上質ワゴンはいかがですか?

上質ワゴンはいかかですか?
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上質ワゴンはいかかですか?
大人のワゴンに求められる条件
荷物満載でも余裕のある 高い動力性能
 ステーションワゴン・ブームの中心にいたレガシィが、なぜあんなに人気があったのか? それはボクサーターボという強力なエンジンを搭載し、スポーティカー真っ青の動力性能を得ていたことも理由のひとつだろう。もちろん、今どきのステーションワゴンもその流れをくみ、走りは余裕たっぷり。「元気がいい」というより、豊かな出力と高い環境性能を満たした「大人の走り」が堪能できる。
ゆとりと上質感を備えた セダン同様の快適性
 大人が乗って満足できるクルマとして、やはりインテリアのギミックひとつひとつにも、それなりの演出が求められる。もちろん、今どきのステーションワゴンは、そのあたりも心得たもので、上質感にあふれている。やはり脱ヤングファミリー、脱トランスポーター志向が感じられるのだ。レザーやウッド、メタル基調などのフィニッシュ、タイトなコクピット感など、ワゴンならではのテイストがある。
容量と大きさはもちろん 使いやすさにも配慮
 ステーションワゴンがステーションワゴンである理由、それはやはりラゲッジルームのユーティリティがあればこそだ。フロアがフラットで積載がしやすいことはもちろん、リヤゲートの間口が大きく、しかも開閉が軽いことが利点(パワー開閉式を採用する車種も)。また左右分割ワンタッチ可倒などリヤシートの機能も使いやすさが追求され、長尺物を積むために助手席に工夫を凝らした車種もある。
オフロード派VSオンロード派代表する2台を比べてみる
平日はビジネスに休日はアウトドアにオフロード系大人の上質ワゴン
都会にとけこむ洗練されたデザインオンロード系大人の上質ワゴン
ミニバンやコンパクトでは、ちょっとヤンチャすぎる。かといってSUVは大げさだし、セダンだと色気もない……。もっとオトナがゆったりと、上質な時間をいっしょに過ごせるクルマはないのだろうか。そこで今回は、こんな提案。今また、ワゴンはどうでしょう?
Text:高坂義信 Photo:犬塚直樹
 格差社会の到来……なんて、最近よく耳にするようになった。どうやらそれはクルマの世界も同じようで、軽自動車やコンパクトカー、あるいは800万円以上もする輸入車が飛ぶように売れている一方、その真ん中あたりの価格帯は、車種を問わず販売台数はアタマ打ち、つまり空洞化が進んでいるというのだ。
 これは自動車メーカーの販売戦略こそが、そんな現象を生みだしているとも言えるだろう。たとえば某国産車メーカーは、コンパクトカーに力を入れる一方、超高級車だけを扱うカーディーラーを立ち上げたり。まあ、いわゆる「中間層」が選べるクルマがないわけではないが、置き去りにされているような印象だ。
 もちろん中間空洞化は、ユーザー側の意識にも原因の一端がある。軽自動車やコンパクトカーは経済的だし環境性能にも優れる、そして何より、走りもそこそこになっていてかなり実用的だ。一方、高額なクルマはすべて魅力的で、やはり所有欲をカキたてる魔力みたいなものがあり、少しお金に余裕があれば……という気持ちは十分すぎるほどわかる。つまりユーザーとしては、その中間に位置するクルマには中途半端なイメージがあり、積極的に選びにくい、というのがホントのところだろう。
 さて、前フリに自動車マーケットの現状を書いてきたけれど、今回は「ステーションワゴン」のお話。ステーションワゴンといえば数年前、クロカン4WDやワンボックスカー後の「ポストRV」として大ブレイクしたのはご存じのとおり(結局、レガシィのひとり勝ちだったようだけど)。しかし現在はその座もミニバンに奪われ、人気も一段落(それでもレガシィだけはコンスタントに売れているが)。街なかを走る姿も、また雑誌などでもステーションワゴンの記事をあまり見かけなくなってしまった。先ほどの話じゃないが、これも空洞化の一種だろう。
 つまり「RV」として所有するならミニバンが便利。ラゲッジスペースも広いし3列目シートはふだん使わなくても、いざというときのためにあると安心だし。またトランスポーターとしてならばマルチに乗れるSUVが、走りで選ぶならクーペやセダンがよりよい選択だし……。要するにステーションワゴンは、空洞化のキーワード「中途半端」であり、積極的にそれを選ぶコンテンツに欠けた存在と扱われてしまったのだ。
 ところが、このステーションワゴンたち、ちょっと目を離していたスキ(?)に大きな進化を遂げていたのだった。はっきり言って、ブームまっただなかのステーションワゴンと言えば、若者やヤングファミリーに向けたやんちゃさがウリだったようなところがある。エアロパーツだローダウンだと、改造を楽しんだり。
 が、今はその役目は、完全にミニバンが負っている。逆にステーションワゴンは上質な品格を身にまとい、大人がゆったりとクルーズするのに、ぴったりのクルマとして生まれ変わっていたのだ。
 ここでまた冒頭の「空洞化」に話は戻るが、そう言えば子育ても一段落した世代にとって、流行りのコンパクトカーやミニバンは乗りにくい。かといって超高級車もちょっと……。そう、選ぶクルマの空洞化が押し寄せてきていたのだ。
 しかし、ご安心あれ。ステーションワゴンがあったのだ。装備も走りも上質、そしてパートナーと2人だけの休日を、心ゆくまで楽しませてくれる存在。ちょいワルでもちょいモテでも、どっちでもいいけれど、そんな大人のためのステーションワゴンに、改めて注目してみよう。
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