中古車目利き講座 三菱 ランサー エボリューションVIII

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三菱 ランサー エボリューションVIII
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三菱 ランサー エボリューションVIII ラリー車のベースとして造られているために、走り好きのドライバーが選ぶクルマだということを考慮することがチェックの要点。本格的なスポーツ走行をやっていれば、車体の疲労や走行系各部の摩耗も進んでいることが考えられる。各部のチェックに念を入れるのはもちろん、できるだけ試乗して、走行時に現れる異常も調べよう。エンジンや走行系の異音と車体のきしみ音など、特に車体後部は詳しく探りたい。また、走行距離が伸びていても、コンディションは整備状態で差が出る。点検整備記録に記載された整備の時期と走行距離、部品交換などとつき合わせながら各部をチェックするといいだろう。
2003年1月から2005年3月までに販売された、8代目のランサー「エボリューション」。2リッターターボエンジンと4WD(4輪駆動)の組み合わせを基本に、仕様グレードは「GSR」と競技車両のベースになる「RS」の2タイプの設定。トランスミッションはクロス6速マニュアルで、RSには5速マニュアルもある。2004年4月には「エボリューション MR」が販売され、アルミ製ルーフパネル、ビルシュタイン共同開発のショックアブソーバー、BBS鍛造アルミホイール(オプション)などを採用。2リッタークラストップレベルの最大トルクを発生するエンジンや、4WDシステムの改良などで強化されている。
CHECK POINT
01
ターボはエンジンのオイル漏れと排気煙に注意
02
できるだけ試走して異音の発生をチェックする
03
記録簿に記載された点検整備の詳細を調べる
ぶつけた証拠が残る部品
エンジンルーム内を見る時には、必ずラジエターサポート(エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっているラジエターを支えている鉄板)もチェックしよう。ラジエターサポートは、事故などで車体前部をぶつけると、修正あるいは交換修理する確率が高い。歪みや手を加えた痕跡がないかチェック。周囲と色が違っていたら交換した証拠と思っていい。左右フェンダーとの接合部も、不自然なところはないか点検しよう。
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三菱 ランサー エボリューションVIII 車両の様子を観察する
少し離れた位置から、車両の全体を見てみよう。ナンバープレートの曲がり、左右ヘッドライトの色の違い、バンパーのずれ、さらに、部分的に艶がないとか、色がくすんでいたり他の部分と違って見えたら、補修したり修理したことが考えられる。大きな事故などでダメージを受けた車両は、車体の切れ目の隙間(チリ)が均等でなかったり、車体がなんとなく歪んで見えることもある。また、車体に映る周囲の景色を見てみよう。歪みや凹み、あるいは波打っているのを見つけることもある。塗装表面が肌荒れ状態になっている場合も、事故を起こして板金塗装した修理跡かもしれない。正面、左右、上下から、角度を変えて見ると異常を見つけやすい。
エンジンルーム内を点検する
エンジンルーム内の各部の塗装の状態を見てみよう。車体内部の左右フェンダー部、サスペンション上部を支えているストラットタワー部など、各部を見比べながら色の違いを探ってみる。一部だけ色合いが異なっていたり、周囲と比べて不自然にきれいな部分があれば、そこは修理した後で再塗装した可能性がある。さらに細部に目を向けて、ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジン関係の部品をチェック。オイルのにじみや汚れにも注意。周囲と比べて新しく見える部品は、交換している。整備手帳の記録を参考にすると、トラブルが発生した箇所や修理などの経緯がわかるはずだ。
三菱 ランサー エボリューションVIII 隙間の幅と色調の違いがポイント
事故などで前部に大きな衝撃を受けて車体が歪むと、外板パネルを修理することになるが、組み付ける際に誤差が出ることがある。それは、各パネル同士の隙間(チリ)を見ればわかりやすい。フロントフェンダーの後端とドア、さらにフロントフェンダーとピラー(フロントガラスを挟んだ左右の柱)など、それぞれのチリが均一でなければ、前部の外板に手を加えた(修理した)可能性が高い。判断が微妙な時は、車体の左右の同じ場所を比べてみよう。また、再塗装すると、色が微妙に違うことがある。隣り合う外板の色艶が合っているかもチェックしよう。
フェンダーの状態で判断する
フェンダーを固定しているネジを見て、ネジの頭の塗装に傷が付いているなど、工具を使ってネジを脱着した跡があれば、フェンダーを交換した可能性がある。フェンダーを交換していても事故車(修復歴車)とはいわないが、車体の前部を広範囲にわたって修理しているかもしれない。交換していなければ、大きな事故を起こしていないといえる。
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三菱 ランサー エボリューションVIII 交換するには理由がある
