中古車目利き講座 スズキ スイフト スポーツ

上質車両を見極める 中古車目利き講座
スイフト スポーツ
参考車両 : スイフト スポーツ AT 
初年度登録2005年9月
SUZUKI
SWIFTSPORT 
CBA-ZC31S
スズキ スイフト スポーツ
走りを楽しむためのクルマということから、クルマ好きが乗っていることがポイントになるだろう。車体まわりに異常がなく、一見整備状態が良好に見えても、激しく走ってコンディションを悪化させている車両も少なくない。できれば試走して、異音や振動にも注意したい。改造している場合は、改造箇所や調整程度を把握する必要がある。乗り心地や扱いやすさ、耐久性を低下させていることもある。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
スイフト スポーツ CBA-ZC31S 5MT FF
スイフト スポーツ CBA-ZC31S 4AT FF
●2004年11月から販売されている「スイフト」をベースに、走行性能を高めたスポーティモデル「スイフトスポーツ」は、2005年9月に発売。AT車は9月、MT車は10月から販売されている。スイフトとは別モデルの位置づけで、フロントバンパーなど外観が異なる他、1.6リッターの専用エンジンやスポーティサスペンションを備えているのが特徴だ。
 MTとATが用意されている以外にはグレード構成はないが、ディスチャージヘッドランプ、カーテン&フロントサイドエアバッグ、レカロシート(運転席&助手席)を装着したパッケージオプション装着車を設定している。ヘッドライトがプロジェクタータイプになっていることと、運転席&助手席シートに「RECARO」の文字が入っているが見分けるポイントだ。
 2006年12月には、特別限定車「Limited」(1,000台限定)を設定。
全体の雰囲気から掴む
 車両から少し離れた位置から、立て付け(パネルの隙間)をはじめ、塗装面の光沢や色むら、車体の傾きなど、外観に異常はないか、チェックしよう。
 前面は、ボンネット、グリル、バンパー、ヘッドライトなどの横線が揃っているか、確かめる。
 左右ヘッドライトのバランスも見てみよう。どちらかが新しく感じたら、その側を修理しているかもしれない。片方だけ新しい場合は、単なるライト破損による交換なのか、車体部の修理に伴う処理なのか、周辺を詳しく調べる必要がある。
 ナンバープレートの曲がり傷なども、修理を探る手がかりになる。
スイフト スポーツ
スイフト スポーツ 異常を見落とさない
 車体まわりは、角度を変えながら観察しよう。外観がきれいでも、斜め方向から透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、エクボと呼ばれる小さな凹み、あるいは波打ち(しわ)なども確認できる。
 しわが寄っているのは、ダメージを受けているか、板金修理跡と判断するのが妥当な見方だ。
 また、傷や凹みに注意を向けるだけでなく、塗装表面の状態も、しっかり観察しよう。肌荒れ状態、艶が周囲と違う、色調が違うなど、部分的に異常がある箇所も、補修や修理跡かもしれない。
整備状態を確かめる
 ゴムホースやベルトなどの消耗部品を中心に、エンジンルーム内の部品をチェック。
 エンジン周辺のオイルのにじみや汚れにも注意しよう。
 できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキやウォシャーの液量なども点検したい。
 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑えるが、記録簿を見れば、トラブルが発生した箇所や修理、交換などの状況がわかるはずだ。
スイフト スポーツ
内側の鉄板が重要
 エンジンルーム内を見る時は、インナーパネル(車体内側の鉄板)の状態も調べよう。
 インナーパネルは、車体に溶接されていて、重要な補強部分になっている。大きなダメージを受けると、走行機能面に重大な不具合を生じさせるので、修理跡、交換跡、塗装跡などはないか、しっかりチェックしよう。
 また、部品やネジなどに塗装の飛沫が付着している場合は、周辺を詳しく探ってみよう。
スイフト スポーツ 交換の疑いは周辺も探る
 ボンネットは、表面の傷や凹みをチェックする以外に、裏側に修理跡がないかも、調べよう。縁の接合部(外と内のパネル)がチェックポイントだ。
 そして、ヒンジ(支えている金具)部の固定ネジも見る。ネジを脱着した形跡があれば、ボンネットを交換している疑いがある。その場合は、周辺に修理跡はないか、車体前部を詳しく調べて、交換した理由を探る必要がある。
必須チェックポイント
 車体前部に損傷を受けると、修理あるいは交換する確率が高い、ラジエターコアサポート(エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっている)をチェック。
 中央部は、修理ではなく交換する。フェンダーに繋がっている部分は、修理したり交換する。これらのヒント以外に、ヘッドライトをはじめ関連する部品類の取り付け状態にも注意しよう。
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スイフト スポーツ 取り付け状態を調べる
 固定ネジをチェックしよう。ネジを脱着した形跡があれば、修理や交換している可能性がある。
 フロントフェンダーは、補修したり修理するなどで手を加えても事故車(修復歴車)の扱いにはならない。交換していなければ大きなダメージは受けていないと判断していいだろう。交換している様子があれば、車体内側や周辺も調べて、ダメージがどの程度まで及んでいるか、探ってみよう。
車体側面のチェック
 ドアに大きな損傷を受けると、ドア自体を交換してしまうこともある。その際は、ドアを支えているヒンジのネジを脱着するので、各ドアのネジをチェックしよう。前後左右ドアを見比べて、特定のドアのネジの頭だけに傷があれば、そのドアを交換していることが疑える。
 ただし、ドアの立て付けを調整するためにネジを回すことがある。ネジの脱着だけではドアを交換しているとは即断できない。
スイフト スポーツ スイフト スポーツ
スイフト スポーツ スイフト スポーツ リアフェンダーのヒント
 後部ドアの開口部を見てみよう。リアフェンダー周辺を補修、あるいは修理した車両には、リアドアの開口部分などにマスキングした跡が残っていることもある。
 フェンダーアーチ(タイヤハウスの縁)部も、修理跡がないか、調べよう。
 また、フューエルリッド(給油口の蓋)を開けて、内部にシーラーの乱れやマスキング跡がないかチェック。リッドは、板金修理するために、外すことがある。取り付け部も調べよう。
後部の異常をチェック
 後面のチェックでは、横ライン(バンパー/テールゲート/左右コンビネーションランプ)に違和感はないか、縦ライン(テールゲート/フェンダー/ピラー)は左右対称になっているか、確認。
