中古車購入チェックポイント
更新日:2018.11.25 / 掲載日:2009.03.13

スズキ ジムニー 中古車購入チェックポイント

  • スズキ ジムニー 中古車購入チェックポイント

    スズキ ジムニー

    参考車両:XG
    初年度登録2007年1月

  • スズキ ジムニー

■全体のチェックポイント

軽自動車の中でも異色の存在で、手頃なオフロード車としてレジャーなどでも使われているが、山岳地域や降雪地帯の実用車として使っていることも多い。悪路走行をこなしていた車両は、下まわりの損傷や走行機能系のトラブルに注意。降雪地を走っていた車両は、融雪剤の影響による錆の状態をしっかりチェックしよう。車両の外観も大切だが、ジムニーの特徴となっている機能が損なっていないことを念入りに確かめたい。

  • 1.車体の雰囲気から探る

    スズキ ジムニー(正面)

  • 1.車体の雰囲気から探る

     やや離れた位置から、全体の様子を観察してみよう。外板パネルの立て付け、塗装面の様子、車両の傾きなど、外観各部に異常はないかをチェック。 前面は、バンパー/グリル/ボンネット/ヘッドライトの水平線がずれてないか。左右対称になっているか、確かめる。 左右ヘッドライトの片側だけ交換していようなら、その側の車体部を修理している可能性もある。 また、細部では、バンパーやフロントグリル周辺、ボンネット先端部、ヘッドライト、フロントガラスなどの飛び石による小さな打ち傷に注意。

  • 2.表面の異常を見つける

    スズキ ジムニー (表面)

  • 2.表面の異常を見つける

     車体の表面は、見る角度を変えながら探るのが目利きのコツ。
     外観がきれいでも、斜め方向から透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、エクボと呼ばれる小さな凹み、あるいは波打ち(しわ)なども確認できる。
     しわが寄っているのは、衝撃を受けているか、板金修理跡と判断するのが妥当だ。
     色むら、光沢の違い、肌荒れ状態など、部分的な塗装の異常箇所も修理跡の可能性がある。

  • 3.整備状態を確かめる

    スズキ ジムニー (エンジンルーム)

  • 3.整備状態を確かめる

     事前に定期点検整備記録簿の記載内容を調べてから、実際の整備状態を見て確認。冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキ液量なども点検したい。エンジン周辺のオイルのにじみや汚れ(漏れ)にも注意しよう。 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑える。交換が必要な消耗部品か、故障や不良による交換か、あるいは事故などでダメージを受けたのか、整備記録も探ってみよう。

4.重要な鉄板部を調べる

 エンジンルーム内をチェックする時は、念のために鉄板部の様子を見てみよう。
 左右のインナーパネル、奥のダッシュパネルなどに修理跡などはないか、チェック。
 修理/交換している車両は、車体に重大なダメージを受けた修復歴車になっているはずだ。
 また、エンジンルーム内の部品やネジなどに塗装の飛沫が付着していたら、周辺に修理の痕跡がないか、探ってみよう。

  • 5.ボンネットのチェック

    ホンダ ライフ (ボンネット)

  • 5.ボンネットのチェック

     外面だけでなく、裏側(外と内のパネル2枚を張り合わせた構造になっている)に修理跡などがないかも確認。
     また、外して修理したり、交換することもある。支えているヒンジ部のネジを脱着した形跡がないかも調べよう。
     交換の疑いがあれば、ボンネット単独の修理も考えられるが、車体前部を修理している可能性もある。隣接する周辺を詳しく再チェックしよう。

  • 6.前部の必須チェックポイント

    スズキ ジムニー (ラジエターコアサポート)

  • 6.前部の必須チェックポイント

     エンジンルームの最前部で車体の左右に繋がっているラジエターコアサポートを確かめよう。
     車体前部に大きな衝撃を受けると、影響がおよびやすく、修理あるいは交換する確率が高い。塗装や溶接など、手を加えた痕跡がないか、チェック。
     ヘッドライトやフロントグリルなど、固定されている他の部品類などを交換していないかも見てみよう。

  • 7.隙間の幅と色調を見る

    スズキ ジムニー (車体前部側面)

  • 7.隙間の幅と色調を見る

     車体前部の側面では、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)などが隣合わせになっている。それぞれの隙間の幅をが均等になっていなければ、衝撃を受けてずれているか、修理/交換している(組み付ける際に合わない)可能性がある。
     また、隙間を境に、隣り合う塗装の色調も比べてみよう。修理や交換をすると、色艶が違って見えることがある。塗装の異常は補修だけの場合もあるので、詳しく調べて確かめよう。

