中古車目利き講座 トヨタ エスティマ T

上質車両を見極める 中古車目利き講座
エスティマ T
参考車両 : エスティマT 2400 G  初度登録 2003年5月
TOYOTA
ESTIMA T 
UA-ACR30W
トヨタ エスティマ T
異本的にはファミリーカーだが、個体によって、程度に差がある。車体まわりをはじめ、室内の汚れや傷、さらに整備状態も含めて、全体の様子から、どのように使っていたか、どんな走り方をしていたのか、推察してみよう。記録簿で点検整備の状況などを確認してから、各部をチェック。できれば試走して、走行機能系に不具合はないか、確かめたい。また、改造車も比較的よく見かける。外観を変える程度なら好みの問題といえるが、走行に関わる部分に加えた過度な改造に注意しよう。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動 定員
3000 (2994cc)
G レザーセレクション TA-MCR40W 4AT 4WD 7
G  * TA-MCR40W 4AT 4WD 7
G レザーセレクション TA-MCR30W 4AT FF 7
アエラス * TA-MCR40W 4AT 4WD 7
G  * TA-MCR30W 4AT FF 7
G TA-MCR40W 4AT 4WD 7
G TA-MCR40W 4AT WD 8
アエラス-S TA-MCR40W 4AT 4WD 7
アエラス * TA-MCR30W 4AT FF 7
アエラス TA-MCR40W 4AT 4WD 7
アエラス TA-MCR40W 4AT 4WD 8
G TA-MCR30W 4AT FF 7
G TA-MCR30W 4AT FF 8
アエラス-S TA-MCR30W 4AT FF 7
アエラス TA-MCR30W 4AT FF 7
アエラス TA-MCR30W 4AT FF 8
2400 (2362cc)
G  * UA-ACR40W 4AT 4WD 7
アエラス * UA-ACR40W 4AT 4WD 7
G * UA-ACR30W 4AT FF 7
G UA-ACR40W 4AT 4WD 7
G UA-ACR40W 4AT 4WD 8
アエラス-S UA-ACR40W 4AT 4WD 7
アエラス * UA-ACR30W 4AT FF 7
アエラス UA-ACR40W 4AT 4WD 7
アエラス UA-ACR40W 4AT 4WD 8
G UA-ACR30W 4AT FF 7
G UA-ACR30W 4AT FF 8
アエラス-S UA-ACR30W 4AT FF 7
X UA-ACR40W 4AT 4WD 8
アエラス UA-ACR30W 4AT FF 7
アエラス UA-ACR30W 4AT FF 8
J UA-ACR40W 4AT 4WD 8
X UA-ACR30W 4AT FF 8
J UA-ACR30W 4AT FF 8
(*:サイドリフトアップシート装着車)
少し離れて全体を見る
 車体前面は、ボンネット、グリル、バンパーの横線が揃っているか確認。飛び石などによる小さな打ち傷に注意。フロントガラスも調べてみよう。
 後面は、特にテールゲートの立て付けの状態に注意しよう。
 また、ヘッドライトもリアライトも、左右のバランスを見て、片方だけ新しい場合は、単なる破損による交換なのか、周辺を修理していないか、確かめる必要がある。
エスティマ T エスティマ T
エスティマ T 斜めから観察する
 外観がきれいでも、歪みや凹み、あるいは波打ち(しわ)などを見つけることもある。
 新車はもちろん、年月が経っても自然にしわが生じることはない。しわが寄っているのは、衝撃を受けたか、板金修理跡と判断するのが妥当な見かただ。
 塗装表面が肌荒れ状態になっている場合も、修理跡かもしれない。斜めから角度を変えながら観察すると見つけやすい。
エンジン管理状態を点検
 ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジンと周辺の部品をチェック。オイルのにじみや汚れにも注意しよう。
 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑えるが、点検する前に、整備記録簿の内容を確認しておくと異常を確かめやすい。
 部品やネジなどに塗装の飛沫が付着していたら、周辺に修理の跡がないか探ってみよう。
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内側の鉄板部分を見る
 鉄板部分に歪みがあったり、不自然な塗装や溶接、シーラーの異常などがあれば、車体内部にまで及ぶ大きなダメージを受けて修理している。
 また、ラジエターコアサポート(エンジンルームの前で車体の左右に繋がっている鉄板)を観察してみよう。車体前部をぶつけると、修正あるいは交換修理する確率が高い。歪みや手を加えた痕跡がないかチェックしよう。
エスティマ T ボンネットをチェック
 表面の凹みや傷の他に、内側の状態も調べてみよう。
 内側と外側のパネルの接合部にシーラーを塗布しているのが普通だが、交換したボンネットにはシーラーがないこともある。
 また、ボンネットを支えている金具(ヒンジ)の固定ネジを見てみよう。脱着した形跡があれば、ダメージを受けて交換した疑いがある。フェンダーなど、周辺の様子も探ってみよう。
外観の隙間と色を観察
 エンジンルーム内をチェックする時には、フェンダーの取り付け状態もチェックしよう。
 固定しているネジを見て、脱着した形跡があれば、フェンダーを交換している可能性がある。
 傷や凹みを補修したりフェンダーを交換していても、きれいに直していれば事故車(修復歴車)の扱いにはならないが、車体の前部を広範囲に修理しているかもしれない。
エスティマ T
エスティマ T 外観の隙間と色を観察
 例えば、フロントフェンダーの後端とドア、ピラー(フロントガラスを挟んだ左右の柱)部分などの隙間が均等でなければ、車体前部に手を加えている可能性が高い。たとえ修理していなくても、立て付けに異常があれば、なんらかのダメージを受けている。
 また、再塗装すると、色が微妙に違うことがある。隣り合う外板の色調が合っているかもチェックしよう。
ドアの交換を調べる
 車体側面に大きな損傷を受けると、ドアを交換することも多い。ドアを支えている金具(ヒンジ)の固定ネジに、脱着した形跡はないか、チェックしよう。
