中古車目利き講座 日産 キューブ

上質車両を見極める 中古車目利き講座
キューブ
参考車両 : SX Limited 
初年度登録2004年6月
NISSAN
CUBE 
UA-BZ11
日産 キューブ
使い勝手のいいハイトワゴンで、気軽に乗れる軽自動車。外観のチェックでは、小さな傷や凹みなどに気を付けよう。整備状態は、しっかり定期点検整備を受けているか、乗りっ放しでオイル交換さえやっていないか、極端な場合がある。記録簿と同時に各部を見て確かめよう。室内の様子も含めて、全体の様子から、どのように使っていたかを推察することも、車両の善し悪しを見極めるポイントだ。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
SX UA-BZ11 4AT FF
  CBA-BZ11 CVT FF
  UA-BNZ11 4AT 4WD
EX UA-BZ11 4AT FF
  CBA-BZ11 CVT FF
  UA-BNZ11 4AT 4WD
特別仕様車
トラビス UA-BZ11/CBA-BZ11/UA-BNZ11
SX 70th-II UA-BZ11/UA-BNZ11
ライダー UA-BZ11/CBA-BZ11/UA-BNZ11
SX Limited UA-BZ11/UA-BNZ11
EX Limited UA-BZ11/UA-BNZ11
Cube+CONRAN UA-BZ11/CBA-BZ11/UA-BNZ11
●2002年10月にフルモデルチェンジした2代目。外観イメージを一新し、従来よりも全長を短くしながら室内の長さを延長して居住性と使い勝手を向上している。
 エンジンは1.4リッターで、トランスミッションはコラムシフト4速ATとCVT-M6(6速マニュアルモード付無段変速機)。駆動方式はFF(前輪駆動)と4WD(後輪をモーターで駆動する電動4WD)がある。
 2004年04月にCVT-M6搭載車が平成17年基準排出ガス50%低減レベル認定を取得したのに伴いグレードを一部変更。ベーシックな「SX」と、インテリジェントキーや15インチアルミホイールなどを装備した上級「EX」の2タイプになった。
 参考車両は、2004年5月に発売された特別仕様車「SX Limited」で、プラズマクラスターイオンRエアコンやフロントフォグランプなど採用しながら廉価設定としたモデル。同装備の「EX Limited」もある。
 また、参考車両と同時期には、オーテックジャパンによる特別仕様車「トラビス」(2003年12月)と「ライダー」(2004年04月)、日産創立70周年特別仕様車第2弾「SX 70th-II」(2004年4月)、SXをベースにした期間限定車「Cube+CONRAN(キューブ プラス コンラン)」(2004年5月)などが販売されていた。
 その後、2005年5月にマイナーチェンジしている。
全体の雰囲気から探る
 車両の少し離れた位置から、全体の様子を見てみよう。立て付けや塗装状態など、外観各部に異常がないか、確かめよう。
 前面は、バンパー/グリル/ボンネットが並んでいる水平の横線と、ヘッドライトを含めて左右対称になっているかをチェック。
 左右ヘッドライトのバランスを見て、片方だけ新しい場合(交換の疑い)は、単なるライト破損になのか、車体部の修理に伴う処置なのか、交換した理由を詳しく調べる必要がある。
 ナンバープレートの変形や波うち、文字の補修ペイントなども、前部をぶつけて修理していることが推察できるヒントだ。
キューブ
キューブ 斜めから透かして見る
 車体まわりを探る時は、見る角度を変えながら観察しよう。
 外観がきれいでも、斜め方向から透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、エクボと呼ばれる小さな凹み、あるいは波打ち(しわ)なども確認できる。
 パネルにしわが寄っているのは、衝撃を受ているか、板金修理跡と判断するのが妥当だ。
 部分的に塗装面の艶が周囲と違っていたり、変色や色むらがある箇所も、修理跡の疑いがある。
整備状態を確かめる
 点検整備記録と合わせて、ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品の状態をチェックしよう。冷却水やオイルの量および汚れなども点検したい。エンジン周辺のオイルのにじみや汚れ(漏れの兆候)にも注意しよう。
