トヨタ アイシスの上質な中古車の見極め方

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アイシス
参考車両 : アイシス (CBA-ANM10W)
初年度登録2005年3月

トヨタ アイシス

傷や凹み、修理の形跡などを探る、車体まわりの基本的なチェックはもちろん、室内の状態も念入りに確認しよう。ファミリー層に人気のあるミニバンなので、子供や犬を乗せるなど、車両の使い方を推察するのもポイントだ。子供は染みや汚れを付ける可能性が高く、犬は抜け毛や臭いなどに気を付けたい。また、外装や室内の手入れは怠らなくても、クルマの整備には無頓着なユーザーもいる。整備状態もしっかりチェックしよう。

●2004年9月に新発売された、ミディアムクラスの3列シート7人乗り新型ミニバン。背が低いタイプだが、ルーフを高めに設定しているので、他のミニバンに比べると3列目シートの居住性がいい。

 エンジンは1.8(1794cc)と2.0(1998cc)があり、トランスミッションは1.8に4速オートマチック、2.0にはCVT(無段変速機)を組み合わせている。また、1.8モデルの駆動方式はFF(前輪駆動)だけだが、2.0にはFFと4WDがある。

 仕様グレードは、ベーシックな「L」と、オーディオや運転席アームレストなどを装備している「X セレクション」。専用の外装(バンパー、ワイドフェンダーなど)やアルミホイールなどを装着しているスポーティな「プラタナ」。2.0にはフロントフォグランプやディスチャージヘッドライト、アルミホイールを標準装備している上級の「G」、さらに運転席側スライドドアやテールゲートに電動機構を備えている「Uセレクション」の設定がある。

●その後、2005年11月の一部改良で2.0 エンジンが平成17年基準排出ガス75%低減レベルを取得。あわせて特別仕様車プラタナ「G エディション」を発売。2006年8月に「トヨタ店60周年記念特別仕様車」発売。2007年5月14日のマイナーチェンジでは外観の一部を変更している。

●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・1.8
L CBA-ZNM10G 4AT FF
L X セレクション CBA-ZNM10G 4AT FF
プラタナ CBA-ZNM10W 4AT FF
・2.0
L CBA-ANM10G CVT FF
CBA-ANM15G CVT 4WD
L X セレクション CBA-ANM10G CVT FF
CBA-ANM15G CVT 4WD
プラタナ CBA-ANM10W CVT FF
CBA-ANM15W CVT 4WD
G CBA-ANM10G CVT FF
CBA-ANM15G CVT 4WD
G U セレクション CBA-ANM10G CVT FF
CBA-ANM15G CVT 4WD
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車体の違和感を探る

 やや離れた位置から車両の様子を見てみよう。外装部品の立て付けや塗装面の状態など、外観各部に異常はないかをチェック。

 前面は、ボンネット/グリル/バンパー/ヘッドライトなどが並んで いるバランスを確かめる。左右対 象になっていることがポイントだ。

 左右ライトを比べて、片方だけ新しく見える場合は、交換の疑いがある。単なるライト破損か、車体部の修理に伴う処理か、詳しく調べる必要がある。また、ナンバープレートの歪み(変形)や文字の修正ペイントなども、車体部の修理を推察するヒントになる。

隙間の幅と色調を比べる

 外板パネルの隙間の幅が均等でなければ、ダメージを受けてずれているか、修理/交換で取り付け位置が狂ったと考えられる。

 隣り合うパネルの色調が違って見える場合も、修理/交換している可能性がある。

 また、表面は見る角度を変えながら探ろう。斜めから透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、あるいは波打ち(板金修理跡のしわ)なども確認できる。

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整備状態を確かめる

 定期点検整備の記録とあわせて、エンジンと周辺機器をチェックしよう。エンジンオイルの滲みや汚れ(漏れの兆候)にも注意。

 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑える。消耗部品の定期交換か、故障などの不具合があったか、それとも衝突事故などでダメージを受けたのか。周辺の状態を調べると同時に、整備記録も探って、交換した理由を確かめよう。

