ザ・リアル4WD ランドクルーザー
001.HISTORY 歴史とモデルの変遷を探る
ランドクルーザーを知るためにまず押さえておきたいのはそのヒストリーだ
戦後間もなくの時代から現在の最新・200系まで
ランクルの変遷はまさに時代の鏡を見るよう
実用車アリ、高級車アリ、豊富なバリエーションにも驚かされる!
実用派からカジュアル派
ラグジュアリー派まで多彩

 世界中のカーメーカーがリスペクトするSUV、ランドクルーザーの歴史は第二次世界大戦にまでさかのぼる。アメリカのJeep(ジープ)に対抗すべく、日本軍が現在のトヨタ自動車に製作依頼し、1943年に試作された「AK10」が、そのルーツだと言われている。

 そして本格的に四輪駆動車として生産されだしたのは、戦後になってから。51年、警察予備隊(自衛隊の前身)の要請から開発された「トヨタ・ジープBJ」だ。

 残念ながら警察予備隊に正式に採用されたのは三菱ジープのほうだったが(今なお自衛隊が三菱ジープを採用しているのはその名残り)、おかげトヨタはジープBJを林野庁や、建設業者など、それに海外市場にも販路を広げることができるようになった。

 ちなみに「ランドクルーザー」の車名は54年から。“ジープ”の呼称が商標権にひっかかる、とのことからの改名だった。その後ランクルは「20系」「40系」と、大量生産に向くクルマに設計し直され、メカを進化させていく。海外では“タフな働き者”として扱われる言わばワークホース。だが、その働きぶり、耐久性と信頼性こそが、ランクルを絶対的なブランドとして浸透させていくきっかけになったのだ。

 さらに59年以降は、ロングホイールベースのステーションワゴン、「30系」や「50系」を発表。じつはこれがのちの「80系」や「100系」、そして現行「200系」へと続く、プレミアムSUVへの流れを生む。50系に代わって登場した「60系」では、当時としては超豪華装備がおごられ、当時のCMのフレーズ“いつかはクラウン”をもじって“いつかはランクル”という名言まで生んでしまったほどだ。

 そしてそのかたわら、ワークホースとしてのランクルの本流もかたくなに守られた。40系に続く「70系」の登場だ。頑強なシャシー、タフなエンジンは40系同様。登場は84年だが、今なお生産し続けられ、世界各国で信頼性のもと、乗られ使われている、ワークホースの権化のようなクルマなのだ(日本ではすでに販売中止になっている)。

 また、ランクルもうひとつの流れ、「プラド」の存在も忘れてはならない。4WDブームのなかから生まれたカジュアルなワゴンで、「70系ワゴン」から「70系プラド」、「90系」、そして現行の「120系」へと進化していく。とくに120系などは100系に比べても装備・走りに遜色なく、人気という点ではランクル・ナンバーワンの存在になっている。

