先にも書いたように、ツーリングワゴンには強力な心臓が用意されている。セダンよりも50〜100kg近く増加した車重にもかかわらず、パワーウエイトレシオは10ps/kgを難なくクリア。国産車では最強の280馬力エンジン搭載車も珍しいことではない。その場合約6ps/kgとスポーツカー並みの数値を獲得する。
また、ラゲッジルーム積載時の重量増があっても損なわれないドライビングプレジャーを確保できるよう、ツーリングワゴンの足まわりはセダンとは別の専用設計だ。積載時にリヤ下りしないように姿勢を保つオートレベライザーを搭載するクルマも多い。それもこれもツーリングワゴンのプレステージを失わないためだ。さらに、パワートレーンもAWD採用モデルが多数あるなど、マルチトランスポーターとしての機能も高い。
単なる人と荷物の移動手段ではそこまで必要はない。より安全に、より早く、より快適に……それら3つのMOREが満たされていなければ、ツーリングワゴンと名乗る資格はないだろう。
総合的に、ツーリングワゴンがスポーツドライビングに対しての潜在能力を十分に秘めていることが理解してもらえるだろう。現在、その事実はほとんどのクルマがセールスポイントとして掲げる。むしろセダン系よりも車種が少ない分、スポーティなワゴンは街なかで目立っている。
乗っても走ってもセダンと遜色はなく、旅の過程でさえも楽しくしてくれる。それが、ツーリングワゴンの資質であり、価値でもあるのだ。 |