| TOYOTA ESTIMA |
 |
|
 |
2ドア+助手席側スライドドア+ハッチゲートで7(8)人乗りという使い勝手が人気のエスティマ。初めて登場した当時は、たまご形の外観が話題になったが、3列シートミニバンという車種を発展させる旬のクルマだった。初期モデルは10年、最終モデルでも5年経っている。車体のチェックは低年式車両になるほど経年変化による各部の傷みも考慮する必要があるだろう。基本的にはファミリーカーだが、車内を隅までチェックして使用状況を推察しながら走行距離とのバランスをみてみよう。また、改造車も意外に多いので、改造箇所を把握する必要があるかもしれない。 |
1990年5月にデビューして1999年12月まで発売された「初代」エスティマ。車体は3ナンバーサイズで、7人乗りと8人乗り、ノーマルルーフとツインムーンルーフ、それぞれを組み合わせた仕様グレードが設定されている。
エンジンは2.4リッターで、94年にスーパーチャージャー仕様が追加。駆動方式は、2WD(前輪駆動)と4WD(4輪駆動)が選択できる。クルマ好きは、エンジンを床下に配置したミッドシップアンダーフロアエンジンレイアウト(2000年モデルから一般的な前輪駆動になっている)に注目している。 |
|
 |
イージークローザー(スライドドア)の開閉具合 |
|
|
|
 |
エンジン系は点検整備記録簿を見て念入りに |
|
|
|
 |
車両の扱われ方と各部の痛み具合のバランス |
|
|
外観の様子を見ながら細部の異常を読みとる
車両からやや離れた位置から、全体を見てみよう。ナンバープレートは曲がっていないか? 左右のヘッドライトの色は同じか? バンパーはずれていないか? 車体の切れ目の隙間(チリ)は真っ直ぐか? 部分的に艶がないとか、色がくすんでいたり他の部分と違って見えたら、補修したか修理したことが考えられる。大きな事故などを起こした車両は、なんとなく歪んで見えることがある。じっくり観察してみよう。 |
 |
 |
ボンネットを開けて内部の状態を観察する
ボンネットを開けて内部をチェック。左右のフェンダーや、ラジエターを固定している鉄板(ラジエターサポート)の塗装を周囲と見比べよう。色合いが違う部分は修理している可能性がある。エスティマの場合は、エンジン本体が床下にあるので、一般のクルマのようにエンジンルーム内を観察することができない。エンジン系統は点検整備記録簿などの記録内容をしっかり確認しよう。 |
ボンネットをチェック
事故などでボンネットにダメージを負うと、新しいボンネットと交換することも少なくない。ボンネットを支えている金具(ヒンジ)を固定しているネジを脱着した形跡があったら要注意。事故の修理でボンネットを交換した可能性が高い。まれにエンジンの修理などのためにボンネットを脱着することもあるが、その場合は整備記録簿に記録が残っているはずだ。 |
 |
 |
スライドドアの開閉状態を点検する
一般的なヒンジ式ドアに比べると、スライドドアは複雑な構造になっている。参考車両は、オートオープン&クローズ(電動式で開閉できる仕掛け)になっているが、基本的なチェックポイントは手動式と同じ。アーム(ドアを支えている金具)やレール(スライドさせる溝の金具)などが歪んでいないか、観察してみよう。アーム類は固定しているネジの頭に工具をかけた跡がないかを見るが、ドアの立て付けを修正するためにネジを回すことも多いので、必ずドア自体や周辺を含めてチェックしよう。 |
左右のドアヒンジを比べてみる
車体の側面をぶつけるなどしてドア部分に大きな損傷を受けると、ドア自体を交換してしまうことも多い。交換の際は、ドアを支えている金具(ヒンジ)を固定しているネジを必ず脱着するので、ネジの状態をチェックしよう。前後左右のドアを見比べて、特定のドアだけネジの頭に傷が付いていれば、工具を使ったと考えられる。ただし、新車の組み立て時や、ドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジを脱着したように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。 |
 |
 |
樹脂部品の傷や割れ
参考車両は、バンパー下部の角に大きな傷が付いている。バンパー自体は変形していないし傷が付いたままということから、バンパーを交換するような大きな事故に遭っているわけではないことがわかるが、中古車査定の観点からは、明らかにマイナスポイント。改造している(ドレスアップ部品を装着したり車体を低くしている)場合は、駐車場の車止めなどに接触して傷を付けたり部分的に破損するケースもあるので、バンパーの下端にも注意してチェックしよう。 |
支える金具と周辺をチェック
