中古車目利き講座 スバル ステラ カスタム

上質車両を見極める 中古車目利き講座
ステラ カスタム
参考車両 : カスタム R
初年度登録2006年7月
SUBARU
STELLA CUSTOM 
DBA-RN1
スバル ステラ カスタム
室内が広い実用的な軽自動車ということで、ユーザー層は幅広く、使い方や走り方もさまざま。中には点検整備を受けていない車両もあるので注意したい。外観の傷などを細かくチェックすることも大切だが、たとえ見かけがきれいでも、中身をしっかり確かめよう。「カスタム」はスポーティタイプなので、最後の決め手は整備状態を見極めることになるはずだ。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
・ステラ カスタム      
R DBA-RN1 CVT FF
  DBA-RN2 CVT 4WD
RS ABA-RN1 CVT FF
  ABA-RN2 CVT 4WD
・ステラ      
L DBA-RN1 CVT FF
  DBA-RN2 CVT 4WD
LX DBA-RN1 CVT FF
  DBA-RN2 CVT 4WD
・特別仕様車      
R アイボリーセレクション (2006年11月)
LX インテリアセレクション、L スペシャル (2007年1月)
R スペシャル (2007年4月)
LX HIDセレクション、RS Sエディション (2007年7月)
●2006年6月新発売のファミリーユーザー向け軽自動車。ベーシックな「ステラ」に対して「ステラカスタム」はスポーティ仕立てになっている。
 エクステリアは、クロームメッキフロントグリル、大型フォグランプ内蔵エアロタイプフロントバンパー、プロジェクタータイプ4灯式ヘッドランプ、ターンランプ内蔵ドアミラーなどを採用。リアにはクリアコンビネーションランプやエアロタイプバンパーを装着している。
 インテリアは、スポーティなブラックで、タコメーターを装備。「RS」には、エレクトロルミネセントタイプのメーターが付いている。
 グレードによる大きな違いはエンジン。「R」は、実用域での走行と燃費を重視した自然吸気。「RS」は、力強い走りのレギュラーガソリン対応インタークーラー付スーパーチャージャー仕様。
 トランスミッションはCVT(無段変速機)で、駆動方式はFF(前輪駆動)と4WDがある。
 2007年11月に一部改良。後席足元スペースを増やすためにフロントシート背もたれの形状変更、助手席下にアンダートレイを設置するなどしている。
車両全体の様子を観察
 やや離れた位置から、外観に異常はないか、チェック。
 前面は、バンパー/グリル/ボンネット/ヘッドライトなどが並んでいる線がずれていないか。左右対称になっているかを確かめる。
 後面も、バンパー/テールゲート/リアライトのバランスを見る。
 前後とも、左右ライトを比べて、片方だけ新しい(交換している)場合は、ライトだけの交換か、車体部も修理していないか、取り付け状態を調べると同時に周辺を詳しく探る必要がある。
 また、ナンバープレートの変形や傷(後部は封印を剥がした跡)、文字修整なども、車体を修理している疑いがある。
ステラ カスタム ステラ カスタム
ステラ カスタム 角度を変えれば見えてくる
 車体まわりは、見る角度を変えながら観察しよう。
 外観がきれいでも、斜め方向から透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、エクボと呼ばれる小さな凹み、あるいは波打ち(しわ)なども確認できる。
 しわが寄っているのは、衝撃を受けているか、板金修理跡と判断できる。
 塗装面の色艶が違っていたり、荒れている箇所も、補修、あるいは修理している可能性が高い。
整備状態を確かめる
 定期点検整備記録簿の記録とつき合わせて、ゴムホースやベルトなどの消耗部品を中心にエンジンと周辺部をチェック。できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキやウォシャーの液量なども点検したい。オイルの汚れやにじみ(漏れ)にも注意。
 周囲と比べて新しく見える(交換している)部品は、消耗品か、故障や不良か、それとも事故などでダメージを受けたか。交換した理由を記録簿でも探ってみよう。
ステラ カスタム
鉄板の状態を探る
 左右フェンダー内側のインナーパネル、室内側のダッシュパネルなど、エンジンルーム内各部の鉄板をチェックしよう。
