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最先端のジャパニーズ・カーデザインから見えるもの
カロッツェリア展はトレンド発信基地となるか?
「カロッツェリア」と聞くと、大抵の人はカーナビ&カーオーディオで有名なメーカーを頭に浮かべるだろう。でも、もうひとつの「カロッツェリア」を先に思いついた人は、かなりコアなクルマ好きと言えるかも……。
 こちらのカロッツェリアは、ベルトーネやザガート、ピンファリーナなどの自動車メーカーに属さない独立系カーデザインメーカーを指す。よく「工房」と訳されることもあるが、これは美術家や工芸家の仕事場やアトリエというニュアンスだ。でも、このとらえ方が「カロッツェリア」という言葉をもっともうまく表現しているかもしれない。
 カロッツェリアとはデザインを売り物にできるクリエイターだ。「美しさ」を評価されて、初めてカロッツェリアと呼ぶにふさわしい存在になれるのだと思う。
 今回の東京モーターショーのイベントホールで開かれた「カロッツェリア展」には、7社・1大学が参加してクルマの個性と美を競った。同じ場内で「東京モーターショーの50年を振り返る」の特別展もあり、日本の名車と言われるクルマが展示された。この現代と過去のカーデザインの競演は、興味深いものがあった。
 モータリゼーション勃興期の昭和40年代の国産車開発は、性能面で欧米に追いつき追い越せとがむしゃらに突っ走っていた。本来、独自性や美しさを要求されるデザインはあとまわしにされ、悪くすると欧米のデッドコピーだったりもした。
 しかし、いかにも日本的と言える緻密に計算された伝統工芸品のような造形美のクルマもあった。道路を埋めるもっさりしたクルマのなかにあって、ひとり未来的なフォルムを持つクルマや、採算を度外視した贅沢な設計思想のクルマもあったのだ。でも、それは特別な存在。カッコイイ輸入車に憧れを抱きつつ、昭和40年代の子供たちは思っていたに違いない。いつかは日本車だって、カッコよくなるんだぞ、と。
 今や我が国は世界第2位の生産台数を誇り、カーデザインの分野でも本家イタリアの名門カロッツェリアでチーフデザイナーを務める日本人もいる。今回のモーターショーに登場した国産各社のコンセプトカーや参考出品車には、デザインを世界レベルで評価されたクルマも多い。
 カロッツェリア展で展示された先進的なクルマも、今の日本のデザイン力と企画力を示している。果たして、日本車のデザインは世界に追いつき追い越したのか? 「カロッツェリア」として、カーデザインだけで世界に名前を知られる独立系メーカーが誕生して、初めてそう言えるのかもしれない。
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●慶應義塾大学が出展した8輪型の電気自動車エリーカ。写真は370km/hを記録した公道実験車(01)。ハイブリッドスポーツカー・ヴィーマックRD408H。少量生産スポーツカーを販売する東京R&Dのコンセプトモデルで、レース参加とハイブリッドシステムを市販スポーツカーへの搭載を目指している(02)。工業製品の総合デザイン開発企業シバックスのエクスティーレ。官能的なフォルムとメカニカルなディティールの組み合せなど、「交錯」をテーマにしている(03)。フィアロコーポレーションのP67bエターニティ。660ccエンジン搭載の3ホイーラーで、提案型カロッツェリアを目指す(04)。昭和45年!に発売された世界初のロータリーエンジンを搭載したマツダ・コスモスポーツ。低く流れるようなデザインは未来的という言葉がピッタリくる(05)。
Text:編集部
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●「Carrozzeria」とはイタリア語で「クルマのボディ」を意味する。そこから転じて、クルマのデザインやボディの製造をするメーカーのことを指すようになった。
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