中古車目利き講座 トヨタ マークIIブリット

上質車両を見極める 中古車目利き講座
マークIIブリット
参考車両 : ブリット 2.5 iR-S 
初年度登録2002年2月
TOYOTA
MARK II BLIT 
TA-JZX110W
トヨタ マークIIブリット
ステーションワゴンの車体まわりは特に後部を念入りにチェックしよう。全体的には、車両の使い方を探ることがポイントになる。子供や犬を乗せていると、室内に取れない染みが付いていることがある。頻繁に重量物を積んでいると各部に負担がかかって消耗や疲労が進む。また、走行距離でも使い方や車両の状態を推察できるが、あくまでも目安だ。整備状態をしっかり確かめることが大切だ。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
2.0 (1988cc)      
2.0 iR TA-GX110W 4AT FR
2.0 iR Jエディション TA-GX110W 4AT FR
2.0 iR Four TA-GX115W 4AT 4WD
2.0 iR Four Jエディション TA-GX115W 4AT 4WD
2.5 (2491cc)直噴      
2.5 iR-S TA-JZX110W 5AT FR
2.5 iR-S Jエディション TA-JZX110W 5AT FR
2.5 (2491cc)      
2.5 iR-S Four TA-JZX115W 4AT 4WD
2.5 (2491cc)ターボ      
2.5 iR-V GH-JZX110W 4AT FR
●ブリットはマークIIのステーションワゴンで、2002年1月発売。
 エンジンは2.0と2.5リッターの2種類。2.5には、自然吸気、ダイレクトインジェクション(直噴)、ターボの3仕様がある。駆動方式は基本的にFR(後輪駆動)で、4WDの設定もある。トランスミッションも基本はは4速ATだが、2.5直噴には5速ATを組み合わせている。
 仕様グレードのバリエーションは、2.0は、スタンダードな「iR」に対して装備を絞って値段を抑えている「Jエディション」。「Four」は4WD。
 2.5は、「iR-S」を基本に「Jエディション」を設定。ターボ車は「iR-V」。
 「Jエディション」は、標準仕様に対してアルミホイール、バックドアイージークローザー、電動格納式ドアミラー、セルフレべリングショックアブソーバーなどが未装着になっている。
 2003年5月にマークII35周年特別仕様車を発売。2003年12月に一部改良。2004年12月にマイナーチェンジして、ヘッドランプエクステンションとグリルがスモーク調に、テールランプがLEDになっている。
全体の雰囲気から探る
 やや離れた位置から、全体の様子を観察してみよう。外板パネルの立て付け、車両の傾きなど、外観に異常はないか、確認。
 前面は、バンパー/ボンネット/ヘッドライトなどの横線が並行になっているか。左右対称になっているかをチェックする。
 後部も同様に、バンパー/リアゲート/コンビネーションランプ(リアライト)などが並んでいる縦線と横線の状態を確かめる。
 前後とも、左右のライトを見比べて、片方だけ新しく感じたら(交換の疑い)、その側の車体部を修理している可能性もある。
 ナンバープレートの変形や傷も、修理/交換のヒントになる。
マークIIブリット
マークIIブリット マークIIブリット 車体の表面を観察する
 見る角度を変えながら斜め方向から透かして見ると、見逃しがちな浅くて広い凹み、あるいは波打ち(しわ)なども発見できる。
 しわが寄っているのは、衝撃を受けているか、板金修理跡と判断できる。
 塗装面の艶が周囲と違っていたり、肌荒れ状態になっている箇所も、修理跡かもしれない。
 擦り傷がある場合は、単に擦っただけか、凹みを伴っていないかか、触って傷の状態を確かめる。
整備状態を確かめる
 事前に定期点検整備記録簿の記載内容を調べてから、ゴムホースやベルトなどの消耗部品を中心にエンジンルーム内を確かめよう。冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキ液量なども点検。エンジン周辺のオイルのにじみや汚れ(漏れの兆候)にも注意。
 周囲と比べて新しく見える、交換が疑える部品は、点検整備、故障や不良、あるいは車体部の修理に伴う処置などが考えられる。記録簿も探りながら判断しよう。
マークIIブリット
