中古車目利き講座 三菱 デリカ スペースギア

上質車両を見極める 中古車目利き講座
デリカ スペースギア
参考車両 : シャモニーハイルーフ・3000・4WD
初年度登録1998年11月
MITSUBISHI
DELICA SPACE GEAR 
E-PD6W
三菱 デリカ スペースギア
コアなファンが多いので比較的丁寧に扱われていることが多いが、外装や内装のチェックと同時に車両のコンディションをしっかり確かめよう。中には、サスペンションなど走行機能系部品にダメージを受けている車両もある。また、改造車も少なくないが、その場合は取り付け状態をまず確認。ドレスアップ程度なら問題ないといえるが、装着部品によってはトラブルが発生する確率が高くなることに気を付ける必要がある。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 定員
・3000 (2972cc)・4WD
ロング スーパーエクシード クリスタルライトルーフ E-PF6W 4AT 7
スーパーエクシード クリスタルライトルーフ E-PD6W 4AT 7
エクシード ツインサンルーフ E-PD6W 4AT 7
XR ツインサンルーフ E-PD6W 4AT 8
◇ジャスパー ハイルーフ E-PD6W 4AT 8
◇ジャスパー エアロルーフ E-PD6W 4AT 8
・2400 (2350cc)・FR
エアロ エアロルーフ E-PA4W 4AT 8
XG ハイルーフ E-PA4W 4AT 8
・2800 (2835cc)ディーゼル・4WD
ロング スーパーエクシード クリスタルライトルーフ KD-PF8W 4AT 7
スーパーエクシード クリスタルライトルーフ KD-PE8W 4AT 7
エクシード ツインサンルーフ KD-PD8W 4AT 7
XR ツインサンルーフ KD-PD8W 4AT 8
◇ジャスパー ハイルーフ KD-PE8W 4AT 8
◇ジャスパー エアロルーフ KD-PD8W 4AT 8
・2500 (2476cc)ディーゼル・FR
ロング エクシード8 ハイルーフ KD-PB5W 4AT 8
XG ハイルーフ KD-PA5W 4AT 8
ロング G ハイルーフ KD-PC5W 4AT 10
ロング G ハイルーフ KD-PC5W 5MT 10
特別仕様車・1998/11発売
・3000 (2972cc)・4WD
◇シャモニー ハイルーフ E-PD6W 4AT 8
◇シャモニー エアロルーフ E-PD6W 4AT 8
・2800 (2835cc)ディーゼル・4WD
◇シャモニー ハイルーフ * KD-PE8W 4AT 8
◇シャモニー エアロルーフ KD-PD8W 4AT 8
◇:特別仕様車 *:パートタイム4WD仕様
●1994年5月から2007年1月まで販売されていたSUV。全長4.6mの標準ボディ(5ナンバー)と5.1mのロング(3ナンバー)があり、ルーフ形状やサンルーフなどの設定も各種ある。1997年7月のマイナーチェンジで新デザインのフロントバンパーやグリル、ヘッドライトを採用。エンジンは、3.0と2.4リッターのガソリン、2.8と2.5リッターのディーゼル。駆動方式は排気量別に4WDとFR(後輪駆動)が設定されている。
 グレードは、装備内容によって最上級「スーパーエクシード」から「エクシード」「XG」、最廉価モデル「G」まで。「エアロ」は、エアロパーツを装着した、スポーティグレード。
 参考車両は、特別仕様車シャモニーで、前後アンダーガードバーや、ツインフォグランプを備えた専用バンパーを装着し、ヘリカルLSD、寒冷地仕様、6連奏CDチェンジャーなども組み込まれている。
全体から違和感を掴む
 車両から少し離れて、全体の雰囲気を見てみよう。
 車両の傾き、立て付け、塗装面の光沢などをチェック。
 前面は、ボンネット/グリル/バンパーなどの横線が整っているか。ライト類を含めて左右対称になっているかを確認。
 左右ヘッドライトを見比べて、片方だけ新しい場合(交換の疑い)は、単にライトだけの交換か、車体部の修理に伴う処理なのか、確かめる必要がある。
デリカ スペースギア
デリカ スペースギア 外観のバランスを見る
 後部も、前部と同様に、バンパー/テールゲート/コンビネーションランプ(リアライト)などが並んでいる横線と縦線がずれていないか、チェック。車体側面からも、それぞれの立て付けを確かめよう。コンビネーションランプの左右バランスにも注意。
 ナンバープレートも、見てみよう。歪み(変形)や傷の他、特に後部は封印を外した形跡があれば、テールゲートを修理、あるいは交換していることが疑える。
整備状態を確かめる
 ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品の状態をまずチェック。エンジンオイルのにじみや汚れ(オイル漏れの兆候)にも注意。できれば、ブレーキやウォシャーの液量なども点検したい。
 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑える。定期点検整備、あるいは故障や不良、それとも事故などでダメージを受けたか。定期点検整備記録簿も探って、交換した理由を確かめよう。
デリカ スペースギア
鉄板部を観察する
 車両前部に大きな衝撃を受けて車体骨格の補強部材にダメージを負うと、走行機能面に不具合が生じることもある。
 フェンダー内側のインナーネル、室内とエンジンルームを隔てているダッシュパネルなど、各部の鉄板を観察しよう。修理跡はないか、歪みやしわなどがないか、チェック。
 部品などに塗装の飛沫が付着している場合は、周辺に修理跡がないか、探ってみよう。
デリカ スペースギア ボンネットのチェック
 ボンネットにダメージを負うと、外して修理したり、交換することもある。
 支えている金具(ヒンジ)の固定ネジを見てみよう。脱着した形跡があれば、ボンネットを外した疑いがある。
 ボンネットの裏側に修理跡などがないかも確かめよう。
前部の要チェックポイント
 エンジンルーム内のいちばん前で車体の左右に繋がっている「ラジエターコアサポート」を調べよう。
 バンパーなどで吸収しきれないような強い衝撃を受けると、ダメージを負う確率が高い。修理や交換の形跡などがないか。左右フェンダーに繋がっている部分に異常がないか。固定されている他の部品類を外した形跡がないかも確かめよう。
デリカ スペースギア
デリカ スペースギア 見る角度を変えて観察
 車体表面の傷や凹み、塗装の部分的な変色や色むらなどは、見る角度を変えながら探ろう。
 斜めから透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹みや波打ち(しわ)なども確認できる。
 しわが寄っているのは、衝撃を受けているか、板金修理跡と判断できる。塗装表面の艶が周囲と違う部分は、塗装の補修、あるいは修理跡の疑いもある。
取り付け状態をチェック
 フロントフェンダーは、外観の傷や凹み、立て付けなどをチェックしたら、ボンネットを開けると見える、固定ネジも確認。脱着した形跡があれば、外して修理したか、交換している可能性がある。
 フロントフェンダーを修理しても修復歴車にはならないが、外して修理/交換している場合は、他の部分もダメージを受けていないか、周辺を調べる必要がある。
デリカ スペースギア
デリカ スペースギア 周辺の様子も確かめる
 車体側面のドアに大きな損傷を受けると、外して修理したり、交換することも多い。ヒンジ(ドアを支えている金具)の固定ネジをチェックしよう。
 ネジ脱着の形跡があれば、ドアを外してしていることが考えられるが、ドアの立て付け調整などでネジを回すこともあるので、周辺の様子も詳しく調べて判断する。
給油口の蓋にもヒント
 ドアに関連するセンターピラー(車体中央部の柱)も車体側面のチェックポイント。修理している形跡などがないか、確かめよう。
 助手席側には給油口がある。蓋を開けて内部を見てみよう。マスキング跡や修理跡などがないか、チェック。
 給油口の蓋は、取り付け状態も調べて、塗装の色調が周囲と異なっていないかも確かめる。
デリカ スペースギア
デリカ スペースギア 開閉の動きをチェック
 デリカは助手席側がスライドドアになっているが、年式が古い車両などはドアが落ちて(下にずれて)くることもある。スムーズに開閉できるかどうか、確かめてみよう。
 大きな力が必要で開閉しにくかったり、うまく閉まらない場合は、立て付け調整すれば直ることもあるが、車体の歪みやスライド機構の変形なども考えられる。
構成部品も確かめる
 スライドドアは、側面や後部への衝撃でダメージを受けることもあり、損傷が大きいと交換することもある。スライドドアの取り付け状態をチェック。支えている金具やレール(スライドさせる溝の金具)などに歪みや交換の形跡がないかもチェック。
 ドアや関連部品を交換している形跡があれば、車体部に修理跡がないかも確かめよう。
デリカ スペースギア デリカ スペースギア デリカ スペースギア
デリカ スペースギア デリカ スペースギア 両側面の下まわりを確認
 側面のチェックでは、サイドシル(車体前後に通っている左右の梁)を必ずチェック。
 ドア開口部の継ぎ目(接合部の溶接)に異常はないか。下部に凹みや傷、修理跡、交換跡などがないか、確かめよう。