 インナーパネルは、車体を構成する骨格ともなっており、大きなダメージを受けると走行機能に支障が出る。
 鉄板部の塗装は外板色とは異なっているが、シーラーや溶接、塗装の状態などを探って、修理跡や交換跡などがないか、念入りに調べよう。
ステラ カスタム ボンネットのチェック
 外観表面の傷や凹みなどの有無をチェックしたら、裏側に修理跡などがないかも確かめよう。
 外と内のパネル2枚を接合している部分がチェックポイントだ。
 また、大きなダメージを負うと、外して修理したり、交換することもある。ボンネットを支えているヒンジ部のネジを調べよう。
 ボンネットを外した形跡があれば、フェンダーなどに修理跡などがないか、周辺を詳しく調べよう。
前部の要チェックポイント
 エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっているラジエターサポートを必ずチェック。
 車体前部に衝撃を受けると影響が及びやすく、修理、あるいは交換する確率が高い。外観をきれいに直していても、ここでダメージを受けていることがわかる。
ステラ カスタム
ステラ カスタム 取り付け状態を確かめる
 フロントフェンダーに損傷を負うと、外して修理したり、交換することもある。取り付けネジを脱着した形跡はないか、確かめよう。
 フロントフェンダーを修理しても修復歴車にはならないが、外した様子がなければ、大きなダメージは受けていないと判断できる。
 念のために、フロントフェンダーを支えている衝撃吸収金具に歪みや修理/交換跡などがないかも確かめよう。
隙間の幅と色調を比べる
 外装部品の立て付けは、例えば、車体前部側面では、フェンダー、バンパー、ドア、ピラー(フロントウインドウ左右にある縦の柱)などが隣接している。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを受けて部品がずれているか、あるいは修理/交換している可能性がある。
 また、修理や交換で塗装すると、仕上がりが微妙に違うことがある。隙間を境に、隣り合うパネルの色調にも注意しよう。
ステラ カスタム
ステラ カスタム ステラ カスタム 側面のチェックポイント
 ドアに大きな損傷を受けると、外して修理したり、交換することも多い。ドアヒンジの固定ネジを脱着した形跡がないか、チェックしよう。
 ただし、新車の組み立て時やドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジ脱着の形跡だけでは、ドアを外して修理/交換しているとは断定できない。周囲の状態も詳しく調べて、判断する必要がある。
フェンダーの奥も確認
 フェンダーのチェックでは、ホイールアーチ部(タイヤを囲っている縁の部分)の鉄板を内側に折り返している部分も必ず覗いてみよう。
 マスキング跡や修理跡などがないか、確認。特に、スポット(溶接)の乱れに注意しよう。
 さらに、フェンダーの奥も覗いてみよう。塗装の飛沫が付着していれば、修理している可能性がある。周辺を詳しく調べよう。
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ステラ カスタム ステラ カスタム リアフェンダーのチェック
 リアドアを開けて、開口部を見てみよう。マスキング跡や修理跡などがないか、チェック。
 さらに、フューエルリッド(給油口の蓋)を開けて、内部にマスキング跡や溶接跡などがないかもチェック。リッドは、リアフェンダーを板金修理する際に外すことがある。取り付け状態も確かめよう。
 また、リッドの色調が異なっている場合は、リアフェンダーを修理している。周辺を詳しく調べよう。
テールゲートから推察する
 バンパーやコンビネーションランプ(リアライト)など、周囲の部品とのバランスを見ながらテールゲートをチェック。
 まず、閉めた状態で立て付けを見てみよう。全体に隙間が狂っていれば、テールゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいる疑いもある。右左の片方だけに異常があれば、その側の車体部を修理している可能性が高い。
 次に、開閉してみよう。スムーズに閉まらない場合も、テールゲートのずれか、車体の歪みが考えられる。
 ずれているだけなら、立て付け調整で直ることがある。
ステラ カスタム
後部の修理跡に要注意
 開口部を見てみよう。ドアと同様に、ヒンジ部をまず確かめる。
