中古車目利き講座 ホンダ レジェンド

上質車両を見極める 中古車目利き講座
ホンダ レジェンド (4ドアセダン)
参考車両 : レジェンド アドバンスパッケージ 初期登録2004年10月
HONDA
LEGEND DBA-KB1

ホンダ レジェンド (4ドアセダン)
高級車は小さな傷ひとつでも雰囲気を壊すことがある。外観はもちろん、インテリアも隅まで念入りにチェック。装備類もすべて操作してみよう。また、過激な運転で各部の摩耗や疲労が進んでいる車両は少ないといえるが、エンジンや走行機能系は点検整備状態が目安になる。できれば試乗して、走行時に発生する異音や不具合をチェックしたい。
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●レジェンドは、1989年7月から販売されているが、2004年10月のモデルチェンジで4代目となっている。3.5リッター300馬力のエンジンに電子制御5速オートマチックを組み合わせて、世界初の4輪駆動力自在制御システム「SH-AWD」を採用。ドアやトランクの施錠/解錠やエンジンの始動もできる「スマートカードキーシステム」、盗難防止装備(セキュリティアラーム/イモビライザー)などを備えると共に、追突軽減ブレーキや高速道路運転支援などの先進システムの設定もある。
●参考車両と同時期の仕様グレード設定
 仕様グレードは、レジェンド(DBA-KB1)/5AT/4WDの1タイプだが、パワートランクリッドや電動リアサンシェイドなどを備えた「エクスクルーシブ」、インテリジェント・ハイウェイ・クルーズコントロール(IHCC)や前走車を検知する追突軽減ブレーキ(CMS)+Eプリテンショナーを装備した「アドバンス」、さらに高速道路での運転を支援するホンダ・インテリジェント・ドライバーサポート・システム(HiDS)も装備した「アドバンスHI」などが、パッケージとして設定されている。
角度を変えると見える
 車体表面を観察すると、歪みや波打っているのを見つけることもある。車体に写った周囲の景色が不自然に歪んでいたり、塗装が肌荒れのようになっていたら、修理や補修した跡かもしれない。見る角度を変えながら観察すると、気が付きにくい浅くて広い凹みなども見つけやすい。
ホンダ レジェンド (4ドアセダン)
ホンダ レジェンド (4ドアセダン) 全体の雰囲気を見る
 車両から少し離れて、全体を見てみよう。車体の傾きをはじめ、ナンバープレートの曲がり、バンパーのずれ、車体の切れ目の隙間(チリ)が均等になってない、部分的に艶がないとか色がくすんでいるなど、他と違って見える部分は補修したり修理していることが考えられる。「何となく変な感じ」を受ける部分があれば、近寄って念入りに観察しよう。
新しい部品を探してみる
 車体前面部をぶつけると修正や交換する確率が高いことから、ラジエターコアサポート(エンジンルーム前部で左右に渡している鉄板)をチェックする。
 ヘッドライト、フロントグリル(バンパーと一体)、フェンダー、ボンネットなど、車体前面部の立て付けに異常があるとか、部品を交換した形跡がある場合は、カバーを外してラジエターコアサポートの状態も確認したい。
ホンダ レジェンド (4ドアセダン)
エンジンルーム内を観察
 エンジンルーム内は、内部パネルの塗装状態や溶接、部品交換などの形跡がないかをチェックするが、レジェンドは樹脂カバーで覆われているために内部の状態を確認するのは難しい。。
 カバーが新品と交換されている、あるいは車体前部のどこかに異常がある場合は、カバーを外して内部をチェックする必要があるかもしれない。周辺の様子から判断することがポイントだ。
ホンダ レジェンド (4ドアセダン) 支えのヘタリにも注意
 高級車にはボンネットの開閉を補助する機構が設置されていることが多いが、レジェンドもボンネットをダンパーアームで支える仕組みになっている。
 ボンネットを開けた状態をしっかり維持しているかチェックしよう。開閉することが少ないと、ダンパーがヘタっている(緩くなって全開にならない)こともある。
ボンネットの交換は?
