中古車目利き講座 ニッサン ティーダ ラティオ

上質車両を見極める 中古車目利き講座
ティーダ ラティオ
参考車両 : ティーダ ラティオ 15M 初度登録2004年10月
NISSAN
TIIDA LATIO 
DBA-SC11
ニッサン ティーダ ラティオ
年配ユーザーが丁寧に乗っていることが比較的多いようだが、外装の細かい傷や凹みと、内装の手入れ状態などから、扱い方を調べれば、車両の状態を推察できる。車体まわりは、ひと通りの目利き基本チェックポイントをしっかり押さえる。また、外観や室内がきれいでも、走行機能に問題を抱えている車両に気を付けよう。記録簿の内容とつき合わせながら、整備状態を確かめることも、必要だ。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
15G DBA-SC11 CVT FF
15M DBA-SC11 CVT FF
15M FOUR DBA-SNC11 4AT 4WD
15S DBA-SC11 4AT FF
15S FOUR DBA-SNC11 4AT 4WD
15B DBA-SC11 4AT FF
●5ドアハッチバックの「ティーダ」に対して、独立したトランクを持った4ドアセダンが「ラティオ」。長年親しまれたサニーの後継車として、2004年10月に発売。
 エンジンは1.5リッターで、トランスミッションはCVTと4速AT。駆動方式の基本はFFだが、電気モーターで後輪を駆動する電気式4WDもある。グレードは、ベーシックな「15S」、本革巻きステアリングやプライバシーガラス、オートエアコン、リアシートスライド&リクライニングを備えた「15M」、本革/アルカンターラのシートやインテリジェントキーを組み込んだ高級装備の「15G」、装備を簡略化した廉価版の「15B」が設定されている。そして、「FOUR」は、4WDを表している。
 2005年1月に、1.8リッターエンジンの「18G(CVT/FF)」を追加。その後の2005年12月には、ヘッドランプレベライザーを採用するなど、小変更によって改訂されている。
全体のバランスを見る
 やや離れた位置から、車両全体の雰囲気を見てみよう。
 外板パネルの隙間(立て付け)塗装面の光沢や色むら、車両の傾きなど、外観各部に異常がないか、チェック。
 前面は、ボンネット/グリル/バンパーの横線が左右同じか。後面も、トランクリッド/バンパーが、水平になっているか、確認しよう。ナンバープレートの曲がりや傷も、ヒントになる。
 また、ヘッドライトも、テールランプも、左右のバランスを見てみよう。片方だけ新しい場合は、単なる破損で交換したのか、周辺部の修理によるものなのか、詳しく探る必要がある。
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角度を変えて観察する
 傷や凹みをチェックする時は、見る角度を変えながら車体表面の観察しよう。
 斜め方向から透かして見ると、波跡(波打って見える板金修理跡)や、見落としやすい広くて浅い凹みなども見つけやすい。
 また、部分的に艶や色調が違う、ザラザラした肌荒れ状態になっているなど、塗装面が不自然な箇所があれば、補修跡か、あるいは板金修理跡かもしれない。
ティーダ ラティオ 整備状態を確かめる
 定期点検項目の消耗部品を中心にエンジンと周辺の部品を、チェック。オイルのにじみや汚れ(オイル漏れの兆候)にも注意。
 できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキやウォシャーの液量なども点検したい。
 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑える。事故などでダメージを受けて交換したのか、それとも故障や不良により交換したのか、点検整備記録を探って判断しよう。
内側の鉄板を調べる
 エンジンルーム内は、車両前部に大きなダメージを受けると走行機能面に不具合が生じることから、インナーパネル(フェンダー内側などの鉄板)が、目利きに欠かせないチェックポイント。
 修理跡(溶接、シーラー、塗装の異常)はないか、歪みやしわなどはないか、調べよう。
 部品やネジなどに塗装の飛沫が付いている場合は、周辺に修理の跡がないか、探ってみよう。
衝撃が及びやすい部品
 車体前部に損傷を受けると、修理あるいは交換する確率が高いラジエターコアサポート(エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっている)も、必ずチェック。
 樹脂製カバーの下とフェンダー部まで繋がっている鉄板に、修理や交換した形跡がないか、確かめよう。樹脂製カバーや、鉄板にネジ止めされた部品類の交換跡もヒントになる。
交換は理由を探る
 ボンネットは、外観の凹みや傷をチェックしたら、内側に修理跡などがないかも、調べよう。
