クルマのお役立ち情報[2017.02.23 UP]

CLOSEUP LUXURY MODELS [SALOON]
操る喜びか、はたまた後席の愉悦か

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マセラティ ギブリ マセラティ ギブリ

近年、ラグジュアリーモデルの世界はまさに群雄割拠の勢い!もっともスタンダードな「高級車」である「セダン」においても、ヨーロッパブランドを中心に、伝統的なスタイルと、スポーツカーのような雰囲気のモデルが対峙する。

文●九島辰也 写真●内藤敬仁、北川 泉

快適な移動空間に流れるラグジュアリーな時間

 自動車業界における超高級ブランドの定番は、何と言ってもサルーンである。それは各国首脳を集めたサミットのニュース映像やハリウッドを席巻するセレブリティの登場シーンを見てもわかる。赤い絨毯の先端に寄せられるのは、昔から「超」が付くラグジュアリーサルーン。そのリヤシートがVIPを快適に移動させる空間だ。

 ここでフィーチャリングするマセラティギブリも当然そんな世界の一員。イタリアの名門カーブランドの最新モデルという位置づけだ。

 マセラティは現在、フィアットを中心とするカーブランドグループに属する。アルファロメオやアバルト、フェラーリなどとも同門だ。1950年代のグランプリレースでしのぎを削って戦ってきたライバルがいまは技術供給し合っているのだから、時代は変わるものである。

 そしてその特徴は快適な居住空間とクルマとしての高いパフォーマンスの提供。このジャンルのクルマは思いのほか走りがいい。日本人が考える高級セダンとの違いは一目瞭然となる。

 その理由はヨーロッパにおける高級サルーンのターゲット層はクルマ好きが多いからだ。若い頃はもちろん、スポーツカーを同時持ちなんてざら。4ドアのクルマだから大人しく走るなんてことはない。彼らは後席で快適な時間を過ごすことを求めれば、ドライバーズシートに座り自らステアリングを握る楽しみも要求する。マセラティあたりがそのマーケットに受け入れられるのはそんな特性があるからだろう。いうまでもなく、戦前彼らは泣く子も黙るレーシングカーメーカー。今日のF1にあたるグランプリレースで輝かしい戦歴を残してきた。

 それはマセラティに限った話ではない。英国のベントレーやアストンマーティン、ジャガーもそうだし、ドイツのメルセデスやBMWもそう。もしフェラーリも4ドアサルーンをつくれば、まさにその定義にフィットする。そして、最後のダークホースとなるだろう・・・。

 忘れてはならないのがインテリアの質感。マテリアルからしてほかのジャンルとは異なる。厳選された最高級の代物だけが使われ、上質なデザインでレイアウトする。今日、インテリアの質感向上が目覚ましいが、それをリードするのは、当然このジャンルであることは間違いない。

Profile
自動車ジャーナリスト 九島 辰也
●男性ファッション誌副編集長を経験するなど、ファッションにも造詣が深い自動車ジャーナリスト。プライベートでも、アメリカ、ドイツ、イギリスと、各国のクルマを乗り継いでいる。

MASERATI GHIBLI
並外れたパフォーマンスを彫刻的な体躯に秘めて

マセラティ ギブリ
新世代マセラティを象徴する
最新技術てんこ盛りの1台

 ギブリはマセラティブランドのなかでも新たな世代となる技術でつくられた。その後、登場したレヴァンテもクワトロポルテもその流れを汲む。よってダッシュボードの造形やインターフェイスは新しい。伝統を取り入れながら最新技術が組み込まれる。シートはもちろんレザー。この辺の質感へのこだわりもさすがだ。

マセラティ ギブリ

マセラティ ギブリ

マセラティ ギブリ

ここがLUXURY POINT

今も昔もエンジンは自信作

 本文にも記したようにこのジャンルのターゲットは走りにもこだわる。そこはマセラティが得意とするポイントで、エンジンはスムーズにかつ気持ちよく回り、心地よいサウンドを奏でる。しかもそれは伝統のワザでもある。旧いマセラティの価値が高いのもそこが評価されているからだ。

今も昔もエンジンは自信作

今も昔もエンジンは自信作

今も昔もエンジンは自信作

マセラティ ギブリ S Q4(8速AT)