 ただし、新車の組み立て時や、立て付け調整のためにネジを回すこともあるので、ネジを脱着しているように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。
エスティマ T
エスティマ T スライドドアを点検する
 外観の傷や凹みを探るだけでなく、動きもチェックしよう。
 参考車両は、左右両側電動スライドドアになっているが、どちらも開け閉めして、スムーズに動くか、しっかりロックできるか試してみよう。
 ドア部だけでなく、運転席側のスイッチなども、残らず操作して、不具合はないか、確かめよう。
異常があれば周辺を探る
 ダメージを受て、スライドに支障が出ることもある。アーム(ドアを支えている金具)や、レール(スライドさせる溝の金具)などが歪んでいないか、点検しよう。
 固定ネジに工具をかけた形跡があれば、修理や交換が疑えるが、ドアの立て付けを修正するためにネジを回すことも多いので、周辺を詳しく調べて判断しよう。
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エスティマ T エスティマ T リアゲートまわりを観察
 開閉する途中で止めても自然に下がってくる場合は、開閉を補助しているステー(支え棒)のダンパー機能が低下している。オイル漏れなどにも注意しよう。
 しっかり閉まるかどうかも、確かめてみよう。スムーズにロックできない場合は、リアゲートがずれていたり、車体が歪んでいることも考えられる。
 また、開口部を見ると、左右両側共に鉄板が溶接で固定されているのが見える。修理したり板金塗装をしていれば、周囲とは雰囲気が違って見えるので、車体の左右を見比べながら、溶接やシーラー、塗装の色艶などを念入りに観察してみよう。
ダメージを推察する
 後部の損傷で、リアゲートを交換修理することもある。支えている金具(ヒンジ)のネジに、脱着した様子はないか、見てみよう。
 痕跡が残ることもあるので、ヒンジの付け根の鉄板部に歪みなどはないかもチェックしよう。
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機器類の機能を確かめる
 ターンシグナル(ウインカー)やライト類、ワイパーなど、公道走行に不可欠な保安関係は、間違いなく作動するか、チェック。
 さらに、エアコンやオーディオシステムなどの装備機器も正常に機能しているか調べよう。  運転席まわりだけでなく、後部座席のランプやリアエアコンも確かめよう。
 調整機構がある機器、例えばエアコンなどは、温度調節や風量を試すなど、スイッチを入れるだけでなく、操作してみる。寒い日でも、必ず、冷房の効き具合を確認することが大切だ。
 また、オーディオやカーナビなの取扱(使用)説明書が揃っていることも確かめよう。
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エンジンをかけてみる
 異音が聞こえり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
 キーを捻って、容易にエンジンが掛からない場合は、バッテリーが弱っていたり、エンジンの調整が必要かもしれない。
 実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。
エスティマ T
エスティマ T 不具合がないかチェック
 エンジンをかけてブレーキを踏んだまま、各ポジションにセレクトレバーを動かしてみよう。
 できれば試走して、確実に切り替えができるかどうか、異音は発生していないか、さらに、ギヤが切り替わる時のショック、アクセルを踏んで走り出す時や加速する時のタイミングが長いなど、異常な症状が出ていないか、走行中の様子を確かめたい。
タイヤを点検する
 まず、減り具合(溝の深さ)をチェックしよう。1.6mm以上あることが目安だ。さらに、タイヤ外周の接地面の摩耗状態も見てみよう。
 一部だけ異常に減っている「片減り」(偏摩耗)を見つけたら、アライメント(タイヤの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいはダメージを受けて車体が歪むなどしているのか、確かめる必要がある。
エスティマ T
エスティマ T 床下を覗いてみる
 鉄板部分の歪みや各部支え金具の変形などはないか、チェック。特に、フレーム(車体の骨格部)やメンバー(車体の補強材)などに損傷はないか、修理や交換の形跡はないか、注意しよう。
 マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも、探ってみよう。
 外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分は修理や部品交換をしないことがあるので、意外なところにダメージを受けているのを発見することがある。
記録簿をチェック
 整備記録(整備手帳など)の内容を確認しよう。
 点検整備や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。
 また、エンジンルーム内にオイル交換の記録が貼ってあったり、フロントドアの開口部にはタイヤサイズと空気圧の基準、リアガラスには燃費基準達成や低排出ガス認定の表示など、各部に貼ってあるステッカー類も車両に関する情報になる。
エスティマ T
エスティマ T エスティマ T 改造箇所を把握する
 参考車両は、前後バンパーと左右サイドステップ、ホイール、タイヤなどに標準外の部品を装着している。
 外観を「ドレスアップ」する程度の改造なら、ほとんど問題ないが、サスペンションを交換するなどして車高を下げていると、車体の下部に損傷を受ける確率が高い、あるいは調整の度合いによっては乗り心地や走り方に違和感があるなどの支障を感じることもある。
 過度の改造に、注意しよう。
車両チェックの勘どころ
塗装

●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。

取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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