中古車目利き講座 スバル インプレッサ スポーツワゴン

上質車両を見極める 中古車目利き講座
インプレッサ スポーツワゴン
参考車両 : スポーツワゴン 15i 4AT FF 初年度登録2004年7月
SUBARU
IMPREZA SPORTS WAGON 
LA-GG2
スバル インプレッサ スポーツワゴン
ワゴンタイプは、後方から大きな衝撃を受けると広い範囲に波及することを知っておこう。車体まわりは、後部を念入りにチェック。スポーティなグレードになると、クルマ好きのユーザーが多いので、車体の疲労や走行機能系の消耗などにも気を付けよう。整備状態も、目利きポイントだ。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・1.5 (1493cc)
15i-リミテッド LA-GG2 5MT FF
  LA-GG2 4AT FF
  LA-GG3 5MT 4WD
  TA-GG3 4AT 4WD
15i LA-GG2 5MT FF
  LA-GG2 4AT FF
  LA-GG3 5MT 4WD
  TA-GG3 4AT 4WD
15i-S LA-GG2 5MT FF
  LA-GG3 5MT 4WD
  LA-GG2 4AT FF
  TA-GG3 4AT 4WD
・2.0 (1994cc)
WRX TA-GGA 5MT 4WD
WRX TA-GGA S-4AT 4WD
●2002年11月のインプレッサシリーズ改良後、2003年9月の一部改良。さらに、2004年6月に一部改良があり、15iを中心としたスポーティ感の高い仕様装備の充実、インテリアデザインの一部変更による質感と機能性の向上を図っている。また、カジュアル装備の15i-Limitedを新たに追加し、7月に発売している。
 仕様グレードの「1.5i」は、1.5リッターエンジンで、トランスミッションは5速マニュアルと4速オートマチック。さらに、FF(前輪駆動)と4WD(4輪駆動)の組み合わせがある。
 「1.5i-S」は、WRXと同一の大型フォグランプ一体型フロントバンパー、メッシュタイプフロントグリルを採用。カラードサイドスカート、濃色ガラス、アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック(オフディレイルームランプ、ハザード連動式)などを装備。
 「WRX」は、2.0リッターターボエンジンで、駆動方式は4WD。トランスミッションにはスポーツシフト4速オートマチックを設定するなど、走行性能を高めたスポーティな仕様になっている。
全体の様子を観察する
 車両から少し離れた位置から、車両の傾き、立て付け、塗装面の光沢などをチェック。
 前部は、ボンネットとバンパーの横線が揃っているか。ヘッドライトも含めて、左右対称になっているか、確認。
 左右ヘッドライトのバランスを見てみよう。片方だけ新しい場合は、単なるライト破損による交換なのか、車体部の修理に伴う処理なのか、周辺を詳しく調べる必要がある。
インプレッサ スポーツワゴン
インプレッサ スポーツワゴン 斜め方向から見る
 車体まわりは、角度を変えながら観察しよう。
 外観がきれいでも、斜め方向から透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、エクボと呼ばれる小さな凹み、あるいは波打ち(しわ)なども確認できる。
 しわが寄っているのは、衝撃を受けているか、板金修理跡と判断するのが妥当な見かただ。
 また、塗装面の艶が周囲と違っていたり、変色や色むらの箇所も、修理跡かもしれない。
整備状態を確認する
 ゴムホースやベルトなどの消耗部品を中心に、エンジン周辺の部品をチェック。オイルのにじみや汚れにも注意しよう。
 できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキやウォシャーの液量なども点検したい。
 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑えるが、定期点検整備記録簿を見れば、トラブルが発生した箇所や修理の経緯、交換などの状況がわかるはずだ。
インプレッサ スポーツワゴン
エンジンルーム内を観察
 ボンネットを開けて、インナーパネル(車体内側の鉄板)の状態を見てみよう。
