中古車目利き講座 トヨタ ウィッシュ

上質車両を見極める 中古車目利き講座
ウィッシュ
参考車両 : 2.0 Z 初年度登録2003年9月
TOYOTA
WISH 
UA-ANE11W
トヨタ ウィッシュ
ファミリーユーザー好みのコンパクトミニバンということを考慮して、走り方や使い方を推察しながら、ポイントを押さえたチェックをしよう。外装は、小さな傷や凹みをしっかり探る。室内の状態は特に念入りに調べる。例えば、小さな子供を乗せていると、シートなどに簡単には落ちない飲食物による汚れが付くこともある。犬も毛や臭いなどにも気を付ける必要がある。整備状態も必ず確かめよう。販売店などにおまかせで点検整備を受けている車両もあれば、乗りっぱなしの整備不良車もある。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・1.8 (1794cc)      
X Eパッケージ UA-ZNE10G 4AT FF
X UA-ZNE10G 4AT FF
  UA-ZNE14G 4AT 4WD
X Sパッケージ UA-ZNE10G 4AT FF
  UA-ZNE14G 4AT 4WD
・2.0 (1998cc)      
G UA-ANE10G CVT FF
Z UA-ANE11W CVT FF
●2003年1月に新発売されたコンパクトミニバン。3列シートの車体は5ナンバーの小型サイズで、全高が低めな乗用車感覚になっている。
 当初の仕様グレードは、1.8リッターエンジンを搭載した「X」だけで、装備を絞って値段を抑えた「Eパッケージ」と、エアロバンパーや本革巻きステアリング&シフトノブを備えた「Sパッケージ」の設定もある。いずれのタイプも7人乗りで、トランスミッションは4速AT。駆動方式は、FF(前輪駆動)と4WDがある。
 2003年4月に2.0リッターエンジン搭載車を追加。トランスミッションはCVT(無断変速機)、駆動方式はFF。2.0のベーシックグレード「G」は7人乗りだが、エアロパーツを装備したスポーティタイプの「Z」は2列目にセパレートシートを設置した6人乗りになっている。
 2004年2月に一部変更し、同年4月に特別仕様車「NEO Edition」を発売した後、2005年9月のマイナーチェンジで外観を変更している。
車両の雰囲気から探る
 少し離れた位置から、各部の立て付けや塗装面の様子など、外観に異常がないか、確かめよう。
 前面は、バンパー/ボンネット/ヘッドライト。後面は、バンパー/テールゲート/コンビネーションランプ(テールライト)。それぞれの各部品がずれていないかをチェック。どちらも、左右対称になっていることがポイントだ。
 また、前後とも、ライトの左右バランスを見て、片方だけ新しく感じる(交換)場合は、その側を修理している疑いがある。
 ナンバープレートにも気を付けよう。変形や傷(リアは封印を剥がした形跡)などが、修理や交換をしているヒントになる。
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ウィッシュ 見る角度を変えてみる
 車体の表面は、見る角度を変えながらチェックしよう。
 斜め方向から透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹みや小さな凹み、あるいは波打ち(しわ)なども確認できる。
 しわが寄っているのは、衝撃を受けているか、板金修理跡だ。
 また、塗装の艶が周囲と違っていたり、変色、色むら、荒れ(ざらざらしている)など、部分的に異常や違和感がある箇所も、補修や修理跡の可能性がある。
整備状態を確かめる
 定期点検整備記録簿の記載内容とつき合わせて、ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジンと周辺の部品をチェック。できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキ液量なども点検したい。
 エンジン周辺のオイルのにじみや汚れ(漏れ)にも注意しよう。
 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑える。定期点検整備時に交換した消耗部品か。故障や不良などの不具合があったのか。それとも事故などでダメージを受けたのか。記録簿も確かめて、交換した理由を探ってみよう。
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鉄板部分を調べる
 エンジンルーム内は、左右フェンダー内側のインナーパネル、室内側のダッシュパネルなど、鉄板部分を必ずチェック。修理跡などがないか、念入りに調べよう。
 エンジンルームの最前部で車体の左右に繋がっているラジエターサポートも車体前部のチェックポイント。衝撃の影響を受けやすく、修理あるいは交換する確率が高い。外観をきれいに修理しても、ここでダメージを受けていることがわかることがある。
 また、エンジンルーム内の部品やネジなどに塗装の飛沫が付着していたら、周辺に修理の痕跡がないか、調べよう。
ウィッシュ 交換の形跡に注意
 ヘッドライトは、裏側の取り付け部も確かめよう。
 交換している場合は、ライト破損なのか、車体部の修理に伴う処置なのか、交換した理由を詳しく調べる必要がある。
 ヘッドライトに衝撃が加わると、取り付けステー部は比較的簡単に割れて衝撃を逃がす作りになっていることも考慮してチェックしよう。
取り付け状態をチェック
 フロントフェンダーは、外観の傷や凹みをチェックする以外に、取り付けネジも確認。ネジ脱着の形跡があれば、外して修理したり、交換している可能性もある。
 フロントフェンダーは重要な車体構成部材ではないので、修理しても修復歴車にはならないが、外して修理/交換している場合は、大きな衝撃を受けてダメージが広範囲に及んでいる可能性もある。周辺を詳しく探って、確かめよう。
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ウィッシュ 隙間と同時に色も比べる
 前部側面では、フェンダー、バンパー、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)などが隣合わせになっている。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、いずれかにダメージを受けているか、修理している可能性がある。
 また、隙間を境に、隣り合うパネルの色調にも注意。修理や交換で塗装すると、色艶が違って見えることもある。小さな傷などを補修した程度の場合もあるので、周辺も探って判断しよう。
車体側面のチェックポイント
 ドアに大きな損傷を受けると、外して修理したり、交換することもある。ドアヒンジの固定ネジをチェックしよう。ウイッシュは無塗装ネジなのでわかりにくいが、ネジを脱着した形跡があれば、交換していることも考えられる。