全長×全幅×全高 4970×1945×1485mm
ホイールベース 3000mm
トレッド前/後 1635/1655mm
車両重量 2030kg
エンジン V6DOHCターボ
総排気量 2979cc
JC08モード燃費 6.8km/L
最高出力 410ps/5500rpm
最大トルク 56.1kg m/1650rpm
ブレーキ前後 Vディスク
タイヤサイズ前・後 235/50 R18・275/45R18
新車価格 925万円〜1164万円(ギブリ全グレード)

ROLLS-ROYCE GHOST
その静寂は世界で活躍する起業家のために

ロールス・ロイス ゴースト ロールス・ロイス ゴースト
高級サルーンのニーズに
高い次元でこたえるモデル

 高級サルーンの究極はロールスロイスにほかならない。長い間スペックが公開されなかったなどベールに包まれてきたが、今日それは証明されている。親会社BMWテクノロジーと長年培ってきたノウハウが合致したからだ。ゴーストはそんな新世代の象徴的な1台だ。

ロールス・ロイス ゴースト

ロールス・ロイス ゴースト

ロールス・ロイス ゴースト

ここがLUXURY POINT

富と豊かさを象徴するブランドは時を経てなお輝き続けている

 これまでの生産台数の少なさに反比例する生存率の高さや、下がることのない価値からもこのブランドが特別であることがわかる。近年は伝統と最新技術のマッチングで新たな領域に突入したのも見逃せない。

富と豊かさを象徴するブランドは時を経てなお輝き続けている

富と豊かさを象徴するブランドは時を経てなお輝き続けている

富と豊かさを象徴するブランドは時を経てなお輝き続けている

ロールス・ロイス ゴースト(8速AT)

全長×全幅×全高 5400×1950×1550mm
エンジン V12DOHCターボ
最高出力 570ps/5250rpm
最大トルク 83.6kg m/1500-5000rpm
排気量 6591cc
タイヤサイズ前後 255/50R19
新車価格 3275万円〜3875万円(ゴースト全グレード)

CLOSEUP LUXURY MODELS [SUPER SPORT]
21世紀に繰り広げられるスーパーカーウォーズ

ランボルギーニ ウラカン クーペ ランボルギーニ ウラカン クーペ

いつの時代も「速く移動する」ことは人類の夢。スーパーカーたちは、地上の覇者として圧倒的な動力性能とドライバビリティを提供してくれる、ラグジュアリーな存在なのである。

文●九島辰也

「速さ」という、人類の変わらぬ憧れを体現

 ご存知のように、いま自動車業界では新たなエネルギーによるパワーソースが模索されている。バッテリーを充電する電気エネルギーはその最たるもので、このところプラグインハイブリッドが目立ってきた。なかにはガソリンエンジンを発電用だけで、駆動には使わないなんていうものもある。いうなれば、レンジエクステンダーEVである。

 それじゃ大きな排気量のガソリンエンジンでパワフルに駆け回るスーパーカーはどうかといえば、それはそれで元気。8シリンダーはもちろん、エンジンルームを埋め尽くす12シリンダーで搭載するモデルも決して少ないとはいえない。ランボルギーニ、フェラーリ、アストンマーティン、ベントレー、それにAMGも忘れてはならない。

 ただ、そのなかにもトレンドはある。その代表は、「排気量のダウンサイジング化」だ。たとえば6Lオーバーの自然吸気12気筒ユニットを5Lくらいにしてターボで過給させるという手法だ。

 もちろん、この手法のメリットは大きい。エンジン自体を小さく、かつ軽くできるのでクルマ全体のバランスがよくなる。またターボを使うことで低速から最大トルクを出し運転をラクにすることもできる。昨今のターボは低い回転領域で作動させられるからだ。

 で、それは同時に省燃費と二酸化炭素排出の低減にも役立つ。つまり、自動車業界を取り巻く環境にも少なからず貢献しているのだ。いまの時代、スーパーカーだけが許されるなんていうことはない。

 そうした手法を用いることで各社元気に新型車を開発、販売している。さらにいえば、ターボの過給圧をコントロールすることで、自然吸気ユニットよりも高出力となっている。結果500馬力は当たり前、600馬力以上で勝負しているスーパーカーも数多く見られる。この数字は世界的な耐久レースを走るレーシングカーに匹敵する。いやはや恐れ入る仕上がりだ。

 もっともこうしたスーパーカーが継続して開発されるのには、しっかりしたマーケットがあるから。全世界のクルマ好きが要望している。その意味でもスーパーカーは永遠の憧れであることは間違いない。