 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑える。消耗部品の交換か、故障や不良で交換したのか、それとも事故などでダメージを受けて交換したのか、整備記録を確かめよう。
キューブ
鉄板部部の異常を探る
 車両前部に大きなダメージを受けると、走行機能面に不具合が生じる。左右フェンダー内側のインナーパネル、室内側のダッシュパネルなど、エンジンルーム内各部の鉄板を見てみよう。
 修理跡(溶接、シーラー、塗装の異常など)はないか、歪みやしわなどはないか、チェック。
 エンジンルーム内の部品やネジなどに塗装の飛沫が付着している場合は、周辺の鉄板部に修理の跡がないか、探ってみよう。
キューブ ボンネットのチェック
 外観面の傷や凹みを調べる以外に、裏側に修理跡などがないかも確かめよう。
 また、ヒンジ部の固定ネジに脱着した形跡がないかもチェック。ボンネットを交換している疑いがあれば、車体前部の他の部分から衝撃の影響を受けている可能性もある。周辺の車体部に修理跡がないか、調べよう。
前部の要チェックポイント
 エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっているラジエターコアサポートを必ずチェック。
 車体前部に強い衝撃を受けると、ダメージを負う確率が高く、修整あるいは交換することも多い。
 修理や交換などで手を加えた痕跡がないか、調べよう。左右フェンダーとの接合部付近に異常がないかも確かめよう。
キューブ
キューブ 取り付け状態を探る
 フロントフェンダーは、固定しているネジをチェックしよう。
 脱着した形跡があれば、板金修理するために外したり、交換修理している可能性がある。
 左右を比べてみれば、取り付け状態の異常を見つけやすい。
 フロントフェンダーは、補修や修理しても修復歴車にはならないが、交換している場合は、他の部分にもダメージが及んでいないか、周辺を調べる必要がある。
縁の部分も確かめる
 フェンダーの膨らみ部分に擦り傷などが付いているのを見かけることもある。傷を見つけたら、凹みを伴っていないか、確かめよう。
 また、ホイールアーチ部(タイヤを囲っている部分)の内側に折り返している縁を覗いて、修理跡がないかもチェック。
キューブ
キューブ 隙間の幅と色調を比べる
 外観のチェックでは、プレスラインや各外板パネルの立て付けなどを観察するが、例えば側面では、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラスを挟んだ左右の柱)などが隣接している。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを受けているか、修理している可能性がある。
 また、隙間を境に、隣り合う塗装の色調も比べてみよう。補修や修理、交換をしていると、色艶が違って見えることがある。
車体側面のチェック
 ドアに大きな損傷を受けると、外して修理したり、交換することもある。その際は、ドアを支えているヒンジのネジを脱着する。前後左右ドアの状態を見比べながら調べよう。
 前ドアを開ければ、フロントピラーとセンターピラー部に、前後ドアそれぞれのヒンジが見える。
 ただし、立て付け調整などでネジを回すこともあるので、ネジ脱着の形跡だけではドアを交換しているとは断定できない。
キューブ キューブ
キューブ キューブ リアフェンダーのチェック
 リアドアを開けて、開口部を見てみよう。マスキング跡や修理跡などがないか、チェック。
 さらに、フューエルリッド(給油口の蓋)を開けて、内部にマスキング跡や溶接の修理跡などがないかもチェックしよう。
 リッドは、リアフェンダーを板金修理する際に外すことがある。取り付け状態も確かめよう。
 また、リッドの色調が異なっている場合は、リアフェンダーを修理している。周辺を詳しく調べよう。
テールゲートにヒント
 車体後部も前部と同じように、バンパーとテールゲートの状態をチェックしよう。
 テールゲートを締めた時の立て付けを見て、全体に狂っていれば、ゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいることも考えられる。
 左右どちらか、片方だけの隙間に異常があれば、その側の車体部分を修理していると判断して間違いないだろう。
 また、リアゲートを開閉して、スムーズにロックできない場合も、ゲートのずれや車体の歪みなどの理由が考えられる。
 コンビネーションランプ(テールライト)やナンバープレートに異常がないかも確かめよう。
