こだわりのネーミングこそ名車の条件

CENTURY & CROWN クルマ100年の計 大いなるトヨタの「C」
単なる縁起かつぎだけで終わらない命名戦略の妙
 国産車メーカーで最大級のラインアップ数を誇るトヨタの車名には、アタマに「C」のつくクルマがじつに多い。クラウン、カローラ、セルシオ、カムリなどなど。
 その始まりは、CROWN。今から50年も前に初代がデビューしている。クルマの王者になるべく願いをこめたネーミングだ。 
 そして、コロナ(CORONA)、カローラ(COROLLA)、カリーナ(CARINA)、セリカ(CELICA)、カムリ(CAMRY)と続々とアタマにCがつくクルマが登場した。コロナとカローラは、それぞれクラウンが「王冠」を意味することに呼応するように、「太陽の冠(皆既日食のときに現れる)」、「花の冠」という意味だ。
 カムリに至っては、日本語の「かんむり」を元にした造語。いかにトヨタが冠にこだわってきたかがよくわかる。
 ちなみに初代カムリは、セリカカムリというネーミングで、これはCが2個も続いていた。
 ちなみついでに、カリーナは「竜骨座」、セリカは「天空の」などといった意味がある。
 冠へのこだわりもさることながら、トヨタが「C」にこだわった理由には、クラウン、コロナなどいずれも大ヒット商品となったことも、大きな理由だと言われている。
 しかも、多くはCで始まり、AかNで終わる。コロナとカリーナはNとAのダブルヘッダーだ。
 そんなこだわりは、単なる縁起かつぎだ、という声もあろう。しかし、「C」で始まるクルマは、次々にヒットしてきたのだから、そうそう無視もできない。造語であり、英語圏をはじめとした外国ではストレートに語源を理解できないであろうカムリでさえ、海外では大ヒットしているクルマなのだ。ワールドワイドな縁起かつぎ。無視するのもはばかれる
 もし、ワールドワイドで価値の変わらないC始まりのクルマを1台あげろと言われれば、最高級車センチュリー(CENTURY)がもっともふさわしいだろう。海外では、大使館の公用車としても使われているクルマである。
 センチュリーの意味は「一世紀」。デビューは昭和42年。西暦では1967年になる。世紀ということからすれば、非常に中途半端なデビュー年だ。ただし、昭和42年は明治元年から100年目にあたる年。
 もうひとつ、トヨタグループの創始者・豊田佐吉の生誕100年にあたる年でもあった。
 日本人にとって忘れがたい明治100年、トヨタにとって重要な生誕100年の2つの100年を記念すべきセンチュリーというネーミングなのである。 
 トヨタにとって重要な企業記念事業から生まれたといえるセンチュリーは、現行の3代目が、きっちり2000年にデビューした。
 初代以来受け継いできた鳳凰のヘッドマーク同様、ボディカラーも醍醐に摩周、瑞雲、神威など一般庶民には縁遠そうな名前が使われている。
 内装色に至ってはウールファブリック「瑞響」仕様といった念の入りようだ。もはや、縁起どころか、神格化一歩手前のうやうやしささえ感じさせる。 
 最後に、初代クラウンをイメージしたオリジンというクルマがあったが、オリジンには、オリジナル、つまり「起源」という意味もある。
CENTURY
←エンジンは1GZ型5L V12。直6の1Jを2列組み合わせた設計で、万一のトラブルの場合は片肺だけで走ることもできる。センチュリー専用だ。
←代々「しつらい」をキーワードに、そのあり方を考えられてきたインテリア。リヤシートは、乗り込むときの振る舞い、外から見たときの顔の位置まで考えられているという。
詳細カタログ 中古車検索
CROWN
←トヨタはCIエンブレムをかたくなに付けないクルマも多く、クラウンもその1台だ。王冠マークは時代に沿って少しずつ変化している。
←現行で一新されたパワーユニットは、今後のトヨタFRの中心となるであろうV6。低重心化と軽量化により、スポーティな走りも実現している。
←インテリアをはじめ、その時代の最先端技術を惜しみなく投入してきたのがクラウンの伝統。まずクラウンから採用された装備も数多い。
詳細カタログ 中古車検索
トヨタのCは名車の系譜という地図が変わりつつある?
 トヨタで車名やサブネームがCで始まるクルマを数えていくと、じつに30台以上になる。なかには、キャバリエもあるが、もともとシボレーのネーミングだからイレギュラーか? いやシボレーもCで始まるから縁がないこともないか……。
 それはともかく、Cで始まるクルマはトヨタ車で最大の派閥である。
 しかし最近は、Cで始まるブランニューなクルマは影をひそめ、代わりにPで始まる車名と語感にスピーディさがあるつまる音が含まれたクルマが台頭してきている。
 前者はプリウス、プレミオ、プログレ、ポルテなどなど。どちらかというとセダンやコンパクトなど親しみやすいクルマが多い。
 後者はヴィッツやアルテッツァ、ウイッシュなどがそうだ。これらは、コンサバティブでトレンディさを感じさせるクルマが多い。
↑高級車セルシオは、ラテン語で「最上級」という意味。 ↑セリカはスペイン語で「天の」「天空の」「神の」という意味。 ↑カローラは現行だけでも4種類のバリエーションがある。 ↑先代はコロナプレミオ、現行はプレミオだけ。CからPへの勢力移行の代表格か? ↑新ヒット派閥Pの先駆者となったプリウス。
Dino 206gtSKYLINE GT-RHONDA LEGENDALFA GTACENTURY & CROWN
TOP
TOP > クルマ関連記事 > 中古車特集 > こだわりのネーミングこそ名車の条件