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NPO法人 日本自動車鑑定協会 鑑定師 大崎力也さん |
中古車購入ビギナーにとってもっとも不安なのが、それぞれ異なるクルマのコンディション。まず最初のプロは、中古車展示場に並ぶクルマを日々鑑定する人物に登場願った。ビギナーが中古車選びで見落としている部分を教えてもらいつつ、大量に中古車をチェックしている立場から、オススメの中古車とはどんなクルマか?を聞いてみたのだ。
「まず、最近のクルマについての話をさせてください。もっとも顕著な変化は安全面の充実。10年以上前のクルマとは雲泥の差でしょ。衝撃吸収ボディなどは保険的には優遇されるのですが、小さな衝撃でも『修復歴あり』となってしまいやすい。ですが、『修復歴あり』とされたクルマの多くは『生きている』のです。基本的には骨格に大きなトラブルがなく、走行にも問題ないクルマがアウトレット的な感覚でよく売れているように感じます」と大崎さん。しかし、そんな修復歴がかかわってくる中古車にも、売れる条件があると言う。
「重要なのはお店の情報開示ですね。とくに我々のような立場の第三者機関が鑑定済みの場合、修復歴あり、なしにかかわらず、お客さんが納得して買いやすい。お店も品質をチェックしていることで安心して売れるようです」
「クルマを数多く鑑定していると、本当にいい状態のクルマというのはけっこう多いものです。『申し分のないクルマ』と言い替えてもいいでしょうか。逆に『これを売るの?』という状態のものはないに等しいですね。申し分のないクルマとは、新車のような新しいクルマを指すわけではなく、普通に年間8000km程度の走行距離できちんと整備されていて、ちょっとしたキズやへこみは直してあるクルマのことです。さらに外見や内装も美しいと、現場で『ああ、これはすぐに売れるな』と感じますね。一般のユーザーがクルマを見る場合、私たちが作るようなコンディションシートが見られればいいのですが、それがなくてもお店がクルマの情報を把握していてそれを教えてくれること。さらに見た目もいいこと。つまりクリーンなイメージのクルマ、これを探してみることから始めてはいかがでしょうか」
現実的には一般ユーザーがクルマの細部まで販売店でチェックするのはなかなかむずかしい。ただし、最近のクルマはエンジンや機関系の部品はほとんど壊れないため、むしろ室内に集中する快適装備の作動確認をしておくことをススメてくれた大崎さん。
「今後は中古車販売店も我々のような第三者機関が行う鑑定をより活用することになるでしょう。これまでですと、ホイールのキズ程度のレベルは業者間では問題とならなくても、私のコンディションシートには『キズあり』と書き込みます。一般ユーザー向けの『細かなところまで状態を伝えたい』という気持ちを込めた鑑定結果を見ながら……そんな中古車選びがもっと広がるといいですね」