新車試乗レポート
更新日:2018.11.11 / 掲載日:2015.07.16
フォルクスワーゲン トゥアレグ 試乗レポート
手堅い進化が好印象のニューモデル
フェートンが導入されていない日本市場では、トゥアレグがVWブランドのフラッグシップ。カイエンとの強い血縁を持つモデルだけに、そのパフォーマンスや存在感は折り紙付きで、現行の2代目も多くのファンに支持されている。
そんなトゥアレグがマイナーチェンジを実施。VWの新しいデザイン言語を採用したフロントマスクや、レーンアシストに代表される新たな先進安全装備の導入が見どころで、着実なアップデートを図った。車種構成は「V6」と、装備の充実化を図った「V6アップグレードパッケージ」の2タイプを用意する。V8並みの動力性能とエコ性能を両立させたハイブリッドが消えたのは残念だが、もともと販売の主力は値頃感のある「V6」。今回の試乗でも、十分な能力を確認することができた。
かつて「VR6」と呼ばれていた狭角V6は、独特のビート感の回転フィールとサウンドを特色とする心臓で、トゥアレグとの相性はバッチリ。低回転域では頼もしいトルク、中高回転域ではスポーティと表現できる力強いパワー感をもたらしてくれる。車重は約2.2トンに達するが、走りは高級SUVらしいゆとりを感じさせるものだ。
そしてシャシー性能。電子制御エアサスを採用する「コンフォートパッケージ」も用意するが、今回の試乗車の足はノーマル。それを考えれば、操縦安定性と乗り心地のバランス点は高い。滑らかかつリニアなステアフィール、安心に直結する高速安定性はとくに光るところで、トゥアレグの走りがより磨かれたことがわかる。乗り心地も上質な仕上がりだから、特別なこだわりがなければあえてエアサスを選択する必要はないだろう。
なお、4駆はローレンジ&デフロック付きのタフなメカを踏襲。オンロードだけでなく、悪路でも頼もしい存在なのがトゥアレグ「V6」だ。
文●森野恭行 写真●内藤敬仁、北川 泉
問い合わせ フォルクスワーゲン カスタマーセンター TEL:0120-993-199
Detail Check
コックピット
コックピット
高級SUVらしい豪華さとくつろぎ感が魅力のコックピット。アップグレードパッケージは、レーンアシストやサイドアシストといった先進安全装備や、ウッドデコラティブパネル、シートヒーターなどを標準で装備する。
インテリア
インテリア
アップグレードパッケージは本革シートが標準。後席は高級サルーン並みの広さと快適性を誇る。高い目線が生む開放感や見晴らしのよさも魅力だ。
エンジン
エンジン
伝統の狭角V6はFSI(直噴)仕様の3.6L。スタート/ストップ&エネルギー回生・システム採用の「ブルーモーション」で、環境にも配慮する。ミッションは8速AT。
ラゲッジスペース
ラゲッジスペース
ラゲッジスペースは697~1642Lとビッグなもの。アップグレードパッケージは電動バックレストリリースも標準装備する。
主要諸元:フォルクスワーゲン トゥアレグ V6 アップグレードパッケージ(8速AT)
全長×全幅×全高 | 4815×1945×1745mm |
---|---|
ホイールベース | 2905mm |
トレッド前/後 | 1650/1670mm |
車両重量 | 2190kg |
エンジン | V6DOHC |
総排気量 | 3598cc |
最高出力 | 280ps/6200rpm |
最大トルク | 36.7kg m/2900-4000rpm |
サスペンション前後 | ダヴルウィッシュボーン |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤサイズ前後 | 255/55R18 |
全国メーカー希望小売価格(発表 2015年2月)
トゥアレグ V6 | 637万円 |
---|---|
トゥアレグ V6 アップグレードパッケージ | 686万円 |
Body Color
■リーフブルーメタリック ■サンドゴールドメタリック □ピュアホワイト ■タングステンシルバーメタリック ■ブラックオークブラウンメタリック ■ディープブラックパールエフェクト □オリックスホワイトマザーオブパールエフェクト ■ムーンライトブルーパールエフェクト |