中古車目利き講座 日産 キューブ

上質車両を見極める 中古車目利き講座
キューブ
参考車両 : 14S Vセレクション
初年度登録2006年10月
NISSAN
CUBE 
DBA-BZ11
日産 キューブ
ユーザー層が幅広く、使い方も走り方も千差万別。中にはほとんどメンテナンスを受けていない乗りっぱなしの車両もあるので、整備状態を特に念入りに確かめたい。外装やホイールの小さな傷、内装の汚れなど、細部までしっかりチェックすれば、不注意や不慣れな運転、あるいは日頃の手入れなど、車両がどのように扱われていたかを推察することもできる。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・1.4 (1386cc)      
14S DBA-BZ11 4AT FF
14S FOUR DBA-BNZ11 4AT 4WD
14RS DBA-BZ11 4AT FF
14RS FOUR DBA-BNZ11 4AT 4WD
・1.5 (1498cc)      
15M DBA-YZ11 CVT FF
15RX DBA-YZ11 CVT FF
       
特別仕様車      
・1.4      
14S Vセレクション DBA-BZ11 4AT FF
14S FOUR Vセレクション DBA-BNZ11 4AT 4WD
14S プラスナビ DBA-BZ11 4AT FF
14S FOUR プラスナビ DBA-BNZ11 4AT 4WD
ライダー DBA-BZ11 4AT FF
  DBA-BNZ11 4AT 4WD
ライダーアルファII DBA-BZ11 4AT FF
  DBA-BNZ11 4AT 4WD
・1.5      
15S Vセレクション DBA-YZ11 CVT FF
15M プレミアムインテリア DBA-YZ11 CVT FF
ライダー DBA-YZ11 CVT FF
ライダーアルファII DBA-YZ11 CVT FF
●キューブは、マーチをベースにしたハイトワゴンで、2002年10月にフルモデルチェンジした2代目を発売。参考車両は、その後の2005年5月にマイナーチェンジした後のモデルで、フロントグリルの形状(ウインカーレンズが丸形になっている)を見れば判別できる。
 エンジンは、1.4と1.5りったーの2種類。トランスミッションは、1.5がCVT(無断変速機)、1.4は4ATになっている。駆動方式はFFが基本だが、1.4には4WD(グレード名に「FOUR」が入る)もある。
 仕様グレードは、1.4/1.5ともにベーシック(14S/15M)と上級(14RS/15RX)の2タイプがある。どちらも上級グレードの外装はエアロ仕様になっている。
 特別仕様車の「Vセレクション」は2006年1月発売で、インテリジェントキーや本革巻きステアリング、オートライトシステムなどを標準装備している。2006年10月には14S/14S Fourに「プラスナビ」を設定。
 「ライダー」はアメリカンスタイルのカスタマイズモデルで、「ライダーアルファII」は2006年5月〜2007年3月までの期間限定販売。
 また、他にも、2006年6月1日〜9月末までの期間限定特別仕様車「Plus CONRAN(プラスコンラン)」が販売されており、ワインレッドのインテリアが特徴で発売時は大人気だった。
 その後、キューブは2007年1月にマイナーチェンジしている。
車両全体の様子を観察
 車両の少し離れた位置から、外板パネルの立て付けや塗装などに異常がないか、チェックしよう。
 前面は、バンパー/フロントグリル/ボンネット/ヘッドライトなどが並んでいる横線と縦線が崩れていないか。左右対称になっているかを確かめる。
 ヘッドライトが片方だけ新しい場合は、交換の疑いがある。交換なら、単なるライトの破損か、車体の修理に伴うものなのか、周辺を詳しく調べる必要がある。
 ナンバープレートの傷や曲がり(変形)、修整跡なども、前部をぶつけて修理/交換していることが推察できるヒントになる。
キューブ
キューブ 車体の表面を調べる
 傷、凹み、修理跡など、車体表面の異常をチェックする時は、見る角度を変えながら探ろう。
 斜め方向から透かして見れば、小さな凹みや浅くて広い凹みなども見落とすことがない。
 波打ち(しわ)を見つけたら、そこは衝撃を受けた痕跡か、板金修理跡と判断できる。
 また、部分的に塗装の色艶が違っていたり、表面が荒れている箇所も、補修か修理している可能性が高い。
整備状態を確かめる
 定期点検整備記録簿の記録とつき合わせて、ゴムホースやベルトなどの消耗部品を中心にエンジンと周辺部をチェック。
 できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキやウォシャーの液量なども点検したい。
 オイルのにじみにも注意。
 周囲と比べて新しく見える(交換している)部品は、消耗品か、故障や不良か、それとも事故などでダメージを受けたか。交換した理由を記録簿でも探ってみよう。
キューブ
鉄板の状態を確かめる
 左右フェンダー内側のインナーパネル、室内とエンジンルームを隔てているダッシュパネルなど、各部の鉄板を見てみよう。
 エンジンルームの内側の鉄板は車体の骨格ともなっており、大きなダメージを受けると走行機能に支障が出る。
 鉄板部の塗装は外板色とは異なっているが、シーラーや溶接、塗装の状態などから、修理跡や交換跡などがないか、念入りに調べよう。
キューブ ボンネットのチェック
 外観の傷や凹みなどの有無をチェックしたら、開けて、裏側に修理跡などがないかも確かめよう。
 大きなダメージを負うと、外して修理したり、交換することもある。ボンネットを支えているヒンジ部のネジを調べよう。
 ボンネットを外した形跡があれば、フェンダーなど、周辺に修理跡などがないか、詳しく調べる必要がある。
必須チェックポイント
 エンジンルーム内をチェックする時は、いちばん前(フロントグリルの後ろ)にある車体の左右に渡しているラジエターサポートと呼ぶ鉄板を調べよう。
 大きな衝撃を受けると、修理あるいは交換する確率が高いので、外見をきれいに直しても、ここを見れば車体前部にダメージを受けていることがわかる。
 修理や交換などの形跡がないか、確かめよう。
キューブ
キューブ 隙間の幅と色を比べる
 外観がきれいでも、外板パネルの立て付けを念入りにチェックしよう。車体前部側面では、フェンダー、ドア、ピラー(フロントウインドウの左右にある縦の柱)などが隣接している。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを受けて部品がずれている、あるいは修理している可能性が高い。
 また、修理や交換で塗装すると、仕上がりが微妙に違うことがある。隙間を境に隣り合うパネルの色調が合っているかも確認。
取り付け状態を確かめる
 フロントフェンダーは、大きなダメージを負うと、外して修理したり、交換することもある。
 取り付けネジをチェックしよう。ネジに脱着した形跡があれば、フェンダーを外している可能性がある。
 フロントフェンダーを修理/交換しても修復歴車にはならないが、取り付けに異常がなく、外した様子もなければ、大きなダメージは受けていないと判断できる。
キューブ
キューブ キューブ 修理/交換を推察する
 ドアに大きな損傷を受けて交換する際は、ドアヒンジの固定ネジを脱着する。前後左右ドアを見比べて、ネジの状態をチェック。
 ただし、新車の組み立て時やドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジ脱着の形跡だけでは、必ずしもドアを交換しているとはいえない。
 また、外して修理することもあるので、ドア自体に修理跡などがないかも確かめよう。
フェンダーの縁も見る
 フェンダーアーチ部(タイヤを覆っている縁)は、膨らみがついているので、擦り傷を付けることも多い。傷を見つけたら、凹みを伴っていないかもチェックしよう。
 また、アーチの折り曲げ部分も覗いて、修理跡などがないか、確認。特にスポット溶接に注意。
 さらに、フェンダーの奥も覗いてみる。塗装の飛沫が付着している場合は、周辺に修理跡がないか、探ってみよう。
キューブ
キューブ キューブ リアフェンダーのチェック
 リアドアを開けて、開口部を見てみよう。リアフェンダー周辺を補修、あるいは修理した車両には、マスキングした跡が残っていることもある。
 フューエルリッド(給油口の蓋)を開けて、内部にマスキング跡や修理跡などがないかもチェック。
 また、フューエルリッドの色がフェンダー部と違っていれば、リアフェンダーを修理している可能性がある。
車体後部のチェック
 後部も前部と同様に、バンパー/テールゲート/コンビネーションランプ(リアライト)などの位置バランスをチェック。
 また、リアナンバープレートは、封印を外した痕跡が車体後部の修理/交換を推察するヒントだ。
キューブ
キューブ テールゲートの状態を見る
 閉まっている時の立て付けを見て、全体に隙間が狂っていれば、テールゲートのずれか、あるいは車体の歪みも考えられる。
 片側だけの隙間に異常があれば、その側の車体部を修理している可能性が高い。
 開閉する時に、スムーズに閉まらない場合も、テールゲートがずれているか、車体が歪んでいる可能性が考えられる。
