中古車目利き講座 スバル フォレスター

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フォレスター 実用的なSUVだが、水平対向エンジンやハイパワーの魅力に惹かれて走り好きなユーザーが使った車両もある。車体まわりの基本チェックに加えて、オイル漏れなど、エンジンやターボ系をチェック。ワゴンタイプは過激な走行を繰り返すと車体が疲労しやすいので、できるだけ試走して車体のきしみ音が発生していないかも確かめたい。リアゲート付近から異音が聞こえる場合は、車体がかなりヘタっている。また、改造車も出回っているが、改造の程度や目的によって走行感が違うし、使い勝手も異なる。バランスよく改良されているかどうかは、専門家に相談するほうが賢明だろう。
2002年2月から販売されているフォレスター。インプレッサ系のシャシーを使い、ラフロードでの走破性を備えて高速道路や峠道でも走りを楽しめるマルチスポーツ4WDとして1997年2月に初代が登場。以来、ほぼ毎年、仕様変更や一部改良が行われて、02年からの仕様グレードは「X」タイプを基本にしている。エンジンは2.0、2.0ターボ、2.5ターボの3種。トランスミッションは、4速オートマチックと5速マニュアルがあり、駆動方式は全車フルタイム4WDだが、オートマチック車はアクティブトルクスプリット式、マニュアル車はビスカスLSD付きセンターデフ方式になっている。02年10月から車高をさげて専用の内外装デザインを採用し、オンロード指向を強めた「クロススポーツ」を2.0に設定。その後、03年2月と7月、20004年2月と4月、2005年1月と5月に、それぞれ仕様グレード追加やマイナーチェンジが行われている。
CHECK POINT
01
ターボ車は特に車体後部の疲労に注意
02
エンジン系の整備状態をチェック
03
改造の有無とどの程度かを把握する
全体の雰囲気を見る
車体に映る周囲の景色を見てみよう。歪みや凹み、あるいは波打っているのを見つけることもある。車体表面の色艶などでも、修復の形跡がわかる。一部だけくすんでいたり艶が違って見えたら、修理したことも考えられる。また、車両からやや離れて、細部を観察してみよう。ナンバープレートは曲がっていないか? 左右のヘッドライトの色は同じか? バンパーはずれていないか? 車体の切れ目の隙間(チリ)は均一か? 見る角度を変えてみると異常を見つけやすい。「何となく変な感じ」を受ける部分があれば、近寄って念入りに観察しよう。遠目からの雰囲気も、目利きチェックのポイントだ。
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フォレスター エンジンルーム内を観察する
エンジンルーム内の各部の塗装の状態を見てみよう。車体内部と左右のフェンダー、ラジエターを支えているラジエターサポートなど、各部の色を見比べながら色の違いを探ってみる。一部だけ色合いが異なっていたり、周囲と比べて不自然にきれいな部分があれば、そこは修理した後で再塗装した可能性がある。さらに細部に目を向けて、ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジン関係の部品をチェック。オイルのにじみや汚れにも注意しよう。周囲と比べて新しく見える部品は、交換している。整備手帳の記録を参考にすると、トラブルが発生した箇所や修理などの経緯がわかるはずだ。
前部をぶつけると証拠が残る
フロントグリルの後ろにあるラジエターサポートと呼ぶ鉄板を観察してみよう。車体前部をぶつけると、ラジエターサポートを修正あるいは交換する確率が高い。歪みや手を加えた痕跡がないか、念入りにチェックしよう。周囲と色が違っていたら、交換した証拠と思っていい。左右フェンダーとの接合部も、不自然なところはないか点検しよう。
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フォレスター フェンダーの状態で判断する
フェンダーを固定しているネジの頭の塗装に傷が付いていれば、工具を使ってネジを脱着した跡、つまりフェンダーを交換あるいは修理している。フェンダーに手を加えても事故車(修復歴車)扱いにはならないが、フェンダーが無傷なら大きな事故は起こしていないと判断できる。
車体前部の傷を観察する
高速道路を頻繁に走行した車両は、車体前部の塗装面に飛び石などによる小さな傷が目立つことがある。塗装表面に爪を滑らせて、引っかかるようなら、塗装の下部まで傷が及んでいる。また、明らかに鉄板部が露出しているような深い傷(すでに錆ている場合もある)は、放置しておくと腐食が進んでしまう(錆が広がる)ので、小さな傷でも念入りに観察しよう。
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フォレスター 外観の継ぎ目を見ればわかる
事故などで前部に大きな衝撃を受けて車体が歪むと、外板パネルを修理することになるが、パネルを組み付ける際に誤差が出ることがある。それは、各パネル同士の隙間(チリ)を見ればわかる。フロントフェンダーの後端とドア、さらにフロントフェンダーとピラー(フロントガラスを挟んだ左右の柱)など、それぞれのチリが均一でなければ、前部の外板に手を加えた(修理した)可能性が高い。車体左右の同じ場所を見比べるのもチェックのコツだ。また、再塗装する際に、色合わせがうまくいかないと、色調が微妙に違うことがある。隣り合う外板の色が合っているかもチェックしよう。
支え金具と周辺を観察する
リアゲートは面積が大きく、後部をぶつけるとダメージを受けやすい。ドアを支えている金具(ヒンジ)と周辺をチェックしよう。まずは、ドアがしっかり閉まるかどうか、確かめてみる。ずれているせいで、スムーズにロックできないこともある。そして、ヒンジを固定しているネジを脱着した形跡がないか探ってみる。ネジの脱着が修理や交換したかどうかの目安となる。また、ヒンジが接している周辺の鉄板が歪んでいる場合は、ダメージが大きかったと推測できる。
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フォレスター 開口部の溶接を見る
リアゲートを開けて、開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで、スポット溶接で固定されている(丸い点状の窪みが並んでいる)のが見える。追突をはじめ、後部が変形するような事故などで修理した車両は、溶接部に手を加えているはずだ。また、板金塗装をしていれば、周囲とは雰囲気が違って見えるので、車体の左右を見比べながら色艶や形状などを念入りに観察してみよう。さらに確かめるには、鉄板の継ぎ目を埋めているシール材(鉄板の合わせ目の隙間を埋めている)を爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかかったら(爪で押すとプチッと表面が割れる)、修理の際に盛った新しいシール材だということがわかる。