トヨタBJ
1951年式 トヨタBJ
BJ、FJ型 1951-1955
トヨタ・ジープからランドクルーザーへ
 警察予備隊の入札を巡ってトヨタ、日産、三菱が競合。結局、ライセンスを得たのは三菱ジープで、トヨタ(ジープBJ)と日産(パトロール)は官公庁や民間、海外へ販路を開く。直列6気筒、3.4LのB型エンジンを搭載し85馬力を発揮。54年にはジープの名が使えなくなり、「ランドクルーザー」に改名。
BJ25
1955年式 BJ25
20系 1955-1959
ワークホースとして誕生したランドクルーザー
 いかにもジープのような初代から、2代目ランクルとなる20系にフルモデルチェンジ。ショートホイールベースの幌モデルだけでなく、ミドルホイールベースや、ロングホイールベースの4ドア・バンとして30系も途中からラインアップさせた。エンジンもB型に加え、直6OHV・3.9LのF型も設定。
BJ40
1974年式 BJ40
40系 1960-1984
24年にわたる超ロングセラーモデル
 海外で爆発的な成功を収めつつあったランクルは、増産を目指すべく60年に40系にフルモデルチェンジ。デザインは20系に似るが、プレス機械で大量生産できるボディになったのだ。エンジンは当初F型を流用。しかしオイルショックなどでガソリンが高騰し、74年にB型ディーゼルへ積み替える。
FJ55V
1969年式 FJ55V
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55、56系 1967-1980
乗用車ライクなワゴンスタイルを採用
 30系で登場したロングホイールベース・4ドアバンは、40系のFJ45Vに受け継がれ、さらに50系へと進化していく。サスペンションは前後リーフでワークホースそのままだが、乗り心地はソフトライド。室内もトリム化され豪華だった。エンジンは当初F型(FJ55)、その後4.2Lの2F型(FJ56)に。
BJ60V
1981年式 BJ60V
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60系 1980-1989
パーソナルユースへの転換期のモデル
 高級化の進んでいた50系の後継が60系。装備群はさらに豪華で、“いつかはランクル”の名言も。エンジンは2F型ガソリンと、3B型ディーゼル(3.4L)、2H型ディーゼル(4L)、そして直噴ディーゼルターボの12H-T型(4L)。最終的には3F-E型ガソリン搭載のワゴン(3ナンバー)も登場。
BJ70
1984年式 BJ70
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70系 1984-2004
現在に続くへビーデューティの系譜
 登場以来24年、まさにランクルの名を世界的にした名車・40系の後を継いだのが70系だ。前後リーフの堅牢なシャシーに、エンジンは3B型ディーゼル(3.4L)と、その直噴ターボ仕様である13B-T型を搭載。中期には直6ディーゼルの1HZ型(4.2L)などを搭載、最終期は前サスをコイル化した。
EX5・4ドア
1990年式 EX5・4ドア
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70系プラド 1990-1996
もうひとつのランクルシリーズの誕生
 70系の派生車種として登場したのが「プラド」。ボディは70系そのものだが、顔つきはマイルドに。シャシーは前後コイルサスペンションを採用するなど、オンロードの乗り心地を高めた。また2.4Lディーゼルターボという小排気量エンジンを搭載して、乗用車登録(5ナンバーワゴン)を可能にした。
バンVX
1989年式 バンVX
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80系 1989-1998
4WDキングの名にふさわしい風格
 60系の後継として登場。フルタイム4WD、前後コイルリジッドサスなどランクルとしての新メカを多数採用。エンジンは4.2L・直列6気筒直噴ディーゼルターボの1H-DT型をメインに、後期はそれを24バルブ化した1HD-FT型を“バン”に。ワゴンには4.5L・直6DOHCの1FZ-FE型を搭載。
TZ・5ドア
1996年式 TZ・5ドア
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90系プラド 1996-2002
オンロード志向のマルチ4WD
 乗用ライトワゴンとしてのプラド人気を確立したのが90系プラド。ランクル初の独立懸架サスをフロントに採用、フルタイム4WDで安定したマルチな走りを実現。エンジンは3Lディーゼルターボの1KZ-TE型と、2.7L直4&3.4L V6のガソリン2種が選べる。70系同様、ロング&ショートがある。
ワゴンVXリミテッド・Gセレクション
1998年式 ワゴンVXリミテッド・Gセレクション
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100系 1998-2007
本格的4WDと高級セダンのコラボレーション
“オフロードのセルシオ”とまで謳われた、80系を継いだ100系。フロント独立サス、フルタイム4WDに、スカイフックサス機構+AHC車高調整機能など、まさにハイテクと、本革シートなど豪華装備のオンパレードな内容。このクルマからエンジンの主役はガソリン(4.7L V8・2UZ-FE型)に。
シグナス
1998年式 シグナス
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100系シグナス 1998-
海外ではレクサスブランドの高級車
 100系をベースにしながら、北米ではレクサスチャンネルから販売されていたのがレクサスLX470(日本名シグナス)だ。本革シート+ウォールナットパネルで構成されるインテリアはゴージャスそのもの。オプションでナイトビューシステムを用意するなど、プレミアムSUV戦争の先頭を走っていたのだ。
AX・Gセレクション
2007年式 AX・Gセレクション
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200系 2007-
原点回帰へオフロード性能も高めてさらに進化
 10年続いた100系の後を、満を持して継いだ200系。4.7L V8ガソリンエンジンはVVT-i化で50馬力アップを実現。フロント独立サスもさらにストロークを増やし、オンだけでなくオフ性能も大きく向上。KDSSスタビ解除システムや、クロールコントロールなど世界初の走破性向上機能も大きな魅力。
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