交換した痕跡を探る
 後部に大きなダメージを受けると、テールゲートを交換することもある。
 ドアと同じ片開き式になっているので、ヒンジ部のネジに手を加えた痕跡がないかをチェック。
キューブ
キューブ 鉄板の接合部を確かめる
 テールゲートを開けると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで接合されているのが見える。
 左右を見比べながら、シーラー、溶接、塗装などに異常(修理跡)がないか、確認しよう。
 後方から強い衝撃を受けると、キャビン(室内部)との接合部やルーフパネルの前部にまで波及することもある。修理箇所を見つけた場合は、周辺や関連する部分も詳しく調べる必要がある。
奥の鉄板のほうが重要
 バンパーは、外観に異常がなくても交換している可能性がないとはいえない。立て付けをチェックしたら、念のために下から覗いて、取り付け状態も確かめよう。
 バンパーの奥にある鉄板も要チェックポイント。修理や交換跡があれば、バンパーでは吸収しきれない大きな衝撃を受けて、車体にダメージを負っている。
キューブ
キューブ 床下を覗いてチェック
 鉄板部の傷や凹み、各部支え金具類の歪みや変形などに注意しながら、床下全体をチェック。
 マフラーなどの床下の部品類に損傷や交換した形跡がないかも探ろう。外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分はそのままにしておく(補修や修理をしない)ことがあるので、事故などで受けたダメージ跡を見つけることがある。
エンジンをかけてみる
 かかり具合をはじめ、アイドリング回転などをチェックしよう。
 エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く踏んでみて、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。回転中に異音や大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
 排気ガスの色も確かめよう。白(水蒸気なら問題ない)あるいは黒い煙が出ている場合は、エンジン不調の可能性がある。
キューブ
キューブ 不具合の前兆を掴む
 ATは、エンジンをかけてブレーキペダルを踏んだままセレクトレバーを操作して、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)など、動きに異常がないかをチェック。
 できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないか、繋がるタイミングが長すぎないかも確かめたい。
 CVTの場合は、変速ショックを感じるのは異常と判断する。
装備機器類はすべて操作
 ウインカーやライト、ホーン、ワイパーなど、保安機器が確実に作動することを確かめよう。
 さらに、オーディオやエアコンなどの装備機器もすべてチェック。パワーウインドウの開閉や室内ランプの点灯なども忘れずに調べよう。
 電装機器や調整機構のあるものは、スイッチをオン/オフするだけでなく、機能を操作してみることがポイントだ。
キューブ
キューブ 樹脂部品の傷に注意
 室内各部に使われている樹脂部品は、傷が付くと補修しにくい。
 特に運転席の足元周辺に多い傷の状態をチェックしよう。
車両の情報を確かめる
 定期点検整備記録簿は、必ず記載内容をチェックしよう。
 過去にどのような整備を受けてきたのかがわかり、定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。
 また、車両の取扱説明書はもちろん、カーナビやオーディオなどの装備機器が付いていれば、それぞれの取扱(使用)説明書が揃っていることを確かめよう。
キューブ
キューブ 減り具合と減り方を見る
 タイヤは、減り具合(残り溝の深さ)と、傷や異物の刺さりなどをチェックするのが点検の基本。
 さらに、減り方(摩耗状態)も調べてみよう。外周の接地面を見て、一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイーの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 偏摩耗は、車体前部にダメージを受けて起こることがある。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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