中古車目利き講座 トヨタ ハイラックス サーフ

上質車両を見極める 中古車目利き講座
ハイラックス サーフ
参考車両 : ハイラックス サーフ 2.7 4WD SSR-X 初度登録2002年12月
TOYOTA
HILUX SURF 
LA-RZN215W
トヨタ ハイラックス サーフ
伝統的なクロスカントリー車のフレーム構造を備えたSUVだが、大半の車両は一般乗用車と同じように使われている。全体的には、基本チェックポイントをしっかり押さえる。悪路を走行して、車体に負担がかかっている場合もあるので、床下の状態も念入りに調べよう。また、改造車も見かけるが、ほとんどが外観ドレスアップで、大きな問題はないといえる。ただし、過度の改造には注意が必要だ。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・3.4 (3378cc)
SSR-G TA-VZN215W 4AT 4WD
SSR-X TA-VZN215W 4AT 4WD
SSR-X TA-VZN210W 4AT FR
・2.7 (2693cc)
SSR-G LA-RZN215W 4AT 4WD
SSR-X LA-RZN215W 4AT 4WD
SSR-X アメリカンバージョン LA-RZN215W 4AT 4WD
SSR-X LA-RZN210W 4AT FR
SSR-X アメリカンバージョン LA-RZN210W 4AT FR
・3.0 (2982cc) ディーゼル
SSR-G KN-KDN215W 4AT 4WD
SSR-X KN-KDN215W 4AT 4WD
●参考車両は、2002年11月にモデルチェンジした4代目の前期モデル。エンジンは、3.4リッターと2.7リッターのガソリン、3.0リッターのディーゼルターボがある。トランスミッションは電子制御4速オートマチックで、駆動方式には、FR(後輪駆動)とパータイム(2輪/4輪駆動切り替え)式4WDがある。
 仕様グレードは、ベーシックな「SSR-X」と、17インチタイヤ&アルミホイールやX-REAS(リアス)と呼ばれる走行性能を高めるサスペンション、フォグランプ、リアスポイラー、革巻きステアリング&シフトノブなどを装着している上級グレード「SSR-G」の2タイプ。
 2.7 SSR-Xには「アメリカンバージョン」も設定されており、スチールホイールや樹脂製外装部品を組み込むなど、価格を抑えた装備内容になっている。
全体の様子から探る
 車両の雰囲気を掴んで、違和感を探るために、少し離れた位置から眺めてみよう。
 部品の立て付けや部分的な異常などを、左右見比べながら探ってみる。不審な箇所があれば、近寄って、さらに詳しく調べると同時に、周辺の様子も確かめよう。
 前面は、ボンネット(グリルと一体)/バンパーの横線が揃っているか、チェック。ヘッドライトが交換されていないかも、確認。
ハイラックス サーフ
ハイラックス サーフ 角度を変えながら観察
 外観がきれいでも、車体の表面は、斜め方向から透かして見みよう。見落としがちな、浅くて広い凹み、エクボと呼ぶ小さな凹み、あるいは塗装のむらなども確認できる。
 波打ち(しわが寄っている)を見つけたら、衝撃を受けているか、板金修理跡と判断するのが妥当な見かただ。
隙間の幅と色調の違い
 車体前部から側面にかけては、フェンダーを中心に、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)、ボンネットなど、外板パネルが隣合わせになっている。
 それぞれの隙間の幅を見てみよう。均等になっていなければ、ダメージを受けていたり、修理している可能性が高い。
 また、パネルの隙間を境に、隣り合う塗装の色調も比べてみよう。修理や交換をすると、色艶が違って見えることがある。表面の傷や凹みを補修した程度の場合もあるので、周辺も探って、全体から判断しよう。
 サーフは、前後とも樹脂製オーバーフェンダーを装着している。交換している形跡がないかも、チェックしよう。オーバーフェンダーが新しければ、タイヤハウス内に異常はないか、探ってみる。フェンダーの取り付け状態なども、調べてみよう。
ハイラックス サーフ
ハイラックス サーフ 整備状態をチェックする
 ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジンと周辺の部品をチェック。、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキ液量なども点検したい。
 エンジン周辺のオイルの汚れやにじみ(漏れ)にも注意しよう。 新しい部品が付いている(部品を交換している)のを見つけたら、故障や整備で交換したのか、車体部の修理に伴う処置なのか、点検整備記録を調べると共に周辺を探って、確かめよう。
