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自動車アセスメント最新データ開示と
シンポジウムで見えてきたJNCAP今後の課題
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 4月の末に東京青山の国連大学を会場に、「平成16年度自動車アセスメント試験結果発表会/シンポジウム」が開催された。自動車アセスメント(JNCAP・欄外データ参照)は、信頼できる安全性能評価を公表して、ユーザーが安全性の高いクルマを選択できることと、より安全なクルマの開発促進を目的としている。
 自動車アセスメントでは、衝突安全性能総合評価のフルラップ前面衝突試験、オフセット前面衝突試験、側面衝突試験の3項目に加えて、歩行者頭部保護性能の評価がされている。今回の試験結果では、歩行者頭部保護性能で初めてレベル4の高い評価を得たクルマ(トヨタ・マークX)が登場したことが特筆される。
 また、運転席乗員の被害評価では、過去5年間の比較で4割程度向上しており、試験車全体を見ても衝突安全性能は確実にアップしている。
 今回のシンポジウムでは、ユーロNCAPの推進者であるクラナー博士の講演があり、欧州の現状がうかがえて興味深かった。博士の講演によれば、欧州でもアセスメントへの取り組みがメーカーを動かし、クルマの安全性は年を追うごとに向上しているとのこと。国産車と欧州車において、衝突安全性能が順調に向上していることは、ユーザーにとっても頼もしいかぎりだ。
 ただ、衝突安全性能を購入する際の指針として考えたとき、これらのデータがユーザーのクルマ選択に活かされているかとなると疑問符が付く。残念ながら自動車アセスメントは、クルマ選択のアイテムとして認知度が十分高いとは言えない。
 シンポジウム後のパネルディスカッションでも同様の意見が聞かれ、一般ユーザーに向けた親しみやすい形でのデータ開示方法は要検討だ。
 また、自動車アセスメントが一定の成果をあげていくなかで、今後の課題とされているものもある。たとえば、ともに衝突安全性能が高いとされる重量車と軽量車の衝突では、軽量車のダメージの大きさが目立つ。歩行者も含めた交通弱者の保護は今後の大きな課題なのだ。
 もちろん、交通事故の死傷者ゼロを目指すためには、クルマの安全性だけを追求しても限界がある。そのためには、自動車アセスメントだけでなく、クルマの設計も包括した交通システム全体の再整備が必要だろう。そんなクルマ社会がいつの日か訪れるかもしれない。
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●(01)会場前に展示された試験車両はインパクト十分。一般の通行人にも高い注目を集めていたが、自動車アセスメントという言葉の理解度は反応を見るかぎりイマイチ……。(02)シンポジウム後に開かれたパネルディスカッション。アセスメント評価座長、メーカー代表、ジャーナリスト、自工会代表者にユーロNCAPのクラナー博士の顔ぶれで、今後のJ-NCAPについて活発な意見交換があった。(03)欧州で初めて比較衝突実験を実施したW・クラナー博士。自動車技術のあらゆる分野で比較実験を実施して、消費者に客観的かつ適正な情報を提供している。(04、05)10年前では考えられなかった軽自動車の乗員保護性能の向上ぶり。64km/hのオフセット衝突でもキャビンは守られている。車両は16年式スバルR2。(06)乗員保護性能はアセスメント導入により明らかに向上している。
Text&Photo:編集部
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衝突安全試験は1980年代初頭にアメリカで米国NCAP(New Car Assessment Program=新車評価基準)に基づいて実施されたのが始まり。ユーロNCAPやJNCAPはその流れを汲んでいる。
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