 ダメージを負うと、交換することもある。支えている金具(ヒンジ)部の固定ネジを脱着した形跡がないかも、確かめよう。
 また、内側(インナーとアウターパネルの接合部)にシーラーを塗布しているのが普通だが、交換したボンネットにはシーラーがないこともある。
 交換している疑いがあれば、他の部分から影響を受けたことも、考えられる。周辺に修理跡はないか、隣接する車体前部を詳しく調べてみよう。
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ティーダ ラティオ 取り付け状態をチェック
 フロントフェンダーは、固定しているネジを確かめよう。脱着した形跡があれば、修理や交換している可能性がある。
 傷や凹みを補修したり、交換していても、修復歴車の扱いにはならないが、車体前部を広範囲に修理しているかもしれない。
 交換していなければ、大きなダメージは受けていないといえる。
 フェンダー固定部に接しているヘッドライトの取り付け状態にも注意して、チェックしよう。
パネルの立て付けを見る
 車体前部は、バンパー、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)、ボンネットなど、それぞれ隣接している外板パネルの隙間の幅を見てみよう。均等になっていなければ、ダメージを受けているか、修理している可能性がある。
 また、隙間を境に、隣り合う塗装の色調も比べてみる。色艶が違って見える場合は、傷や凹みの補修か、あるいは板金や交換修理しているのか、確かめよう。
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ティーダ ラティオ ティーダ ラティオ 側面のチェックポイント
 ドアは、大きな損傷を受けると、外して修理したり、交換してしまうこともある。左右前後ドアのヒンジ(支えている金具)部を見比べて、固定ネジを脱着していないか、チェックしよう。
 ただし、ドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともある。ネジを脱着しているように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。
 ドアキャッチ(受け金具)に異常がないか、ピラー(柱)部に修理跡などはないかも、調べよう。
周辺を調べて判断する
 リアフェンダー周辺を修理した車両には、リアドアの開口部に「塗装の段差」(マスキング跡)が残っていることもある。
 マスキング跡の理由は、傷や凹みの補修の場合もあれば、板金修理の疑い、さらにはフェンダー交換修理の可能性もある。タイヤハウス(フェンダーの内側)や周辺も、詳しく調べよう。
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ティーダ ラティオ 給油口の周囲にもヒント
 フューエルリッド(給油口の蓋)は、リアフェンダーを板金修理するために外すことがある。取り付け状態をチェックしよう。
 また、給油口の周囲の様子も調べてみよう。マスキング跡はもとより、不自然なシーラー塗布や塗装など、異常があれば、リアフェンダーを補修、あるいは修理している。
車体後部のチェック
 トランクリッド(トランクの蓋)を調べてみよう。開閉してみて、スムーズにロックできない場合は、ずれているか、あるいは車体が歪んでいることも考えられる。
 閉めた時の立て付けが、全体に狂っている場合も、リッドのずれか、車体の歪みが疑える。右または左の片側だけに異常があれば、その側の車体部を修理していると判断して間違いないだろう。
 また、後部に大きな損傷を負うと、トランクリッドを交換することもある。支えている金具(ヒンジ)や固定ネジの脱着、周辺に手を加えた痕跡などがないか、チェックしよう。
 修理/交換した形跡があれば、周辺部にも修理跡がないか、確かめよう。
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ティーダ ラティオ 関連する部分も調べる
 トランクルームの開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで、接合されている。
 溶接やシーラー、塗装の状態などを調べてみよう。
 車体の左右同じ場所を見比べると、異常を判断しやすい。テールランプに近い部分と、スポット溶接の状態に、特に注意しよう。
 後部から強い衝撃を受けると、キャビン(室内部)との接合部やルーフパネルの前部にまで波及することもある。修理箇所を見つけた場合は、ルーフ、フェンダー、バンパーなど、関連する部分も、詳しく調べる必要がある。
スペアタイヤを外して見る
 スペアタイヤパン(タイヤを収納している窪み)と周辺に、凹み、波打ち、板金修理跡、交換跡などはないか、チェック。
 底に貼ってある防振シートの切り接ぎ、張り替えた形跡なども、修理を推察する目安になる。