キューブ キューブ
キューブ キューブ 後部の修理跡に要注意
 テールゲートを開けて、開口部を見てみよう。
 まずは、テールゲートの取り付け状態を確かめよう。横開き式なので、ドアと同様にチェック。
 さらに、開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで、接合されている。溶接やシーラー、塗装の状態などの状態を手がかりに、修理した様子はないか、念入りに調べよう。
 後方から強い衝撃を受けると、前部にまでダメージが及ぶ可能性もある。車体後部を修理している場合は、リアバンパー、リアフェンダー、ピラー(リアウインドウ左右の柱)、ルーフなど、関連する他の部分に波及していないか。修理跡がないか、確かめよう。
不調や不具合を察知する
 エンジンをかけて、始動状態やアイドリング回転などを確認。
 エンジンが暖まってから、アクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。
 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーが弱っているか、充電系統の不良、あるいはエンジンの不調など、さまざまな不具合が考えられる。エンジンの回転中に異音や大きな振動が発生する場合は、トラブルを抱えている。
キューブ
キューブ 操作して確かめる
 ATは、エンジンをかけて、セレクトレバーを、PからDへ、NからRへなど、各ポジションに操作して、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)などはないかをチェック。
 試走が可能なら、ギヤが切り替わる時のショックが激しい、切り替わるタイミングが異常に長いなど、不良や故障の症状が出ていないかも確かめたい。
 CVTは、アクセルペダルの踏み込みとスムーズに連動していることを確かめよう。マニュアルモードも動作確認したい。
調整機能を試してみる
 保安機器類(ウインカー、ヘッドライト、ハザード、ホーン、、ブレーキやバックなどのテールランプ類など)を操作して、作動状態を確かめよう。
 さらに、エアコンは温度調節や風量も試してみるなど、スイッチを入れるだけでなく、操作してみる。調整機構のある装備機器は、すべて「機能を操作してみる」ことがポイントだ。
 運転席まわりだけでなく、すべてのパワーウインドウの開閉やドアロック、室内ランプの点灯なども忘れずにチェックしよう。
 カーナビを装備している場合は、地図の発行時期も確かよう。
キューブ キューブ
キューブ キューブ 車両の使い方を推察する
 室内は、シートや内装材に汚れや傷、穴などはないか。前席だけでなく、後席やラゲッジスペースも、隅までしっかりチェック。
 シートは、スライドの動き具合も確かめよう。
 樹脂製のカバー類や部品などには特に注意。深い傷や欠損などは、修繕するのが難しいので交換する以外にない。
 また、飲食物のしみ、犬の毛、ラゲッジスペースの傷など、注意深く観察すると、子供や犬を乗せていたり、頻繁に荷物を出し入れしていたことなどがわかる。車両がどのように使われていたか、推察してみよう。
タイヤのチェック
 減り具合(残り溝の深さ)のチェックは日常点検項目。傷や異物の刺さりなどにも注意しよう。
 減り方も調べよう。接地面の外側や内側、中央部だけなど、一部が極端に減っている「偏摩耗」があれば、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 偏摩耗は、車体前部のインナーパネルが変形して生じることもある。走行中にハンドルが片方に取られる場合も、要注意だ。
キューブ
キューブ 車両の情報に目を通す
 車両チェックの前に、定期点検整備記録簿の記載内容を確かめよう。定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。
 車両によっては、エンジンオイル交換記録シールなどを車体に貼っていることもある。車体まわりの情報にも気を付けよう。
 また、備え付けの書類は、車両取扱説明書の他に、オーディオなどの装備機器類の説明書が揃っていることも確かめよう。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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