走る喜びを追求するマツダの話題となれば、スポーツカーを抜きにしては語れません。マツダには世界的にヒットを飛ばしたロードスターのほかに、ロータリーエンジンを受け継ぐRX-8が存在します。
時は2002年、それまで花形だった国産スポーツカーたちが、排ガス規制をきっかけに次々と生産中止に追い込まれ、やがてその波はピュアスポーツのRX-7に及んで、24年の歴史にピリオドを打ちました。
そんな衝撃的なニュースから少したって、マツダがセブンの後継車種として発表したのは、4シータースポーツカーという、まったく新しい概念で創造されたRX-8でした。これまで犠牲にされてきた居住性はスポーツセダン並みに確保されたうえに、観音開きという画期的なドアの採用で、後席へのアクセスを容易にしています。
こうして居住性が高まったとはいえ、垣根に埋もれるようにして座る低い着座姿勢であり、フロントミッドシップ・リヤドライブレイアウト、低重心といった要素からみても、これは紛れもなく生粋のスポーツカー。
ストレスなく回転計の針が振れる吹け上がりのよさは、ロータリーエンジンだけに許される軽快なリズムだし、自然吸気エンジンは小型で軽量とあって搭載位置の自由度も高く、各所の最適化によって、前後の重量配分を50対50という理想的な数値に導いています。安定性と回頭性に優れた走りを存分に楽しませてくれるRX-8は、マツダの魂を次世代に受け継ぐ、極めて重要な役割を担ったスポーツカーなのです。