 下を覗いて、下端の接合部も念入りにチェック。特に溶接部の乱れ、スポット溶接の打ち直しに注意。
 異常の疑いは、車体の左右を見比べると判断しやすい。
床下全体を観察
 床下を覗いて、鉄板部の変形や凹み、支え金具類に歪みなどはないか、探ってみよう。
 マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換している形跡がないかどうかも調べよう。
 エンジンから走行系機構まで、オイル漏れなどがないかもチェック。
 錆は、表面に浮いている程度ならそれほど問題はないが、腐食の進行状態を把握しておく必要がある。
デリカ スペースギア デリカ スペースギア
デリカ スペースギア テールゲートをチェック
 テールゲートを閉めた時の立て付けを見て、全体に狂っていれば、ゲートのずれか、車体の歪みが疑える。
 右または左の片側だけに異常があれば、その側の車体部を修理している可能性が高い。
 テールゲートを開閉してみよう。スムーズに閉まらない場合は、ゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいることも考えられる。
 また、テールゲートに損傷を負うと、交換することもある。支えている金具(ヒンジ)やネジなど、取り付け部分をチェックしよう。
後部を念入りに調べる
 テールゲートを開けて開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで接合されている。溶接やシーラー、塗装などの状態をチェックして、修理跡がないか、確認しよう。
 特にコンビネーションランプの周辺を念入りに。下部のフロア部(バンパーの後方)もチェック。
 バンパーの取り付け状態も確かめよう。
 後方から強い衝撃を受けると、キャビン(室内部)との接合部やルーフパネルの前部にまで波及することもある。修理箇所を見つけたら、関連部分も要確認だ。
トラブルを察知する
 エンジンをかけて、始動状態やアイドリング回転をチェック。
 エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。
 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーや充電系統をはじめ、エンジン周辺の調整や修理が必要なこともある。
 エンジン回転中に、異音や大きな振動が出ているようなら、なんらかのトラブルを抱えている可能性がある。
デリカ スペースギア
装備機器を操作してみる
 保安機器(ヘッドライト、テールランプ、ウインカーなど)が確実に作動することを、まず確認。
 エアコンやオーディオなどの電装機器はもちろん、電動機構なども、スイッチを入れるだけでなく、調整操作して機能を確かめよう。パワーウインドウの開閉や後部座席ランプの点灯なども、忘れずにチェックすること。
 カーナビを装備している場合は、操作してみると同時に、地図の発行時期も確かめよう。
デリカ スペースギア デリカ スペースギア デリカ スペースギア
オートマチックをチェック
 セレクトレバーを操作してみよう。エンジンをかけてブレーキを踏んだまま、PからDへ、NからRへなど、各ポジションにレバーを動かして、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)などはないか、切り替え時にショックがあるなどの異常がないか、試してみよう。
 できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないか、異音が発生していないかも、確かめたい。
デリカ スペースギア
デリカ スペースギア 室内後部も忘れずに
 インテリアの汚れや傷などは、運転席まわりだけでなく、後部も見落としなくチェック。
 念のために、2列目と3列目シートの折り畳みや固定状態も確かめよう。
補助器具の影響にも注意
 参考車両はトレーラーヒッチメンバー(トレーラー連結部材)を設置しているが、重いトレーラーを引いているとトランスミッションに負担をかけて寿命を縮めている場合があることに注意。
デリカ スペースギア
デリカ スペースギア 車両の情報を確かめる
 車体をチェックする前に、定期点検整備記録簿の記載内容を調べて、定期点検や消耗部品交換など、整備状態を確かめておこう。
 また、車両取扱説明書はもちろん、オーディオやカーナビなど、装着機器類の説明書が揃っていることも確かめよう。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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