 インナーパネルは、車体に溶接されていて、重要な補強部分になっている。大きなダメージを受けると、走行機能面に重大な不具合を生じさせるので、修理跡、交換跡、塗装跡などはないか、しっかりチェックしよう。
 また、部品やネジなどに塗装の飛沫が付着している場合は、周辺を詳しく探ってみよう。
必ずチェックする部品
 エンジンルーム内のいちばん前で車体の左右に繋がっている「ラジエターコアサポート」と呼ぶ鉄板を観察してみよう。
 バンパーなどで吸収しきれないような強い衝撃を受けると、ダメージを負う確率が高く、修正あるいは交換することも多い。
 修理や交換した痕跡はないか、チェック。左右フェンダー部との接合部に不自然なところはないかも、見てみよう。
インプレッサ スポーツワゴン ボンネットのチェック
 外観表面の傷や凹みを調べたら、裏側に修理跡などはないかも、探ってみよう。
 また、ダメージを負うと、交換することも少なくない。ボンネットを支えている金具(ヒンジ)の固定ネジを見てみよう。脱着した形跡があれば、交換を疑ってみる。
 まれにエンジン修理などでボンネットを外すこともある。その場合は、整備記録が残っているはずなので、確かめてみよう。
取り付け状態を確認する
 フロントフェンダーは、外観の傷や凹み、立て付けをチェックしたら、ボンネットを開けて、固定しているネジを確かめよう。脱着した形跡があれば、外してフェンダーを修理したり、交換している可能性がある。
 傷や凹みの補修、あるいは損傷を受けて修理しても、きれいに直していれば修復歴車にはならないが、交換している場合は、インナーパネルをはじめ、周辺を再チェックする必要がある。
インプレッサ スポーツワゴン
インプレッサ スポーツワゴン 隙間と色がポイント
 車体前部から側面にかけては、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)などが隣合わせになっている。
 それぞれの隙間の幅を見てみよう。均等になっていなければ、ダメージを受けているか、修理したことによって外板部品がずれている可能性もある。
 隙間を境に、隣り合う塗装の色調も比べてみよう。修理や交換をすると、色艶が違って見えることがある。
ドアの状態をチェックする
 車体側面では、ドアに大きな損傷を受けると、ドア自体を交換してしまうこともある。その際は、ドアを支えているヒンジのネジを脱着するので、各ドアのネジをチェックしよう。
 前後左右ドアを見比べて、調べよう。
 ただし、立て付け調整などでネジを回すこともあるので、ネジの脱着が必ずしもドアを交換した証拠とはいえない。
インプレッサ スポーツワゴン インプレッサ スポーツワゴン
インプレッサ スポーツワゴン リアドアを開けてチェック
 開口部を見てみよう。リアフェンダー周辺を補修、あるいは修理した車両には、マスキングした跡が残っていることもある。
 マスキング跡を見つけたら、周辺も詳しく調べよう。
 また、フェンダーは、膨らみ(アール)がついており、側面を擦っている場合、単なる擦り傷なのか、凹みを伴った擦り傷なのか、一見して判別つかないことがある。必ず、損傷個所を触って傷の状態を判断する。
給油口にもヒント
 フューエルリッド(給油口の蓋)を開けてみよう。リアドアと同様に、内部にマスキング跡がないか、チェック。
 板金修理するためにフューエルリッドを外すことがある。固定部をチェックして、脱着した形跡がないかも、調べよう。
 また、フューエルリッドを交換していれば、塗装表面の艶が周囲と違って見えることがある。フューエルリッドとフェンダー本体の色調の違いがポイントだ。
インプレッサ スポーツワゴン
インプレッサ スポーツワゴン インプレッサ スポーツワゴン 後部の状態をチェック
 前面と同様に、後面の横ライン(バンパー/テールゲート/左右コンビネーションランプ)と縦ライン(テールゲート/フェンダー/ピラー)に違和感はないか、確認。
 さらに、ナンバープレートに波うちや文字の補修ペイントなどはないか、調べよう。特にリアは、封印に作為的な傷(ナンバープレートを外した形跡)がないかも、確かめる。
 テールゲートを閉めた状態を見て、全体に隙間が狂っていれば、ゲートのずれか、あるいは車体の歪みかを疑ってみる。右または左だけ、片側の隙間に異常があれば、その側を修理している。
 左右コンビネーションランプのバランスにも、注意。
鉄板の接合部を調べる
 後部に大きなダメージを受けると、テールゲートを交換することもある。支えている金具(ヒンジ)の固定ネジを見て、脱着している様子はないか、チェック。
