中古車目利き講座 日産 ティーノ

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ティーノ 実用車として使われていることが多いが、すでに販売を終了していこともあり、個性的なエクステリアやインテリアがきれいな状態に保たれているかがポイントになる。中古車目利きの見地からは、クルマのタイプとしてはワゴン車のチェックポイントを当てはめるといいだろう。開口部が多いので、できるだけ試乗して、走行中にきしみ音が聞こえないかなど、車体の疲労をチェックしたい。走行機能系では、特にCVT(無段変速機)の場合は、作動状態を見極めよう。
1998年12月に発売され、2003年5月まで販売されたモデル。すでに生産は終了しているが、背高ワゴンとも5ドアハッチバックともつかないユニークな個性があり、サニーをベースにしていることから全長が短いというのも特徴だ。当初は、前3名のベンチシート+後3名の6人乗り。エンジンは1.8と2.0リッターの2種。駆動方式はFF(前輪駆動)で、1.8は4速オートマチック、2.0にはCVT(無段変速機)が設定されている。2000年4月のマイナーチェンジで5人乗りが加わり、1.8にはハイブリッド車も追加されたが、同年12月には1.8と2.0にそれぞれ6人乗りと5人乗り、計4タイプだけの仕様グレードに整理されている。その後、02年1月に1.8の5人乗りビルトインチャイルドシート、02年4月に1.8のリアベンチシートなどの仕様が追加され、02年10月からの最終タイプでは1.8の5人乗りだけになっている。
CHECK POINT
01
インテリアの状態と走行距離から使い方を推測
02
前後左右すべてのドアと開口部を念入りに見る
03
エンジンの調子と同時に部品交換の状況を探る
全体の雰囲気を見る
車両からやや離れて、車体全体を観察しよう。ナンバープレートは曲がっていないか? 左右のヘッドライトの色は同じか? バンパーは車体とずれていないか? 車体の切れ目の隙間(チリ)は均一か? 見る角度を変えてみると異常を見つけやすい。さらに、車体に映る周囲の景色を見てみよう。歪みや凹み、あるいは波打っているのを見つけることもある。一部だけくすんでいたり色艶が違って見えたら、修理したことも考えられる。「何となく変な感じ」を受ける部分があれば、近寄って念入りに観察しよう。
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ティーノ ダメージを受けた証拠が残る
ボンネットを開けて、フロントグリルの後ろにある(エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっている)ラジエターサポートと呼ぶ鉄板を観察してみよう。事故などで車体前部をぶつけると、修正あるいは交換修理する確率が高い。歪みや手を加えた痕跡がないかチェック。周囲と色が違っていたら交換した証拠と思っていい。左右フェンダーとの接合部も、不自然なところはないか点検しよう。
脱着した理由を探る
ボンネットを支えている金具(ヒンジ)を固定しているネジに脱着した形跡を発見したら、事故などでダメージを受けて、ボンネットを交換しているかもしれない。ただし、エンジンの修理などでボンネットを外す場合もある。もし、エンジンに手を入れるために外したのなら、整備手帳に記録が残っているはず。確かめてみよう。
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ティーノ エンジンルーム内を観察
エンジンルーム内の各部の塗装の状態を見てみよう。車体内部と左右のフェンダー、ラジエターを支えているラジエターサポートなど、各部の色を見比べながら色の違いを探ってみる。一部だけ色合いが異なっていたり、周囲と比べて不自然にきれいな部分があれば、そこは修理した後で再塗装した可能性がある。さらに細部に目を向けて、ホースやベルト類のゴムの劣化など、消耗部品を中心にエンジン関係の部品をチェック。周囲と比べて新しく見える部品は、交換している。整備手帳の記録を参考にすると、トラブルが発生した箇所や修理などの経緯がわかるはずだ。オイルのにじみや汚れにも注意しよう。
側面のダメージを推測する
車体側面のドア部分に大きな損傷を受けると、ドア自体を交換してしまうことも多い。交換する時は、ドアを支えている金具(ヒンジ)を固定しているネジを脱着するので、ネジの状態をチェックしよう。前後左右のドアを見比べて、特定のヒンジだけネジの頭に傷が付いていれば、工具を使ったと考えられる。ただし、新車の組み立て時やドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジを脱着したように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。
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ティーノ フェンダーの状態で判断
フェンダーを固定しているネジの頭の塗装に傷が付いていれば、工具を使ってネジを脱着した跡、つまりフェンダーを交換あるいは修理している。フェンダーに手を加えても事故車(修復歴車)扱いにはならないが、フェンダーが無傷なら大きな事故は起こしていないと判断できる。
色と隙間を見る
外板(車体の外側のパネル)の修理や交換する場合は、パネルを塗装することになる。しかし、色合わせの作業は難しく、仕上がった色が微妙に違うことがある。色調が合っていないのは、外板の隙間(チリと呼ぶ)を境に隣り合うパネルを比べて見ればわかりやすい。また、事故などで前部が破損して修理すると、外板を組み付ける際に誤差が出ることがある。それは、フロントフェンダーの後端とドア、さらにフロントフェンダーとピラー(フロントガラスを挟んだ左右の柱)など、それぞれのチリの幅を見ればわかる。均一でなければ、前部の外板に手を加えた(修理した)可能性が高い。同じ場所の車体の左右を見比べると異常を確認しやすい。
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ティーノ 支え金具と周辺を観察する
リアゲートは面積が大きく、後部をぶつけるとダメージを受けやすい。ドアを支えている金具(ヒンジ)と周辺をチェックしよう。まずは、ドアがしっかり閉まるかどうか、確かめてみる。ずれているせいで、スムーズにロックできないこともある。そして、ヒンジを固定しているネジを脱着した形跡を探ってみる。ネジの脱着が修理や交換したかどうかの目安となる。また、ヒンジが接している周辺の鉄板が歪んでいる場合は、ダメージが大きかったと推測できる。
