中古車目利き講座 日産 ティーダ

上質車両を見極める 中古車目利き講座
ティーダ
参考車両:ティーダ 15M 初度登録2005年7月
NISSAN
TIIDA 
DBA-C11
日産 ティーダ
基本的にファミリーカーなので、良好な車両が比較的多いようだが、使い方や乗り方で程度に差がある。外観は、小さな傷や凹み、あるいはそれらの補修跡。室内は、後部座席とラゲッジスペースの汚れや傷。細部まで調べて、どのように扱われていたか、推察してみよう。乱暴に運転していた車両は、エンジンをはじめ、走行機構などにも負担がかかっているかもしれない。点検整備記録の記載内容から、コンディションを探ってみよう。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・1500 (1498cc)
15M FOUR DBA-NC11 4AT 4WD
15S FOUR DBA-NC11 4AT 4WD
15S DBA-C11 4AT FF
15G DBA-C11 CVT FF
15M DBA-C11 CVT FF
・1800 (1797cc)
18G CBA-JC11 CVT FF
●サニーの後継車として2004年9月に発売を開始した、5人乗りの5ドアハッチバック。エンジンは、1.5リッターで、4ATまたはCVTとの組み合わせ。駆動方式は、FFと4WD(「FOUR」)がある。
 グレードは3タイプで、「15M」を基準に、フロントフォグランプや本革巻きステアリングホイール、本革/アルカンターラのコンビシートなどが標準になっている高級装備の「15G」、MとGがフルオートに対してマニュアルエアコンになっているなどで廉価設定された「15S」がある。
 1.8リッターの「18G」は、2005年1月に追加されているが、Gの装備に加えて、プロジェクターキセノンヘッドランプ、カーブや交差点でステアリングを切るとランプが自動的に点灯して進行方向の照射範囲を拡大するアクティブAFS(アダプティブ フロントライティング システム)、運転席パワーシートなどが採用されている。
 2005年12月に、一部改良と同時に車両価格の改定が行われている。
車両の違和感を探る
 車両の雰囲気を掴むために、前後、左右の少し離れた位置から全体を観察してみよう。
 立て付けをはじめ、外観に異常があれば、損傷を受けていたり、修理している可能性がある。
 前部はボンネット/グリル/バンパー、後部もテールゲートとバンパー、それぞれの横線が揃っているか、確認しよう。
 ヘッドライトやテールランプは、右左を見比べて、片方だけ新しい場合は、その側の車体部を修理していることも考えられる。
ティーダ ティーダ
ティーダ 表面の異常がヒント
 見る角度を変えながら斜めから透かして、車体表面を探ってみよう。
 斜めから見ることにより、気付きにくい浅くて広い凹みや、「えくぼ」と呼ばれる小さな凹みも発見しやすい。
 部分的に色艶が違っていたり、ざらついている箇所があれば、補修している可能性が高い。また、波打って見える部分は、板金修理跡と思えば間違いない。
 表面がきれいでも、側面を見る時には、プレスラインの流れ(前後フェンダーとドアの線)にずれがないかもチェックしよう。
整備状態を点検する
 ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジン周辺の部品を、まずチェック。
 ひび割れのあるゴム製品は、早めの交換が望ましい。エンジン周辺のオイルのにじみや汚れにも注意しよう。
 周囲と比べて新しく見える部品があれば、交換していることが疑えるが、定期点検による処置なのか、故障などで修理を伴っているのか、整備記録の記載内容を調べてみよう。
ティーダ
エンジンルーム内を観察
 鉄板部分の状態を調べてみよう。不自然な塗装や溶接、シーラーの異常などがあれば、車体内部にまで及ぶ大きなダメージを受けて修理している。
 サスペンションのマウント部(上部の取り付け部)も見てみよう。マウントラバーが新しい場合は、足まわりを損傷して修理している疑いがある。
 部品やネジなどに塗装の飛沫が付着している場合は、周辺に修理の跡がないか探してみよう。
ティーダ 内側も調べてみる
 ボンネットは、表面の傷や凹みをチェックする以外にも、内側に修理跡などはないか、探ってみよう。
 事故などで損傷を負うと、交換することも少なくない。支えている金具(ヒンジ)の固定ネジを見て、脱着した形跡があれば、交換している疑いがあるので、他の部分にダメージが残っていないか、修理していないか、車体前部を念入りに調べよう。
ヘッドライト周辺を探る
 ラジエターコアサポート(エンジンルームの前側で左右に繋がっている鉄板)は、車体前部に大きな衝撃を受けると修理や交換することが多い。インサイドパネルとの接合部にも注意して、様子をチェック。
 また、ヘッドライトを片方だけ交換しているようなら、周辺に修理跡がないか、詳しく調べる。ステー(プラスチック部分)にひびや亀裂がないかも確かめよう。
ティーダ
ティーダ ネジの脱着に注意
 フェンダーに擦り傷がある場合は、凹みを伴っているケースが意外に多い。必ず損傷個所を触って、状態を判断しよう。
 また、フロントフェンダーは、ボンネットを開けてエンジンルーム内をチェックする時に、固定ネジの様子を確認しよう。脱着した形跡があれば、フェンダーを交換あるいは修理しているはずだ。
 傷や凹みを補修したり、フェンダーを交換していても、きれいに直していれば事故車(修復歴車)の扱いにはならないが、フェンダーに異常がなければ大きな事故は起こしていないと判断できる。
パネルの隙間と色をチェック
 例えば車体前部では、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラスを挟んでいる左右の柱)、ボンネットなどが隣り合っている。それぞれの隙間の幅が均等になっているか、チェック。均等でなければ、ダメージを受けてずれているか、あるいは修理している可能性も高い。
 また、修理や交換でパネルを塗装すると、仕上がった色が微妙に合わないことがある。色調が違っていないか、隙間を境に隣り合うパネルの色も比べてみよう。
ティーダ
ティーダ ティーダ ネジの傷から推察する
