中古車目利き講座 マツダ デミオ

上質車両を見極める 中古車目利き講座
デミオ
参考車両 : デミオ 1500 コージー AT
初年度登録2003年8月
MAZDA
DEMIO 
UA-DY5W
マツダ デミオ
実用的なコンパクトカーで使う人を選ばないクルマということから、車両の程度も多種多様。丁寧に乗っていることも多いが、不慣れな運転で外装に擦り傷を付けているのを見かけることもある。クルマに無関心で整備に無頓着なユーザーもいるので、車体まわりのチェック以外に、整備状態を、しっかり確認しよう。子供を乗せていた様子がうかがえる場合は、内装の汚れや破損などの他、床のマットなども含めて、飲食物の染みや固着に注意しよう。外観がきれいでも、車両の使い方も判断のヒントになる。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・1500 (1498cc)      
Sport UA-DY5W 4AT FF
Sport UA-DY5W 5MT FF
Cozy UA-DY5W 4AT FF
Cozy UA-DY5W 5MT FF
Casual UA-DY5W 4AT FF
Casual UA-DY5W 5MT FF
・1300 (1348cc)      
Cozy UA-DY3W 4AT FF
Cozy UA-DY3W 5MT FF
Casual UA-DY3W 4AT FF
Casual UA-DY3W 5MT FF
●2002年8月にフルモデルチェンジして、2代目に生まれ変わったコンパクトカー。エンジンは1.3と1.5リッター、駆動方式は前輪駆動。トランスミッションは4速ATが基本で、5速MTもある。参考車両は、2003年3月に改良および装備の大幅な見直しが行われた機種に該当する。
 グレードは、ベーシックな「カジュアル」、快適装備を加えた「コージー」、エアロパーツや15インチアルミホイールを履いた「スポルト」の3タイプ。また、人気の高いオプションを組み合わせた28種類の「カタログセレクトモデル」や、エアロパーツを装着する「エアロパッケージ(コージーとカジュアルにオプション設定)」などもある。
 2003年11月には、後輪をモーターで駆動する電動4WDを追加。2005年4月に、エクステリアデザインと装備、グレード構成を大幅に変更するマイナーチェンジが行われている。
全体の雰囲気を見る
 車両から少し離れて、立て付け(パネルや部品の隙間)をはじめ、塗装面の光沢や色むら、車体の傾きなど、外観に異常はないか、チェックしよう。
 前面は、バンパー/ボンネット/ヘッドライトなどの横線が曲がっていないか、左右対称になっているか、観察してみよう。
 ヘッドライトは、左右を比べて、交換に注意。片側だけ新しい場合は、車体部に損傷を受けて、修理している疑いもある。
デミオ デミオ
デミオ 角度を変えて観察する
 車体まわりの傷や凹みを調べる時は、見る角度を変えながら探るのが目利きのコツ。
 斜め方向から透かして、周囲の風景を写りこませながら見ると、見落としやすい広くて浅い凹みや波跡(波打って見える板金修理跡)なども見つけやすい。
 塗装状態にも、気を付けよう。部分的に艶や色調が違う、肌荒れ状態になっているなど、不自然な箇所があれば、補修跡か、あるいは板金修理跡かもしれない。
整備状態をチェックする
 ボンネットを開けて、ゴムホースやベルトなどの消耗部品を中心に、エンジン周辺の部品を点検しよう。エンジン周辺のオイルの汚れやにじみ(漏れ)にも、注意。できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキやウォシャーの液量なども調べたい。
 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑えるが、記録簿を見れば、トラブルが発生した箇所や修理の経緯、交換などの状況がわかるはずだ。
デミオ
鉄板部の異常に注意する
 エンジンルーム内は、インナーパネル(車体内側の鉄板)の状態がポイント。修理跡、交換跡、塗装跡などはないか、探ってみよう。
 最前部のラジエターサポートは樹脂製なので、割れや歪みに注意。周囲に比べて新しい(交換している)場合は、車体前部を修理している可能性もある。
 また、部品やネジなどに塗装の飛沫が付着している場合は、鉄板部を修理していると考えられる。周辺を詳しく探ってみよう。
デミオ 車体前部の修理を疑う
 ボンネットは、表面の傷や凹み以外に、裏側に修理跡がないかも、チェック。