溶接部をチェックする
リアゲートを開くと、開口部は左右両側共に鉄板が横から回り込んで、溶接で固定されているのが見える。追突をはじめ、後部が変形するようなダメージを受けて修理した車両の場合は、溶接部が乱れていたり、車体の左右で違っている。また、板金塗装をしていれば、周囲と色の雰囲気が違って見えることもある。さらに確かめるには、鉄板の継ぎ目に盛って隙間を埋めているシール材を爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(爪で押すと「プチッ」と表面が割れる)ようなら、修理の際に新しいシールを盛ったということがわかる。
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ティーノ 合わせ目の状態を観察する
ドアは、外と内のパネル2枚を合わせた構造になっている。修理する場合は溶接をはがして板金することもあるが、再度張り合わせた後で、必ずシーリング(防水防錆のために隙間を埋める)もやり直す。シール材の盛った形状が乱れていたり、新車とは違うなど、疑わしい場合は、シール材を爪で押してみよう。「プチッ」と音を立てて表面が割れたら要注意。表面だけが硬くて中が柔らかいのは、新しく盛ったシールだ。
鉄板の接合部を観察する
リアドアを開けて開口部の下部を見ると、鉄板の継ぎ目がある。リアフェンダー周辺の車体にダメージを受けて修理する場合は、継ぎ目から鉄板を剥がすことがある。一度鉄板を剥がすと、元と同じ状態には戻らない。それは、継ぎ目部分の溶接の状態を見ればわかる。車体左右の同じ場所を比べてみると、違いがわかりやすい。
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ティーノ 床下を覗いてチェックする
日頃あまり見ることがない、車体の床下もチェックしよう。意外なところにダメージを受けているのを発見することがある。鉄板部の部分的な変形や凹み、支え金具類に歪みなどがないか観察してみよう。外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分はそのまま手を付けていない(補修や部品交換といった修理をしない)ことがある。マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ってみよう。
車体後部のダメージを探る
ラゲッジスペースの床内に収納されているスペアタイヤを外してみよう。車体に大きなダメージを受けてできた歪みなどが床部に残っている(走行に支障がない見えない部分は修理しない)のを見つけることもある。また、塗装が部分的に周囲と違っていたり、防音防振材(床部や車体内部に貼っているマット)が剥がれていたり波打っているなどの異常があれば、車体後部を修理しているかもしれない。
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ティーノ 点検整備記録に目を通す
記録簿(整備手帳など)の内容を、車両をチェックする前に確認しておこう。過去にどのような点検整備を受けてきたのがわかり、車両各部の状態を探る参考になる。定期点検時の走行距離や消耗部品類の交換状況とも突き合わせてチェックしよう。詳細な記録が残っている車両は、走行距離が伸びていてもコンディションがよく、機能部分には大きな問題を抱えていないと推測できる。
ティーノのコンディションはここで見極める!
エンジンの調子をチェック
エンジンを始動してみよう。異音が聞こえり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。実際に走って、様子をみるのが望ましいが、エンジンが暖まってから、アクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。
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ティーノ ティーノ 装備類を操作してみる
まず、ターンシグナル(ウインカー)やライト類、ワイパーなど、公道走行に不可欠な保安関係の作動をチェック。さらに、エアコンやオーディオシステムなどの装備機器も、必ずスイッチを入れて、正常に機能しているかチェックしよう。純正、社外製品を問わず、オーディオ類やカーナビなどは、取扱説明書が揃っていることも確認しよう。
インテリアを見ればわかる
リアシート上部などは、長期間直射日光に当たっていると、色が抜けて白くなることもある。それで、日焼けで車両の保管が野外駐車だったことがわかる。特にラゲッジスペースの内装材が傷付いていたり、ひどく汚れている場合は、頻繁に荷物を出し入れしている。子供を乗せているとフロアやシートにシミが付いていることが多い。犬を乗せていると、しっかり掃除してもカーペットの溝や裏に犬の毛や臭いが残っていることもある。このように、クルマの使い方や扱い方を推測すれば、車両の状態を見極めるうえで大きなヒントになる。
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ティーノ 試走してチェック
トランスミッションの状態を確かめてみよう。オートマチックは、NからDへ、NからRへなど、各ポジションにセレクトレバーを動かして、異音が発生していないか、確実に切り替えができるかどうか、操作してみる。さらに、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないかをチェック。使い方によっては5万kmも走行しないうちに不良になることもある。また、オートマチックもCVT(無段変速)も、アクセルを踏んで動き出す時や加速する時のタイミングが長すぎると感じる場合は、トランスミッションの不良を疑ってみる。
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中古車目利き講座のチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行してくれる(有料)。
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