 左右両側とも鉄板が横から回り込んで、接合されている。溶接やシーラー、塗装などの状態を手がかりに、修理した様子はないか、調べよう。下部は、コンビネーションランプやバンパーに隠れて見えないが、各部品の交換の形跡に注意しよう。
 後方から強い衝撃を受けると、キャビン(室内)やルーフ前部にまで波及することもある。車体後部を修理している場合は、関連部にダメージが及んでいないか。他の部分にも修理跡などはないか。広範囲に調べる必要がある。
ステラ カスタム 床下も覗いてチェック
 鉄板部に傷や凹み、歪み、修理跡などはないか、確かめよう。
 サイドシル(ドアの下にある車体前後方向に通っている梁)下部の修理跡にも注意。車体左右を見比べてチェックしよう。
 外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分は補修や修理をしないことがあるので、事故などで受けたダメージ跡を見つけることがある。
部品の状態もチェック
 マフラーやサスペンションなどの部品類に損傷はないか。ステーなどの金具類に傷や曲がりなどはないか。修理や交換の形跡などはないか、確かめよう。
 油脂汚れや滲み(オイルやグリスなどの漏れ)にも注意しよう。
 錆を見つけたら、表面に浮いている程度なら問題はないといえるが、腐食の進行状態を把握しておく必要がある。
不調や不具合を察知する
 エンジンをかけて、始動時の状態やアイドリング回転などをチェック。エンジンが暖まってから、アクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。
 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーの状態がよくなかったり、充電系統、あるいは点火系など、さまざまな不具合要因が考えられる。エンジンの回転中に異音や大きな振動が発生する場合は、トラブルを抱えている可能性がある。
ステラ カスタム
ステラ カスタム 装備機器類の作動を確認
 ウインカー、ヘッドライト、テールランプ/ブレーキ/バックなど、保安機器類を操作して確実に作動することを確かめよう。
 エアコンやオーディオなどは、スイッチを入れるだけでなく、調整操作してみよう。電装機器や電動機構などは、正常に機能していることがポイントだ。
 見落としがちなのが、パワーウインドウの開閉やドアロック、後席ランプの点灯など。操作できるものはすべてチェックしよう。
オートマチックをチェック
 ステラのトランスミッションはCVTなので、走行時にギヤの切り替えを感じないことがポイント。試走が可能なら、スムーズな作動を確認しよう。変速ショックや滑っているような感じがあれば、機構不良も考えられる。
ステラ カスタム
ステラ カスタム 後席も忘れずチェック
 室内は、シートや内装材の汚れ、傷、穴などをチェックするが、樹脂部品の破損などにも注意。
 後席やラゲッジスペースの隅まで、見落としなく丹念に探ろう
タイヤとホイールを見る
 残り溝の深さを、まず点検。傷や異物の刺さりなどにも注意。
 接地面の減り方も見てみよう。一部が極端に減った「偏摩耗」があれば、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているのか、あるいは車体が歪んでいるのか、確かめる必要がある。偏摩耗は、車体前部のインナーパネルが変形して生じることもある。
 また、ホイール(ホイールカバー)も調べよう。傷の付き方などから、不注意や不慣れなど、運転の様子を推察することもできる。
ステラ カスタム
ステラ カスタム 備え付け書類を確かめる
 定期点検整備記録簿は、必ず記載内容を調べよう。
 記録を見れば、過去にどのような整備を受けてきたかがわかる。定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。
 また、車両取扱説明書の他に、純正オプションや後付けの社外製品などを装着している場合は、それぞれの説明書が揃っていることも確かめよう。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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 中古車の目利きチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行(有料)してくれる。
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