鉄板部分の様子を探る
 左右のインナーパネル、奥のダッシュパネルなど、エンジンルーム内の鉄板をチェック。溶接やシーラー、塗装の状態などから、修理跡はないか、調べよう。
 修理/交換跡があれば、車体内部にまで及ぶ大きな衝撃を受けている。ダメージを受けると走行に支障が出るサスペンション取り付け部周辺は要注意だ。
 また、部品やネジなどに塗装の飛沫が付着している場合は、周辺を詳しく調べよう。
車体前部の必須チェック
 エンジンルームの最前部にあるラジエターコアサポート(車体の左右に繋がっている部品)は、車体前部にダメージを受けると修理あるいは交換する確率が高い。修理跡や交換跡などがないか、中央部から左右フェンダー部との接続部分までしっかりチェック。同時に、ヘッドライトなど、ラジエターコアサポートに固定されている部品類の取り付け状態も確かめよう。
マークIIブリット ボンネットのチェック
 外観のチェックで凹みや傷を調べる以外に、裏側に修理跡がないかも確かめよう。
 ボンネットにダメージを負うと、交換することもある。支えている金具(ヒンジ)部の固定ネジを脱着した形跡がないかをチェック。
 ボンネットを修理/交換していれば、車体前部に受けた衝撃が影響したことも考えられるので、周辺に修理跡などがないか、車体部を詳しく探る必要がある。
取り付け状態を確かめる
 フロントフェンダーは、外観の傷や凹み、立て付けなどをチェックしたら、ボンネットを開けて、固定しているネジを確かめよう。
 ネジ脱着の形跡があれば、修理するためにフェンダーを外したり、交換している可能性もある。
 フロントフェンダーは、車体を構成する重要部材ではないが、外している場合は、何らかの理由があるはず。車体前部を広範囲に修理しているかもしれない。周辺を詳しく探って、確かめよう。
マークIIブリット
マークIIブリット 隙間の幅と色調を比べる
 立て付けを見る時は、例えば側面では、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)、ボンネットなどが隣合わせになっている。それぞれの隙間の幅が均等になっていることを確かめよう。
 同時に、外板パネルの隙間を境に、隣り合う塗装の色調も比べてみよう。補修程度の場合もあるが、修理や交換をすると、色艶が違って見えることがある。周辺も探って、判断しよう。
車体側面のチェック
 ドアに大きな損傷を受けると、外して修理したり、交換してしまうこともある。前後、左右ドアを支えているドアヒンジ部のネジをチェック。
 ただし、ドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともある。ネジ脱着の形跡があっても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。
 ドア自体と周辺の車体部分に修理跡などがないかも確かめよう。
マークIIブリット マークIIブリット
マークIIブリット フェンダーの縁を見る
 フェンダーには膨らみがついており、擦ってしまうことも多い。傷を見つけたら凹みを伴っていないか、確かめよう。
 また、フェンダーアーチ(鉄板を折り曲げている縁の部分)も覗いて、修理跡などがないか、チェック。特に、スポット溶接に注意。
 さらに、フェンダーの奥も覗いてみる。部品などに塗装の飛沫が付着している場合は、周辺に修理跡がないか、探ってみよう。
リアフェンダーのチェック
 後部ドアを開けて、開口部を見てみよう。周辺を補修、あるいは修理した車両には、マスキングした形跡(直線状の塗装の段差)が残っていることもある。
 また、フューエルリッド(給油口の蓋)もチェック。内部にマスキング跡や修理跡などがないか、確かめよう。
 板金修理するために、外すことがので、取り付け状態も確認。フェンダーの色と色調が違っていないかにも注意しよう。
マークIIブリット マークIIブリット
マークIIブリット テールゲートをチェック
 閉めた時の立て付けを見て、全体に狂っていれば、テールゲート自体がずれているか、あるいは車体の歪みも疑える。
 左右の片方だけ立て付けが狂っていれば、その側の車体部を修理していると判断して間違いないだろう。
 開閉して、スムーズに閉まらない場合も、テールゲートがずれているか、車体が歪んでいることも考えられる。
 また、イージークローザー装備車は、作動状態も確認しよう。
ヒンジ周辺を調べる
