トヨタ クラウン マジェスタの上質な中古車の見極め方


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クラウン マジェスタ
参考車両:Cタイプ
初年度登録2004年11月

トヨタ クラウン マジェスタ

同じクラウンでも最上級シリーズで新車価格が高い高級車ということもあって、特にワンオーナーや年式が新しい場合は丁寧に扱われている車両が多い。さらに、販売店におまかせで整備に出している車両となれば、良質な出物といえる。内外装が大きな判断材料になるが、ダメージを受けた痕跡や修理/交換の形跡などがないか、車体の状態をしっかりチェックしよう。

●2003年12月にフルモデルチェンジしたクラウン「ロイヤル/アスリート」シリーズを踏襲しながら2005年のレクサスブランド国内展開を踏まえて次代トヨタブランドのトップモデルとして開発され、2004年7月に発売された4代目「マジェスタ」。
 クラウンの上級シリーズとして、セルシオと共通のV型8気筒4.3リッター(4292cc)エンジンを搭載。トランスミッションは6速AT(6 Super ECT:スーパーインテリジェント6速オートマチック+シーケンシャルシフトマチック)。新開発エアサスペンションを採用。さらに、電子制御ブレーキ(FR車)やプリクラッシュセーフティシステムレーダークルーズコントロール、レーンキーピングアシスト、ナイトビューなどの最先端技術を採用(FR車)し、パワートランクリッドやスマートエントリー&スタートなどを標準装備している。
 仕様グレードは、「Aタイプ」を標準とし、後席用ブラインドや後席リクライニング機構を備えた「Cタイプ」。Cタイプには4WD「i-Four」の設定もある。  2006年7月にはマイナーチェンジし、外装/室内/装備を一部変更。Cタイプにサンルーフやレザーシーを標準装備した「Fパッケージ」を設定。トヨタ店チャネル創立60年記念特別仕様車の「Fパッケージ 60thスペシャルエディション」も発売している。

●クラウン「マジェスタ」の主なモデルタイプ
1991年10月〜1995年8月:初代(S140)ハードトップ◇1995年8月〜1999年9月:2代目(S150)ハードトップ◇1999年9月〜2004年7月:3代目(S170)セダン◇2004年7月〜:4代目(S180)セダン

<参考車両と同時期の仕様グレード設定>
グレード 型式 シフト 駆動
Aタイプ DBA-UZS186 6AT FR
Cタイプ DBA-UZS186 6AT FR
Cタイプ i-Four DBA-UZS187 6AT 4WD

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クラウン マジェスタ

車両の雰囲気から探る

 やや離れた位置から、車両全体の様子を見てみよう。周囲を一巡りして、外板パネルの立て付けや塗装面の状態など、外観各部に異常がないかをチェック。  正面は、ボンネット/グリル/バンパー/ヘッドライトなどが並んでいる横と縦の線のバランスを見る。左右対称になっていることもチェックポイント。
 左右ライトの片方だけが新しい場合は、その側の車体部を修理している可能性がある。
ナンバープレートに傷や変形、文字修正ペイントなどがある場合も、車体部の修理/交換が疑える。

角度を変えると見える

 車体まわりを探る時は、斜め方向から透かして見ると、波跡(波打って見える板金修理跡)や、見落としやすい広くて浅い凹みなども見つけやすい。  部分的に艶や色調が違う、ザラザラした肌荒れ状態になっているなど、塗装面に異常が見られる箇所も、補修跡か、あるいは板金修理跡かもしれない。  メッキモールの傷や凹み、曲がり、破損などにも注意しよう。

クラウン マジェスタ
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整備状態を確かめる

 定期点検整備記録簿とあわせて、消耗部品を中心にエンジンと周辺をチェック。エンジンオイルのにじみや汚れ(オイル漏れの兆候)にも注意。冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキやウォシャーの液量なども点検したい。  周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑える。事故などでダメージを受けたのか、故障や不良などで交換したのか、整備記録も確かめよう。

