中古車目利き講座 スズキ ワゴンRプラス

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ワゴンRプラス 中古車チェックは、ドアまわりの開閉と室内の汚れや傷などを徹底しよう。外観に小さな傷があっても他には何の問題もない車両も多いので、見かけよりも全体のコンディションをチェックするといいだろう。ワゴンRは年齢に関係なく人気があり、使い方も走り方もさまざま使用状況がわかれば、車体まわりをはじめ、エンジンや走行機構などの疲労や摩耗の進み具合を推察することもできる。点検整備の状況と合わせて車体各部をチェックしよう。重い荷物を頻繁に積んでいたり、過激な走りを繰り返していると特に車体後部に疲労が出やすいこともポイントになるだろう。
1999 WAGON R+ ●1999年05月から2000年12月まで販売されたワゴンRプラスは、軽自動車のワゴンRをひとまわり大きくして1.0リッターエンジンを載せた5ドアワゴン。エンジンは、自然吸気とターボの2種類。トランスミッションは、コラムシフト4速オートマチック。駆動方式は、FF(前輪駆動)と4WD(4輪駆動)がある。仕様グレードのラインナップは、XT(ターボ)とXVを基本に、FFまたは4WD、さらにSとLパッケージがあり、計8タイプが設定されていた。参考車両は、初年度登録99年8月のXT。販売終了以降は、2000年12月から2004年4月まで販売された1.3と1.0リッターエンジンを用意したワゴンRソリオに引き継がれている。
CHECK POINT
01
外観の小さな傷などよりも全体の状態を探る
02
試乗して走行系の異音や車体のきしみ音を確かめる
03
記録簿を調べてエンジン系のトラブルに注意する
車体の全体から異常を読みとる
車両からやや離れた位置から、全体を見てみよう。ナンバープレートは曲がっていないか? 左右のヘッドライトの色は同じか? バンパーはずれていないか? 車体の切れ目の隙間(チリ)は均等か? 部分的に艶がないとか、色がくすんでいたり他の部分と違って見えたら、補修したり修理したことが考えられる。大きな事故などを起こした車両は、なんとなく歪んで見えることがある。じっくりと観察してみよう。また、車体に映っている周囲の景色を見てみよう。歪みや凹み、あるいは波打っているのを見つけることもある。塗装表面が肌荒れ状態になっている場合も、事故を起こして板金塗装した修理跡かもしれない。正面、左右、上下からと、見る角度を変えると異常を見つけやすい。
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ワゴンRプラス 車体前部の修復を推察する
フェンダーを固定しているネジの頭の塗装に傷あるなど、工具を使ってネジを脱着した跡があれば、フェンダーを交換している可能性がある。フェンダーを交換していても事故車(修復歴車)とはいわないが、車体の前部を広範囲にわたって修理したかもしれない。交換していなければ、大きな事故を起こしていないといえる。
ボンネットの交換は理由を探る
事故などでボンネットにダメージを負うと、新しいボンネットと交換することも少なくない。ボンネットを支えている金具(ヒンジ)を固定しているネジを見て、脱着した形跡があったら要注意。事故の修理でボンネットを交換した可能性が高い。まれに、エンジンの修理などのためにボンネットを脱着することもあるが、その場合は整備記録簿に記録が残っているはずだ。
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ワゴンRプラス エンジンルーム内を観察する
細部に目を向けて、ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジン関係の部品をチェック。オイルのにじみや汚れにも注意しよう。周囲と比べて新しく見える部品は、交換している。特にターボの場合は、オイル系統のトラブルやオイル交換を調べてみよう。整備手帳の記録を見れば、トラブルが発生した箇所や修理などの経緯がわかるはずだ。
前部をぶつけると証拠が残る
フロントグリルの後ろにある(エンジンルーム内のいちばん前でラジエターを支えている)ラジエターサ-ポートと呼ぶ鉄板を観察してみよう。車体前部をぶつけると、ラジエターサポートを修正あるいは交換する確率が高い。歪みが残っていたり手を加えた痕跡がないか、念入りにチェックしよう。エンジンルーム内の周囲と色が違っていたら、交換した証拠と思っていい。左右フェンダーとの接合部も、不自然なところはないか点検しよう。
ワゴンRプラス ワゴンRプラス ドア部のダメージをチェックする
車体側面のドア部分に損傷を受けると、ドア自体を交換してしまうことも多い。交換する場合は、ドアを支えている金具(ヒンジ)の固定ネジを脱着するので、ネジの状態をチェックしよう。一般にネジの頭は塗装されているが、ワゴンRは無塗装のネジを使っているのでわかりにくい。この場合は、前後左右ドアのネジを見比べるといいだろう。特定のドアだけネジの頭の傷が多ければ脱着したことが疑える。ただし、新車の組み立て時やドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジをを脱着した形跡があるように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。