 リアゲートに大きな損傷を負うと、交換することもある。支えている金具(ヒンジ)や固定ネジの脱着、周辺に手を加えた痕跡がないか、チェックしよう。
鉄板の接合部を探る
 テールゲートの開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで、接合されている。
 溶接やシーラー、塗装の状態などの状態を手がかりに、修理している様子はないか、念入りに観察しよう。左右を比べてみれば、異常を判断しやすい。
 後方から強い衝撃を受けると、キャビン(室内部)との接合部やルーフパネルの前部にまで波及することもある。
 修理箇所を見つけた場合は、周辺や関連する部分を広範囲に詳しく調べる必要がある。
スペアタイヤを外して確認
 荷室の床を開けて、スペアタイヤパン(スペアタイヤを収納している窪み)周辺を見てみよう。波打ちや板金修理跡、交換跡などはないか、チェック。底や周辺に貼ってある防振シートを張り替えた形跡なども修理を推察する目安になる。
 水が溜まっていたり、溜まっていた跡があれば、水が浸入した理由を探る必要がある。
マークIIブリット
マークIIブリット バンパーの裏側を見る
 バンパーは、外観の立て付けが正常でも、下から覗いて、取り付け状態を確かめよう。修理のために外したり、交換していることがわかる痕跡が見つかる場合もある。
 さらに、バンパーの奥にある鉄板も見て、修理/交換跡などがないか、確かめよう。バンパーよりも重要なチェックポイントだ。
床下を覗いて探る
 車両の床下は、鉄板部の変形や凹み、支え金具類の歪み、修理した痕跡などはないか、探ってみる。オイルなどの液体が漏れていないかも、チェックしよう。
 また、サイドシル(ドア下の車体前後方向に通っている梁)の下部に傷や凹みなど、損傷を受けていないか。下端に修理跡などないか、確かめよう。
マークIIブリット マークIIブリット
マークIIブリット 不調や不具合を察知する
 エンジンをかけてみよう。かかり具合、アイドリング回転などをチェック。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。
 かかりにくい場合は、バッテリーをはじめ、エンジンに関連するさまざまな不具合が考えられる。エンジン回転時に異音や大きな振動が出ていれば、トラブルを抱えている可能性がある。
オートマチックをチェック
 エンジンをかけて、ブレーキを踏んだまま、PからDへ、NからRへなど、各ポジションにセレクトレバーを操作して、切り替え時にショックがあるなどの異常がないか、試してみよう。
 できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないか、繋がるタイミングが長すぎないかも確認したい。
マークIIブリット
マークIIブリット 装備機器を操作してみる
 電装機器や電動機構などは、正常に機能しているか。装備類はすべて操作して作動状態を確かめよう。
 エアコンなどは、温度調節や風量も試してみるなど、スイッチを入れるだけでなく、調整操作してみること。
 見落としがちなパワーウインドウの開閉や座席ランプの点灯なども、忘れずにチェックしよう。
 カーナビを装着していれば、地図データの発行時期も確認。
車両の情報を確かめる
 定期点検整備記録簿は、車両各部の状態を探る参考になる。必ず記載内容(点検整備や部品交換などの時期と走行距離)を確認。
 また、車両取扱説明書だけでなく、カーナビやオーディオなど、装備機器類の説明書が揃っていることも確かめよう。
マークIIブリット
マークIIブリット タイヤとホイールのチェック
 タイヤは4本とも、減り具合(残り溝の深さ)をまず点検。
 減り方も調べよう。タイヤ外周の接地面を見て、一部が極端に減っている偏摩耗を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけか、あるいは車体が歪んでいるのか、確かめる必要がある。
 ホイールの傷もチェックしよう。参考車両のようにリム部(タイヤと接している部分)に傷が付いている場合は、凹みを伴っていないか、まず確かめる。損傷の程度と同時に、リムの曲がりやホイールの変形にも注意しよう。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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