内側の鉄板を調べる

 エンジンルーム内は、インナーパネル(フェンダー側)やダッシュパネル(室内側)など、車体内部の鉄板に修理や交換などの形跡がないかをチェックするが、マジェスタは樹脂カバーで覆われているために、目視確認は難しい。カバーが交換されている、あるいは周辺の修理/交換跡などから大きなダメージを受けている疑いがあれば、カバーを外して内部を探る必要があるかもしれない。

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車体前部の必須チェック

 車体前部に大きな衝撃を受けると、修理あるいは交換する確率が高いラジエターサポート(エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっている)を必ずチェック。  樹脂カバーがあるので直接確認できないが、左右フェンダー部との接続部周辺をはじめ、ラジエターサポートに関連するバンパーやヘッドライトなどに修理/交換跡がないか確かめよう。

ボンネットのチェック

 外面の傷や凹みを探るだけでなく、裏面に修理の形跡などがないかも確かめよう。アウター(外)とインナー(内)の2枚のパネルを貼り合わせた構造になっている接合部の異常に注意。  また、損傷を負うと、外して修理したり、交換することもある。ヒンジ部のネジを脱着した形跡がないかも調べよう。

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隙間の幅と色調を比べる

 立て付けを見る時は、例えば車体側面のフェンダー後部はドアやピラー(フロントガラス左右にある柱)などが隣接している。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、どれかがずれているか、修理/交換している(組み付ける際にずれることがある)可能性がある。  また、隙間を境に隣り合うパネルの塗装の色調も比べてみよう。修理や交換をすると、色艶が違って見えることがある。

車体側面のチェックポイント

 ドアに大きな損傷を受けると、外して修理、あるいは交換することもある。ドアヒンジの固定ネジをチェックしよう。  ただし、ドアの立て付け調整でネジを回すこともあるので、ネジ脱着の形跡だけでは断定できない。ドアはもとより、ピラー(柱)、サイドシル(ドア下の梁)、ルーフなど、周辺に異常や修理跡などがないかを調べて判断する必要がある。

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縁の部分にもヒント

 フェンダーは、ホイールアーチ部(タイヤを囲っている縁の部分)に修理跡などがないかもチェックしよう。モール(縁のメッキ飾り)の損傷や交換の形跡、フェンダーライナー(フェンダー内にある泥よけカバー)の取り付け状態にも注意。  また、フェンダーと関連して下部に設置されているドア下のサイドガーニッシュ(サイドステップ)の取り付け状態も確かめよう。

リアフェンダーのチェック

 リアドアを開けて、開口部を見てみよう。リアフェンダーを補修、あるいは修理していると、マスキング跡が残っていることもある。  フューエルリッド(給油口の蓋)を開けて、内部にマスキング跡や修理跡がないかもチェック。疑いがあれば、給油口部のカバーを外して確かめる必要もある。また、フューエルリッドの色調が違っている場合は、リアフェンダーを修理していると考えられる。

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車体後部のチェック

 前部と同様に、バンパー/トランクリッド/コンビネーションランプ(テールライト)が並んでいるバランスをチェック。後部ナンバープレートは、封印を剥がした傷がポイントだ。  トランクリッドの立て付けが全体に狂っていれば、リッドのずれ、あるいは車体の歪みも考えられる。左右片方だけの隙間が狂っていれば、その側の車体部を修理している。また、開閉してスムーズに閉まらない場合も、リッドのずれか、車体の歪みが疑える。  オートクロージャー装着車は、機構の動作も確かめよう。

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開口部の状態を探る

 トランクは、開口部左右の溶接やシーラー、塗装などの状態をチェック。マジェスタは樹脂カバーで覆われているで詳しく調べることができないが、コンビネーションランプの上部付近に修理の痕跡などはないか、トランクリッドのヒンジを外した形跡はないか、カバーに異常がないか探ってみよう。また、トランクリッドに修理跡はないか、交換している形跡がないかも確かめよう。  後方からの強い衝撃は他の部分に波及することもあるので、修理跡があれば、ダメージが及んだ範囲を確かめる必要がある。

