中古車目利き講座 スバル レガシィ ツーリングワゴン

上質車両を見極める 中古車目利き講座
レガシィ ツーリングワゴン
参考車両 : 3.0 R スペックB
初年度登録2006年8月
SUBARU
LEGACY TOURINGWAGON 
DBA-BPE
スバル
レガシィ ツーリングワゴン
実用的なステーションワゴンとして人気があるが、高い走行性能で運転が楽しいという点も考慮しながら内外装の状態をチェックして、どのように扱われていたかを探ってみよう。注意したいのは、中には過激な走りで車体の疲労や走行機能系の消耗が進んでいる車両があることだ。車体まわりはもちろん、各部の整備状態を念入り確かめよう。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・3.0(2999cc)
3.0 R DBA-BPE 5AT 4WD
3.0 R スペックB DBA-BPE 6MT 4WD
3.0 R スペックB DBA-BPE 5AT 4WD
・2.0(1994cc) 2.0 i カジュアルエディション*受注生産車
  CBA-BP5 4AT 4WD
  CBA-BP5 5MT 4WD
2.0 i CBA-BP5 5MT 4WD
  CBA-BP5 4AT 4WD
2.0 R TA-BP5 5MT 4WD
  TA-BP5 4AT 4WD
2.0 GT CBA-BP5 5MT 4WD
  CBA-BP5 5AT 4WD
2.0 GT スペックB CBA-BP5 6MT 4WD
  CBA-BP5 5AT 4WD
●2003年5月にレガシィシリーズは4代目にフルモデルチェンジ。新開発3.0リッター水平対向エンジンを搭載したツーリングワゴンが追加発売されたのは、4カ月後の2003年9月。この時は、5速ATのみで、「3.0R」と「3.0R ADA(運転支援補助装置付/受注生産車)」の2タイプが設定されていた。
 2004年5月に、サスペンションの調整を中心にレガシィシリーズを一部改良。そして、2004年10月には、ツーリングワゴンに「3.0R spec.B(スペックB)」を追加。スペックBは、6速MTにビルシュタインのダンパーを備えているのが特徴で、フロントバンパーも通常の3.0Rとは異なる。
 さらに、2005年5月にレガシィシリーズの一部改良。2006年5月には、レガシィシリーズのマイナーチェンジでエクステリア/インテリアデザインを一部変更(今回の参考車両)。用途に合わせて3つ走行性能を選択できる新システム「SI-DRIVE(エスアイ-ドライブ)」を採用した他、排出ガスレベルや実用燃費なども向上している。
 2006年11月に特別仕様車3.0R「SIクルーズリミテッド」が発売された後、2007年5月の一部改良で仕様グレードが整理され、3.0は「3.0R」と「3.0R SIクルーズ」の2タイプだけになっている。
車両の雰囲気から探る
 少し離れた位置から、車両全体の様子を観察しよう。外板パネルの隙間(立て付け)、塗装の状態、車両の傾きなど、外観各部に異常がないかをチェック。
 前面は、バンパー/グリル/ボンネット/ヘッドライト。後面は、テールゲート/バンパー/コンビネーションランプ(リアライト)。それぞれの部位に違和感はないか。左右対称になっているか、確認。
 前後とも、左右ランプの片方だけ新しい場合(交換の疑い)は、その側を修理している可能性もある。ナンバープレートの傷(後部は封印を外した痕跡)や変形などは、車体部の修理に注意。
レガシィ ツーリングワゴン
レガシィ ツーリングワゴン レガシィ ツーリングワゴン 角度を変えると見える
 車体まわりは、見る角度を変えながら探ろう。外観がきれいでも、斜め方向から透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、エクボと呼ばれる小さな凹み、あるいは波打ち(しわ)、表面の荒れなども確認できる。
 しわが寄っているのは、衝撃を受けているか、板金修理跡と判断するのが妥当だ。色むらや艶違い、肌荒れ状態など、部分的な塗装の異常箇所も修理痕の疑いがある。
整備状態を確かめる
 定期点検整備記録簿とつき合わせて、ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジンと周辺の部品をチェック。冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキ液量なども点検したい。エンジン周辺のオイルのにじみや汚れ(漏れ)にも注意しよう。
 交換の疑いがある部品は、故障や不良か、消耗部品か、あるいは事故修理などが伴っていないか、記録簿も調べて確かめよう。
レガシィ ツーリングワゴン
鉄板部の様子を見る
 エンジンルーム内は、左右のインナーパネル、奥のダッシュパネルなど、鉄板部を確認。塗装や溶接、シーラーなどの状態から、修理跡などはないか、調べよう。
