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更新日:2018.11.28 / 掲載日:2017.01.16

ONE MAKE MARKET RESEARCH HONDA FREED

小さいけれど室内広々な魅力の3列シートコンパクト

写真は前期型(2008年~2014年)

大人気ミニバンの1台といえるホンダフリード。今回は初代モデルをターゲットに人気の秘密を探ってみよう。

ホンダ フリード先代(2008年~2016年)

  • ホンダ フリード

    中古車参考価格帯:60万円~190万円(08年~16年※ハイブリッドを除く)

  • 主要諸元
    2008年式ホンダ フリード G Lパッケージ 7名乗車(CVT)
    全長×全幅×全高:4215×1695×1715mm
    ホイールベース:2740mm
    トレッド前/後:1480/1465mm
    車両重量:1300kg
    総排気量:1496cc
    エンジン:直4SOHC
    最高出力:118ps/6600rpm
    最大トルク:14.7kgm/4800rpm
    10・15モード燃費:16.4km/L
    サスペンション前/後:ストラット/車軸式
    ブレーキ前/後:Vディスク/ドラム
    タイヤ前後:185/70R14

小さな車体ながら3列目でも座れる

フリードがもたらした最大の衝撃は「小さなボディなのに3列目でもしっかりと大人が座れる」という居住性だ。そのインパクトはじつに大きく、実用性の高さが評価されて大ヒットモデルとなったのである。
前身の「モビリオ」も含めてフリード登場以前も3列シートのコンパクトカーは存在した。しかし、どれも3列目はオマケ程度の存在。子供はともかく大人が座るにはスペース、とくに膝周りの空間が狭すぎ、また初代シエンタを除けば床に対して座面が低すぎて着座姿勢もしっくりとこなかったので居住性は優れていなかった。
そんななか登場したフリードの居住性の高さにはだれもが驚いた。フリードなら3列目でも大人が無理なく座ることができたからだ。
便利なスライドドアを組み合わせた小さな車体は、車庫入れなど日常域においてだれでも扱いやすい。

INTERIOR インテリア

多人数で移動できる開放的な空間

大きな窓など、限りある室内スペースをフォローするために開放感を最大限に高める工夫が凝らされている。2011年10月の改良時に、それまで8人乗りだったモデルが7人乗りへ、7人乗りが6人乗りへ変更となった。

※写真はすべて前期型(2008年~2014年)

  • INTERIOR インテリア

  • INTERIOR インテリア

    2列目は左右が独立した2人がけと、左右がつながった3人がけを選択できる。3列目アクセスは前者が便利だ。

MODEL HISTORY モデルヒストリー(フリード/フリードスパイク)

  • 2008年5月 フリードを発売開始

    フリードを発売開始

    ホンダ最小ミニバンであり「モビリオ」の後継モデルだが、イメージ刷新の一環として車名を変更し心機一転。デザインはよりスタイリッシュとなった。当初は2列シート車も設定。

  • フリードを発売開始

2009年5月 一部改良

  • 2010年7月 フリードスパイクを発売開始

    フリードスパイクを発売開始

    趣味性を高めた2列シート専用モデル「スパイク」が登場。フリードに比べて荷室スペースが拡大されている。スパイク登場で標準フリードの2列シートモデルは廃止された。

  • フリードスパイクを発売開始

2010年11月 一部改良

  • 2011年10月 ハイブリッドを追加

    ハイブリッドを追加

    フィットシリーズのフィットハイブリッドと同様の動力システムを組み込んだハイブリッドモデルを追加。専用の外観を備え、3列車のフリード、2列車のスパイクどちらにも用意されている。

  • ハイブリッドを追加

2012年4月 新グレードを追加

2012年11月 一部改良

  • 2014年4月 マイナーチェンジ

    マイナーチェンジ

    エクステリアをリファインしたほか、スーパーUVカットガラスとアレルクリーンシートを全タイプに採用するなど装備を充実化。インテリアカラーに「シナモン」も設定された。

  • マイナーチェンジ

NEW FREED 新型フリード

  • さらに進化した新型フリードにも注目!

    新型フリード

    新車価格帯:188万円~274万8200円(フリード/フリード+全グレード)

  • さらに進化した新型フリードにも注目!