事故などでボンネットにダメージを負うと、新しいボンネットと交換することも少なくない。ボンネットを支えている金具(ヒンジ)を固定しているネジを見て、脱着した形跡がある場合は要注意。事故の修理時にボンネットを交換した可能性が高い。まれにエンジンの修理などのためにボンネットを脱着することもあるが、その場合は整備記録簿に記録が残っているはずだ。
側面のダメージを推察する
車体側面のドア部分に大きな損傷を受けると、ドア自体を交換してしまうことも多い。交換する際は、ドアを支えている金具(ヒンジ)を固定しているネジを脱着するので、ネジの状態をチェックしよう。前後左右のドアを見比べて、特定のヒンジだけネジの頭に傷が付いていれば、工具を使ったことが考えられる。ただし、新車の組み立て時やドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジを脱着したように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。
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三菱 ランサー エボリューションVIII 塗装表面の状態を観察する
リアフェンダー周辺にダメージを受けて修理した車両には、リアドアの開口部分などに塗装作業時のマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留めるために粘着テープを貼る)跡が残っていることもある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような段差があれば、新しく塗装している可能性が高い。段差が直線状になっていれば間違いなくマスキングテープを貼った跡なので、板金修理あるいは傷の補修など、何らかの理由で塗装したことがわかる。車体の左右同じ場所を見比べると判断しやすい。
後部のダメージを推察する
後部をぶつけると、トランクリッド(トランクの蓋)までダメージを負うこともあり、修理のために交換することも珍しくない。リッドを支えている金具(アーム)周辺を見てみよう。アームを固定しているネジをチェックして、脱着した形跡があれば、交換している可能性がある。また、トランクリッドに取り付けたウイング(スポイラー)の影響で、トランクリッドが歪むこともある。トランクリッドを閉めた状態で、左右、前後それぞれの隙間が均等になっているかもチェックしよう。
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三菱 ランサー エボリューションVIII 車体の床下を覗いてチェック
床下を覗くと、意外なところにダメージを受けているのを発見することがある。鉄板の凹みや部分的な変形、各部支え金具に歪みなどはないかチェック。同時に、マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡などがないかも探ってみよう。外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分はそのまま手を付けていない(補修や部品交換といった修理をしない)ことがあるので、事故などで受けたダメージ跡を見つけることがある。
スペアタイヤの周辺をチェック
トランクルームの床に収納されているスペアタイヤを外してみよう。車体に大きなダメージを受けてできた歪みなどが床部に残っている(走行に支障がない部分は修理しない)のを見つけることもある。塗装が周囲と違っていたり、防音防振材(床部や車体内部に貼っているマットやシート)が剥がれていたり波打っているなどの異常があれば、後部を修理しているかもしれない。また、スペアタイヤは、空気圧や傷の有無などをチェックしよう。
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三菱 ランサー エボリューションVIII 車体後部の意外なチェックポイント
フューエルリッド(給油口の蓋)は、リアフェンダーを板金修理するために外すことがある。ネジを脱着した形跡がないか、チェックしてみよう。フューエルリッドを交換していれば、塗装表面の艶が周囲と違って見えることがある。いずれにしても、リアフェンダー周辺を修理していることが疑える。また、フューエルリッドの色を参考にして塗料を調合するために外すもある。取り外した形跡があれば、再塗装するなど、他の部分を修理したり補修していることも考えられる。
点検整備記録に目を通す
点検記録簿(整備手帳など)の内容を、車両をチェックする前に確認しておこう。過去にどのような整備を受けてきたのがわかり、車両各部の状態を探る参考になる。詳細な記録が残っている車両は、走行距離が伸びていてもコンディションがよく、走行機構類には大きな問題を抱えていないと推察できる。また、車体各部で判定が難しい部位があれば、部品交換や修理の記録を確かめれば、判断する目安になる。
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三菱 ランサー エボリューションVIII 裏側にもヒントがある
比較的軽くぶつけたり押された程度のダメージでは修理しないこともあるので、バンパーがずれているのはチリ(フェンダーとの隙間)を見ればわかる。しかし、きれいに修理していると外見からではわからないことが多い。バンパーの裏を覗いて、車体との接合部を見てみよう。特にステー(支え金具)は、軽度の追突などでもダメージを負いやすいので、歪みが残っていないかどうかにも注意して見てみよう。
ランサー・エボリューションVIIIのコンディションはここで見極める!
