中古車目利き講座 ホンダ クロスロード

上質車両を見極める 中古車目利き講座
クロスロード
参考車両 : 18L Xパッケージ
初年度登録2007年3月
HONDA
CROSSROAD 
DBA-RT1
ホンダ クロスロード
外観のダメージや修理の形跡などを調べる基本的なチェックと、室内の様子などを合わせて、車両の使用状況も探ってみよう。大半が街乗りなので、悪路走行による損傷などは少ないといえるが、レジャーで出掛けた後の手入れが悪い場合は、海水や融雪剤によって錆が発生していることもあるので注意しよう。また、各部の整備状態もしっかりチェックしたい。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・1.8(1799cc)      
18L DBA-RT1 5AT FF
18L Xパッケージ DBA-RT1 5AT FF
18X DBA-RT2 5AT 4WD
・2.0(1997cc)      
20X DBA-RT3 5AT FF
20X DBA-RT4 5AT 4WD
20Xi DBA-RT3 5AT FF
20Xi DBA-RT4 5AT 4WD
●1993年11月に新発売されたクロスロード(E-LJ)は、英国ローバー(現ランドローバー)のクロスカントリー車ディスカバリーのOEMモデルで、当初は3ドア5人乗りと5ドア7人乗りがあった。1994年7月に3ドアを廃止し、上級装備「ES」を設定。そして、1996年には生産を終えている。
 その後の2007年2月に発売されたクロスロード(DBA-RT)は、名称は受け継いでいるが実質的には新型モデル。2代目ストリームをベースに2006年まで販売されていたHR-Vの後継車で、コンパクトな3列シート7人乗りSUVとして販売された。
 エンジンは1.8と2.0リッターの2種。駆動方式は4WDとFFがある。全車5速ATだが、1.8は経済性重視で、2.0は動力性能重視のギヤ設定になっている。
 仕様グレードは「18X」「20X」をスタンダードとしているが、20Xはセキュリティパッケージ、1列目シート大型アームレスト、シルバー加飾ATセレクトレバー、高熱線吸収UVカットガラスフロントウインドウなども標準装備。「18L」は一部装備を省略しているが「Xパッケージ」には、上級に標準のアレルフリー高性能脱臭フィルターや助手席シートバックポケットなどが付く。「20Xi」は18X/20Xの装備に全ドアワンタッチ式パワーウインドウなどを加えた最上級仕様。
 2007年8月に、18L/18X/20Xの特別仕様車「HID エディション」を発売している。
全体から違和感を探る
 やや離れた位置から、全体の様子を観察しよう。立て付けや塗装状態など、外観各部に異常がないかをチェック。
 前面は、バンパー/グリル/ボンネット/ヘッドライトなどの横線がずれていないか。左右対称になっているか、確かめよう。
 左右ヘッドライトを見比べて、片方だけ新しく(交換の疑い)感じたら、その側を修理していることも考えられる。ナンバープレートの変形や波うち、文字の補修ペイントなども、車体前部をぶつけて修理しているヒントになる。
クロスロード
クロスロード 見る角度を変えて観察
 車体まわりの傷や凹み、プレスライン、塗装などは、見る角度を変えながら探ろう。斜めから透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹みや波打ち(しわ)など、微妙な異常も確認できる。
 しわが寄っているのは、衝撃を受けているか、板金修理跡だ。
 また、塗装表面の艶が周囲と違っていたり、肌荒れ状態になっている箇所も、板金塗装した修理跡の疑いがある。
整備状態を確かめる
 ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジンと周辺の部品をチェック。冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキ液量なども点検したい。
 エンジン周辺のオイルの汚れやにじみ(漏れ)にも注意しよう。
 周囲と比べて新しく見える部品は、交換の疑いがある。故障や不良か、消耗部品か、それとも事故などでダメージを受けて交換したのか、整備記録も調べてみよう。
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鉄板部の状態を調べる
 エンジンルーム内の鉄板をチェックしよう。左右フェンダー側のインナーパネル、室内側のダッシュパネルなどは、車体の骨格を形成している重要な部材だ。
 塗装の状態をはじめ、溶接やシーラーの様子などを観察して、修理/交換跡などがないか、念入りに調べよう。
 また、部品やネジなどに塗装の飛沫が付着していたら、周辺に修理の形跡がないか、探ってみよう。
クロスロード ボンネットのチェック
 外面の傷や凹みなどをチェックするだけでなく、裏側に修理跡がないかも調べよう。
 大きなダメージを負うと、外して修理したり、交換することもある。ヒンジ部の固定ネジを脱着した形跡がないかもチェック。
 ボンネットを交換している疑いがあれば、車体前部を修理していないかを確かめる必要がある。
前部の必須チェック
 エンジンルームの最前部にある(車体の左右に繋がっている)ラジエターサポートは、車体前部に大きな衝撃を受けると影響が及びやすく、修理あるいは交換する確率が高い。外観がきれいでも、ここでダメージを受けていることがわかることもある。前側は樹脂カバーで覆われているが、エンジンルーム側から見て、修理や交換の痕跡などがないか、確かめよう。
クロスロード
クロスロード 立て付けと色調を見る
 車体前部の側面は、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右の柱)などが隣合わせになっている。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを受けてずれているか、修理して組み付けに誤差が出ている可能性が高い。
 また、隙間を境に、隣り合う塗装の色調も比べてみよう。修理や交換をすると、色艶が違って見えることがある。表面の傷や凹みを補修している程度の場合もあるので、周辺も探って判断しよう。
取り付け状態を確かめる
 フロントフェンダーに大きな損傷を負うと、外して修理したり、交換することもある。通常なら取り付け固定ネジをチェックするが、クロスロードは樹脂カバーを被せているので目視で確認できない。樹脂カバーの取り付け状態を見てみよう。固定ピンを脱着した痕跡があれば、フェンダーに手を加えていることも考えられる。疑いがあれば、カバーを外してフェンダーの取り付け状態を確かめる必要があるかもしれない。
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クロスロード クロスロード 車体側面のチェック
 ドアに大きな損傷を受けると、外して板金修理したり、交換することも多い。ドアヒンジのネジを脱着した形跡がないか、前後左右ドアを見比べて、調べよう。
