【中古車目利き講座】トヨタ カローラ ランクス


上質車両を見極める 中古車目利き講座
トヨタ カローラ ランクス
CBA-NZE121
参考車両:1.5Xエアロツアラー
初年度登録 2004年7月

トヨタ カローラ ランクス

手頃な5ドアハッチバックとしてファミリー層のユーザーも多いが、どのように使われ、どんな走り方をしていた車両か推測してみよう。外観にダメージがないかをしっかりチェックするのはもちろん、内装の状態も隅まで細かくチェック。定期点検整備記録などを参考に、日頃の手入れや整備状況も確認しよう。外装に傷や補修跡などがあれば車両価格が安くなっているはずだが、内装に汚れや傷が少なく、丁寧に扱われていた車両なら、意外に買い得になる場合もある。

●通称「ランクス」と呼ばれる「カローラ ランクス」は、カローラシリーズの5ドアハッチバックモデル。車体構成の大部分は同時期に販売していた「アレックス」と共通で、両車の違いはフロントグリルのデザインなどごくわずかだ。モデルタイプは大きく分けて、2001年1月新発売から「初期型(前期型)」、2002年9月以降を「中期型」、2004年4月以降を「後期型」とも呼ぶ。外観からはマイナーチェンジごとにバンパーやヘッドライトの形状が変更されていることでも区分できるが、参考車両は後期型だ。
●エンジンは1.5(1496cc)と1.8(1794cc)の2種。1.5は、2WD用が110馬力、4WD用は105馬力。1.8は仕様が2タイプあり、標準は2WD/132馬力と4WD/125馬力、ハイパワー仕様は190馬力で「Zエアロツアラー」に搭載している。  仕様グレードは、1.5にはベーシックな「X」をベースに、ストップランプ付リアスポイラー、プライバシーガラス、ライト自動点灯装置、オートエアコンなど備えている「Gエディション」、さらにフロント/サイドスポイラーなどを加えた「エアロツアラー」を設定。1.8の「S」は、フロントマッドガード、本革巻きステアリングホイール/シフトレバー、マルチインフォメーションディスプレイなどを装備。「Zエアロツアラー」は、スポイラーと15インチホイール(他のグレードは14インチ)を装着している。

●参考車両と同時期の仕様グレード設定(2004.04)
グレード 型式 シフト 駆動
・1.5(1496cc)
X CBA-NZE121 4AT FF
CBA-NZE124 4AT 4WD
XGエディション CBA-NZE121 4AT FF
CBA-NZE124 4AT 4WD
Xエアロツアラー CBA-NZE121 4AT FF
CBA-NZE124 4AT 4WD
・1.8(1794cc)
S CBA-ZZE122 4AT FF
CBA-ZZE124 4AT 4WD
Zエアロツアラー TA-ZZE123 6MT FF
TA-ZZE123 4AT FF
●カローラ ランクスの主な変更とモデルタイプ
◇2001年1月新発売◇2001年12月一部改良◇2002年5月特別仕様車「1.5Xリミテッド」発売◇2002年9月マイナーチェンジ◇2003年9月一部改良/特別仕様車「Xリミテッドナビエディション」発売◇2004年2月平成17年基準排出ガス50%低減レベル認定(1.8Zエアロツアラーを除く)◇2004年4月マイナーチェンジ◇2004年12月一部改良/特別仕様車「XHIDセレクション」発売◇2006年9月販売終了。
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車両の雰囲気から探る

 やや離れた位置から、全体の様子を見てみよう。車両の周囲を一巡りして、外装部品の立て付けや塗装の状態など、外観各部に異常がないかチェック。

 正面は、ボンネット/バンパー/ヘッドライト/フェンダーなど立て付けをチェックし、左右対象になっていることも確認。左右ヘッドライトの片方だけが新しい場合(交換の疑い)は、その側の車体部を修理している可能性もある。ナンバープレートの傷や変形、修整の形跡なども、車体部の修理を疑ってみる。細部では、飛び石による傷などにも注意。

後部のチェックポイント

 後部も前部と同様に、バンパー/テールゲート/コンビネーションランプ(テールライト)/フェンダーなどが並んでいるバランスをチェック。

 テールゲートの立て付けが全体に狂っていれば、テールゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいる疑いもある。左右どちらかの隙間に異常箇所があれば、その部分の車体側を修理していると見て間違いないだろう。

 後部ナンバープレートは、封印をはがした(ナンバープレートを外して、再び付け直した)傷跡が、後部修理/交換のヒントになる。

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整備状態を確かめる

  定期点検整備記録とも突き合わせて、消耗部品を中心に、エンジンと周辺をチェック。オイルの滲みや汚れ(オイル漏れの兆候)にも注意。できれば、オイルの量および汚れ、ブレーキやバッテリーの液量なども点検したい。