後部をぶつけると、バンパーだけでなくリアゲートもダメージを受けやすい。修理や交換したかどうかをチェックするには、ゲートを支えている金具(ヒンジ)を見る。ネジの頭の塗装に傷があるなど、ネジを脱着した形跡がないかどうか。ヒンジが接している周辺の鉄板が歪んでいる場合は、ダメージが大きかったと推測できる。また、ゲートがしっかり閉まるかどうかも目安になる。車体の後部全体が歪んでリアゲートの位置が微妙にずれていることもある。そして、開閉のチェック。リアゲートを途中で止めてみて、下がってこなければ大丈夫。開閉を補助するロッド(ダンパー)がへたっていれば、交換するしか手がない。 |
 |
 |
床下にダメージを受けていないか
日頃あまり見ることがない、クルマの床下もチェックしよう。鉄板の歪みや部分的な変形をはじめマフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ってみよう。外観はきれいに修理しても、走行に影響がなく見えない部分は、そのまま手を付けていないことがあるので、大きなダメージを発見することもある。 |
リアゲート開口部の溶接を見る
リアゲートを開くと、開口部は左右両側共に鉄板が横から回り込んで、溶接で固定されているのが見える。追突をはじめ、後部が変形するようなダメージを受けて修理した車両の場合は、溶接部分が均一に揃っていないし、車体の左右で違っている。また、板金塗装をしていれば、周囲と色の雰囲気が違って見えることもある。さらに確かめるには、鉄板の継ぎ目に盛って隙間を埋めているシール材を爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(爪で押すと「プチッ」と表面が割れる)ようなら、修理の際に新しいシールを盛ったということがわかる。 |
 |
 |
整備記録も必須チェックポイント
整備手帳などの点検記録簿は、クルマの健康診断カルテ。車両のメンテナンス情報が記入されている。不具合の発生と調整や修理状況など、作業記録やメモなどをチェックしよう。初期点検や定期点検、消耗部品の交換など、詳細な記録が残っている車両は、走行距離が伸びていても走行機能部分には大きな問題を抱えていないと推測できる。特にエスティマは、エンジン系が床下に集中していて細部まで観察できないので、点検整備記録を念入りにチェックしよう。 |
 |
|
試走してチェック
オートマチックは、セレクトレバーをNからDへ、NからRへと、各ポジションに入れてみて、作動具合いを試してみる。ギヤが切り替わる時のショックは大きくないか? アクセルを踏むのと連動してスムーズに発進や加速ができるか? できる限り試走して確かめよう。 |
 |
 |
異音や振動は?
エンジンを始動してみよう。異音が聞こえたり、大きな振動が出ているようならトラブルを抱えている可能性がある。実際に走ってみるのが望ましいが、できなければエンジンが暖まってから軽くアクセルを煽ってみて、スムーズに回転が上下するか試してみよう。 |
装備機器はすべて操作してみる
ターンシグナル(ウインカー)やライト類、ワイパーなどの作動をチェックするのは常識だが、エアコンやオーディオシステムなどの装備機器も、必ずONにして正常に機能しているかチェックしよう。エスティマなどのミニバンは後部にもエアコンが装備されていることが多いので必ず前後とも効き具合をチェック。前部は大丈夫でも、使用頻度の少ないリアシート側の効きが悪くなっていることもある。また、純正、社外製品を問わず、オーディオ類やカーナビなどは、取扱説明書が揃っていることも確認しよう。 |
 |
 |
 |
インテリアを観察して使用状態をチェック
インテリアを見回して、シートや内装材の色艶をチェック。リアシート上部などは、長期に渡って日光にさらされ、脱色して白くなることもある。内装に傷が多いとか、ひどく汚れている場合は、常に荷物を出し入れしている。一般に、乗用車として使われていた車両は、目立つような傷は少ない。また、シートに染みが付いていたり、カーペットの隙間や裏に食べ物のかすなどが埋まっている場合は、子供を乗せていたと推察できる。犬を乗せていた車両は、しっかり掃除してあってもカーペットの溝や裏に犬の毛や臭いが残っていることもある。 |
ハンドルと走行距離から推察
ステアリングホイール(ハンドル)は、長期間使用するうちに握っている部分が劣化して、材質に関わりなく、手を添えている部分に艶が出てくる。走行距離が少ないのに極度に劣化しているようなら、前オーナーの運転(異常な癖がついている)か、走行距離の表示か、どちらかがおかしいと推測できる。 |
 |
|
|
 |
 |
| クルマの鑑定ならおまかせ! |
中古車目利き講座のチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行してくれる(有料)。
Tel. 03-5776-0901 www.jaai.com |
|
|
 |
|