ペーパードライバーのための教習がある!
脱ペーパードライバー宣言をしたいが、いきなりクルマに乗ることはむずかしいと考えている人のために、自動車教習所では特別な教習を実施しているところがある。それが「ペーパードライバー教習」。友だちや家族といったベテランドライバーに同乗してもらってレクチャーを受けるのもひとつの方法だが、そうもいかない人のための教習といってもいい。
はじめに断っておくが、ここで紹介するペーパードライバー教習は、ひとつの例であって、すべての教習所が同じカリキュラムやスタンスで教えているのではない。
とはいえ、話を聞いて、いつもクルマを運転している我々には意外な発見もあった。
まず、教習は普段乗るであろう自宅や自分のクルマではなく、最初から最後まで専用の教習車で教習を受ける、というのが意外だった。
「ペーパードライバーの方に乗ってもらって、必ずといっていいほどよくやる失敗がオーバーラン。信号や踏切の停止線を、軽く1mは超えてしまうんです。それで、事故防止のために助手席にもブレーキが付いている専用教習車で行うのです」
というのも、長くクルマに乗らずにいると、クルマの前方のやブレーキの踏み具合などの運転感覚の基礎を忘れてしまうのだという。
それ以外にも、やはり忘れてしまっていること、あるいは未体験のままなことがペーパードライバーにはたくさんある。そこで、教習はまず個々に運転歴(ペーパードライバー歴というべきか)や、これまでの体験、さらに今後のクルマの使い方などを聞くことから始める。
「多くの人が、必要に迫られて教習を受けに来られる。たとえば、病人の介護のためとか、クルマがないと生活できない地域に転居するとか。あるいは、すでに引っ越しているが、当教習所で免許を取ったので再び門を叩いてくださったなど。普通の免許教習とは違って、決められた課程や時間というのはないですから、それぞのご事情や実力、ペースに合わせて、カリキュラムをひとつひとつ相談して決めていきます」という。
個々のスキルによって最低2時限から教習は始まる。その後何時限になるかは異なるが、取得してもらいたい内容は共通しているのではないか? それについて聞いてみた。
「先ほどのブレーキ感覚、それとすれ違いや追い越しなどの車両感覚。この2つを教習所内で十分マスターしてから路上に出ます。そこでは公道を走る感覚、テクニックというのではなく、自然体でちょっとした気づかいとともに道を走れるようになる、というのが大きな目標ですね」
ごくふつうに道を走れるように上達したら、それで卒業ということ?
「そうです。萎縮せず自信を持ってもらうことがペーパードライバー教習の目的。自信さえつけばだれでも自然に上達していくんですよ」
なるほど、「習うは慣れろ」なワケだ。で、脱ペーパードライバーにオススメなクルマってありますか?
「いつでもストレスを感じることがないクルマ。乗りやすさ、大きさや乗せる人との関係、それとおサイフに対してストレスフリーなことも重要かもしれませんね」 |