 また、錆や泥の付着、水溜まりの跡などがあれば、トランクルーム内に水が浸入した原因を突きとめる必要がある。
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ティーダ ラティオ 床下の様子も覗いて探る
 鉄板部の変形や凹み、支え金具類の歪み、修理した痕跡、再塗装の跡などはないか、チェック。
 バンパーの裏やサイドシル(ドア下の車体前後に通っている梁)、メンバー(車体の左右に渡してある補強部材)に、修理や交換跡がないかにも、注意。さらに、マフラーなどの部品類に、傷や凹み、交換した形跡などはないか、細部まで探ってみよう。
エンジンの調子を調べる
 かかり具合、アイドリング、異音、回転の上下、排気ガスの色をチェック。エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。
 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーが弱っていたり、エンジンの調整が必要かもしれない。異音や、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
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ティーダ ラティオ 操作して機能を確かめる
 装備類の作動状態をチェックしよう。ヘッドライト、テールランプ(ブレーキ/バック)、ウインカーなどの保安関係)を、まず確認。
 さらに、エアコンやオーディオなども、試してみよう。パワーウインドウの開閉や、ルームランプの点灯なども、忘れないこと。
 電装機器や電動機構などは、スイッチを入れるだけでなく、操作して、正常に機能しているかを確かめることが大切だ。
不具合を察知する
 セレクトレバーを操作して、トランスミッションの状態をチェック。
 エンジンをかけて、ブレーキを踏んだまま、PからDへ、NからRへなど、各ポジションにレバーを動かして、切り替え時にショックがあるなどの異常がないか、試してみよう。
 ATは、できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないか、滑っているような症状がないかも、確かめたい。
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ティーダ ラティオ インテリアのチェック
 室内は、シートはもちろん、内装材の汚れや傷、穴などをチェックするが、運転席の周囲だけでなく、後部シートまわりも、念入りに探ろう。小さな子供を乗せていると、飲み物や食べ物などをこぼした染みが付いていることもある。
 傷や汚れは、簡単に補修できることも多いが、部品交換するしかない場合もある。破損は、程度を見極める必要がある。
タイヤの減り方に注意
 タイヤは、溝の深さ(1.6mm以上が目安)を、まずチェック。それぞれ減り具合が違う場合もあるので、4輪とも点検しよう。
 さらに、減り方にも、注意しよう。接地面の一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 偏摩耗は、車体前部のインナーパネルが変形して生じることもある。
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ティーダ ラティオ 車両の情報を確かめる
 記録簿(メンテナンスノートなど)は、必ず記入年月日と内容の詳細をチェックしよう。
 車体まわりをチェックする前に、定期点検整備や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、各部の状態を探る参考になる。
 また、車両や標準装備類はもちろん、純正オプションや後付けの社外製品が付いている場合も、それぞれの取扱(使用)説明書が揃っていることを確かめよう。
傷は深さを調べる
 参考車両のリアフェンダーには、擦り傷がある。
 傷を見つけたら、爪を軽く(強くやると傷を拡げてしまう)滑らせてみよう。引っかからない程度なら、磨けば目立たなくなる。
 下地の色が見えたり、傷が鉄板部に達している場合は、補修が必要だ。
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車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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 中古車の目利きチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行(有料)してくれる。
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