 エンジンルーム最前部で車体の左右に繋がっているラジエターサポートは、目利きポイント。衝撃の影響を受けやすく、車体前部をぶつけると、修理あるいは交換する確率が高い。修理/交換跡などがないか、チェックしよう。
レガシィ ツーリングワゴン ボンネットのチェック
 外面だけでなく、裏面に修理跡などがないか、確かめよう。
 また、ダメージを負うと、外して修理、あるいは交換することもある。ヒンジ部の固定ネジを脱着した形跡がないか、チェック。交換の疑いがあれば、車体部に衝撃を受けている可能性がある。周辺に修理跡はないか、調べよう。
取り付け状態を調べる
 フロントフェンダーに大きな損傷を負うと、外して修理したり、交換することもある。固定しているネジに脱着した形跡がないか、チェックしよう。
 フロントフェンダーは重要な補強部材ではないので、傷や凹みの補修、あるいは損傷を修理しても修復歴車にはならないが、外して修理/交換している場合は、インナーパネルをはじめ、衝撃が及んだ範囲を確かめる必要がある。
レガシィ ツーリングワゴン
レガシィ ツーリングワゴン 隙間の幅と色調を比べる
 車体前部側面は、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右の柱)などが隣合わせになっている。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、いずれかにダメージを受けているか、修理したことによって(組み付け位置が狂う)、ずれている可能性が高い。
 隙間を境に、隣り合う塗装の色調も比べてみよう。修理/交換をすると、色艶が違って見えることがある。補修した程度の場合もあるので、周辺を探って判断する。
側面のチェックポイント
 ドアに大きな損傷を受けると、外して修理することもあり、交換することも多い。修理/交換の際にはドアを支えているヒンジのネジを脱着するので、ネジの状態を調べよう。
 ただし、ドアの立て付け調整などでネジを回すこともあるので、ネジ脱着が必ずしもドア交換の証拠とはいえない。周辺の状態も含めて判断しなければいけない。
レガシィ ツーリングワゴン レガシィ ツーリングワゴン
レガシィ ツーリングワゴン フェンダーのチェック
 ホイールアーチと呼ぶ縁の部分には膨らみがついており、擦り傷を付けることも多い。傷を見つけたら、凹みを伴っていないか、指で触って確かめよう。
 また、フェンダーをチェックする時は、ホイールアーチの折り返し部分も下から覗いて、修理跡などがないか、確かめよう。スポット溶接に違和感がないか、特に注意。
 バンパーやサイドステップとの合わせ、内側のカバーの取り付け状態などにも気を付けよう。
給油口の蓋にもヒント
 リアフェンダーのチェックでは、リアドアの開口部を見てみよう。周辺を補修、あるいは修理した車両には、マスキング跡が残っていることもある。
 また、フューエルリッド(給油口の蓋)を開けて、内部を確かめよう。マスキング跡や溶接跡などがないか、チェック。樹脂カバーの取り付け状態にも注意。
 リッドの色調が周囲と違っている場合は、リアフェンダーを修理している可能性がある。
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レガシィ ツーリングワゴン テールゲートをチェック
 閉めた状態を見てみよう。全体に立て付けが狂っていれば、テールゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいることも考えられる。
 左右の片方だけ隙間が狂っていれば、その側の車体部を修理していると判断して間違いないだろう。さらに詳しく調べよう。
 また、テールゲートを開閉して、スムーズにロックできない場合も、テールゲートのずれか、車体の歪みが疑える。
 バンパーやコンビネーションランプのずれや、修理/交換の形跡などにも注意しよう。
開口部を念入りに観察
 テールゲートを開けて、開口部をチェックしよう。
 ヒンジ部のネジを脱着していないか。ヒンジや周囲の鉄板部に歪みなどがないか、確かめる。
 また、左右両側共に、鉄板が横から回り込んで、室内側と接合されている。溶接やシーラー、塗装の状態などの状態を手がかりに、修理した様子はないか、念入りに調べよう。
 下部は樹脂カバーで覆われているが、テールゲートやバンパー、コンビネーションランプなどに、異常や修理/交換の疑いがあれば、カバーを外して確認したい。
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レガシィ ツーリングワゴン 後部の隠れたポイント
 ラゲッジスペースの床内にあるスペアタイヤの収納部を調べよう。外観をきれいに直していても、大きなダメージを受けてできた歪みなどが残っていることもある。修理/交換の形跡などがないかも(車体と同色ではないので慎重に)チェックしよう。