 ナンバープレートは、波うちや文字の補修ペイントなどはないか、調べよう。特にリアは、封印に作為的な傷(ナンバープレートを外した形跡)がないかも、確かめよう。
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スイフト スポーツ 立て付けから推察する
 テールゲートを開閉してみよう。スムーズにロックできない場合は、ずれているか、あるいは車体が歪んでいることも考えられる。また、閉めた時の立て付けを見て、全体に狂っていれば、ゲートのずれか、車体の歪みが疑える。右または左、片側だけに異常があれば、車体部を修理していると判断して間違いない。
関連する部分も調べる
 テールゲートの開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで接合されている。溶接、シーラー、塗装の状態などを探って、修理/交換跡がないか、チェック。
 後方から大きな衝撃を受けると、他の部分に波及しやすい。修理跡を見つけたら、ルーフ、ピラー(リアゲート左右の柱)、フェンダー、バンパーなど、周辺部に修理跡がないか、確かめよう。
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スイフト スポーツ 周辺も探って判断する
 テールゲートも、ボンネットと同様に、裏側に修理跡などがないか、チェックしよう。
 後部に大きな損傷を負うと、テールゲートを交換することもある。支えているヒンジ部のネジ脱着や周辺に手を加えた痕跡がないかも、見てみよう。
 立て付けを調整することもあるので、交換している疑いがある場合は、開口部と周辺を探って判断する必要がある。
隠れた部分で発見も
 荷室の床を開けてみよう。
 大きなダメージを受けてできた波打ちなどが床部に残っているのを見つけることもある。
 水溜まりの跡や泥の付着などがあれば、水が浸入した原因を突きとめる必要がある。また、塗装している形跡がある場合は、錆などの補修か、板金修理か、あるいはパネル交換修理によるものなのか、周辺の溶接部も含めて、詳しく調べよう。
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スイフト スポーツ 異常の原因を追及する
 参考車両は、Sportのロゴが剥がれている。見栄えが悪いことは確かだが、外観上の問題よりも、なぜこうなったか、原因を探る必要がある。後方から衝撃を受けていないか、あるいは何かに接触したのか。テールゲートをはじめ、車体後部に異常はないか、周辺を再チェックしてみよう。
床下を覗いてみる
 フレーム(骨格部)やメンバー(補強材)などの変形や歪み、各部支え金具類の曲がりなど、床下の鉄板部に異常はないか、探ってみよう。塗装や溶接の状態などにも気を付けて、修理や交換跡がないかも、確かめよう。
 雪道を走行した車両などは、凍結防止のために路面に散布する融雪剤の影響で、錆が発生していることもある。錆の様子と進行状態も、確認しよう。
スイフト スポーツ
部品の様子を探る
 マフラーなどの部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ってみよう。
 車高を落としている車両は、路面との接触によって車体下部を擦っている場合もある。
 損傷を受けていても、走行に影響がない見えない部分は修理や部品交換をしないことがあるので、意外なところにダメージを受けているのを見つけることがある。
スイフト スポーツ 不調の兆候を察知する
 エンジンをかけて、始動、アイドリング、異音、排気ガスの色などをチェック。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。アイドリングが安定しない場合は、エンジンの調整が必要かもしれない。異音が聞こえたり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
切り替わる状態を確認
 ATは、エンジンをかけて、ブレーキを踏んだまま、セレクトレバーを、PからD、NからRへなど、各ポジションに操作して、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)など、動きの異常をチェック。
 できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないか、異音は聞こえないか、アクセルを踏んだ時に滑っているような感じはないかも、確かめたい。
 MTは、ギアシフトと同時にクラッチの切れをチェックしよう。
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スイフト スポーツ 操作して機能を確かめる
 室内のチェックでは、保安関係(ウインカー、ホーン、ヘッドライト、ブレーキ/バックなどのテールランプ類)の作動状態を確認。
 さらに、電装機器や電動機構などは、正常に機能しているか、操作して確かめよう。
 調整機能を備えている機器類、例えば、エアコンは、温度調節や風量を試してみる。オーディオは、ボリュームの上げ下げと同時に、すべてのスピーカーから音が出ているか、聞いてみよう。ラジオだけでなく、CDも、チェックしよう。
減り具合と減り方を点検
 タイヤは、減り具合(溝の深さ)を、まず点検。1.6mm以上を目安にするが、溝が十分に残っていても、減り方も調べてみよう。
 接地面を見て、一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 偏摩耗は、車体前部のインナーパネルが変形して生じることもある。
 ホイールも、チェックしよう。タイヤと接しているリム部に傷を付けている車両も少なくないが、凹みを伴っている場合は、ホイールが変形している可能性もある。
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スイフト スポーツ 車両の情報もチェック
 車両をチェックする前に、点検整備記録簿の記載内容を調べておこう。定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、各部の状態を探る参考になる。
 エンジンルーム内や車体などに貼ってあるエンジンオイル交換の記録シールなども整備状態を知る目安になる。
 また、車両や標準装備類はもちろん、純正オプションや後付けの社外製品が付いている場合も、それぞれの取扱(使用)説明書が揃っていることを確かめよう。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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