鉄板部の異常を調べる
 エンジンルーム内は、インナーパネル(左右フェンダー側)、ダッシュパネル(運転席側)など、鉄板部の溶接、シーラー、塗装状態から、修理跡はないか、調べよう。
 部品やネジなどに塗装の飛沫が付いている場合は、周辺に修理の跡がないか、探してみる。
 インナーパネルは、サスペンションと関わっており、大きなダメージを受けると、走行機能面に重大な不具合が生じるので、特に気を付けたいチェック項目だ。
取り付け状態を確かめる
 フェンダーは、傷や凹みの他に、腐食や修理/交換跡がないかも、チェックしよう。
 固定ネジを見て、脱着した形跡があれば、修理あるいは交換している可能性がある。
 タイヤハウス内に、塗装の飛沫が付着(修理の証拠)していないかも、探ってみよう。
 傷や凹みを補修したり、交換していても、修復歴車にはならないが、車体前部を広範囲に修理していることも、考えられる。
ハイラックス サーフ
ハイラックス サーフ 交換した理由を探る
 外観の傷や凹みを調べたら、内側に修理跡などがないかも、探ってみよう。
 ダメージを負うと、交換することも少なくないので、ボンネットを支えている金具(ヒンジ)の固定ネジもチェックする。交換している疑いがある場合は、バンパーをはじめ、ラジエター周辺、フェンダーなど、車体前部のパネルや部品に修理/交換跡がないか、詳しく調べてみよう。
側面のチェックポイント
 ドアに大きな損傷を受けると、ドア自体を交換してしまうこともある。その際は、ドアを支えているヒンジ(支え金具)のネジを脱着するので、各ドアのネジをチェック。ドアキャッチ(ドアロックの受け金具)に異常がないかも、確かめよう。
 前後左右のドアを開けて、見比べよう。フロントドアはフロントピラー部に、リアドアはセンターピラーにヒンジが見える。
 ただし、立て付け調整などでネジを回すこともあるので、ネジの脱着が必ずしもドアを交換している証拠とはいえない。
ハイラックス サーフ ハイラックス サーフ
ハイラックス サーフ ドアの修理を見抜く
 ドアは外と内のパネル2枚を合わせた構造になっている。
 ドアにダメージを負った場合、交換することもあるが、破損の程度によっては、溶接をはがして板金修理することもある。その際は、再度パネルを張り合わせた後で、必ずシーラーも塗り直す。
 そこで、ドアの縁の接合状態をチェック。溶接、シーラー、塗装の状態を探って、修理した形跡はないか、調べてみよう。
 左右のドアを比べると、異常を判断しやすい。
ヒンジ部をチェック
 後部に大きな損傷を負うと、テールゲートを交換することもある。支えている金具(ヒンジ)の異常やネジを脱着した形跡、あるいは車体側の周辺に歪みや修理跡などがないかも、チェックしよう。
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ハイラックス サーフ ハイラックス サーフ 車体後部の見どころ
 後部は、バンパー/テールゲート/左右コンビネーションランプ/フェンダーの縦ラインと横ラインが狂っていないか、立て付けを念入りにチェック。
 ナンバープレートの封印に作為的な傷(外した形跡)がないかも、確かめよう。
 左右コンビネーションランプのバランスを見て、どちらかが新しく感じたら、その側を修理してている可能性もある。交換している疑いがある場合は、ランプを破損するなどで取り替えたのか、それとも車体の修理に伴う交換なのか、理由を調べる必要がある。
 リアゲートがしっかり閉まらない場合は、ずれているか、車体が歪んでいることも考えられる。
鉄板の接合部を探る
 開口部を見ると、鉄板が横から回り込んで、溶接で固定されている。溶接やシーラー、塗装などの状態をチェック。
 左右を比較しながら、スポット溶接に乱れや打ち直した形跡がないか、特に注意して、調べよう。
 後部から強い衝撃を受けると、キャビン(室内部)との接合部やルーフパネルの前部にまで波及することもある。修理箇所を見つけた場合は、フェンダーやピラー、ルーフパネルなど、関連する部分も詳しく調べる必要がある。
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ハイラックス サーフ 床下全体をチェック
 鉄板部の変形や凹み、支え金具類の歪み、マフラーなどの部品類に傷や凹みはないか、修理した痕跡などはないか、チェック。 下部を保護するアンダーカバーやスキッドプレートを交換した形跡がないかも、調べよう。
 床下に設置しているスペアタイヤは、後部下部を守る役割もある。取り付け部と、その周辺に異常はないか、探ってみよう。
 リアデファレンシャルケースも下に出っ張っているので、損傷を受けていたり、オイル漏れを起こしていないかにも注意。