車体の隙間と色を見る
事故などで前部に大きな衝撃を受けて車体が歪むと、外板パネルを修理することになるが、組み付ける際に誤差が出ることがある。それは、各パネル同士の隙間(チリ)を見ればわかる。フロントフェンダーの後端とドア、さらにフロントフェンダーとピラー(フロントガラスを挟んだ左右の柱)など、それぞれのチリが均一でなければ、前部の外板を修理している可能性が高い。たとえ手を加えていなくても、チリが狂っている(隙間が均等になっていない)のは、なんらかのダメージを受けているということだ。判断が微妙な時は、同じ場所の車体の左右を見比べるといいだろう。また、修理して再塗装する際に、色合わせがうまくいかないと、色が微妙に違うことがある。隣り合う外板の色が合っているかもチェックしよう。
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ワゴンRプラス 支え金具と周辺を観察する
リアゲートは面積が大きく、後部をぶつけるとダメージを受けやすい。ゲートを支えている金具(ヒンジ)と周辺をチェックしよう。まずは、ドアがしっかり閉まるかどうか、確かめてみる。ゲートがずれているせいで、スムーズにロックできないこともある。そして、ヒンジを固定しているネジを脱着した形跡を探ってみる。ネジの脱着が修理や交換したかどうかの目安となる。また、ヒンジが接している周辺の鉄板が歪んでいる場合は、ダメージが大きかったと推察できる。
溶接を見ればわかる
開口部は左右両側共に鉄板が横から回り込んで、溶接で固定されている。追突をはじめ、後部が変形するようなダメージを受けて修理した車両は、溶接部分が不自然に見える。特にスポット溶接(丸い窪みが点状に並んでいる)が乱れていたり、丸い窪みの大きさが違っているなどの異常は、車体の左右を見比べるとわかりやすいだろう。同形式の車両が複数ある場合は、比較してみるとさらに確認しやすい。また、板金塗装をしていれば、周囲と色の雰囲気が違って見えることもある。さらに確かめるには、鉄板の継ぎ目に盛ってあるシール材(接合部の隙間を埋めている)を爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(爪で押すとプチッと表面が割れる)ようなら、修理の際に新しいシール材を盛っている。
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ワゴンRプラス 塗装表面の段差に注意
リアフェンダー周辺を修理した車両は、リアドアの開口部などに塗装作業時にマスキングした(塗装スプレーが広がらないようにするカバーを留めるために粘着テープを貼る)跡が残っていることもある。塗装表面を指や爪でなでるように滑らせて、引っかかるような段差があれば、新しく塗装している可能性が高い。段差が直線状になっていれば間違いなくマスキングテープを貼った跡なので、板金修理あるいは傷の補修など、何らかの理由で塗装したことがわかる。車体の左右同じ場所を見比べると判断しやすい。
スペアタイヤの周辺を調べる
トランクルームの床に収納されているスペアタイヤを外してみよう。走行に支障がない部分は修理しないので、車体に大きなダメージを受けてできた歪みなどが床部に残っているのを見つけることもある。塗装が周囲と違っていたり、防音防振材(床部や車体内部に貼っているマットやシート)が剥がれていたり波打っているなどの異常があれば、後部を修理しているかもしれない。また、スペアタイヤを外したついでに、タイヤ自体の状態(空気圧や傷の有無など)もチェックしよう。
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ワゴンRプラス バンパーの異常は裏も探る
バンパーは軽い衝突や押されてずれると、車体との隙間が均等になっていないのでわかる。バンパーを交換していると外観からはわからないが、裏側を覗くと修理した形跡が残っていることがある。バンパーを支えている金具(ステー)やフレーム部(柱の部分)を見てみよう。フレーム部は丸い穴が開いているのに注目。円がいびつになっているとダメージを受けている。さらに大きな事故では、奥に見えるスポット溶接(小さな丸い窪みが並んでいる)で鉄板を接合している部分まで歪んでしまうことがる。スポット溶接が乱れている場合は、車体後部に大きなダメージを受けて修理していると判断できる。
下まわりの修理の痕跡を探す
サイドシル(ドア下の車体側面を通っている柱)の裏側を覗くと、床部と溶接している接合部が見える。全体を見て、接合部に異常がなければ、手を加えていないと判断していい。溶接部が乱れていたり不自然に見えたら、何らかの修理をしている証拠だ。また、下端に擦り傷や歪みを見つけることもあるが、ほとんどは大きな問題ではないといえる。ただし、深い傷は錆止め処理をしていることが条件だ。
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ワゴンRプラス 給油口の蓋もヒント