樹脂部品の破損
参考車両は、リアウイング(スポイラー)の表面に損傷がある。部分的に塗装が剥がれている程度だが、ひびや割れがないか、左右の固定部もチェックしよう。軽くて丈夫な素材といわれていても、衝撃を受けた部位や角度によっては、意外にもろく、破損することがあるので、周辺まで念入りに点検しよう。
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三菱 ランサー エボリューションVIII シートをチェック
シートは、乗り降りの際に身体が当たるサイドサポート部が擦り切れて、ひどくなると、表皮が破れて内部が露出することもある。また、走行距離が伸びているわりにきれいなシートが付いている車両は、シートを交換していることも考えられる。
ペダルの状態を観察する
走行距離にもよるが、ペダルのゴムの摩耗状態からもドライバーの癖や走り方が推察できる。極端に減って光沢が出ている場合は、ペダルを頻繁に踏んでかなり走り込んでいると思っていいだろう。参考車両はアルミ製部品を被せているが、表面を見ると塗装が剥げて部分的に摩耗していることがわかる。また、フットレスト(ペダルが並んだ左側にあるプレート)には傷もなく、ほとんど足を踏ん張った様子がないことから、本格的なスポーツ走行はやっていないと考えていいだろう。
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三菱 ランサー エボリューションVIII ダメージの程度を調べる
フロントバンパーのリップ部(下端の空気整流部)は、飛び石をはじめ、歩道の縁石や駐車場の車止めなどに当たるなどして損傷を受けることがある。傷や凹みを見つけたら、ひびや割れがないかチェック。さらに、取り付け部の状態も探ってみよう。表面の補修程度で済めばいいが、他の部分にまでダメージが及んでいれば、広い範囲の修理や部品交換が必要になるかもしれない。
走り方を推察する
走行距離とタイヤの減り具合を見てみよう。高年式車で走行距離が少ない場合、極端にタイヤの一部が減っている偏摩耗の状態に注意。アライメント(タイヤの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいは事故で受けたダメージなどで車体が歪んでしまったのかを確かめる必要がある。また、タイヤの接地面だけでなく角や側面まですり減っていたら、激しい走り方をしていたと推察できる。その場合は、車体やサスペンション、エンジンなど、各部に負担がかかっていると判断できるし、走行に関わる部品類の消耗も進んでいるはずだ。
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三菱 ランサー エボリューションVIII マフラーとバンパーの損傷
参考車両は、マフラーのテールエンド部(後端のパイプ)が折れ曲がっている。また、バンパーにいくつかの打ち傷もある。これらのことから、明らかに何かにぶつかっていることがわかる。損傷部を補修していないことから、車体に及ぶほどの大きなダメージを受けていないと考えられるが、マフラー本体にまでダメージが及んでないか、また、バンパーはどの程度のダメージを受けているかをチェックしよう。
エンジントラブルを察知する
エンジンをかけてみよう。異音が聞こえり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。キーを捻って、モーターの回転が弱かったり始動がもたつく場合は、バッテリーが弱っていたり、エンジンの調整が必要かもしれない。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。また、ターボの場合は、タービンにトラブルが発生すると、マフラーから白煙や黒煙が出る。排気ガスの色にも注意しよう。
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三菱 ランサー エボリューションVIII 試走してチェック
マニュアルトランスミッションは、クラッチの切れ具合をチェック。スムーズにクラッチが断続できるか試してみよう。扱いが悪いと1万kmに満たない走行距離で消耗し、滑っていることもある。また、できれば試走して、1速からシフトアップ&ダウンを繰り返し、スムーズにギヤチェンジができるかどうかをチェックしよう。
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中古車目利き講座のチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行してくれる(有料)。
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