いわゆる健康食品のなかには、食べてみると「味は二の次」と感じるものが少なくない。それを「健康のため」と念じて飲み込むのは、精神衛生上よくない行為ではないのか?クルマだって同じことだ。「クルマを運転する楽しさを孫子の代まで」と考え、加えて家計のことも考慮に入れれば、「すぐにでもエコカーに乗り替えなきゃ」という強迫観念にかられる。でも、もし手に入れたエコカーとの生活が楽しいものでなかったとしたら、クルマそのものへの興味が冷めてしまう気がする。
だからボクは「便利さ、楽しさ、快適性」というクルマの根源的魅力と、「エコ」のバランスを取ることを実践している。家族のクルマとして長いつきあいのエスティマハイブリッドはその象徴だ。購入を決めた理由は「世界初のハイブリッドミニバン」だが、7年以上も乗り続けているのは便利で、快適で、さらには運転していて面白いから。
かなり前の話だが「どこまで燃費を伸ばせるか」とエアコンも切って約200kmのエコランに挑戦したところ、首都高の渋滞も含めて19・6km/Lを叩き出すことができた。3世代7人の家族ドライブで、今でも12km/Lほどの燃費を記録(峠道や市街地を含む)するのだから、エコ性能は折り紙付き。加えて、家族サービスを兼ねたドライブでも、燃費テクを駆使した楽しく、やりがいのある運転を楽しむことができる。
もうひとつのバランスはセミクラシックの域に入った空冷ポルシェ911を維持し続けていること。911の出番は週に1回程度だが、それなりのシチュエーションで乗ると気分は「スカッ!」と晴れ渡る。「日常の足でなければ、今の時代でも高性能スポーツカーに乗ることは許される」というのは勝手な論理だが、事実としてそんな使い方なら環境や家計に与える負担は少ないはず。
義務やガマンから入るエコは息苦しいが、楽しさとのバランスを取れば「クルマのエコ」は面白い!