側面の下部を調べる
 サイドステップ(乗り降りする時に足をかける板)の取り付け状態と、歪みや修正跡がないか、チェック。そして、サイドシル(ドア下の梁の部分)に修理跡がないか、チェックしよう。さらに、奥にあるフレーム(車体の骨格部材)やメンバー(左右に渡してある補強部材)に、凹みや傷、修理/交換跡はないか、確認しよう。
 錆を見つけたら、傷などの損傷、あるいは修理跡(溶接で熱を加えると錆びやすい)か、発生した原因を判断する必要がある。
ハイラックス サーフ
ハイラックス サーフ エンジンの調子をみる
 かかり具合、アイドリング、異音、回転の上下、排気ガスの色(水蒸気は問題ないが、白や黒の煙なら要注意)をチェック。
 実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。
 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーが弱っていたり、エンジンの調整が必要かもしれない。回転中に異音や振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
装備類の機能を確かめる
 ウインカー、ホーン、ヘッドライトなどの作動状態を、まず確認。さらに、電装機器や電動機構などは、正常に機能しているか、確かめよう。
 調整機構がある機器、例えば、エアコンは温度調節や風量、ラジオは選局など、スイッチを入れるだけでなく、操作してみる。
 運転席まわりだけでなく、パワーウインドウの開閉や後部ランプの点灯なども、忘れずにチェックしよう。
ハイラックス サーフ
ハイラックス サーフ ハイラックス サーフ 異常や不具合を察知する
 セレクトレバーを操作して、トランスミッションの状態をチェック。 エンジンをかけて、ブレーキを踏んだまま、PからDへ、NからRへなど、各ポジションにレバーを動かして、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)などはないか、切り替える時にショックはないか、異常の有無を探ってみよう。
 できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないか、繋がるタイミングが長すぎないかも、チェックしたい。
 4WD駆動モード切り換えダイヤルも操作して、2輪/4輪駆動のロック(固定)とリリース(解除)、さらに、H(ハイ)やL(ロー)に入れた状態も、試走して確かめたい。
車両の使い方を推察する
 注意深く観察すると、車両がどのように扱われていたかが見えてくる。例えば、「子供を乗せていると、フロアやシートにしみがある」 「犬を乗せると、カーペットの裏や溝に犬の毛が残こる」 「商用で使っていた場合は、車内が荒れていたり、傷が多い」などといったことがヒントになる。
 特にラゲッジスペースの内装材がひどく汚れていたり、傷が多い場合は、頻繁に荷物を出し入れしている。重量物を積んでいると、車体の疲労が進んでいることも考えられる。
 収納ボックスの蓋など、樹脂部品は、傷や破損の有無をチェック。不可解な穴(機器などを設置した跡)にも注意しよう。
ハイラックス サーフ
ハイラックス サーフ 改造の程度を把握する
 参考車両は、フロントガードやマッドフラップなどのアクセサリーを装着している。
 外装系の改造部品は、ほとんど問題ないといえるが、サスペンションを交換している(たいていは色が付いた目立つ部品が付いている)など、走行機能に関わる改造については、専門家に相談したほうが賢明だ。
タイヤを点検
 減り具合(残り溝の深さ)を、まず点検。そして、サーフのようなクロスカントリータイプ車は、市販のオフロード用タイヤに交換していることも多い。サイズが適合範囲内かも、調べよう。
 また、外周の接地面を見て、一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいはダメージを受けて車体が歪んでいるのか(特に前部サスペンション周辺)を確かめる必要がある。
ハイラックス サーフ
ハイラックス サーフ 情報を確認
 車体まわりをチェックする前に、書類を確認しておこう。
 記録簿(点検整備記録)を見れば、過去にどのような整備を受けてきたかがわかり、定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。
 また、エンジンルーム内などに貼ってある、エンジンオイル交換の記録シールなども、情報になる。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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