内側の鉄板を調べる

 左右フェンダー側のインナーパネル、室内側のダッシュパネルなど、エンジンルーム内の鉄板を見てみよう。修理跡(溶接、シーラー、塗装の異常)などがないかチェック。大きなダメージを受けると走行機能面に不具合が生じるので、修理/交換していれば、修復歴車になる。また、エンジンルーム内の部品やネジなどに塗装の飛沫が付着している場合は、周辺に修理跡がないか探ろう。

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ボンネットのチェック

 外面の傷や凹みなどをチェックするだけでなく、裏面に修理跡などがないか確かめよう。インナーとアウターのパネル2枚を貼り合わせている接合部の状態に注意。

 ダメージを負うと交換することもある。ヒンジ部のネジもチェック。まれにエンジン修理などで外すこともあるが、交換していれば、車体前部周辺を詳しく調べる必要がある。

車体前部の必須チェックポイント

 エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっているラジエターサポートは、車体前部に衝撃を受けるとダメージが及びやすい。修理や交換の形跡などがないか必ずチェック。

 ラジエター本体やフロントグリル、ボンネットキャッチ(ロック部品)、ヘッドライトなど、関連部品の取り付け状態も確かめよう。

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取り付け状態をチェック

 フロントフェンダーは、大きな損傷を負うと、外して修理したり、交換することもある。エン ジンルーム内の取り付けネジをチェック。下のブラケット(取り付け台になっている金具)に異常がないかも調べよう。また、フロントドアを開けると見える、ピラー(柱)部のネジも確かめよう。

 フロントフェンダーは、重要な車体補強部材ではないので、修理しても修復歴車にはならないが、外して修理/交換していれば、大きな衝撃を受けていることが考えられる。周辺はもとより、インナーパネルにダメージを受けていないかを確かめる必要がある。

縁の部分も確かめる

 フェンダーは、膨らんでいる部分に傷や凹みを付けることも多いが、鉄板を折り込んでいる部分も覗いて、マスキング跡や修理跡などがないかもチェックしよう。

 修理の疑いがあれば、傷の補修か、板金修理か。どの程度のダメージを修理したのかを調べよう。スポット溶接に乱れがあれば、かなり大がかりな修理をしている。

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車体側面のチェック

 ドアに大きな損傷を負うと、外して修理したり、交換することも多い。ドアヒンジ部のネジをチェックしよう。ただし、ドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともある。ネジを脱着した形跡があれば、ドア自体をはじめ、ピラー(柱)、サイドシル(ドア下の梁)、ルーフ、フェンダーなど、周辺の状態も確かめて判断する必要がある。

ダメージの程度を判断する

 ドアを開けたらピラー(柱)部にマスキング跡や修理跡などがないかチェック。

 参考車両には引っ掻いたような傷があるが、これはシートベルトの留め金具をドアに挟んだ痕跡だ。下地が出ていたり、凹みを伴っている箇所もある。車両の品質を判定するマイナス要素になるが、塗装表面だけの傷なので車体の重大な損傷というほどではない。

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リアフェンダーのチェック

 リアドアを開けて、開口部を見てみよう。リアフェンダー周辺を補修、あるいは修理している車両には、マスキング跡が残っていることもある。車体の左側は、フューエルリッド(給油口の蓋)も開けて、内部にマスキング跡や修理跡などがないか確かめよう。また、フューエルリッドの色調が周囲と違っている場合は、リアフェンダーを修理していると考えられる。

スライドドアを動作確認

 アイシスが左右に備えているスライドドア(助手席側はドアにピラーを内蔵したピラーレス構造になっている)は、スムーズに開閉できるかどうかをまずチェック。電動クローザーを装備している車両は、機能(半ドア状態から自動的に最後までドアを閉まる)が正常に作動することを確かめよう。また、電動開閉ドアは、運転席側のスイッチ操作で動作確認することも忘れずに。

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修理/交換の形跡を探る

 スライドドア自体に修理の形跡などがないかチェックしよう。

 ドアを支えている金具やレール(車体部の上、中、下の3箇所にある溝金具)などに歪みなどが ないかも調べよう。

 大きなダメージを受けると交換することもある。取り付けネジの脱着や金具などの部品交換を していないかも確かめよう。

 ドアに異常があれば、周辺の状態を詳しく調べる必要がある。

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テールゲートをチェック

 後部も前面と同様に、バンパー/テールゲート/コンビネーションランプ(リアライト)などが並んでいるバランスをチェック。後部ナンバープレートは、封印を剥がした傷が注意ポイントだ。