  • 8.取り付け状態も確かめる

    ホンダ ライフ (車体前部側面)

  • 8.取り付け状態も確かめる

     フロントフェンダーは、外観をチェックする他に、取り付けネジも確かめよう。ネジを脱着した形跡があれば、外して修理したり、交換している可能性がある。
     フロントフェンダーは、傷や凹みの補修、あるいは損傷を受けて修理しても修復歴車にはならないが、外して修理/交換している場合は、大きな衝撃を受けていることも考えられる。インナーパネルをはじめ、周辺に修理跡などがないかも確かめる必要がある。

  • 9.周辺を総合して判断する

    スズキ ジムニー (ドアヒンジ)

  • 9.周辺を総合して判断する

     ドアに大きな損傷を受けると、外して修理、あるいは交換することも多い。ドアヒンジのネジをチェックしよう。ネジの脱着は、ドアを外している可能性がある。
     ただし、立て付け調整などでネジを回すこともあるので、ネジを脱着している形跡だけでは断定できない。ドア自体をはじめ、ピラー(ドアの左右にある柱)やサイドシル(ドア下の梁)、ルーフにいたるまで、詳しく調べて判断する必要がある。

  • 10.側面のチェックポイント

    スズキ ジムニー (側面)

  • 10.側面のチェックポイント

     車体の側面には、前後フェンダーアーチ部(タイヤを覆っている縁)とサイドシル部(サイドステップ)にプロテクター(保護カバー)モールを設置している。
     少し出っ張っているので擦り傷などがあることも珍しくないが、傷や凹みを見つけたら、損傷の程度とダメージを受けた範囲を確かめよう。
     交換の形跡がないかもチェック。交換していれば、カバーの中まで修理している可能性がある。

  • 11.タイヤとホイールを確認

    スズキ ジムニー (タイヤ)

  • 11.タイヤとホイールを確認

     タイヤは、減り具合(残り溝の深さ)をまず点検。傷や異物の刺さりなどがないかもチェック。
     減り方も調べよう。外周の接地面に、一部が極端に減っている「偏摩耗」があれば、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいはダメージを受けて車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
     ホイールの傷もチェック。凹みや曲がり、変形などに注意。
     タイヤとホイールは、サイズも確かめよう。ドア開口部に貼ってある「タイヤ空気圧」ラベルで標準サイズがわかる。改造車の可能性がある場合は、専門家に相談したほうがいいだろう。

  • 12.床下の鉄板を見る

    スズキ ジムニー (床下)

  • 12.床下の鉄板を見る

     車体の下を覗いてみよう。側面の下部は、ドアの下にあるサイドシル(車体の前後方向に通っている梁)の下端がチェックポイント。傷や凹み、修理跡などがないか、確かめよう。
     車両側面から裏側をのぞいた際にドアの下に見える、接合部分をチェック。スポット溶接の状態に特に注意。
     また、さらに奥には、フレーム(車体の骨格部)なども見える。傷や凹み、修理跡などがないか、念入りに調べよう。
     フレームやメンバー(補強部材)など、車体を構成する重要な部位にダメージを受けていないことをしっかり確認しよう。

13.下まわりの部品もチェック

 床下には、サスペンションや4輪駆動装置、マフラーなど、走行に関わるさまざまな部品類が設置されている。
 傷や凹みなど、損傷を受けていないか。曲がりや変形などはないか。修理あるいは交換などの形跡がないか、チェックしよう。
 錆が発生していることも多いが、錆を見つけたら、進行(腐食)状態を確かめよう。
 エンジン部や駆動系のオイル漏れなどにも注意しよう。

  • スズキ ジムニー (下まわり1)

  • スズキ ジムニー (下まわり2)

14.車体後部のチェック

ビネーションランプ(テールライト)が並んでいるバランスを確かめよう。
 ナンバープレートの封印を剥がした傷も、後部の修理を推察するヒントになる。
 テールゲートの立て付けが全体に狂っている場合は、ゲートがずれているか、車体が歪んでいることも考えられる。
 テールゲートを開閉してみて、しっかり閉まらない場合も、ゲートのずれか、車体のほうが歪んでいることも考えられる。
 背面タイヤ付き横開きゲートは、重量が増えている分、ずれる可能性が高いと考えられる。

  • スズキ ジムニー (後部1)

  • スズキ ジムニー (後部2)

  • 15.修理/交換を推察する

    スズキ ジムニー (テールゲート ヒンジ)