 そして、ヒンジ(支えている金具)の固定ネジを見てみよう。脱着した形跡があれば、ボンネットを交換している疑いがある。その場合は、周辺部に修理跡はないか、車体前部を詳しく調べて、交換した理由を探る必要がある。
取り付け状態を調べる
 フェンダーは、傷や凹みの他に、腐食、修理、交換の形跡なども、チェック。
 フロントフェンダーは、固定しているネジを見てみよう。脱着した形跡があれば、交換している可能性がある。
 傷や凹の補修や修理/交換しても、修復歴車にはならないが、フェンダーに手を加えている車両は、車体前部に衝撃を受けているかもしれない。交換していなければ、大きなダメージは負っていないといえる。
デミオ
デミオ 隙間の幅と色調の違い
 外観がきれいでも、プレスラインや各外板パネルの立て付け(隙間)を念入りに観察しよう。
 例えば、前部側面では、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)、ボンネットなどがそれぞれ隣接しているが、隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性がある。
 隣り合うパネルの塗色が違っていないかも、確認しよう。色合いが異なっている場合は、修理/交換していることも、考えられる。
車体側面のチェック
 ドアに大きな損傷を受けると、交換してしまうことも多い。ヒンジ(支えている金具)の固定ネジを調べてみよう。
 ただし、ドアの立て付け修整のためにネジを回すこともあるので、ネジを脱着した形跡が、ドアを修理/交換している証拠とはいえない。
 また、ドアパネルに修理跡がある場合は、周辺を調べよう。ドア部分に受けた衝撃が、隣接部に及んでいることもある。
デミオ デミオ
デミオ リアフェンダーを調べる
 リアドアを開けて、開口部を見てみよう。リアフェンダー周辺を補修、あるいは修理した車両には、マスキングした跡(塗装の段差)が残っていることもある。
 また、タイヤハウス内(タイヤを覆っているフェンダーの内側)やアーチ部(縁の鉄板を折り返している部分)に修理跡がないか、チェック。内側周辺の部品に塗装の飛沫が付着していないかにも、気を付けよう。
付帯部品にもヒントがある
 フューエルリッド(給油口の蓋)を開けて、内部にマスキング跡がないか、チェックしよう。
 フューエルリッドは、板金修理するために外すことがあり、交換していれば、塗装表面の艶が周囲(フェンダー本体)と違って見えることがある。
 いずれにしても、フューエルリッド周辺に手を加えている形跡があれば、リアフェンダーを修理している判断材料になる。
デミオ
デミオ デミオ 修理跡は波及も調べる
 車体後部まわりをチェックする時は、前面と同様に後面の立て付けをチェックしよう。
 バンパー/テールゲート/左右コンビネーションランプ(リアライト)/ピラー(リアウインドウ部の柱)に違和感はないか、確認。さらに、ナンバープレートの波うち、文字の補修ペイントなどはないか、調べよう。特にリアは、封印に作為的な傷(ナンバープレートを外した形跡)がないかも、確かめる。
 車体後部は、構成する部品が直接車体の構造部分となっていることから、前部よりも強度があるので、ダメージが他の部分にまで波及しやすく、後方から強い衝撃を受けた場合、各接合部分に歪みが生じる。
 修理箇所を見つけたら、関連する部分も、詳しく調べよう。
交換の有無を確かめる
 後部の修理では、テールゲートを交換することもある。ネジを脱着した痕跡がないか、チェック。
 交換の疑いがあれば、ヒンジ部周辺に修理跡はないか、後部全体に異常はないか、調べよう。
デミオ
デミオ 溶接部の状態を見る
 テールゲートの開口部を見ると、左右両側共に、外板(外側のパネル)が横から回り込んで室内部の鉄板と接合されている。
 溶接、シーラー、塗装の状態などを探って、修理/交換跡がないか、チェック。特に、テールランプ周辺(スポット溶接に注意)を、念入りに調べよう。
 溶接部に異常があれば、修理していることが考えられる。疑わしい場合は、車体の左右同じ場所を見比べると、判断しやすい。
床下を覗いてチェック
 鉄板部の変形や凹み、支え金具類の歪み、修理した痕跡などはないか、見てみよう。意外なところにダメージを受けているのを発見することがある。
 部分的に塗装が新しい場所は、修理している可能性が高い。
 また、マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかも探ろう。小さな傷でも、放置すると錆が発生するので、注意が必要だ。オイルなどの液体が漏れていないかも、確認。
デミオ デミオ