    新型フリードはわずかにサイズアップして居住スペースがさらに拡大。とくに3列目足元のゆとりが広がっている。また、より安定感が高まった走りや「ホンダセンシング」と呼ぶ自動ブレーキなど先進安全装備の採用も大きなトピックだ。

HYBRID ハイブリッド

  • JC08モード燃費21.6km/Lを実現したハイブリッドも設定

    ハイブリッド

    中古車参考価格帯:110万円~230万円(11年~16年 ※ハイブリッドのみ)

  • JC08モード燃費21.6km/Lを実現したハイブリッドも設定

    ハイブリッド人気を受けて追加されたハイブリッド車。ハイブリッドシステムの搭載で荷室と3列目部分の床がガソリン車に対してわずかに高くなっているが、実質的には実用性への影響はない。外観は全車エアロ仕様だ。

MARKET DATA マーケットデータ

新型登場の影響で中古車相場が大きくダウン
8年間という長いモデルライフのため、中古車の数が非常に豊富。コンパクトミニバンとは言え、昨年は高値安定だったが、新型のアナウンス以降相場は右下がりになった。ただ、高年式はまだ高いのでリーズナブルに買うなら2010年式以前のモデルがオススメ。100万円以下の個体も多い。

グレード×年式別相場(フリード/フリードハイブリッド)

2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年2015年2016年
G74万円84万円98万円103万円132万円168万円179万円174万円
G エアロ87万円97万円108万円129万円151万円150万円172万円178万円
ハイブリッド150万円157万円169万円180万円209万円223万円

走行距離×年式別相場(フリード)

2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年2015年2016年
3万km未満115万円108万円124万円140万円148万円160万円173万円180万円203万円
3万km~5万km104万円109万円120万円126万円143万円151万円164万円181万円
5万km以上73万円80万円90万円108万円126万円123万円156万円156万円

走行距離×年式別相場(フリードハイブリッド)

2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年2015年2016年
3万km未満163万円172万円175万円187万円209万円223万円
3万km~5万km156万円161万円167万円170万円
5万km以上133万円139万円149万円154万円
  • 年式

    年式
    デビュー翌年の物件が多く、2割を占める。2010年式以前の車両が多い一方、マイナーチェンジ後の車両は少なく、相場もかなり高めとなっている。

  • 走行距離

    走行距離
    高年式は低走行車両が揃うが、初期のモデルは比較的走行距離が伸びた個体が多い。5万km以上が半数近くあるものの、これらの価格はかなり安い。

  • グレード

  • グレード
    ベーシックグレードの「G」、それにエアロパーツが付く「Gエアロ」を合わせると4割。ハイブリッドの物件は非常に多く、全体の6割を占めている。

※すべての価格は参考価格です
※すべてグーネット2016年12月調べ。

小さいけれど室内広々な魅力の3列シートコンパクト

HONDA FREEDSPIKE ホンダ フリード スパイク(2010年~2016年)

ラゲッジが広くて使いやすい2列シートも魅力的な選択

多人数乗車と引き換えに広い荷室を用意したのが「フリードスパイク」。優れたパッケージを生かした、フリードのもうひとつの姿だ。

  • ホンダ フリード スパイク

    中古車参考価格帯:90万円~200万円(10年~16年 ※ハイブリッドを除く)

  • 主要諸元
    2010年式ホンダ フリードスパイク G(CVT)
    全長×全幅×全高:4210×1695×1745mm
    ホイールベース:2740mm
    トレッド前/後:1480/1465mm
    車両重量:1280kg
    総排気量:1496cc
    エンジン:直4SOHC
    最高出力:118ps/6600rpm
    最大トルク:14.7kgm/4800rpm
    10・15モード燃費:16.4km/L
    サスペンション前/後:ストラット/車軸式
    ブレーキ前/後:Vディスク/ドラム
    タイヤ前後:185/70R14

2列目の位置を前にして荷室をさらに拡大

  • ホンダ フリード スパイク

    「フリードスパイク」は3列シートのフリードをベースに2列化したモデル。小さい車体とその割に広い室内空間はそのままである。
    しかし単に3列目を取り外しただけではないのが注目したいポイントだ。まずは外観。丸みを帯びたフリードと異なる四角いフロントマスクを組み合わせるほか、3列目部分のサイドウインドをふさぐなど標準フリードとの違いは明確。より個性が高められたバリエーションというわけだ。
    室内に入ると2列目シートは専用設計で格納性重視となっている。荷室容量を増やすため、シート取り付け位置も3列車より前方だ。また荷室の床は床の高さを変えられる仕掛けを採用。「低い床」と「高いけど完全フラット」を状況により使い分けできる。
    そんなスパイクは実用性の高いステーションワゴン的な存在である。

  • ホンダ フリード スパイク

INTERIOR インテリア

2列目から後ろはスパイク専用設計
インパネや1列目は基本的にフリード3列モデルと共通だが、2列目はスパイク専用設計。取り付け位置が前進して足元が若干狭くなっているが、その分荷室が広くなっている。荷室の左右壁には収納スペースや折り畳みテーブルなどが備わり使い勝手がいい。