 ただし、ドアの立て付け調整などでネジを回すこともあるので、ネジ脱着の形跡だけでは、修理/交換とは即断できない。周辺の様子も探って、判断する必要がある。
外観よりも内部に注意
 車体下部には樹脂製プロテクターが設置されている。本来の目的から考えれば、小さな傷などはあまり気にしなくてもいいといえるが、取り外した痕跡や交換している形跡、あるいは取り付け位置のずれに注意しよう。大きな衝撃を受けて、プロテクターだけでなく車体部にダメージを受けている可能性もある。
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クロスロード リアフェンダーをチェック
 リアドアを開けて、開口部を見てみよう。マスキング跡や修理跡などがないか、チェック。
 ホイールアーチ(フェンダーの縁)を内側に折り返している部分に修理跡がないかも確かめよう。
給油口の蓋にもヒント
 フューエルリッド(給油口の蓋)を開けて、マスキング跡や溶接跡などはないか、確かめよう。
 フューエルリッドの色調がフェンダー部と違っていたり、外した形跡がないかも、チェック。
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クロスロード テールゲートを調べる
 後面も、前面と同様に、テールゲート/バンパー/コンビネーションランプ(テールライト)などの立て付け状態を確かめよう。
 テールゲートの立て付けが全体に狂っていれば、ゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいることも考えられる。左右の片方だけ隙間がずれていれば、その側の車体部を修理していると判断して間違いないだろう。
 また、テールゲートを開閉して、スムーズにロックできない場合も、ずれているか車体が歪んでいる可能性がある。
 バンパーやコンビネーションランプを交換した形跡にも注意。
後部のチェックポイント
 テールゲートを開けて、開口部を見てみよう。
 まず、テールゲートを外した様子(修理あるいは交換の形跡)はないか、ヒンジ部のネジをチェック。
 また、開口部は左右両側共に鉄板が横から回り込んで、接合されている。溶接やシーラー、塗装の状態などを手がかりに、修理している形跡がないか、調べよう。
 下部は樹脂カバーで覆われているが、ウェザーストリップ(縁のゴム)の交換も修理のヒントだ。 後方から強い衝撃を受けると室内や前部にまで波及する可能性がある。修理跡があれば、ダメージの範囲を確かめる必要がある。
タイヤのチェック
 残り溝の深さ(スリップサイン)を、まず点検。傷や異物の刺さりなどがないかも調べよう。
 溝が十分に残っていても、減り方に注意。タイヤ外周の接地面を見て、一部が極端に減っている偏摩耗を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけか、あるいはダメージを受けて車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。偏摩耗は、前部インナーパネルの変形などによって起こることがあるので、車体チェックのヒントにもなる。
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クロスロード 床下を覗いてチェック
 鉄板部の変形や凹み、支え金具類の歪み、修理の痕跡などはないか、見てみよう。外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分はそのまま手を付けていない(補修や修理をしない)こともあるので、ダメージを受けているのを発見することもある。
 また、マフラーやサスペンションなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ろう。
 オイルやグリスなどの油脂汚れ(滲みや漏れ)にも注意しよう。
不具合の兆候を探る
 エンジンをかけて、始動状態、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽って、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。
 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリー以外に発電装置の不良なども考えられる。
 排気ガスの色は、白い水蒸気なら問題ないが、白煙/黒煙だとトラブルを抱えている可能性が高い。
クロスロード
クロスロード 操作して機能を確かめる
 ウインカー、ホーン、ヘッドライト、ハザード、テール/バック/ブレーキランプなど、保安機器類が間違いなく作動することを確かめよう。
 また、エアコンは温度調節や風量も試してみるなど、スイッチをオン/オフするだけでなく、調整操作してみる。電装機器や調整機構のある装備機器類は、機能を調べることがポイントだ。
 パワーウインドウの開閉や室内ランプの点灯なども忘れずにチェックしよう。
オートマチックのチェック
 エンジンをかけてブレーキを踏んだまま、セレクトレバーを、PからDへ、NからRへなど、各ポジションに操作して、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)などはないか、チェック。
 試走が可能なら、ギヤが切り替わる時のショックが激しい、繋がるタイミングが異常に長い(滑っている感じ)など、機構不良や故障の兆候に注意する他、異音が発生していないかも確かめたい。
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クロスロード 使用状況も推察する
 室内は、シートや内装材に傷、穴などはないか、後席やラゲッジスペースまで、念入りにチェックしよう。汚れや染みなどは、クリーニングで落ちる(ごまかせる)かどうか、判断したいところだ。
 また、例えば「子供を乗せていると、フロアやシートにしみが付く」 「犬を乗せると、カーペットの裏や溝に犬の毛が残こる」 「商用で使っている場合は、車内が荒れていたり、傷が多い」など、注意深く観察すると、車両がどのように扱われていたかが見えてくる。
車両の情報を確かめる
 車両のチェックには、定期点検整備記録簿が欠かせない。必ず記載内容を調べよう。過去から現在までどのような整備を受けてきたのかがわかり、定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。
 また、備え付けの書類は、車検証(初年度登録年月日と型式を確認)や車両取扱説明書の他に、カーナビやオーディオなど、装備機器類の説明書なども揃っていることを確かめよう。特にオプションや社外製品に注意。保証期限なども確かめたい。
クロスロード
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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