 テールゲートを閉めた時の立て付けを見て、全体に狂っていれば、テールゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいる疑いもある。左右の片方だけに異常があれば、その側の車体部を修理している。

 また、開閉して、スムーズに閉まらない場合も、テールゲートのずれか、車体の歪みが考えられる。

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開口部の状態を確かめる

 テールゲートも他のドアと同様に、修理跡や交換の形跡などがないかをまずチェック。

 開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで接合されている。溶接やシーラー、塗装などの状態を調べよう。スポット溶接の乱れや打ち直した形跡に注意。左右を比較すると異常を確認しやすい。

 後方から強い衝撃を受けると、キャビン(室内)やルーフの前部にまで波及することもある。修理/ 交換の形跡があれば、後部周辺だけでなく、ダメージが及んだ部位を広範囲に探る必要がある。

床下も覗いてチェック

 フレーム(骨格部)やメンバー(補強部材)などの鉄板部に歪みや修理跡などはないか。支え金具類に曲がりや修整跡などはないか。マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ろう。

 オイルやグリスなどによる油汚れや滲み(漏れの兆候)にも注意。錆が発生していれば、表面に浮いている程度ならそれほど心配することはないが、腐食の進行状態を確認しておきたい。

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タイヤのチェック

 減り具合(残り溝の深さ)をまず点検。スリップサインを目安にするが、1.6mm以上が基準だ。

 溝が十分に残っていても、減り方も調べよう。接地面の一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。偏摩耗は、車体前部のインナーパネルが変形して生じることもあるので要注意。

不具合の兆候を探る

 エンジンをかけて、始動時の状態、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽って、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。

 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーが弱っている例も多いが、発電装置や他の機器類に不具合が生じていることも考えられる。エンジン回転中に異音や大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。また、排気ガスの色は、水蒸気なら問題ないが、臭いを伴う煙に注意しよう。

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オートマチックのチェック

 エンジンをかけてブレーキを踏んだまま、各ポジションにセレクトレバーを操作して、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)などはないか、切り替え時にショックなどがないか試してみよう。できれば試走して、スムーズな変速も確認。

 CVT(無段変速機)は、基本的にギヤの切り替わりを感じることはない。アクセルペダル踏み込みとの連動がスムーズなことを確かめたい。また、マニュアルモードも操作してみよう。

装備機器類の機能を確認

 ウインカー、ヘッドライト、テール/ブレーキ/バックランプなど保安機器類の作動状態をま ず確認。さらに、エアコンやオーディオなど、装備機器類をすべてチェック。電装機器や電動機構などは、スイッチをオン/オフするだけでなく、調整操作して機能を確かめよう。特にエアコンは冷房の効きに注意。パワーウインドウの開閉や後部座席ランプの点灯なども忘れないこと。カーナビは地図の発行時期も確かめよう。

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隅まで細かくチェック

 室内は、シートや内装材などに汚れや傷、穴あき、欠損などがないか。運転席周辺だけでなく、2列目や3列目シート、ラゲッジスペースまで、しっかりチェック。

 助手席タンブルシートやチップアップ機構付セカンドシート、床下格納機構付サードシートな ど、アイシスに備えている各部の機構もチェックしよう。

車両の情報をチェック

 備え付けの書類は、「車検証」で初度登録年月日と型式、「保証書」で保証期間と保証内容を確認。また、「車両取扱説明書」の他に、オプションや後付け装備が付いている車両はそれぞれの使用説明書などが揃っていることも確かめよう。

 「定期点検整備記録簿」は、車両がどのように使用され、整備されているかが記録されている。定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。点検整備がしっかりしている車両は、走行距離が伸びていても走行機能部分に大きな問題を抱えていないことが多いともいえる。

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車両チェックの勘どころ
塗装

●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。

●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。

●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。

取り付けネジ

●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。

●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。

溶接とシーラー

●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。

●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。

●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。

●車体各部はスポット溶接している(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。

●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。

立て付け

●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性がある。

●バンパーなどは押されてずれることもあるが、たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。

●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。

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