  • 15.修理/交換を推察する

     テールゲートに大きな損傷を負うと、交換することもある。ドアのチェックと同様に、ヒンジ部のネジと周辺の状態を確かめよう。

  • 16.鉄板の接合部を調べる

    スズキ ジムニー (テールゲート 開口部)

  • 16.鉄板の接合部を調べる

     テールゲートの開口部を見ると、鉄板が横から回り込んで接合されている。シーラーや塗装の状態などを手がかりに、修理している形跡はないか、観察しよう。
     特にスポット(溶接)に違和感がないかに注意。
     コンビネーションランプを交換していれば、バンパー、フェンダー、ピラーなど、関連する周辺に修理跡などがないか、ダメージを受けていないか、調べる必要がある。

  • 17.不具合の兆候を探る

    エンジンをかけてみる

  • 17.不具合の兆候を探る

     エンジンをかけて、始動時の様子やアイドリング回転の状態などをチェック。
     エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。
     できれば試走して確かめたいが、異音や大きな振動が出ていれば、トラブルを抱えている可能性がある。エンジン回転に同調する異音は、ターボに不具合が起こる前兆かもしれない。

  • 18.装備機器の作動を確認

    スズキ ジムニー (装備機器)

  • 18.装備機器の作動を確認

     保安機器類(ウインカー、ホーン、ヘッドライト、ブレーキ/バック/ストップランプなど)を操作して、問題なく作動することを確認。
     さらに、エアコンは温度調節や風量も試してみるなど、電装機器や電動機構は、電源のオン/オフだけでなく、調整操作して正常に機能していことを確かめよう。
     見落とすことが多いパワーウインドウの開閉や室内ランプの点灯なども、忘れずにチェックしよう。

  • 19.レバーを操作してみる

    レバーを操作してみる

  • 19.レバーを操作してみる

     ATは、エンジンをかけて、シフト操作がスムーズにできることを確かめよう。試走が可能なら、ギヤが切り替わる時のショックが激しいとか、切り替わるタイミングが異常に長いなどの症状が出ていないかにも注意しよう。
     MTは、レバーの動きとクラッチの切れ具合を確認。ギヤが入りにくかったり、異音がする場合は、機構不良の可能性がある。

  • 20.扱い方や使い方がわかる

    スズキ ジムニー (ラゲッジスペース)

  • 20.扱い方や使い方がわかる

     室内は、シートや内装材の汚れ、傷、破れなどを隅まで細かくチェックするが、後席まわりやラゲッジスペースも必ず調べよう。
     室内の状態から、車両の使い方を推察することもできる。

  • 21.4WDの切り替えも確認

    4WDの切り替えも確認

  • 21.4WDの切り替えも確認

     ボタンスイッチを押すだけで切り替えできる機構を採用しているが、走行中に2WD⇔4WD(4H)、停止して4H(4WD高速)⇔4L(4WD低速)。操作に制約があることも知っておく必要がある。

■車両の情報も確かめる

  • 書類

     車体をチェックする前に、定期点検整備記録簿の記載内容を調べておこう。定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を確かめておけば、車両各部の状態を探る参考になる。
     また、車両取扱説明書の他に、オーディオやカーナビなどが付いている場合は、それらの説明書を備えていることも確かめよう。

  • 書類

車両チェックの勘どころ

塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。

取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。

溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。

立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。

■今回の車両のプロフィール

●1998年のフルモデルチェンジで3代目となった軽自動車の本格オフロード4WD車。参考車両は、2004年10月にインテリアデザインを変更するなど大きな改良を受けた後のタイプ。 エンジンは、660(658cc)ターボ。駆動方式は、2WD(2輪駆動)⇔4WD(4輪駆動)切替式のパートタイム4WD。トランスミッションは、4速オートマチックと5速マニュアルがある。 仕様グレードは、ベーシック仕様の「XG」と、16インチアルミホイール、フォグランプ、CDプレーヤー付きオーディオ、プライバシーガラスなどを装備している上級仕様「XC」の2タイプが設定されている。 特別仕様車として、XCをベースに一部に本革を使ったインテリアの「ランドベンチャー」を2005年5月/2006年6月/2007年6月に発売。撥水加工のシートを備えた「ワイルドウインド」を2005年12月/2006年11月に発売している。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード型式シフト駆動
XGABA-JB23W5MT4WD
ABA-JB23W4AT4WD
XCABA-JB23W5MT4WD
ABA-JB23W4AT4WD

特別仕様車

グレード型式シフト駆動
ランドベンチャーABA-JB23W5MT4WD
ABA-JB23W4AT4WD
ワイルドウインドABA-JB23W5MT4WD
ABA-JB23W4AT4WD

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グーネットマガジン編集部

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