 ドアに損傷を受けると、外して修理したり、交換してしまうこともある。ヒンジ部のネジをチェック。前後左右のドアを調べて、特定のドアだけネジに傷が多ければ、交換している可能性がある。ただし、立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、必ずしもドアを交換しているとはいえない。
マスキング跡で判断できる
 リアフェンダー周辺にダメージを受けて修理した車両は、リアドアの開口部分などにマスキング跡が残っていることもある。
 マスキング跡が確認できれば、リアフェンダーの板金修理、あるいは傷の補修など、何らかの理由で塗装している証拠だ。車体の左右同じ場所を見比べると、判断しやすい。
 同様に、フューエルリッド(給油口)の開口部も調べてみよう。
ティーダ
ティーダ 動きを確かめる
 テールゲートは、スムーズに開閉できるか、まず確認。
 途中で止めても静止するのが普通で、自然に下がってくる場合は、開閉を補助しているステー(支え棒)のダンパー機能が低下している。オイル漏れなどにも注意してチェックしよう。
後部のダメージを探る
 テールゲートの開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで、溶接で固定されている。修理していれば、周囲とは雰囲気が違って見えるので、車体の左右を見比べながら溶接やシーラー、塗装の状態などを念入りに観察してみよう。
 スポット溶接部分は、特に注意。乱れていたり、窪みの大きさが不揃いに見える場合は、板金修理をしている可能性がある。
 後方から強い衝撃を受けた場合、各部にダメージが波及しやすい。修理している形跡があれば、フエンダー、フロア、ピラー、ルーフなど、隣接する各部位の接合部および取り付け状態を改めて調べてみよう。
ティーダ
ティーダ ヒンジまわりをチェック
 後部に大きなダメージを受けると、テールゲートを交換することもある。ヒンジのネジに手を加えた痕跡がないか、見てみよう。
 ヒンジ部の車体側の鉄板にも注意しよう。衝撃を受けた歪みが残っていることもある。
スペアタイヤを外して探る
 ラゲッジスペースの床を上げ、収納しているスペアタイヤを外して、内部の様子をチェック。
 車体後部にダメージを受けてできた歪みなどが床部に残っているのを見つけることもある。
 塗装が部分的に周囲と違っていたり、防音防振材が部分的に剥がれていたり波打っている(剥がした痕跡がある)などの異常があれば、車体後部を修理している疑いがある。
ティーダ
ティーダ 床下も覗いてみる
 鉄板部の部分的な変形や凹み、支え金具類に歪みなどがないか、見てみよう。
 マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかもチェック。
 前後バンパーの裏とその奥の鉄板(メンバー)、左右ドア下のサイドシル(ステップ)部などに修理跡がないかは、特に注意して探ってみることが大切だ。
エンジンの調子をみる
 エンジンをかけてみよう。
 かかり具合、回転の上下、排気ガスの色などを調べよう。
 ティーダのエンジンは、アイドリング回転音が静かなので、異音が聞こえたり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
 実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってから、アクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。
ティーダ
ティーダ 装備類は機能を確かめる
 保安関係(ヘッドライト、テールランプ、ブレーキ、バック、ウインカー)はもちろん、エアコンやオーディオなどまで、すべてが正常に作動するか、試してみよう。電装機器や電動機構は、電源を入れるだけでなく、操作して機能を確かめることが大切だ。パワーウインドウの開閉や後部座席ランプの点灯なども忘れないこと。
 また、オーディオやカーナビなどは、取扱説明書が揃っていることも確認しよう。
エンジンをかけて試す
 PからDへ、NからRへなど、エンジンをかけて、各ポジションにセレクトレバーを動かしてみよう。できれば試走して、異音が発生していないかも確かめたい。
 ギヤを切り替える時のショックやアクセルを踏むと滑る感じがする場合は、不具合の前兆か、すでに症状が出ているので、程度を把握する必要がある。
 CVTは、ショックが発生するシフトアップ/ダウンはない。
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ティーダ 車両の使い方を推察する
 ラゲッジスペースを見れば、どのように扱っていたかのヒントがある。内装に傷が多ければ、頻繁に荷物を積み降ろししていたり、雑に扱っていたことも考えられる。汚れや臭いにも注意しよう。
乗降で負担がかかる
 シートは、特に運転席のドア側のサポート部がへたっていないか、チェックしよう。レザーが使われている場合は、表面の剥げや擦り切れにも注意。
ティーダ
ティーダ 減り方をチェック
 タイヤ外周の接地面を調べてみよう。一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、ホイールアライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけなのか、車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 特にインナーパネルが変形していると、アライメントが狂い、走行に支障が出て、タイヤに偏摩耗を生じさせる。試乗の際にハンドルが片側方向に取られる車両は、前部修復歴の疑いがある。
記録簿を確認
 点検整備記録の内容を、車両をチェックする前に確認しておこう。
 過去にどのような整備を受けてきたかがわかり、定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。
 詳細な記録が残っている車両は、走行距離が伸びていても、走行機能部分には大きな問題を抱えていないと推察できる。
ティーダ
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
クルマの鑑定ならおまかせ!
 中古車の目利きチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行(有料)してくれる。
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