LAMBORGHINI HURACAN COUPE
ハイテクで武装する新世代の猛牛

ランボルギーニ ウラカン クーペ
ドイツメーカーのノウハウで
イメージ以上に中身は最新

 フェラーリと双璧となるイタリアのスーパーカーブランド、ランボルギーニ。アウディグループということで、アルミの加工技術を含めかなり最先端のテクノロジーを投入している。ウラカンのフレームがカーボンとアルミだけでできているのがその証。V10エンジンを筆頭に、ハードからソフトまでものすごい内容だ。

ランボルギーニ ウラカン クーペ

ランボルギーニ ウラカン クーペ

ランボルギーニ ウラカン クーペ

ここがLUXURY POINT

伝説のブランドはいつもセレブに大人気

 カウンタック、ミウラといった伝説のスーパーカーを輩出してきたランボルギーニ。そのためオークションではいまも程度のいい物件は何億円もの価格で競り落とされる。そこに集まるセレブリティの顔ぶれもそうそうたるものだ。

伝説のブランドはいつもセレブに大人気

伝説のブランドはいつもセレブに大人気

ランボルギーニ ウラカン クーペ(7速AT・LDF)

全長×全幅×全高 4459×1924×1165mm
ホイールベース 2620mm
車両重量 1422kg
エンジン V10DOHC
総排気量 5204cc
最高出力 610ps/8250rpm
最大トルク 57.1kg m/6500rpm
ブレーキ前後 Vディスク
タイヤサイズ前・後 245/30 R20・305/30R20
新車価格 2535万円〜2970万円(クーペ全グレード)

ASTON MARTIN VANQUISH
伝統と美学を結集させた究極のGT

アストンマーティン ヴァンキッシュ アストンマーティン ヴァンキッシュ
熟成の域に達したアストン
再生の立役者ともいえる1台

 ご存知、アストンマーティンのフラッグシップモデルがこのヴァンキッシュシリーズ。すでに新しいシャシーフレームとエンジンでDB11が登場しているが、こちらはそれまでの技術を熟成したもの。ダウンサイジングされる前の6L自然吸気エンジンは格別。

アストンマーティン ヴァンキッシュ

アストンマーティン ヴァンキッシュ

アストンマーティン ヴァンキッシュ

ここがLUXURY POINT

時代を超えて愛されるクールな名門英国ブランド

 英国紳士の相棒として長く愛されているアストンマーティン。ボンドカー人気もそうだが実際のレースでも輝かしい戦歴を持つ。その価値は不変で、ニューポートパグネルのレストア工場には世界中からアストンマーティンが持ち込まれる。

時代を超えて愛されるクールな名門英国ブランド

時代を超えて愛されるクールな名門英国ブランド

アストンマーティン ヴァンキッシュ(8速AT)

全長×全幅×全高 4692×1912×1294mm
車両重量 1739kg
エンジン V12DOHC
最高出力 576ps/6650rpm
最大トルク 64.2kg m/5500rpm
排気量 5935cc
タイヤサイズ前・後 255/35ZR20・305/30ZR20
新車価格 3335万円(クーペのみ)

McLAREN 675LT
史上最軽量、もっとも辛口な「ロングテール」

マクラーレン 675LT マクラーレン 675LT
とどまることを知らない
ハイパフォーマンス化

 このクルマは、650Sのさらに上行くハイパフォーマンス版として登場した。数字の675はそのまま馬力を表す。特徴は140kgの軽量化とボディ細部のリデザイン。リヤウイングはダウンフォースを50%増加した。

マクラーレン 675LT

マクラーレン 675LT

マクラーレン 675LT

ここがLUXURY POINT

レースマシンのテクノロジーを惜しげも無く投入

 贅沢の極まりとも言えるロードゴーイングレーシングカー。公道じゃ有り余るパワーは特別だ。しかもその価値は市販後も高まるのみ。欧州ではそんなクルマを集めて品評会やジェントルマンズレースが行われる。

レースマシンのテクノロジーを惜しげも無く投入

レースマシンのテクノロジーを惜しげも無く投入

レースマシンのテクノロジーを惜しげも無く投入

マクラーレン 675LT(7速AT・SSG)

車両重量 1230kg
エンジン V8DOHCターボ
最高出力 675ps/7100rpm
最大トルク 71.4kg m/5500-6500rpm
排気量 3799cc
タイヤサイズ前・後 235/35R19・305/30R20
新車価格 4353万4000円(クーペのみ)

※ナンバープレートはハメ込み合成です。

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