 テールゲートの開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで接合されている。
 溶接やシーラー、塗装などの状態をチェック。左右を比較しながら、特にスポット溶接に乱れや打ち直した形跡がないか、念入りに観察しよう。
 後部から強い衝撃を受けると、キャビン(室内部)との接合部やルーフパネルの前部にまで波及することもある。修理箇所を見つけた場合は、関連する部分も詳しく調べる必要がある。
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インプレッサ スポーツワゴン 隠れた部分も見逃さない
 ラゲッジスペースの床内に収納されているスペアタイヤを外してみよう。車体に大きなダメージを受けてできた歪みなどが床部に残っているのを見つけることもある。
 底に貼ってある防振シートの張り替えた形跡などにも、注意。
 錆や泥の付着、水溜まりの跡などがあれば、水が浸入した原因を突きとめる必要がある。
書類と記録を調べる
 備え付けの書類は、車両の取扱説明書だけでなく、装備機器類の説明書も揃っていることを確認しよう。
 点検整備記録は、必ず記載内容を調べよう。整備を受けてきたのかがわかり、定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。
インプレッサ スポーツワゴン
インプレッサ スポーツワゴン インプレッサ スポーツワゴン エンジンをかけてみる
 始動状態、アイドリング、異音、排気ガスの色をチェック。
 実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。
 エンジン回転中の異音や振動の発生に注意しよう。
 ATは、各ポジションにレバーを操作して、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)、切り替え時にショックなどはないか、試してみよう。
 できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないか。繋がるタイミングが長すぎないかも、チェックしたい。
操作して機能を確かめる
 装備機器は、残らずチェック。
 まず、保安機器(ウインカー、ホーン、ヘッドライト、ブレーキやバックなどのテールランプ類)の作動状態を確認。
 さらに、電装機器や電動機構などは、正常に機能しているか、確かめよう。
 例えば、エアコンは、温度調節や風量を試してみる。ラジオは、選局してみるなど、調整機構がある機器、スイッチを入れるだけでなく、操作してみる。
 運転席まわりだけでなく、パワーウインドウの開閉や座席ランプの点灯なども、忘れずにチェックしよう。
インプレッサ スポーツワゴン
インプレッサ スポーツワゴン 裏側と同時に奥も見る
 軽い衝撃や押された程度では修理しないこともあるので、バンパーがずれていれば、見ればわかるが、きれいに修理していると外見からでは判断できない。
 バンパーの裏を覗いて、車体との取り付け状態をチェック。
 さらに奥も、見てみよう。鉄板部分が不自然に変形していたり、修理や交換している形跡があれば、バンパーだけでは吸収しきれない大きな衝撃を受けている。周辺を詳しく探ってみよう。
床下を覗いてチェック
 側面は、サイドシル(車体の前後方向に通っている梁)の下部を見て、凹み、傷、修理跡、交換跡などがないか、チェック。
 床下全体も、フレーム(骨格部)やメンバー(補強部材)などに修理跡などはないか確かめよう。
 同時に、マフラーなどの床下の部品類などに傷や凹み、交換した形跡がないか、探ってみよう。外観はきれいに修理しても、意外なところにダメージを受けているのを発見することがある。
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車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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 中古車の目利きチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行(有料)してくれる。
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