 周囲と比べて新しく見える(交換)部品があれば、消耗部品か、不具合があったか、あるいは事故などでダメージを受けたのか、点検整備記録も探ってみよう。

車体内側の鉄板を調べる

 左右フェンダー側のインナーパネルや室内側のダッシュパネルなど、エンジンルーム内の各部鉄板をチェック。大きなダメージを受けると、走行機能面に不具合が生じる部分だ。歪みやしわ、修理/交換の形跡などがないか調べよう。

 部品やネジなどに塗装の飛沫が付着している場合は、錆の補修なども考えられるが、車体部を修理していないか確かめよう。

取り付け状態を確認

 フロントフェンダーにダメージを負うと、外して修理したり、交換することもある。取り付けネジを脱着した形跡がないかチェックしよう。

 フロントフェンダーは、車体の重要な補強部材とはなっていないので、修理しても修復歴にはならないが、外して修理/交換していれば、インナーパネルなど車体骨格部にダメージを受けていないかを確かめる必要がある。

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ボンネットのチェック

 外面だけでなく、裏面に修理跡などがないかも調べよう。特に、アウター(外側)とインナー(内側)のパネルを貼り合わせている接合部に注意。

 交換することもあるので、ヒンジ部のネジを脱着した形跡がないかもチェック。

 修理/交換の形跡があれば、ボンネット単独修理の場合もあるが、車体部を修理していないか詳しく探る必要がある。

前部の必須チェック

 エンジンルームの最前部で車体の左右に繋がっているラジエターサポートを必ずチェック。車体前部に強い衝撃を受けると影響を受けやすく、修理/交換する確率が高い。

 ラジエターサポート本体だけでなく、左右フェンダー側の接続部周辺にも注意。同時に、ラジエター、ヘッドライト、フロントグリル/バンパーなど、関連部品の取り付け状態も調べよう。

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隙間の幅と色調を比べる

  立て付けのチェックは、例えば車体前部側面では、バンパー、フェンダー、ヘッドライト、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)などが隣接している。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージによってずれが生じているか、修理/交換している可能性がある。

 隙間を境に、隣り合うパネルの塗装も比べてみよう。修理/交換していれば、艶や色調が違って見えることがある。

角度を変えると見える

 車体まわりは、見る角度を変えながらチェックしよう。プレスラインの曲がりや崩れ、立て付けの微妙な狂いなども判断できる。

 斜め方向から透かして見れば、波打ち(ダメージ痕か板金修理跡のしわ)や、見落としやすい広くて浅い凹みなども確認しやすい。

  塗装面の艶や色調が違うとか、肌荒れ状態になっている箇所なども、修理跡の疑いがある。

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縁も覗いて確認

 フェンダーは、膨らんでいるホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)に傷を付けることも多い。傷があれば、傷の深さを調べて、凹みを伴っていないかも確認。フェンダーの歪み(変形)にも注意しよう。

 縁の鉄板を折り込んでいる部分も覗いて、修理跡などがないかも必ず確認。

  下部にあるサイドシルガーニッシュ(サイドマッドガード)の取り付け状態にも注意。

飾りで隠れた部分に注意

 仕様グレードによっては、フロントバンパー下部やドア下のサイドシル(車体の前後方向に通っている梁)部にスポイラー(ランクスではマッドガードと呼ぶ)を装着している。損傷や破損などがないかチェック。取り付け状態も確認。

 もっと重要なのは、サイドスポイラーで覆われている裏奥にあるサイドシル。下に突き出ている鉄板の接合部に損傷や曲がり、修理/交換の形跡などがないか必ずチェックしよう。

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側面のチェックポイント

 ドアに大きな損傷を負うと、ドアを外して修理、あるいは交換することも多い。ドアヒンジのネジをチェックしよう。

 ただし、立て付け調整などでネジを回すこともあるので、ネジ脱着の形跡だけでは、ドアを修理/交換していると断定するわけにないかない。ドア自体をはじめ、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など、周辺に修理跡がないかも調べて判断する必要がある。

リアフェンダーのチェック

 リアドアを開けて、開口部をチェックしよう。引っ掻き傷や打ち傷などを見つけることもある。リアフェンダーを補修、あるいは板金修理していれば、マスキング跡が残っていることもある。

 フューエルリッド(給油口のカバー)も開けて、内部にマスキング跡や修理跡などがないかチェック。フューエルリッドの色調がフェンダー部と違っている場合も、リアフェンダーを修理していると考えられる。

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開閉して確かめる

 テールゲートは、解錠/施錠をまずチェック。スムーズに開閉できるかどうか動きチェック。跳ね上げた状態でしっかり止まっていることも確認。

 スムーズにカチッと閉まらない場合は、テールゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいることも考えられる。ずれているだけなら調整するなどで直ることもあるが、車体が歪んでいる車両を選んではいけない。