デミオ デミオ 側面の下部も確かめる
 ドアの下部にあるサイドシル(車体の前後方向に通っている梁の部分)は、上や横からだけでなく、下も覗いてみよう。
 下端は、外板と床の鉄板が接合されている。凹みや傷、修理跡がないか、調べよう。スポット溶接に乱れがあれば、修理していると判断できる。
 接合部は、波打っている、塗装が荒い、汚れているなどで、異常を見つけにくいかもしれない。車体左右を見比べて、確かめよう。
操作して機能を確認する
 ヘッドライトやテールランプ、ウインカーなどの灯火類をはじめ、電装機器や電動機構などは、すべてスイッチを入れて、作動状態をチェックしよう。
 エアコンやカーナビ、オーディオなど、調整機能を備えている装備類は、正常に機能しているか、操作して確かめる。
 パワーウインドウの開閉や電動格納式ドアミラー、キーレスエントリーシステムなども、忘れずにチェックしよう。
デミオ
デミオ エンジンをかけてみる
 かかり具合、アイドリング、異音、回転の上下、排気ガスの色(水蒸気は問題ないが、白煙や黒煙は異常)をチェック。できれば試走したいが、エンジンが暖まってから、アクセルペダルを軽く煽りながら、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。
 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーが弱っていたり、エンジンの調整が必要かもしれない。
 アイドリングが不安定だったり、異音や大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
室内後部も念入りに探る
 運転席まわりだけでなく、後部シートやラゲッジルームも、探ろう。汚れ、傷、破れ、穴、臭いなどを調べるが、シートや内装材はもちろん、マットなどもチェック。
 小さな子供が乗っていると、飲み物や食べ物などをこぼした染みが残っていることもある。
 シートは、スライドや折り畳みなど、念のために、動きと設定をすべて試してみるといいだろう。
デミオ
デミオ 作動具合を試してみる
 エンジンをかけて、ブレーキを踏んだまま、セレクトレバーを各ポジションに操作して、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)などの異常はないか、チェック。セレクトレバーを動かした時に大きな衝撃が出るのは、トラブルの前兆だ。
 できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激しい、異音が聞こえる、アクセルを踏んだ時に滑っているような感じがするなど、機構不良(故障)の有無を確かめたい。
タイヤのチェックポイント
 減り具合(残り溝)を点検するだけでなく、減り方(摩耗状態)も調べよう。接地面の一部だけが極端に磨耗している「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)狂っているだけなのか、あるいはダメージを受けて車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 また、ホイール(ホイールキャップ)も、観察してみよう。傷が多ければ、運転が荒い、あるいは不注意や不慣れなども考えられる。車体まわりや室内の様子、整備状況などとも合わせ、総合的に見て、どのように扱われていたかを推察することができれば、車両の状態を探る目安になる。
デミオ
デミオ 書類も車両状態の情報源
 点検整備記録(メンテナンスノート)を見れば、整備状況がわかり、点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。
 フロントドア開口部にはタイヤサイズと空気圧、その他にも、オイル交換記録など、車体各部に貼ってあるシール類も、車両の状態を知るヒントになる。
 また、車両や標準装備類はもちろん、純正オプションや後付けの社外製品が付いている場合は、それぞれの取扱(使用)説明書が揃っていることを確かめよう。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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 中古車の目利きチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行(有料)してくれる。
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