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世界のクルマフリークの祭典グッドウッドで
歴代GPマシンとともにホンダが羽ばたいた
 グッドウッド、そこは世界中のクルマフリークにとってメッカとも言える。ロンドンからクルマで約2時間の広大な草原地帯に開設された、競馬場・ゴルフ・ホテル・飛行場・サーキット、そしてオープンエア・ミュージアム&特設コースが、年に1度のイベントを盛り上げる。歴代の偉大なレーシングカーとドライバーやライダーたちが集結するとあって、このイベントの価値は世界的にますます高まってきた。
 日本のメーカーというと、領主でもあるマーチ伯爵から参加を要請され続けた唯一のメーカーがホンダ。メーカーの体質的には納得できる。そんなホンダが、創立50周年の99年にようやくマーチ卿からの招待にこたえた。もてぎのホンダコレクションホールの歴代のF1&2輪GPマシンを、完調に近い状態に戻したうえで、はるばるグッドウッドに搬入したのだ。それを走らせるには大きなリスクと、それを上回る情熱を要した。が、当時社長だった川本信彦氏のツルのひと声で参加を決定。グッドウッドでは、ホンダを皮切りに01年からトヨタが参加するなど、日本の自動車文化の発信に大きな発展を見せている。
 そして今年のグッドウッドは、マーチ卿の熱意にこたえてホンダが日本メーカーとして初のメインスポンサーとなって開催。これは日本の2輪と4輪フリークにとっては、最高に喜ぶべき出来事なのだ。というより、本場イギリスを起点にヨーロッパ、そして世界へと発信されたビッグニュースなのである。
 でも、このイベントの本当に素晴らしいところは、コマーシャリズムにとらわれず、集まったすべての人がみんな楽しんでいることだ。それもそのはず、1・16マイルのメインコースでは歴代の名マシンとドライバーが、各人各様のパフォーマンスを展開。コースサイドではアンティークな資料や模型などの露店が立ち並び、さまざまな催し物が目を惹きつける。あくせくしないで、のんびりと家族そろって楽しもうというのが、こちらのスタイル。せち辛い日本とは、文化が違うということを痛感させられる。
 そして、老若男女、15万人を超える愛すべき観衆のなかで、パフォーマンスを展開するGPドライバーやライダーたちのうれしそうな表情。何もかもが素晴らしい。チャンスがあったら、ぜひグッドウッドを訪れるとよい。馬力がどうだ、最高速がどうだというのとは異なる、とても大事なことと出会い、それを知ることができる。クルマもいいが、そこで出会うあらゆる人たちの表情、姿を見ていると人生観が変わるかも。
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●グッドウッド名物のモニュメントは、メインスポンサー専用。今年はホンダがRA272、RA300、ウイリアムズFW11、ロータス99T、マクラーレンMP4/4、BAR006という6台のF1をディスプレイ。大きなアームの優雅なスイングにはだれもが見とれた(01)。メインイベントは山頂までの生活道路でのヒルクライム。2輪、4輪とも、歴史的に貴重なマシンが本気で走るのがショック(02)。タイムトライアルではあっても、パフォーマンスも見せる。F1とて同じことで、われらが佐藤琢磨やJ.バトン、そしてF.アロンソまでが要所で見せ場を作り、観衆はヤンヤの歓声。佐藤琢磨はグッドウッドを走ってはや4年。「ファミリーで楽しんでいるというムードが大好きだ。それがここの自動車文化」とコメント。現地でもJ.バトンとともに大人気の彼の今後に期待したい(03、04)。往年の名ドライバーと名マシン。今年もJ.サーティースがRA300(手前)に乗った。67年イタリアGPでの劇的な優勝は、今なお語り草となっている。J.ブラバムの駆るブラバムをハナ差で抑えきって、3L時代のホンダに初めての勝利をもたらした(05)。
TEXT:横越光廣
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●グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは1993年にチャールズ・マーチ卿が広大な私有地を開放して始めた、世界最大級のヒストリック・モータースポーツイベント。今年で13回目。
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