車体後部にある意外なチェックポイントが、フューエルリッド(給油口の蓋)。リアフェンダーを板金修理するために外すことがある。ネジを脱着した形跡がないか見てみよう。また、フューエルリッドを交換していれば、塗装表面の艶が周囲と違って見えることがある。いずれにしても、リアフェンダー周辺を修理していることが疑える。また、フューエルリッドの色を参考にして塗料を調合するために外すこともある。取り外した形跡があれば、他の部分を再塗装するなど、修理したり補修していることも考えられる。
床下を観察する
床下を観察すると、意外なところにダメージを受けているのを発見することがある。鉄板部の部分的な変形や凹み、各部支え金具に歪みなどはないかチェックしてみよう。さらに、マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ってみよう。外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分はほとんど手を付けない(補修や部品交換といった修理をしない)ので、事故などで受けたダメージが残っていることがある。
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ワゴンRプラス 点検整備記録の内容を調べる
記録簿(整備手帳など)を、車両をチェックする前に確認しておこう。過去にどのような整備を受けてきたのがわかり、車両各部の状態を探る参考になる。定期点検時の走行距離とも合わせてチェックしよう。詳細な記録が残っている車両は、走行距離が伸びていてもコンディションがよく、機能部分には大きな問題を抱えていないと推察できる。
ワゴンRプラスのコンディションはここで見極める!
エンジンの調子を探る
エンジンをかけてみよう。異音が聞こえり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。キーを捻ると、モーターが勢いよく回って容易にエンジンが始動するだろうか。モーターの回転が弱かったり始動がもたつく場合は、バッテリーが弱っていたり、エンジンの調整が必要かもしれない。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。
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ワゴンRプラス 試走して調べる
確実に切り替えができるかどうか、操作してみよう。NからDへ、NからRへなど、各ポジションにセレクトレバーを動かして具合を試してみる。できるだけ試走して、異音が発生していないか、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないかもチェックしたい。
装備類を操作してみる
公道走行に不可欠なターンシグナル(ウインカー)やライト類、ワイパーなどの作動をまずチェック。さらに、エアコンやオーディオシステムなどの装備機器も、必ず操作して正常に機能しているか確かめよう。純正、社外製品を問わず、オーディオ類やカーナビなどは、取扱説明書が揃っていることも確認しよう。
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ワゴンRプラス ホイールとタイヤを見て走り方を推察する
ホイールのリム(外周部分)部やホイールカバーに傷が多い車両は、運転が乱暴だったり不注意に扱っている、あるいは不慣れな初心者が使っていたことが想像できる。また、タイヤの接地面だけでなく角や側面まですり減っていたら、激しい走り方をしていたと推察できる。その場合は、車体やエンジン、サスペンションなど各部に負担をかけていると判断できるし、走行に関わる部品などの消耗も進んでいるはずだ。さらに、タイヤは、特に一部だけ異常に減っている片減り(偏摩耗)に注意しよう。アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいは事故で受けたダメージなどで車体が歪んでしまった(ホイールを支えているサスペンションの位置がずれている)のかを、確かめる必要がある。
タイヤの状態をチェック
走行距離とタイヤの減り具合を見てよう。走行距離が長いとタイヤが摩耗して、必ず交換しているはずだが、年式のわりに走行距離が短く、おとなしく走っていると、減りも少ないのでそのまま使っていることがある。また、長期間走っていない場合も、ひび割れに注意することが必要だ。経年変化と熱の変化(走るとタイヤの温度が上がる)でゴムが劣化し、状態によってはバースト(破裂)する危険性もある。摩耗状態を点検すると同時にサイドウォール(タイヤの側面)部もチェックしよう。
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中古車目利き講座のチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行してくれる(有料)。
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