新車試乗レポート
更新日:2018.11.24 / 掲載日:2010.07.23
トヨタ ランドクルーザープラド 試乗レポート
トヨタ ランドクルーザープラド 試乗レポート
試乗
【フルモデルチェンジ】
発表・発売/2009年9月14日
トヨタ自動車 0800-700-7700
文:森口将之 写真:森山良雄
■快適なオンロード性能とハイテクによる驚異の走破性を両立
半世紀以上の歴史を誇るランドクルーザーのなかで、手ごろなサイズの乗用モデルとして位置づけられたプラドが4代目に進化した。フルフレーム構造、フルタイム4WDという伝統のメカニズムを継承しながら、キネティックダイナミックサスペンションシステム(KDSS)やクロールコントロールなどのハイテクを採用。3列シート7人乗りの室内はシートアレンジが使いやすくなった。2.7L 4気筒と4L V6のエンジンは旧型と基本的に同じだ。
■ドライビング/ユーティリティ
今回のモデルチェンジでは、従来のメカニズムを熟成させた2.7Lに対し、新技術を積極的に投入した4Lという位置づけの違いがある。
そこで4Lの最上級グレードを選んで走り始めると、まず感じたのは静かでスムーズな加速。とくに音はクルージングではほぼ無音になるほどだ。乗り心地はゴツゴツした揺れが薄れ、可変ダンパーをコンフォートにセットすればまろやか、スポーツにすればフラットな感触となる。
旧型より軽くなったステアリングを切ったときの車体の動きは、ロールが抑えられ、タイムラグなくスッと曲がってくれるようになった。油圧制御でスタビライザーの効きを調節するKDSSが効いているようだ。
いっぽうオフロードでは、KDSSがサスペンションの動きの自由度を高めてくれることに加え、アクセルやブレーキの操作なしに急坂を上り下りできるクロールコントロール、ロックやモーグルなどのモードを選ぶとその路面に合った駆動力制御を行なうマルチテレインセレクト、車両の周囲の路面をモニターで確認できるマルチテレインモニターなどのおかげで、驚異的な走破性をだれもが簡単に味わえる。
オンロード性能を高めつつ、オフロード性能を捨てないクルマ作りに、ランドクルーザーというブランドの誇りを感じた。
■インテリア/エクステリア写真[1]
端正なT字型のデザイン、センターパネルにスイッチを集めた配置など、ランドクルーザーらしい機能重視のインパネ。
フロアはやや高め。前席はサイドの張り出しが大きくなった。2列目はスライド、3列目は床下格納が可能になった。
2.7L 4気筒は旧型と同じ。163psという最高出力は平凡だが、低回転から豊かなトルクを発生するため力不足は感じない。
■インテリア/エクステリア写真[2]
4L V6は可変バルブタイミング機構VVT-iを吸排気に装備し、27Lアップの276psを獲得。ATは5速となっている。
強靭なラダーフレーム、ストロークの長いサスペンションはランドクルーザーの伝統。基本がいいからハイテクが生きる。
ボディとフェンダーを一体化してスマートなフォルムを実現。旧型と同じ横開き式リヤゲートにはガラスハッチを追加。
ランドクルーザープラド TZ(5AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4760×1885×1850mm |
---|---|
ホイールベース | 2790mm |
トレッド前後 | 1585mm |
車両重量 | 2160kg |
エンジン | V6DOHC |
総排気量 | 3955cc |
最高出力 | 276ps/5600rpm |
最大トルク | 38.8kg m/4400rpm |
10・15モード燃費 | 8.2km/L |
サスペンション前/後 | ダブルウイッシュボーン/トレーリングリンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 265/60R18 |
全国メーカー希望小売り価格
315万~475万円 |