 また、底や周辺に貼ってある防振シートに、切り接ぎや張り替えた形跡などの異常があれば、修理している可能性がある。
床下を覗いてチェック
 鉄板部に、変形や凹み、支え金具類に歪みなどはないか。修理の痕跡などはないか、確かめよう。
 マフラーやサスペンションなどの床下の部品類に、傷や凹み、交換の形跡などがないかも探ろう。小さな傷でも、放置すると錆が発生するので、注意が必要だ。
 オイルやグリスなどによる油汚れ(滲みや漏れ)の他、ゴム部品の劣化や破損などにも気を付けながら、チェックしよう。
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レガシィ ツーリングワゴン エンジンをかけてみる
 始動時の状態やアイドリング回転などをチェック。できれば、エンジンが暖まってから、アクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。
 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーの他に発電装置や電子機器のトラブルなど、さまざまな不調要因が考えられる。
 水平対向エンジンは、排気音に独特の脈動があるが、他の車両と比べるなどして、異音や大きな振動が出ていないことを確かめよう。
不具合の前兆を察知する
 ATは、エンジンをかけてブレーキを踏んだままセレクトレバーをPからDに、NからRへなど、各ポジションに操作して、引っかかりなどはないか、チェック。試走が可能なら、ギヤが切り替わる時のショックが激しいとか、滑っている感じがするなど、不具合の症状が出ていないことも確かめたい。
 MTは、クラッチの切れとシフトを確認。ギヤが入りにくかったり、異音が発生する場合は、トラブルを抱えている可能性がある。
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レガシィ ツーリングワゴン 装備機器の機能を確認
 保安機器類(ウインカー、ハザード、ホーン、ヘッドライト、ブレーキ/バック/テールランプなど)の作動状態をまずチェック。
 エアコンは温度調節や風量、オーディオは選曲や音量など、スイッチを入れるだけでなく、操作してみよう。電装機器だけでなく、調整機構のあるものは、機能を操作してみることがポイントだ。
 パワーウインドウの開閉や室内灯の点灯なども忘れずにチェックしよう。
汚れや傷の程度を判断
 室内は、シートをはじめ、内装材やフロアマットなどまで、細かくチェック。前席周辺だけでなく、後部席まわりやラゲッジスペースもしっかり確かめよう。
 汚れや染みがあれば、クリーニングで落ちるかどうか。傷や穴などは、修繕できそうか。補修程度で済むか、交換しなければならないか、汚損や損傷などの程度を見極める必要がある。
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レガシィ ツーリングワゴン 減り具合と減り方を点検
 タイヤは、スリップサインを目安に、残り溝の深さをチェック。
 溝がしっかり残っていても、減り方を調べよう。外周の接地面を見て、一部が極端に減っている偏摩耗を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいはダメージを受けて車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 角が削れて側面まですり減っていたら、車体やエンジン、サスペンションなどにも負担をかける走りをしていると判断できる。
見栄えに惑わされない
 参考車両にあるような、小さな傷が目に付くこともあるが、細かい傷はあまり気にしないほうがいい。それよりも、車体にダメージを受けていないことや、整備状態の善し悪しを確かめたい。
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レガシィ ツーリングワゴン 車両の情報をチェック
 備え付けの書類は、車検証(登録年月日や型式などを確認)の他に、車両取扱説明書、オーディオなどの装備機器類の説明書が揃っていることを確かめよう。
 書類の中でも、車両のチェックには、定期点検整備記録簿が欠かせない。必ず記載内容を調べよう。過去にどのような整備を受けてきたのかがわかり、定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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Tel. 03-5776-0901 www.jaai.com
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