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床の中もチェック

 トランクに収納されているスペアタイヤを外してみよう。歪みや修理跡などがないかチェック。  底に貼ってある防振シートの切り接ぎや貼り直した形跡などにも注意。  塗装の痕跡があれば、錆などの補修か、あるいは板金修理かを確かめる。錆や泥の付着、水溜まりの跡などがあれば、水が浸入した原因を突きとめる必要がある。

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床下を覗いて確認

 フレームなどの鉄板部に損傷や修理跡などはないか。マフラーやサスペンションなどの部品類に傷や曲がり、修理/交換の形跡などがないか。床下もしっかりチェックしよう。外観はきれいに直しても、見えない部分は補修や修理をしないことがある。ダメージを受けているのを見つけたら、走行に問題がないかことを見極めことも必要だ。  ゴム部品の劣化や割れ、オイルやグリスなどの滲み(漏れ)にも注意しよう。

タイヤのチェック

 残り溝の深さをまず確認。1.6mm以上が基準だが、スリップサインも目安になる。ひび割れや異物の刺さりなどにも注意。  溝が十分に残っていても、減り方も調べよう。接地面の一部が極端に減っている偏摩耗を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけか、あるいは車体が歪んでいるのか確かめる必要がある。偏摩耗は車体前部インナーパネルの変形(ダメージを受けている)などで起こることがある。

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ホイールのチェック

 タイヤと接しているリム(外周部)に傷を付けることも多い。傷を見つけたら、凹みや曲がりを伴っていないか確かめよう。アルミホイールは大きな衝撃を受けると歪んでしまうこともあるので、変形にも注意したい。

エンジンをかけてみる

 始動時の状態、アイドリング回転などをチェックしてみよう。エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽って、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。  容易に始動しない場合は、バッテリーが弱っているだけなら問題ないが、発電機をはじめ、関連する装置類に不具合があることも考えられる。また、マジェスタのエンジンは正常なら静かだ。振動や異音が発生していれば、なんらかのトラブルを抱えている。

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オートマチックをチェック

 エンジンをかけてブレーキを踏んだままセレクトレバーを操作して、ポジション切り替え時に大きなショックがあるなどの異常がないか試してみよう。  試走が可能なら、ギヤが切り替わる時のショックが激し過ぎる、あるいは繋がるタイミングが長過ぎる(滑っている感じ)など、不具合の兆候が出ていないかを確認。同時にマニュアル(シーケンシャル)モードの作動状態もチェックしたい。

装備機器の機能を確認

 保安機器類(ウインカー、ヘッドランプ、ブレーキ/テール/バックなど)はもちろん、エアコンやオーディオなど、電装機器や電動機構などは正常に機能しているか。スイッチを入れるだけでなく、調整操作して確かめよう。  サスペンションの調整など、走行に関わる装備の警告が表れるメーター部もチェック。パワーウインドウの開閉や室内ランプの点灯、キーによるスマートエントリー&スタートシステムの作動なども忘れずに確認しよう。

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室内も念入りにチェック

 汚れや傷、穴などに気を付けながらシートや内装材、床の隅まで見落としなくチェックしよう。  シートは乗り降りが多い運転席がいちばんダメージを受けやすいが、後席も念入りに調べよう。レザーは手入れを怠っているとひび割れができることもある。  タバコなどの臭いは、ドアを開けた瞬間に嗅ぎ取るのが目利き技だ。

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書類で車両の情報を確認

 「車検証」で初度登録年月日と型式、「保証書」で保証期間と保証内容をチェック。装備類の操作などには「車両取扱説明書」も必要だ。オプションや後付け機器を装備している場合は、それぞれの使用説明書などが揃っていることも確かめよう。  車体まわりをチェックする時は「定期点検整備記録簿」の記載内容に必ず目を通しておこう。車両がどのように使用され、整備されているかが記録されている。事前に定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。

車両チェックの勘どころ
塗装

●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。

●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。

●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。

取り付けネジ

●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。

●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。

溶接とシーラー

●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。

●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。

●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。

●車体各部はスポット溶接している(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。

●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。

立て付け

●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性がある。

●バンパーなどは押されてずれることもあるが、たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。

●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。

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