※写真はすべて前期型(2008年~2014年)

  • INTERIOR インテリア

  • INTERIOR インテリア

    全車とも2列シート。3列モデルと違って2列目のシートは簡単操作かつコンパクトに床下へ折り畳むことができる。

  • INTERIOR インテリア

  • INTERIOR インテリア

    2列目を折り畳むとセミダブルサイズのマットレスが敷けるフラットな空間が出現。床板を反転させれば、さらに床を低くできる。

HYBRID ハイブリッド

出だしのスムーズさもハイブリッドの魅力
フリードと同じハイブリッドメカニズムを搭載し、優れた燃費性能が魅力の「フリードスパイクハイブリッド」。燃費に加え、モーターの低回転域からの大きなトルクを生かした、スムーズな発進や加速も魅力だ。

  • ハイブリッド

    中古車参考価格帯:120万円~220万円(11年~16年 ※ハイブリッドのみ)

  • ハイブリッド

MARKET DATA マーケットデータ

物件は少ないが相場はリーズナブル
3列シートのフリードと比べると、物件はかなり少なめ。デビューは2010年と遅く、全体的に低走行・高年式の車両が揃っている。そのため、買いやすさではフリードに劣るものの、100万円以下の予算でも購入できないことはない。なお、全体の半数以上はハイブリッドモデルである。

グレード×年式別相場

2010年2011年2012年2013年2014年2015年2016年
G82万円90万円104万円115万円130万円180万円
G エアロ112万円120万円138万円155万円178万円197万円
ハイブリッド136万円141万円156万円170万円197万円213万円

走行距離×年式別相場(フリードスパイク)

2010年2011年2012年2013年2014年2015年2016年
3万km未満128万円132万円147万円146万円163万円182万円204万円
3万km~5万km118万円123万円136万円134万円162万円170万円
5万km以上89万円94万円109万円94万円115万円

走行距離×年式別相場(フリードスパイクハイブリッド)

2010年2011年2012年2013年2014年2015年2016年
3万km未満153万円156万円162万円179万円198万円213万円
3万km~5万km143万円151万円160万円162万円188万円
5万km以上126万円122万円140万円158万円

IMPRESSION インプレッション

ユーザー口コミレビュー

スライドドアなので、狭い駐車スペースでも後部座席から乗り降りしやすいです。とくに子供をチャイルドシートに乗せる場合に重宝しました。ただ車高が高く、以前乗っていたセダンと比べるとふらつきます。
総合評価:4.1/5.0(初代フリード)
ドライバー歴:20年
グレード:G

ちょうどよい大きさなので、洗車や室内の掃除も楽々。ベビーカーが縦に積めるのも大きな魅力です。アイドリングストップも付き、静かで燃費がいいのも好印象。ただし価格が高く、ステップワゴンと変わりません。
総合評価:4.5/5.0(初代フリード)
ドライバー歴:不明
グレード:ハイブリッド ジャストセレクション

コンパクトカーなのにとにかく広い!アウトドア系のユーザーや大胆な使い方をするひとにはもってこいです。メーターも見やすく視界良好。難点はバック時の視界の悪さと、サイドミラーが少し小さいことです。
総合評価:4.1/5.0(フリードスパイク)
ドライバー歴:2年
グレード:G ジャストセレクション

※口コミレビューは、グーネットに投稿されたものを一部抜粋・改変して記載しています。総合評価は5点満点。

工藤貴宏氏

自動車ジャーナリスト工藤貴宏の○と×

GOOD

みんなが使いやすい親切な車体設計
小さな車体ながら3列目までしっかりと座れるパッケージングが最大の魅力。大きなクルマは必要ないけど3列目やそれなりに広いスペースが必要というユーザーに最適だ。またスパイクはこのサイズのボディとは思えないほど荷室が広く、キャンプなど荷物をたくさん積んで出かける趣味を持っている人にとってこんなにふさわしいクルマはないといえる。乗降性なども優れている。

BAD

道具として便利すぎワクワク感がない
車体がコンパクトで取りまわしがよく、その割に室内が広くて居住性も高い。スパイクなら荷物もたくさん積める。実用性が高くて“道具”として便利すぎるから誰にでもオススメできるクルマだ。そんな優等生的な完成度ゆえに、クルマ好きとしてはワクワク感を感じられないと思うのが正直な気持ち。ただしそれは趣味性の領域なので、決してクルマに問題があるわけではないのだが。

※すべての価格は参考価格です
※すべてグーネット2016年12月調べ。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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