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こだわりのネーミングこそ名車の条件
ノスタルジーではない、NOW&THENなのである
すんでのところで国産市販車初の栄冠は逃してしまったものの、GTを名乗る国産車最長不倒レコードはスカイラインが堅持している。昭和39年のS54のスカイライン2000GTから、じつに40年という長さだ。
話は少しそれるが、国産市販車初のGTの誉れは「いすゞ・ベレット」が持っている。発売は昭和39年4月。スカイラインに先んじることホンの数日違いで、しかも発売公表はスカイラインのほうが早かったのだが、ま、発売の事実は曲げるわけにいかないので、それなりに残念!
2000GT以前の、38年に100台限定生産された同じS54のGTは、レース用限定生産ということでレコード対象からは除外されている。
S54に続く3代目スカイライン(箱スカ)の時代、昭和44年2月にGTーRが発売されている。ベレットにもGTーRを名乗るモデルがあったが、それは同じ年の9月発売。GTの名にまつわる仇はここで返した。
そして、スカイラインGTーRは、これまた今もって破られていない、不滅の49連勝を遂げる。仇どころか、スカイラインGTーRは、はるか遠い頂に達してしまったワケだ。
「R」は、もちろんレーシング(RACING)を意味する頭文字だ。
箱スカGTーRに搭載されたエンジンは、S54時代に日本グランプリで辛酸をなめさせられたポルシェへの対抗馬(車?)としてプリンスがもてる技術を傾注して開発したR380ゆずりのS20型ユニット。
国産エンジンでは当時、稀少な気筒あたり4バルブのDOHCヘッドを持つ直6で、公道向きにデチューンされていたとはいえ、当時は破格の160馬力/7000回転を発生していた。最高速度は200km/h以上を公言していたともいう。
4代目(ケンメリ)にもGTーRはラインアップされたが、排ガス規制などの社会環境下ではレース活動をすることはなく、結局S20の在庫が尽きた197台で生産中止。
以後、5〜7代目の3世代・10年の間GTーRの名前はスカイラインのラインアップから消えていた。
長い封印を解かれてGTーRの名前が復活したのは平成元年。8代目となるR32スカイラインからである。もちろん、R32GTーRもその数年前から禁が解けていたレース活動に投入されることを目的に開発・発売されたモデルである。エンブレムは、かつてのGTーRとそっくりなデザインが用いられていた。
ただし、4代目までと大きく異なっていた点は、単にレース向きのスパルタンなだけではなく当時の国産車の最新の、あるいは未知の領域にまで踏み込んだテクノロジーが盛り込まれていたこと。専用ボディ&インテリア、280馬力以上のパワーを確実にコントロールするためのアテーサシステムなどなど。RB26エンジンに至っては、市販280馬力、実質は600馬力チューニングに十分耐えられる設計目標だったという。
まさに国産最強を標榜したGTーRは、R32に続いてR33、R34と先代までその進化は止まなかった。
が、R32までの閉ざされた10年間、スカイライン開発陣は「R」へのこだわりを失っていたわけではない。
6代目では「史上最強」のキャッチフレーズどおりの190馬力を発生する16V直4のFJエンジン搭載のRS、7代目ではニスモなどとのコラボレーションからグループAホモロゲ用モデルのGTSーR(800台限定)を発売している。いつかGTーRを復活させるんだ、という開発陣の気概は、RS、GTSーRのエンブレムの「R」の文字がGTーRと同じであることに見てとれる。
GT-Rの「R」エンブレムは赤文字という不文律があり、それにちなむような赤いヘッドカバーは、箱スカGT-R時代からのトレードマークのひとつ。GTS-Rのエンブレムも「R」は赤で、GT-R復活の日が近いことを暗に示していた。
FJエンジンもやはり赤いヘッドカバーが与えられていた。しかし、GTのネーミングは、スカイラインでは歴代直6モデルに該当していたので、直4のFJ搭載車には与えられることはなかった。
↑鉄仮面の愛称で親しまれていた直4DOHCを搭載したRS後期型。
↑GT-R復活の布石ともいえるR31GTS-R。限定数800台は発売日即日に完売したという。
↑R32で復活したGT-Rのエンブレムは、かつてのものと同じデザインでファンを驚喜させた。
もうひとつのこだわり アルファベット「Z」
日産がこだわってきた、もうひとつのアルファベットに「Z」がある。いわずと知れたフェアレディZのことだ。
Zはアルファベット26文字の最後。じつは初代フェアレディZのデザイン担当部署にとって、この新型スポーツカーが最後の仕事になるかもしれないので「Zカー」のコードネームを用いていたことに起因する。が、発売と同時に、当時ポルシェ911と同性能でありながら半額で買えた北米を中心に大ヒット。ジーカーの愛称で親しまれることになった。
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