新車試乗レポート
更新日:2018.10.21 / 掲載日:2017.02.17
ホンダ NSX 試乗レポート
ホンダ NSX 試乗レポート
試乗
[フルモデルチェンジ]
発表:2016年8月25日
ホンダお客様相談センター
TEL:0120-112010
文●石井昌道 写真●編集部
トルクベクタリングが生み出す異次元のドライビング感覚
REPORT 石井昌道
ミドに搭載した3.5L V6ツインターボ+モーターでリヤを駆動し、フロント左右にそれぞれモーターを持たせることでスーパーハンドリングを目指したNSX。ワインディングロードでアクセルを踏みこんでいくとその効果はてきめん!まったくアンダーステア知らずでグイグイと曲がっていく。それなりに攻めてもタイヤからスキール音がなかなか聞こえないほどで、4つのタイヤの能力を効率よく引き出していることがわかる。以前プロトタイプを試したときは自分の感覚よりも曲がりすぎてしまう気がしていたが、市販モデルはそんなことなく、ねらったラインをビタリとトレースしていける。ただし、ウエットのクローズドコースでは、姿勢を乱したときにどう操作すれば修正できるのか、少し頭で考えてしまうこともあった。まったく新しいAWDシステムだから、そこはドライバーもアップデートする必要があるということだろう。
NSXは加速でも異次元感がある。スタートダッシュでは低速トルクが強力なモーターとAWDシステムによって猛烈に蹴り出され、9速ゆえ超クロースしたDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)による、息つく暇もないほどシームレスな加速が続く。V6ながらサウンドは甲高くてレーシー。まだ生まれたばかりなので熟成が必要なところも見受けられるが、とてつもないポテンシャルを秘めているのは確かだ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
ほかのホンダ車との関連性を連想させつつ、上質な素材を使うことでプレミアム感を演出するインテリア。豊富なオプションが用意される。
75度のバンク角を持つ3.5L V6エンジンは徹底した低重心・コンパクト志向。ターボながらも10.0と高圧縮化された高出力設計。
■インテリア/エクステリア写真[2]
エンジンの後方にはラゲッジスペースを用意。フロントボンネット内部にはメカが詰まっているため、荷物はここにまとめる必要がある。
ボディカラーは67万円の有償オプションとなるバレンシアレッド・パール。手作業により生み出された美しい塗装面、鮮やかな発色が魅力だ。
ホンダ NSX(9速AT・DCT)
全長×全幅×全高 | 4490×1940×1215mm |
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ホイールベース | 2630mm |
トレッド前/後 | 1655/1615mm |
車両重量 | 1780kg |
エンジン | V6DOHCターボ |
総排気量 | 3492cc |
最高出力 | 507ps/6500-7500rpm |
最大トルク | 56.1kg m/2000-6000rpm |
モーター最高出力(前) | 37ps×2基 |
モーター最高出力(後) | 48ps |
モーター最大トルク(前) | 7.4kg m×2基 |
モーター最大トルク(後) | 15.1kg m |
JC08モード燃費 | 12.4km/L |
サスペンション前 | ダブルウィッシュボーン |
サスペンション後 | ウィッシュボーン |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前 | 245/35ZR19 |
タイヤ後 | 305/30ZR20 |