パワフルエンジンと専用チューンのサス
新型アルファード&ヴェルファイアの登場で、今や3.5Lクラスが国産Lクラスミニバンのスタンダードとなったわけだが、そのなかで、最大最強のスペックを誇るのが、ホンダ・ミニバンのフラッグシップ、エリシオン・プレステージだ。
レジェンドにも搭載される、3.5L V6・SOHCのVTECエンジンは、じつに300馬力&36・0kgmを発揮する強心臓。アルファードやエルグランドを向こうにまわし、堂々たる高性能ぶりだ。
ただしVTECの売りである燃費性能については、新進のアルファード&ヴェルファイアに先んじられているが……。しかし対エルグランドでは、60馬力も上まわるのに燃費もよい。
その走りは、いかにもホンダらしい高回転型。低速部分のトルク感はほかの2車に譲ってしまう感じだが、回せば回しただけの手ごたえが感じられ、ときにミニバンらしからぬ軽快な加速をも披露する。
また、ホンダならではの低床・低重心設計や、プレステージ専用にチューニングされたサスペンションが、このハイパワーエンジンをきっちり受け止め、操縦安定性に優れたドライバビリティも発揮する。つまりアルファードやエルグランドより、走りにふったコンセプトが感じられるのだ。グレード別装備になるが、IHCC(インテリジェントハイウェイクルーズコントロール)や、AFS(アダプティブフロントライティングシステム)CMBS(追突軽減ブレーキ)など、独自のセーフティ機能も満載だ。
ただ、その分……というわけでもないが、エリシオンの場合、ほかの2車に比べ、装備やユーティリティにおおらかすぎる感じもする。7人乗りのみの設定、キャプテンシートのみの室内は、緻密なユーティリティを用意するアルファードやエルグランドに比べると見劣りもする。ラゲッジルームのスペースアップも、座面を跳ね上げシートを前後スライドするだけなので、積載性もいいとは言えない。それらも含めて本場アメリカン・ミニバン……そんな雰囲気を強く感じさせるのだ。