 ボンネットを支えている金具(ヒンジ)を固定しているネジに脱着した形跡を発見したら、ダメージを受けてボンネットを交換している疑いがある。
 ただし、エンジン修理などでボンネットを外すこともある。エンジンに手を入れるために外したのなら、記録が残っているはずなので整備手帳を確かめてみよう。
ホンダ レジェンド (4ドアセダン)
ホンダ レジェンド (4ドアセダン) フェンダーから推察
 フェンダーの状態は固定ネジの脱着や溶接から推察するが、これもカバーされているので見えない。カバーの異常や立て付けなどを手がかりにしよう。
 フェンダーを交換していても事故車(修復歴車)とはいわないが、車体の前部を広範囲に修理しているかもしれない。交換していなければ、大きな事故を起こしていないといえる。
車体の隙間と色を見る
 フェンダーとドア、ピラー(フロントガラスを挟んだ左右の柱)など、隣り合うパネルの隙間の幅が均等になっていなければ、車体前部を修理している可能性が高い。
 たとえ手を加えていなくても、立て付けに異常があれば、なんらかのダメージを受けている。判断が微妙な場合は、車体の左右同じ場所を見比べるといいだろう。
 また、修理して再塗装する際に、色合わせがうまくいかないと、仕上がりの色が微妙に違うことがある。隣り合う外板の色調が合っているかもチェックしよう。
ホンダ レジェンド (4ドアセダン)
ホンダ レジェンド (4ドアセダン) 塗装が開口部でわかる
 リアドアの開口部を観察してみよう。塗装作業時に貼ったマスキングの跡が残っている場合は、板金修理あるいは傷の補修など、何らかの理由でリアフェンダー周辺を塗装していることが考えられる。車体の左右同じ場所を見比べると、判断しやすい。
ドアを確かめる
 車体側面に大きな損傷を受けるなどしてドアを交換する際は、ドアを支る金具(ヒンジ)を固定しているネジを脱着するので、ネジの状態をチェックしよう。前後左右のドアを見比べて、特定のヒンジにだけネジの頭に傷が付いていれば、工具を使ったと考えられる。
 ただし、新車の組み立て時やドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともある。ネジを脱着しているように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。
ホンダ レジェンド (4ドアセダン) ホンダ レジェンド (4ドアセダン)
ホンダ レジェンド (4ドアセダン) 支え金具と周辺を見る
 後部をぶつけてトランクリッド(トランクの蓋)までダメージを負うと、修理のために交換することも珍しくない。ドアを支えている金具(アーム)の周辺を点検しよう。アームを固定しているネジを脱着した形跡があれば要注意。
車体後部を観察する
 各部の傷や凹みをチェックすると同時に、リアバンパー/トランクリッド/リアフェンダー/テールランプの立て付けを見てみよう。
 とくに、トランクリッドとフェンダーとの隙間の幅が、左右の片側だけ均等になっていなければフェンダー部を修理している疑いがある。その場合は、大きなダメージを受けていることも考えられるので、周辺まで確かめる必要がある。
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ホンダ レジェンド (4ドアセダン) 開口部の様子をチェック
 トランクルームの左右やリアウインドウの下に鉄板の接合部がある。追突をはじめ、後部が変形するようなダメージを受けて修理した車両の場合は、溶接が乱れていたり、車体の左右で違っている。板金塗装をしていれば、周囲と色の雰囲気が違って見えることもある。
 さらに確かめるには、鉄板の継ぎ目に盛って隙間を埋めているシール材を爪で押してみよう。
床下も覗いてチェック
 床下を覗いて、鉄板部の傷や凹み、各部支え金具類の歪みや変形などはないかチェック。マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ってみよう。
 外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分はそのまま手を付けていない(補修や修理をしない)ことがあるので、事故などで受けたダメージ跡を見つけることがある。
 塗装や溶接の異常、取り付けネジの傷などは、手を付けている(修理している)証拠になる。
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ホンダ レジェンド (4ドアセダン) 異常は隠れてないか?
 トランクルームの床に収納されているスペアタイヤを外してみよう。車体に大きなダメージを受けてできた歪みなどが床部に残っている(走行に支障がない部分は修理しない)のを見つけることもある。
 溶接箇所の状態や塗装が部分的に周囲と違っていないかも探ってみよう。
 サイレンサーパッド(防音/防振/断熱シート)の切り接ぎ、張り替えた形跡などの異常があれば、後部を修理しているかもしれない。また、スペアタイヤを外したついでに、タイヤ自体の状態(空気圧や傷の有無など)もチェックしよう。
エンジンの調子を調べる
 エンジンをかけてみよう。異音が聞こえり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
 キーを捻って、モーターの回転が弱かったり、始動がもたつく場合は、バッテリーが弱っていたり、エンジンの調整が必要かもしれない。また、実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽って、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。
ホンダ レジェンド (4ドアセダン)
ホンダ レジェンド (4ドアセダン) 小さな部品も見逃さない
 インテリアは、シートや内装材、マットの汚れ、傷、破れなどをチェックするが、小さな樹脂部品にも気を付けよう。フックなどは、無理な力を加えると、折れたり欠落することもある。
操作して機能を確認
 装備機器類はすべて操作して正常に機能しているかチェック。 トランスミッションは、シフト操作して動きを確かめる。できれば試走して、ギヤの繋がるタイミングや異音が発生していないかも確かめたい。
 もちろん、ターンシグナル(ウインカー)やライト類、ワイパーなど、公道走行に不可欠な保安関係の作動も確認。さらに、エアコンやオーディオシステムなどの装備機器もチェックしよう。
 純正、社外製品を問わず、オーディオ類やカーナビなどは、取扱説明書が揃っていることも確認しよう。レジェンドにはホンダ独自のシステムなども採用されているので、機構や操作方法を把握しておくといいだろう。
ホンダ レジェンド (4ドアセダン) ホンダ レジェンド (4ドアセダン)
ホンダ レジェンド (4ドアセダン) 車体まわりの飾りもチェック
 レジェンドは、車体にクロームメッキのモールが付いている。メッキ部品の小さな傷や凹みは見逃すことがあるので、見る角度を変えながら観察しよう。
 メッキモールが曲がっていたり、破損している場合は、立て付けをはじめ、周辺の状態も詳しく調べてみよう。
タイヤを調べる
 まず、タイヤの減り具合(溝の深さ)をチェック。
 さらに、接地面の減り方も見てみよう。一部が極端に減っている場合(偏摩耗)は、アライメント(タイヤの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいは事故で受けたダメージなどで車体が歪んでしまったのかを確かめる必要がある。
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ホンダ レジェンド (4ドアセダン) 記録を探る
 点検整備記録の内容をチェックしよう。定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。
 レジェンドのエンジンルームにはカバーがあるので、細部が見えない。エンジンのコンディションなどは、記録の詳細から推察することになる。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。タイヤハウス内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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 中古車の目利きチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行(有料)してくれる。
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