修理/交換の形跡を探る

 ボンネットと同様に、裏(内)側に修理跡などがないか、交換の形跡などがないかチェック。

 ヒンジおよびヒンジを固定している車体部周辺も慎重にチェック。歪みや修理跡などがないか調べよう。

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床もチェック

 スペアタイヤの収納部周辺を調べよう。外観がきれいでも、追突事故などによるダメージが残っていることもある。歪みや波打ち、修理/交換の形跡などがないかチェック。底に張ってある防振シートの切り接ぎや貼り直した形跡なども、修理のヒントだ。

開口部を慎重にチェック

 テールゲートを開けると、左右に鉄板の接合部が見える。溶接、シーラー、塗装などに注意して、修理/交換の形跡がないかチェック。下部にあるコンビネーションランプやバンパーなどの取り付け状態にも注意しよう。

 修理/交換の形跡があれば、後部周辺はもとより、車体前部にもダメージが及んでいないか広範囲に調べる必要がある。

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床下も覗いてチェック

 フレーム(骨格部)やメンバー(補強部材)など、鉄板部に損傷や歪み、修理/交換の形跡などがないかチェック。同時に、マフラーやサスペンション、ブラケット、アームなど、部品や金具類などに傷や曲がり、修理/交換跡などがないかもチェック。

 ゴム部品の劣化(ひび割れなど)、油脂汚れ(オイルやグリスの漏れの兆候)など、点検整備に関わる部分の状態にも注意。錆の発生、あるいは錆止め処理などにも注意したい。

タイヤとホイールのチェック

 タイヤは、減り具合(残り溝の深さ)をチェックし、傷や異物の刺さり、ひび割れなどがないかも確認。

 減り方(摩耗状態)も調べよう。接地面の外側だけとか内側だけなど、一部が極端に減っている偏摩耗を起こしていれば、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているのか、あるいは車体にダメージを受けている(前部インナーパネルの歪み)か、確かめる必要がある。

 スチールホイールは、外側に被せているホイールカバーの傷や破損に注意するが、リム部(タイヤと接している部分)に曲がりなどがないか必ず確認。アルミホイールの場合は、歪みや割れなどにも注意。

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エンジンをかけてみる

 始動具合やアイドリング回転などをチェック。エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽って、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。

 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーや発電機などの他に、関連機器類に不具合があることも考えられる。エンジン回転中に異音や大きな振動が発生していれば、トラブルを抱えている可能性がある。

 エンジンをかける時に数秒間点灯する表示/警告ランプなどを読み取ることでも、各部の状態を探る目安になる。

装備機器類の機能を確認

 ウインカー、ヘッドライト、ブレーキ/テール/バックランプ、ワイパーなど、保安装置類が正常に作動することをまず確認。

 エアコンやオーディオなど、電電装機器や電動機構は、スイッチをオン/オフするだけでなく、調整操作して機能を確かめよう。エアコンは、寒い日でも冷房の効き具合を必ず確認。見落とすことが多いパワーウインドウの開閉や室内ランプの点灯なども忘れずにチェックしよう。

 グレードによる違いや後付けなど、車両の装備は事前にチェックしておこう。

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不具合の兆候を探る

 ATは、エンジンをかけてブレーキを踏んだまま、セレクトレバーが各ポジションへスムーズに切り替え操作できるかどうかチェック。できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激し過ぎるとか、繋がるタイミングが長過ぎる(滑っている感じ)など、不具合の兆候が出ていないかも確かめたい。

 MTの場合もシフトレバーにぐらつき(緩み)や引っかかりなどがないかチェックするが、同時にクラッチの切れを確かめる。

細部までチェック

 室内は、シートや内装材などに汚れや傷、染み、破れ、穴などはないか。運転席の周囲だけでなく、後席やラゲッジスペースもしっかりチェック。フロアマットの下や天井の状態も調べよう。

 飲食物による染みは落ちにくい、樹脂部の深い傷は補修が難しい。汚損や損傷などがあれば、簡単な補修で済むか交換が必要か、ダメージの度合を判断したい。

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備え付け書類を確認

 「車検証(自動車検査証)」で初年度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期間と範囲を確認。「車 両取扱説明書」の他に、オプションなど後付け装備の使用説明書が揃っていることも確かめよう。

 「定期点検整備記録簿」は、必ず記載記録内容を調べよう。新車時から車両がどのように扱われてきたかがわかり、定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。

車両チェックの勘どころ
塗装

●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。

●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。

●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。

取り付けネジ

●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。

●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。

溶接とシーラー

●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。

●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。

●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。

●車体各部はスポット溶接している(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。

●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。

立て付け

●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性がある。

●バンパーなどは押されてずれることもあるが、たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。

●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。

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