 ただし、ドアの立て付け調整のためにネジを回すことがあるので、ネジ脱着の形跡だけでは、ドア交換と即断することはできない。
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ウィッシュ 縁の部分と奥をチェック
 前後フェンダーとも、膨らんでいる部分に擦り傷付けることも多い。傷を見つけたら、深さを調べると同時に、凹みを伴っていないか、指で触って確かめよう。
 また、ホイールアーチ(タイヤを囲っている縁)の折り込み部分を覗いて、マスキング跡や修理跡などがないか、確かめよう。
 さらに奥を覗いてみよう。塗装の飛沫が付着している場合は、周辺を探って、修理箇所を突きとめよう。
リアフェンダーのチェック
 リアドアを開けて開口部を見てみよう。周辺を補修、あるいは修理した車両には、マスキングした跡が残っていることもある。
 フューエルリッド(給油口の蓋)も開けて、内部にマスキング跡や溶接跡(修理跡)などがないかもチェック。リアフェンダーを修理する際に外すことがあるので、取り付け状態も確かめよう。
 リッドの色調が異なっている場合は、リアフェンダーを修理している。周辺を詳しく調べよう。
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ウィッシュ 床下も覗いてチェック
 フレーム(骨格部)やメンバー(補強材)などの鉄板部の歪みや凹み、修理の痕跡など、床下に異常はないか、確かめよう。
 また、マフラーやサスペンションなどの床下の部品類とステーやアームなどの金具類に、傷や曲がり、交換している形跡がないかどうかも調べよう。
 錆を見つけたら、腐食の進行状態を確認しよう。オイルやグリスなどの油脂汚れは、漏れの兆候と考えられるので要注意。
減り具合と減り方を見る
 タイヤは、残り溝の深さを、まず点検。傷や異物の刺さりなどがないかも確かめよう。
 溝が十分に残っていても、減り方も調べよう。接地面を見て、一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。偏摩耗は、車体前部のインナーパネルが変形して生じることがあるので、タイヤでも車体の状態を推察できるのだ。
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ウィッシュ テールゲートをチェック
 閉めた時の立て付けを見て、全体に狂っていれば、テールゲート自体がずれているか、あるいは車体側が歪んでいる可能性もある。
 左右の片方だけの隙間が狂っていれば、その側の車体部を修理していると判断できる。
 開閉してみて、スムーズに閉まらない場合も、テールゲートのずれか、車体の歪みが考えられる。
 また、後部に大きな損傷を負うと、テールゲートを交換することもある。ヒンジのネジ脱着や、ヒンジ周辺に手を加えた痕跡(修理跡など)がないか、確かめよう。
後部の修理跡は要注意
 テールゲートを開けると、開口部は左右両側共に鉄板が横から回り込んで、溶接で接合されているのが見える。溶接やシーラー、塗装などの状態をチェックして、修理あとなどがないか、調べよう。疑わしい場合は、左右を比較すると判断しやすい。
 コンビネーションランプの交換にも注意しよう。
 後方から強い衝撃を受けると、キャビン(室内部)との接合部やルーフパネルの前部にまで波及することもある。修理箇所を見つけたら、ダメージを受けた範囲を確かめる必要がある。
装備機器の機能を確認
 保安機器類(ウインカー、ヘッドライト、ハザード、テール/ブレーキ/バックランプなど)の作動状態をまずチェック。
 さらに、エアコンやオーディオなどの装備機器類を調整操作してみよう。電装機器や電動機構などは、スイッチを入れるだけでなく、機能を確かめることがポイントだ。パワーウインドウの開閉や後部座席ランプの点灯なども忘れずにチェックしよう。
 また、シートの折り畳みなど、シートアレンジも試してみよう。
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ウィッシュ トラブルの兆候を探る
 エンジンをかけて、始動時の状態、アイドリング回転などをチェックしよう。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽って、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。
 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーが弱っている他にも、発電機や燃料系統など、さまざまな不具合も考えられる。エンジン回転中に異音や大きな振動が出ていれば、トラブルを抱えている可能性がある。
車両の使い方も推察する
 室内は、汚れや傷、穴、損壊などがないか、後部シートやラゲッジスペースまで念入りに探ろう。
 手入れ状態や傷み具合などから使用状況を推察すれば、車両の状態を判断する目安になる。
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ウィッシュ オートマチックをチェック
 エンジンをかけてブレーキを踏んだまま、各ポジションにレバーを動かして、引っかかりや切り替え時にショックがあるなどの異常がないか、試してみよう。できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないかも確認したい。
損壊の程度を判断する
 シートは、頻繁に乗り降りを繰りかえす運転席のドア側サポート部が擦れやすく、参考車両のように表皮がほつれたり、擦り傷が付くこともある。
 内装材も同様に、染みや傷などがあれば、クリーニングや簡単な補修で目立たなくできるかどうか、見極めることも必要だ。
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ウィッシュ 備え付けの書類も確認
 車検証や車両取扱説明書以外に、装備機器類の説明書が揃っていることも確かめよう。カーナビを装備している場合は、地図の発行時期も調べよう。
 定期点検整備記録簿は、車体のチェックには欠かせない書類だ。記載内容を必ず確かめよう。定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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 中古車の目利きチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行(有料)してくれる。
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