新車試乗レポート
更新日:2018.11.30 / 掲載日:2007.04.25
フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン 試乗レポート(2007年04月)
フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン 試乗レポート
試乗
発表/2007年3月22日
文:竹岡圭 写真:犬塚直樹
■燃費重視のツインチャージャー・・・でも走りも楽しい!
3列シートのファミリー向けモデルVW・トゥーランがマイナーチェンジし、ワッペングリルのVW顔に変身した。それ以上に注目が集まるのがパワートレインの変更。あのTSIエンジン+DSGが搭載され、話題となっているのだ。
■ドライビング/ユーティリティ
TSIエンジンは1.4L+スーパーチャージャー+ターボチャージャーという、過給器を2つ組み合わせたのが特徴。先ごろ発売が開始されたVW・ゴルフシリーズのゴルフGTに搭載され、話題となったパワーユニットだ。このトゥーランには170馬力と140馬力の2タイプのTSIエンジンが用意され、燃費性能を重視した140馬力タイプは、従来の1.6L FSIエンジンの12.2km/Lを3%ほど上まわる12.6km/Lをマーク。それでいてトルクは2L FSIを上まわる力強さを持っている。
しかし、けっして環境重視のかったるいモデルではない。まずゴルフGTで感じたガクガクとした走り出しのショックがまったくない。ゴルフよりも車重が重いために、アイドリングが少々高めに設定されているのが効いているようだ。スムーズに走り出したあとは、2400回転までのスーパーチャージャー領域、エンジンのトルク要求に応じてスーパーチャージャーが可動する2400~3500回転間領域、高回転が得意な3500回転以降のターボ領域と、全領域パワフルなドライビングを楽しむだけである。
そして、それを楽しめるほどハンドリングのレベルが高い。特筆モノはライントレース性で、思ったようにクルマが動いてくれる。さらにボディの剛性感も増したように感じられ、じつに気持ちイイ。そんな運動性能を持つというのに、140馬力モデルは凸凹乗り越しなどの乗り心地もアタリが柔らかく、後席からの不満はいっさい出ないハズ。パワーも乗り心地も、ファミリカーとしての資質はかなり高い。
■インテリア/エクステリア写真[1]
ほかのVW車とスイッチ類の配置がほぼ同じなのは、乗り替えてもすぐわかるというVWフィロソフィが息づいたもの。カチッとした造りのインテリアは質感も上々。170馬力タイプにはパドルシフトが装備される。
3名独立型のシートとなるが、空間的にも十分なスペースが取られている。3列目はさすがにエマージェンシー色が強いが、スッキリたためるのが◎。
VWらしいしっかりとしたシートは、スポーティな走りにも十分サポート力を発揮。ドライビングポジションの調整幅が大きいので小柄な女性でもバッチリ。
■インテリア/エクステリア写真[2]
170馬力タイプの10・15モード燃費は12.4km/Lと、2L FSIに比べ14%も向上。それでいて2.4L並みのパワーも併せ持っている。
高さはもちろん、広さも3列目をたたんでしまえば十分確保されている。ヘッドレスト収納場所があるので、すべてラゲッジとして有効活用できるのもイイ。
外観上の大きな変更点はフロントグリル。170馬力のハイラインはアルミホイール、スタティック&ダイナミックコーナリングライトなどを標準装備。140馬力のトレンドラインはホイールキャップとなる。
フォルクスワーゲン・ゴルフトゥーラン・トレンドライン(6AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4420×1795×1660mm |
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ホイールベース | 2675mm |
トレッド前/後 | 1535/1510mm |
車両重量 | 1600kg |
エンジン | 直4DOHCターボ+スーパーチャージャー |
総排気量 | 1389cc |
最高出力 | 140ps/5600rpm |
最大トルク | 22.4kg m/1500~4000rpm |
10・15モード燃費 | 12.6km/L |
サスペンション前/後 | ストラット/4リンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 205/55R16 |
バリエーション&価格
トレンドライン | 275万円 |
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ハイライン | 325万円 |
※価格は全国メーカー希望小売り価格。