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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2019.10.30

台風で車が被害に遭った場合の自動車保険とは?

台風で車が被害に遭った場合の自動車保険とは?

グーネット編集チーム

台風による大雨や洪水などによって、家屋などに被害が及ぶことがありますが、同様に自動車にも大きな被害が及ぶこともあります。

台風による車の水没などの水没被害は、保険の対象になるのでしょうか。

台風で受けた被害は自動車保険の対象なのか

台風による車の破損や水没に対する補償は、自動車保険の契約内容によって異なります。愛車を災害から守るために、加入している自動車保険の補償内容を今一度チェックしましょう。

台風による自動車保険の補償

自動車保険では、大きく分けて「一般型」と「エコノミー型」の2種類があります。

「一般型」は、単独事故や当て逃げ事故など、あらゆる損害を補償するタイプの保険です。

「エコノミー型」は、補償範囲を制限したタイプの保険で、単独事故や当て逃げなどの損害補償はありませんが、台風や洪水、高潮といった自然災害や他の車との自動車衝突などは補償範囲内となります。

台風による車の損害は、「一般型」「エコノミー型」どちらのタイプの車両保険でも補償されます。

自動車保険は、相手方への補償が手厚いことが一般的です。しかし、台風が原因で相手方の車に損害を与えた場合、基本的に自動車保険で補償されません。たとえば、台風で吹き飛んだ自宅の屋根瓦が、他者の車に当たって損害を与えたケースなどが該当します。

水没した際の自動車保険の対象について

大雨などの場合、自動車のボディなどに降る分には問題はありませんが、自動車内部は電子制御などが活用されていることから、自動車の内部に水が浸入すると、深刻な故障の原因となってしまいます。

冠水した道路を走行中、マフラーに水が浸入してエンストを起こしてしまったり、エアクリーナーから水を吸い込んでしまったりすることで、エンジンの故障などに繋がってしまいます。車の外見は綺麗であっても、水害によってエンジンや電気系統が故障してしまうと、理不可能となってしまう場合もあります。

このような、台風の被害に遭って車が故障した場合は、自動車保険に加入していれば支払いの対象となるのが一般的と言えます。

台風の被害によって利用できる保険の違いについて

台風の被害によって利用できる保険の違いについて

グーネット編集チーム

台風で受けた被害の状況によって、利用できる保険に違いがあります。そこで、台風で起こり得る、水没・他人の車との衝突・土砂災害、飛来物で受けた損害の補償について見ていきましょう。

台風による車の水没の保険について

台風での水没の場合ですが、原則的に「一般型」と「エコノミー型」、どちらの保険でも補償対象になります。
しかし、川などに落ちて水没したなど転落の場合は、「一般型」のみの対象になるのが一般的ですので注意が必要です。

何らかの自動車の総合保険に加入していれば、水没に対する補償も受けられるのが一般的ですが、保険会社や保険のプランによっても補償内容は異なりますので、必ず自分の加入している保険を確認するようにしましょう。

台風により他人の車と衝突し、車が損傷した場合の保険について

台風が接近する中で走行した際に、風に煽られる、雨でスリップするなど、他人の車と衝突したケースです。この場合、契約者である自分の車に受けた損害は、「一般型・エコノミー型」ともに自動車保険の補償を受けられます。ただし、相手方の車の補償である対物賠償保険は、台風が原因の場合は対象外になることが一般的です。

また、衝突時に同乗者がケガをした場合、人身傷害保険や搭乗者傷害特約などを付帯していると、保険料が支払われます。

台風による土砂災害で車が損傷した場合の保険について

道路を走行中、または駐車場付近で土砂崩れ、土石流などが起こり、車が損害を受けたケースです。

この場合も、「一般型・エコノミー型」を問わず、契約車であれば補償されます。崖や山の裾は土砂災害が起こるリスクが高いので、車を安全な場所に避難させることも大切です。

台風による風で飛来した物が車にぶつかった場合の保険について

屋根瓦や看板などの飛来物が台風の強風で飛ばされ、フロントガラスやボディに破損を受けたケースです。この場合は、「一般型・エコノミー型」ともに、契約車は補償の対象となります。

店舗の看板など、所有者を特定できるケースもありますが、台風は基本的に「不可抗力」と考えるため、相手方からの補償は受けられないことが一般的です。ただし、取れかかっている看板を放置していたなど、管理者に責任があると思われる場合、損害賠償請求が認められる可能性も考えられます。

このように、衝突したときの相手方の車以外では、「一般型・エコノミー型」問わず補償されます。ただし、保険金の支払い対象となるのは、車両本体と付属品のみです。車内の私物は補償の対象外となり、自己負担で買い替えなければなりません。台風発生の予報が出た際には、大切な私物を車から出しておくといった対策を取りましょう。

保険金はどのように支払われるの?

保険金は、通常、自動車の損害額から自己負担額を引いた金額が保険金として支払われます。

全損の場合では、自己負担額を引かれることはありませんが、保険金額以上の金額は支払われることはなく、その分は自己負担となるので理解しておきましょう。
また、車の中に積んでいた個人の所有物が破損してしまった場合、加入している保険会社によっては特約から保険金が支払われることになります。

ただし、その所有物の種類によっても保証が適用されるものと適用されないものがあるので、補償対象になる品物の種類をしっかりと確認するようにしましょう。

台風などの車への被害はいつどこで起こるか分からないので、車をよく使う方は任意保険に加入しておくと安心です。また、既に任意保険に加入している方であっても、今一度、自分の加入している保険の補償内容などを確認することをおすすめします。

まとめ

近年は勢力が強い台風が頻発しているため、災害被害に備えて自動車保険の補償を強化しておくと安心です。

自動車保険の車両保険は「一般型」と「エコノミー型」2種類があり、前者は補償範囲が広いものの保険料が高い、後者は補償範囲が限定されるが保険料は安い、という特徴があります。

どちらも台風で受けた被害を補償してくれるので、車両保険には大きなメリットがあると言えるでしょう。水没や土砂災害、飛来物はどちらでも補償されますが、相手方に損害を与えた場合、台風は責任を問われないので補償しないのが一般的です。

車両保険に入っていないと、台風被害はすべて自己負担になります。近年の異常気象や大規模な台風に備え、車両保険に加入することをおすすめします。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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