が経ち、しばらくその傾向が強かったのだが、じつはよく調べてみるとそうした高値キープの状況は、最近少し落ち着いてきたようなのだ。その大きな理由として考えられるのが、新型CX-5が今年2月にデビューしたこと。こちらの中古車も早速市場に出まわっており、先代モデルの相場に少なからず影響を与えている。そんなことから、CX-5を手ごろなプライスで入手できるチャンスがいよいよ到来したと言ってもよいかもしれないのだ。
ガソリンとディーゼル、どちらが買いのモデル?
CX-5を選ぶ際、いちばんの悩みどころはガソリンとディーゼル、どちらを選ぶかだろう。先代モデルには、ガソリンが2.0L、2.5L(2013年に追加)、ディーゼルが2.2Lと全部で3タイプのエンジンから選べる。ちなみにJC08モード燃費(最大値)は、2.0Lが16.4km/L、2.5Lが15.2km/L、2.2Lディーゼルが18.6km/Lとなっている。まずは、グレード別中古車平均価格を見ていこう。「XD」系はディーゼル、それ以外はガソリンエンジンとなる。
●20 C:153万円
●20S系:164万円
●25S系:206万円
●XD(ディーゼル)系:198万円
※中古車平均価格はグーネット2017年9月25日現在のデータによる。
これを見ると、いちばんリーズナブルなのはエントリーグレード「20C」だが、装備面でやや物足りないのと、物件数がかなり少ないのでターゲットから外れる。同じく2.5Lガソリンの「25S」系も物件数が少なく、相場も高値なのでお買い得感は薄い。となると、ガソリンの「20S」系から、ディーゼルの「XD」系のどちらかということになりそう。
価格重視なら、迷わず「20S」系がオススメ。物件数が豊富だし、中古車は100万円台前半の個体も散見されるので、以前と比べるとかなり入手しやすくなったと感じる。ディーゼルに比べるとやや存在感が薄く感じるひともいるだろうが、動力性能に不満を感じるひとは少ないはずだ。燃料費のコストはディーゼルより劣るが、自動車税はこちらの方が年間5000円ほど安いことを考えたら、普段あまりクルマに乗らないようなユーザーにマッチしたモデルと言っていい。
一方「XD」系の物件を見ると、こちらも100万円台前半の物件が揃ってきている。中古車のボリュームもガソリンと比べてかなり豊富で、選択の幅は広いと言えよう。しかし、100万円台前半の低価格ゾーンにある個体は、走行距離がかなり伸びたものが多く、10万km以上というパターンもザラ。ガンガン使い倒されるというのは、ディーゼル車ならではの傾向だろう。走行距離5万km以下で絞り込むと、おおよそ160万円が予算の目安となるから、ガソリンよりもちょっと高めのイメージだ。だから、こちらは通勤で使うなど、日々クルマを使うようなユーザーに適している。マツダのディーゼルは完成度が高く、振動、騒音などのネガティブな要素が少ないことや、ディーゼルならではのパワフルな加速感など、クルマとしての魅力が高い。損得勘定抜きに、そこに惚れ込んでの購入というのも、もちろんアリ。自分のライフスタイルや好みで、ガソリンまたはディーゼルを選択したい。
あと、CX-5では駆動方式が2WDと4WDから選べる。物件数は2WDのほうが4WDよりも2倍ほど多い。駆動方式別の中古車平均価格は、前者が187万円、後者が214万円となっているから、選びやすさ、お買い得さを重視するなら2WDがよいだろう。もちろん燃費もこちらのほうが上。
年式別に見る中古車相場と走行距離
2012年から2017年まで生産された初代CX-5。モデル遍歴を簡単に振り返ると、2013年9月に2.5L車の追加、2015年1月にマイナーチェンジが行われている。この年のマイナーチェンジでは、バンパーに水平基調のフィンが設けられるなど、見た目をリフレッシュしているほか、サスペンションなどが改良され、乗り心地をさらに改善した。それを踏まえて年式別の中古車平均価格を見ていきたい。
●2012年式:171万円
●2013年式:185万円
●2014年式:201万円
●2015年式:238万円
●2016年式:268万円
●2017年式:280万円
※中古車平均価格はグーネット2017年9月25日現在のデータによる。
高年式になるにつれて価格が大きく上昇している。2015年式から後期型へとチェンジするが、前期型と比べると物件数は控えめで、なおかつ相場はかなり高い。お買い得なのは、やっぱり前期型である。ただし低年式だと走行距離が心配というひとがいると思う。そこで2012年式の物件のなかから、さらに走行距離別の平均価格を算出してみた。
●1万km未満:190万円
●1万km~3万km:180万円
●3万km~5万km:176万円
●5万km~8万km:162万円
●8万km~10万km:145万円
●10万km以上:121万円
※中古車平均価格はグーネット2017年9月25日現在のデータによる。
走行距離別に見ると、もっとも中古車のボリュームがあるのが3万km~5万kmのゾーンで、平均価格は176万円。次の多いのが5万km~8万kmで、平均価格は162万円となっている。たとえ低年式で絞り込んでも、5万km未満の物件が十分揃っていることを、ぜひ覚えておきたい。
新型CX-5/CX-8の登場で、今後の相場はどう動く?
写真は初代CX-5
今年新型CX-5が登場したことで、これから先代モデルの中古車はさらに下がるはず。1年後には100万円を切る物件はさらに増えてるはずなので、もっと安く買いたい!と願うひとは、もうしばらく待ってみるのもありだろう。いずれにしても先代CX-5の買いどきは、これからが本番なのだ。
それと最後に、マツダのCXシリーズの中古車を紹介しておこう。
●CX-3(2015年~):223万円
●新型CX-5(2017年~):300万円
●CX-7(2006年~2011年):97万円
※中古車平均価格はグーネット2017年9月25日現在のデータによる。
CX-3はコンパクトSUVの人気モデル。デビュー以降高値をキープしており、平均価格は223万円とまだまだ高い印象。新型CX-5も、デビューしたばかりなので、ほとんど新車価格と変わらないプライスで、中古車の買い時は当分先。そして、最初のCXシリーズであるCX-7は、クーペのようなボディが特徴のミドルクラスSUV。平均価格は97万円とかなり安いものの、物件数が少なく、コンディションのよい個体を探すのが難しい状態だ。こちらはオススメ車とは言えないが、その個性的なデザインが気に入ればチャレンジしてみるのも悪くないかもしれない。
CX-3(2015年~)
CX-7(2006年~2011年)
2代目CX-5(2017年~)
CX-8(2017年~)