中古車を販売する立場になって考えれば、オススメのクルマは?と聞かれて「ウチで売っているクルマ」と答えなければウソになる……とまでは言わなくとも、Goo-netには、数万台の物件が数百の販売店からオススメとして掲載されているのだ。
ここは公平性も含めて、今回販売の現場から登場願ったのは、Gooが発行されていない地域のお店となるカトーオートの加藤社長。中古車販売の現場ではどんなクルマがどのように売れるか? さらに昨今のオススメ中古車とはどんな車種か?を教えてもらうことにした。
とは言うものの、社長さんは具体的な車種はあげない。決めきれなかった、というほうが正しいか。
その理由は中古車販売店のスタイルを確認すれば理解できる。
カトーオートの今月の売約済み車のリストを見せてもらうと、見事に車種はバラバラ。なぜなら、カトーオートは地元密着型の口コミ重視、お客さんがお客さんを呼ぶタイプのお店。「こんなクルマがほしい」という指名買いの多い店なのだ。
ここでまず確認できるのは、世のなか、中古車販売店と言ってもディーラー系や専門店、大型店、小規模店舗などさまざまなスタイルがあり、地域の特性や客層の違いでそろえるクルマも異なってくるということ。たとえばオデッセイの専門店でエスティマがオススメ、という発想はあっても言いづらい。
カトーオートは年間約1000台を販売し、それをふたりのセールスマンでさばいている。かなりの数だ。繰り返すが、口コミや紹介が圧倒的に多い。
「もともとレッカーサービスや板金、整備、損保サービス、建設重機からリサイクル部品まで手がけているグループ企業で、どのサービスもクルマの販売と関連性があります。それが、お客様のつながりを生んでくれるんですね。かつてのお客さんから紹介されていらしていただいた新規のお客様は車種を決めていない人も多い。そこで、展示場はバランスよく高級車から軽自動車まで並べておくようにしています」。
本当に展示場は多種多様。下取り車も多いそうで、珍しいクルマもさりげなく置いてある。
「300万円以上の高級車は3〜4カ月は在庫になってしまうこともありますね。普通は1カ月で売れてくれればいいほうかな。最近ですとキューブやbB、モビリオなどはすぐに売れちゃうね。整備もウチでやってきた下取り車がけっこうあるます。履歴や前オーナーの使い方がわかっているクルマ、これはオススメしやすいでしょうかね」と言いつつ社長さんは展示場のクルマから数台をピックアップして、それぞれの売れ方、ユーザーがどう感じているかを解説してくれた。
「近隣の中古車販売店の動きも気にはなりますが、最近のお客様は相場にはくわしい。価格競争にはなりづらいのが実情だと思います。ほしいクルマがあるかどうかのほうが重要。もしなくてもウチですと北は仙台あたりから南は九州まで仕入れに出かけちゃいますけれどね」
レッカーサービスがグループ内にあると、遠方の仕入れも気にならないとのこと。また、こんな指名買いにこたえる中古車店は多いが、思っていたよりもいいものが出てくることもあるので覚えておきたい。
「お客様にとってはたとえ10万円や20万円でも最高のクルマなんです。買っていただいたからには、値段に関係なくのちのちのメインテナンスサービスが大事。つまり売りっぱなしじゃないクルマがオススメということになりますか。でも、これやってると儲からないんだよねぇ(笑)」