ボンネットの交換は理由が問題
事故などでボンネットにダメージを負うと、新しいボンネットと交換することも少なくない。ボンネットを支えている金具(ヒンジ)を固定しているネジを見て、脱着した形跡がある場合は要注意。事故の修理でボンネットを交換した可能性が高い。まれにエンジンの修理などのためにボンネットを脱着することもあるが、その場合は整備記録簿に記録が残っているはずだ。
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フォレスター 給油口の蓋でもわかる
車体後部にある意外なチェックポイントが、フューエルリッド(給油口の蓋)。リアフェンダーを板金修理するために外すことがある。ネジを脱着した形跡がないか点検してみよう。フューエルリッドを交換していれば、表面の艶が周囲と違って見えることがある。いずれにしても、修理や補修などをしていることが疑える。
側面のダメージを推察
車体側面のドアの部分に損傷を受けると、ドア自体を交換してしまうことも多い。交換するには、ドアを支えている金具(ヒンジ)の固定ネジを脱着するので、ネジの状態をチェックしよう。一般にネジの頭は塗装されているので工具を使えば傷で判断できるが、フォレスターは無塗装のネジを使っているのでわかりにくい。この場合は、左右ドアのネジを見比べるといいだろう。特定のドアだけネジの頭の傷が多ければ脱着したことが疑える。ただし、新車の組み立て時やドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジをを脱着したように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。
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フォレスター 柔らかくて歪みやすい金具
バンパーは、ぶつけた時の衝撃を吸収するために、柔らかい支え金具(ステー)を介してフレームに固定されている。軽度の衝撃ではステーが歪んで(衝撃を吸収する)車体の骨格フレームまでダメージが及ばないようになっている。ところが、事故の修理でバンパーを交換をしても、普段見えないステーは修正するだけで済ませているケースもある。バンパー自体のチェックと同時に、必ず裏側のステーも点検したい。もちろん、歪み具合を確認しよう。
車体の床下もチェック
床下を覗くと、意外なところにダメージを受けているのを発見することがある。フレームや各部支え金具の歪みや鉄板部の部分的な変形はないだろうか。そして、マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ってみよう。外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分はそのまま手を付けていない(補修や部品交換といった修理をしない)ことがあるので、事故などで受けたダメージ跡を見付けることがある。
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フォレスター 点検整備記録に目を通す
点検記録簿(整備手帳など)の内容を、車両をチェックする前に確認しておこう。過去にどのような整備を受けてきたのがわかり、車両各部の状態を探る参考になる。定期点検時の走行距離とも突き合わせてチェックしよう。詳細な記録が残っている車両は、走行距離が伸びていてもコンディションがよく、機能部分には大きな問題を抱えていないと推測できる。
フォレスターのコンディションはここで見極める!
トランスミッションを調べる
できるだけ試走して、異音が発生していないか、スムーズにギヤチェンジできるかどうかをチェック。オートマチックは、NからDへ、NからRへなど、各ポジションにセレクトレバーを動かして具合を試してみる。ギヤが切り替わる時のショックが激しくないかもチェック。マニュアルトランスミッションは、各ギヤにスムーズに入るかどうか、シフトレバーを操作して、同時にクラッチの滑り具合も確認しよう。
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フォレスター エンジンの調子をみる
エンジンをかけてみよう。異音が聞こえたり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。キーを捻ると、モーターが勢いよく回って容易にエンジンが始動するだろうか。モーターの回転が弱かったり始動がもたつく場合は、バッテリーが弱っていたり、エンジンの調整が必要かもしれない。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。特にターボエンジンの場合は、タービンにトラブルが発生するとマフラーから白煙や黒煙が出る。排気ガスの色にも注意しよう。
どのように扱われていたかを推測する
ワゴン系のクルマは、室内の状態でどのように扱われていたかが推測できる。特にラゲッジスペースの内装材が傷付いていたり、ひどく汚れている場合は、頻繁に荷物を出し入れしている。一般に、乗用車として使われていた車両は程度がいいが、子供を乗せているとフロアやシートにシミが付いていることが多い。また、犬を乗せていると、しっかり掃除してもカーペットの溝や裏に犬の毛や臭いが残っていることもある。これらは、車両の状態を見極めるうえで大きなヒントになる。
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フォレスター 装備類を操作してみる
まず、ターンシグナル(ウインカー)やライト類、ワイパーなど、保安関係の作動をチェック。さらに、エアコンやオーディオシステムなどの装備機器もすべて、必ずスイッチを入れて、正常に機能しているかチェックしよう。純正、社外製品を問わず、オーディオ類やカーナビなどは、取扱説明書が揃っていることも確認しよう。
ホイールとタイヤを調べる
ホイールのリム(外周部分)に傷が多い車両は、運転が乱暴だったり不注意に扱っている、あるいは不慣れな運転で縁石などに擦ってしまったなどが想像できる。また、タイヤは特に摩耗状態をチェック。一部だけ異常に減っている片減り(偏摩耗)を見つけたら、アライメント(タイヤの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいは事故で受けたダメージなどで車体が歪んでしまったのかを確かめる必要がある。
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中古車目利き講座のチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行してくれる(有料)。
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